2022/06/28 - 2022/06/28
835位(同エリア1031件中)
旅四郎さん
コロナは夏に小さく、冬に大きく感染が広がる。春と秋は感染は下火になる。旅行するならこの時期しかないと思って、以前から行きたいと思っていた初夏の北海道に行くことにした。梅雨がなく、原生花園では花が咲き乱れている絶好のシーズン。ピーチ航空を使えば道東に簡単に行ける。ピーチのホームページを見ていると、最安値だったのが少し待っていると値段が上がってしまったので、すぐに予約した。最初の訪問地の網走は囚人の労働力を使って北海道の防衛と開拓を進める最前線の地であり、オホーツク文化の遺跡が発見された地である。北海道の古代文化と近代の歴史を学べる場。
6月28日(火)ピーチ航空の朝の便で関西国際空港を出発。昼前に女満別空港に到着。空港からバスでJR網走駅に向かうが、途中で下車して博物館網走監獄を見学。博物館網走監獄からバスでJR網走駅前に行き、駅前にあるホテルにチェックイン。部屋に荷物を置いて、網走市立郷土博物館分館モヨロ貝塚館とモヨロ貝塚を見学。次に網走市立郷土博物館を見学。ホテルに戻って少し休んでからふか井で夕食。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 Peach
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月28日(火)関西国際空港を午前9時30分発のピーチで北海道に向かう。ピーチの飛行機は関西空港第二ターミナルから出るのでエアロプラザから無料連絡バスを利用する。搭乗手続きは自動チェックイン機に旅程表のバーコードまたは予約番号を打ち込むことで簡単にできる。
関西国際空港第二ターミナル 空港
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ピーチでは機内に持ち込める手荷物は3辺合計が115㎝以内、重量は7kgで2個までとなっていて、これがなかなか難しい。保安検査を受ける前に手荷物の重さを測るのでカメラなどを手荷物から出して、身につけて何とかパス。タラップを上って飛行機に乗り込む。
関西国際空港第二ターミナル 空港
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午前11時25分に写真の女満別空港に到着。ピーチは女満別空港への直行便があるの便利。網走市中心部から南西に約22kmの位置にある。
女満別空港 空港
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女満別空港から網走市内にはJR石北本線か、網走バスを利用する方法がある。空港から一番近いJR西女満別駅に行くには歩いて20分以上かかる。空港で網走駅前までのチケットを買って写真の網走バスに乗車。バスは飛行機と連絡しているので、余裕を持って乗車することができる。午前11時50分にバスは出発。
女満別空港 空港
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時間があるので、「博物館網走監獄」を見学することにした。「天都山入口」のバス停に午後12時10分に到着。ここで下車するとバスの運賃の差額は払い戻してもらえた。バス停から15分程歩くと写真の博物館の入口の門に着く。「刑務所前」というバス停もあり、こちらは本当の刑務所だから間違えないように。
博物館網走監獄 名所・史跡
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門から少し歩くと、写真の「鏡橋」が見える。網走刑務所の囚人は皆、収容される時も出所の時も必ず通るこの橋は「川面に我が身を映し、襟を正し、心の垢をぬぐいおとす目的で岸を渡るように」と、鏡橋と呼ばれるようになった。網走川に架かるこの橋は4回の架け替えが行われた。京都の五条の大橋の擬宝珠を模倣したものが付けられている。
博物館網走監獄 名所・史跡
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鏡橋から少し歩くと入館受付がある。ここでチケットを購入し入館すると写真の「正門」が見える。正門は通称「赤レンガ門」と呼ばれている。この門に使われた艶のある煉瓦は窯に塩を入れて高温で焼き上げる珍しい工法で作られた。アーチ型の出入口の両側に丸く突き出ている部屋があり、受付や面会に使われていた。この部屋には人形を使って面会の様子を再現している。
博物館網走監獄 名所・史跡
