烏鎮 二日游・夏天 vol.1

2022/08/08 - 2022/08/09

コロナリスクが依然残る中、江南六大古鎮の一つ、烏鎮へ一泊旅行に出かけた。ロックダウンで十分上海は堪能(？)したし、ひょっとしたら上海より涼しいのでは、と思ってやってきたが、期待を大きく裏切る暑さだった。まずは夕方までの足取り。

エリア その他の都市(中国)

高鉄で桐乡(トンシャン)駅に到着。駅を出るのに無料PCRを受けないといけない。パスポートで大人もスマホのない子供も簡単に登録可能。

田舎駅らしい土地を贅沢に使った佇まい。桐乡市は嘉兴市の行政区の一つで最も杭州寄りに位置する。

気さくなドライバーの運転で乌镇の西栅景区へ。バスなら安いが高徳打车などを使えば65元程度だからタクシーが便利。駅から約50分。

烏鎮西柵景区 旧市街・古い町並み

今回は枕水酒店と呼ばれる西栅景区内のホテルを予約。景区内のホテルはサービスセンターで一括チェックインできる。先進的なリゾートとして整備されている印象。

アーリーチェックインができたので荷物を置いて昼食へ。民宿には泊まらなかったが、料理自慢の民宿「黙々的家」で食事。どれも美味しいが、鶏と里芋の料理が特におすすめ。

外はうだるような暑さ。気温は体感40度を超えている。水があるのに上海よりも余裕で暑いんちゃうか。

唐代の英雄である烏賛将軍を祀っている烏将軍廟。烏鎮の地名の由来にもなっている。

烏将軍廟 寺院・教会

カラス先輩こと、烏賛将軍の姿。仏教寺院や道教のお堂と比べると殺風景なお堂。

益大丝号という1875年創業の絹織物工房。今なお現役で3名の女性従業員が、暑い屋内で作業していた。

機織り機。こちらで作られた絹織物は隣のショップで購入することもできる。

次に来たのは喜慶堂。この辺り江南地方の婚礼儀礼を紹介する博物館。蝋人形がリアルなこと以外は特に関心が持てなかった。

江南の建物の造りはどこも似ている。立派な門の奥に迷路のように部屋が連なっており、迷子になりそうだ。

昔の郵便局。レトロな趣を残す。建物の中は売店になっていて、切手や絵葉書などが売っている。中国の古い街でよくあるパターン。

烏鎮老郵局 史跡・遺跡

未来ポストと言うべきか。将来の決まった時期に投函してくれる仕組み。先になればなるほど管理料ということで料金が上がる。

纏足の歴史を学べる三寸金蓮館という博物館。清代の末期に廃れるまで、中国では長らく女性の足は纏足するのが当たり前。蝋人形のリアルな解説が面白い。

纏足の器具。考えただけでも痛そうだが長らく続いた文化。何故かと思うが、当時の価値観を現代人が全否定するのは難しい。

暑いので日中は人が少ない。ただ西栅はクーラーの効いた快適な場所が多く、避難しながらなんとか観光できる。

中国の古鎮で最も古い図書館をルーツにもつ昭明書院にやってきた。

昭明書院 博物館・美術館・ギャラリー

団扇への絵付など子供が喜びそうな工作体験もできる。派手なアトラクションのない古鎮ならでは。

なんと1万冊を超える蔵書があるらしい。ショップでは書物のほか、筆とか墨とかが売っていてアカデミックな感じ。

樽出しコカコーラのボトル売り。25元。首からぶら下げている人もチラホラ見かけた。

西栅のハイライトとも言われる草木本色染坊という藍染工房にやってきた。烏鎮の色々な特産、名産の中でも藍染の伝統技法である「藍印花布」は有名、らしい。

藍染の工房。実演や体験もあるみたいだが、夕方にはすっかり終わってしまうようだ。

夕食どきなので空調の効いた店へ。こちらは浙江省名物の黄酒で味付けしたエビ。暑さで食欲が湧かず、これと点心以外に他の料理はほとんど食べなかった。

夕方から来る客向けに路上販売も盛り上がる。スイカやハミ瓜、ミニトマトなど旬のフルーツも割と小ぎれいに売られているのが西栅スタイル。

少しずつ日が暮れてきて行き交う遊覧船も増えてきた。日が暮れてもしっかり暑い。最低気温30度だと。

特徴的な形の甕が並ぶ叙昌醤園という醤油製造所。醤油のにおいがプーンと漂う。

面白いことに乌镇特製の刺身醤油が売られている。もちろんお買い上げ。

1866年に創業した鉄鍋の工房、亦昌治坊。天下第一鍋と書かれた大きなナベ。重さ約3トン、直径も3メートルあるという。

赤くなった鉄を叩く際に飛び散る火花で周囲が火事にならないようにと工房の周囲は全て石壁となっているらしい。(続く)