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アーチ型の正門をくぐると、写真の和洋折衷様式の「庁舎」が姿を現す。1912(明治45)年建造、1988(昭和63)年に移築され、重要文化財に指定されている。水色とグレーの外観が特徴的な木造平屋、寄棟瓦葺き屋根に特徴的な半円アーチ型のドーマー窓が付けられている。この博物館には他に3つの重要文化財の建物がある。
博物館網走監獄 名所・史跡
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庁舎の中には最高責任者の典獄室をはじめ、会議室、総務課、戒護課、用度課、教育課、作業課など刑務所の管理部門の主軸となる建物。現在は、所長室や面会室の展示のほか、北海道開拓の歴史と重要文化財の見どころを紹介した展示コーナーが設けられている。
博物館網走監獄 名所・史跡
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庁舎の南に写真の煉瓦造り独居房がある。二重扉で窓もない、受刑者への懲罰として使用した。壁の厚さは40㎝以上もある。当時、規則違反者は真っ暗な部屋に閉じ込め、食事を減らして反省させるという厳しい規則があった。隣には板張りの2つの独居房がある。「社会性が養われる雑居が重視されるようになったことと、管理の手間がかかること」という理由から次第に独居房は使われなくなった。
博物館網走監獄 名所・史跡
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独居房の近くに浴場がある。受刑者にとって、入浴は所内の生活で最も楽しみな一時だったようだ。1912(明治45)年にコンクリートの浴槽にボイラーで湯をわかす近代的な浴場が作られた。写真は入浴の様子だが、看守の号令で15人単位で入浴した。脱衣から着衣まで約15分間と短い時間で追い立てられるようにして、1日に約200人程度が入浴できたようだ。
博物館網走監獄 名所・史跡
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浴場から坂を上がると、写真の木造平家建の舎房が見える。舎房は1912(明治45)年建造、1985(昭和60)年に移築、再現して公開された野外歴史博物館。1984(昭和59)年まで実際に「網走刑務所」の獄舎として72年間使われてきた。舎房外壁は下見板張、屋根は桟瓦葺だったが、現在は鉄板葺となっている。ベルギーの監獄をモデルにしている。
博物館網走監獄 名所・史跡
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舎房に入ると、写真の中央見張所を中心に側面から後方に放射状に建つ5つの舎房が渡り廊下で結ばれる五翼放射状平屋舎房と呼ばれる構造になっている。八角形の中央見張所から5つの棟が管理できるつくりで、最大700名を収容できる施設だった。第1・2・3舎は雑居房、第4舎は独居房、第5舎は独居房と雑居房から構成されている。
博物館網走監獄 名所・史跡
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舎房の内部は下弦材を鉄筋でつないだクイーンポストトラスの小屋組、中央部分は逆Yの字の鉄筋の開き止めを露出させている。房内の壁は木摺漆喰塗りで房天井は厚さ15mmの板を張った鏡天井である。床は煉瓦敷の土間、房は板敷きで各房の隅に便所用の枠を設けられ、一部の房にはリアルな人形を使って、当時の囚人たちの暮らしぶりを再現している。写真は第5房でストーブが設置された様子を再現。
博物館網走監獄 名所・史跡
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舎房を出て少し歩くと受刑者が農作業をしている様子を人形で再現している。さらに進むと写真の二見ヶ岡刑務支所がある。1896(明治29)年に網走の西方丘陵地に設置され、自給自足を目指して農場がつくられた。農場は開放的処理施設として作物の管理から収穫まで受刑者が行った。建物は現存する日本最古の木造刑務所建造物で重要文化財に指定されている。
博物館網走監獄 名所・史跡
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舎房外壁は下見板張で屋根は切妻造鉄板葺きで中央に中央見張所が置かれていた。 東に第1舎、西に第2舎の直列配置で、創建当時は北にも舎房がありT字形の配置だった。中央見張所は床を板張、天井は鏡天井で二重に蛇腹を巡らして折り上げ、壁は漆喰塗りで竪板張の腰壁を巡らしている。建物内には庁舎、教誨堂、食堂、炊場、鎖の着脱する場所がある。
博物館網走監獄 名所・史跡
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監獄歴史館は明治時代の北海道開拓を担った監獄の歴史を学ぶことができる。メイン展示は3面スクリーンの体感シアターで「赫い囚徒の森」を上映している。中央道路の開削をテーマにして、1世紀前の過酷な道路現場の苦難をリアルに再現している。現在の刑務所の内部を再現した展示もある。ここだけは写真撮影不可。
博物館網走監獄 名所・史跡
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監獄歴史館の近くには「休泊所」がある。受刑者が日帰りできない場所で作業した際に寝泊りしたのが休泊所、移動するたびに休泊所を解体し、また設置するという、別名「動く監獄」とも呼ばれた。札幌と網走を結ぶ中央道路の開削にあたり、1891(明治24)年4月から11月までの8ヶ月間に延べ1000人以上の受刑者が投入され工事の時に使用された。
博物館網走監獄 名所・史跡
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出口に近くに、写真のお寺のような「教誨堂」がある。この建物は受刑者に精神的、倫理的、宗教的な教化指導を行った。僧侶や牧師が受刑者に人の道を説き、更生へと導くように尽くした場所である。1912(明治45)年建造、1981(昭和56)年に移築され、重要文化財に指定されている。屋根は桟瓦葺入母屋造り。
博物館網走監獄 名所・史跡
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内部は板張の一室で、正面舞台と左右に脇室を供える。和風の外観とは違い洋風の造りで、蛇腹を二重に廻し折り上げた天井にはレリーフが施された丸形の中心飾りが三箇所付けられ、シャンデリアが下がっている。和洋折衷の意匠や技法を組み合わせた建築である。「観光施設めぐりバス」が午後1時53分に博物館網走監獄前のバス停を通るので、これに乗って網走へ。
博物館網走監獄 名所・史跡
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午後2時10分に網走駅前のバス停に到着。バス停の目の前に写真の東横INNオホーツク・網走駅前があり、すぐにチェックイン。少し休んで市内散策に出かける。
東横インオホーツク 網走駅前 宿・ホテル
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ホテルを出て網走川に沿って東に歩き、モヨロ貝塚に行く。途中の河原に写真のモニュメントがあった。案内板には「網走における捕鯨文化の歴史」と書かれ、捕鯨の歴史が説明されている。この場所には捕鯨に関連する物が展示されている。左奥に錨、右がスクリュープロペラ、左手前に捕鯨砲、右に操舵輪が置かれている。ここから少し歩くとモヨロ貝塚がある。
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ホテルから歩くと20分程で、写真の「網走市立郷土博物館分館モヨロ貝塚館」に到着。モ∃□貝塚はオホーツク海にそそぐ網走川の河口に位置する遺跡。モヨロ貝塚館は2013年にリニューアルオープンした。約1300年前大陸からやってきた人々はこの地にムラをかまえ、たくみな航海術と海獣狩猟・漁場の技術を持ち、「オホーツク文化」とよばれる独自の文化を発展させた。
モヨロ貝塚館 美術館・博物館
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米村喜男衛は1913(大正2)年にアイヌ民族研究のため北海道に渡り、モヨロ貝塚を発見した。生涯にわたりモヨロ貝塚の調査・研究と保護活動を続けた。オホーツク文化の発見と解明に貢献したことから、作家司馬遼太郎は「日本のシュリーマン」と称えた。写真は米村が死者の頭に土器を被せるモヨロ貝塚独特の埋葬方法を発見した時の様子を再現している。
モヨロ貝塚館 美術館・博物館
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オホーツク文化を「貝塚」「住居」「墓」のテーマに沿って展示・紹介している。貝塚の断面の復元、土製のクマ像、土器、骨角器、狩猟道具、復元された当時に住居、ミンククジラの骨格標本などが展示されている。見どころは写真の実際に発掘された墓をそのまま保存展示している墓域展示室。
モヨロ貝塚館 美術館・博物館
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モヨロ貝塚館の近くに、オホーツク文化の代表的遺跡であるモヨロ貝塚がある。青森のアマチュア考古学者の米村喜男衛は北海道に渡りモヨロ貝塚を発見。網走に住むことを決め、理髪店を営む傍ら遺跡の調査・研究に携わった。当時のアイヌ人がモヨロ・コタンと呼んでいたことから、米村はモヨロ貝塚と名付けた。モヨロはアイヌ語で「入江の内側」という意味。
モヨロ貝塚 名所・史跡
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米村が網走で発見した土器は縄文文化ともアイヌ文化とも異なるもので、独自の文化の存在を考えた。これが今日いうオホーツク文化である。モヨロ貝塚は1936(昭和11)年に国の史跡に指定され、28軒の住居址が確認されたが、海軍施設建設で遺跡の一部が破壊され約20軒に減った。今は史跡公園として竪穴住居群と土壙墓の墓域、土の家を見ることができる。写真は発掘された9号住居。
モヨロ貝塚 名所・史跡
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モヨロ貝塚から南に15分程歩くと網走市立郷土博物館に着く。1936(昭和11)年に「北見郷土舘」として建設、開館したもので、北海道で最も歴史の古い博物館の1つ。米村喜男衛が提供した考古、民族資料3000点が基礎となっている。1948(昭和23)年、市に移管された。建築家田上義也の希少な建造物として、国の登録有形文化財になっている。
網走市立郷土博物館 美術館・博物館
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1階は「網走の自然」がテーマで、トド、アザラシ、オットセイなどの海獣や魚類などのオホーツク海に棲息する海の動物、海や湖、草原、森林、高山などに生息する特徴的な鳥類、ヒグマ、工ゾシカ、キタキツネなど北の森を代表する動物、網走周辺の植物などが展示されている。
網走市立郷土博物館 美術館・博物館
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2階は「網走の歴史」がテーマで、1万年以上前の旧石器時代から縄文、続縄文、擦文、そしてオホーツク、アイヌ文化へと続く独特の北方文化と江戸から現代へとつづく網走の近代の歩みを紹介している。写真はアイヌ語で家を意味する「チセ」を復元したもので、周辺の山林にある自然木を素材とした簡素な木造建築。エゾマツ、トドマツ、キハダなどの樹皮で屋根や壁を葺いている。
網走市立郷土博物館 美術館・博物館
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ホテルに戻って一服。網走駅前にあるホテルから飲食店が並ぶ網走バスターミナル周辺までは歩いて10分少々かかる。ガイドブックに載っている店で廃業して店もあるが、平日でも予約でいっぱいという店もある。「ふか井」に行こうと思ったが、見つけられず、近くの電気屋で聞いて場所を確認したが、予約なしだと言うと「入れたらラッキーだよ」と言われた。写真のふか井に行く。
ふか井 グルメ・レストラン
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入ってみると、1席だけ空いていた。ラッキー。こういうことがあるのが一人旅のいい所。お通しとして、茶碗蒸しと松前漬けが出された。
ふか井 グルメ・レストラン
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試しに写真の「学生ビール」を飲んだ。東京農大食香粧化学科の学生が原料の栽培から醸造まで手がけている。網走の居酒屋で提供されている。
ふか井 グルメ・レストラン
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写真は刺身盛り合わせで、ハーフを注文。右のガラスの小鉢に入っているのがクジラの赤身。薬味として左の茶色のものがワサビの醤油漬け、右がワサビで比べながら味わえる。
ふか井 グルメ・レストラン
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写真はカニみそのグラタンで、これもハーフを注文。できるだけ多くの種類の料理を味わいたいので、一人旅をしているとハーフが注文できる店は嬉しい。午後7時頃に食事を済ませ、ホテルに帰って明日に備える。
ふか井 グルメ・レストラン
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