2022 早春の美瑛撮影行（２）～畝模様の芸術～

2022/04/21 - 2022/04/29

　美瑛に来ると、明日は確実に天気が悪いと分かっている時以外は必ず早起きをします。そして、先ず１番にすることは窓の外を眺め、星が出ているか、旭岳や十勝岳連峰は見えているか、東の空が厚い雲に被われていないかをチェックします。たとえ望み薄であっても、万が一のことを考えると後悔したくないので出掛けることにしています。
　さて、「早春の美瑛撮影行(２)」では、４月２４日から２６日までの３日間の記録をお届けします。

４月２４日、美瑛３日目です。今朝も午前３時３０分に起床し丘巡りに出かけました。幸いなことにお天気は良さそうですが気温はマイナス１度。さらに風速５～６ｍの風が吹いています。昨日までの暖かさに慣れた身体には応えました。

エリア 美瑛（びえい）(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 船 JALグループ 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

本日、朝一番でやって来たのは瑠辺蘂の丘です。この時期、大雪山「旭岳」の右肩から昇る日の出を狙います。午前４時４０分、空が輝きを増してきました。黄金色の夜明けです。

旭岳の右手にはトムラウシを挟んで「十勝岳連峰」が並んでいます。

大雪山の向かい側は「芦別岳」。朝霧の上に浮かぶその姿は荒々しく、また幻想的です。

霜が降りた道端の草｡朝の光に輝いています。

こちらも霜が降りた波の様にうねる畑｡天頂部が光っています｡

朝活はまだまだ続きます。雪の下で冬を越した秋まき小麦が青々しています。

早朝の白金街道を「青い池」へ向け車を走らせます。正面は「十勝岳」、噴煙を上げています。

青い池にやって来ました。時刻はまだ６時前です。逆光のせいか池が青くありません。日が当たっていない所を狙って、かろうじてそれらしく写りました｡

青い水面を背景にして、池の畔に生えていた柳の花を撮ってみました。

こちらは池に映り込んだシラカバ並木です。

朝食後も丘巡りを続けます。美瑛でもカタクリの花の群生地はたくさんあります。「就実八幡神社」もそんな群生地の一つです。

社に続く階段の両脇の斜面にカタクリとエゾエンゴサクが咲いています。

群生地巡り、次は「聖台ダム」にやって来ました。この聖台ダム周辺は桜の名所として人気の場所ですが、カタクリの群生地にもなっています。ウッドチップが敷かれた遊歩道も整備されていました。

群生地巡りの最後は、「旧三田小学校」体育館裏の土手です。ここはこれまで見てきた群生地とは違い、手が加えられていない自然のままという感じです。

ここでは、何と白いカタクリの花を見つけてしまいました。

午後は「藤野の丘」を巡ります。ここは邪魔な電柱や電線が１本もない絶景ポイントです。

まだ雪景色の十勝岳連峰を背景に、秋蒔き小麦の緑の絨毯が広がっています。

この時期、丘の主役はトラクターです。朝早くから夜遅くまで農作業に余念がありません。

丘には赤いトラクターが似合います。

４月２５日、美瑛４日目を迎えました。今日も暗いうちから丘巡りですが、昨日より暖かいので助かります。五稜の丘にやって来ました。一本のシラカバを三日月と絡めて撮ります。

大雪山から昇る朝日を、前日とは違う切口で表現してみました。

セブンスターの木を畑の下から、手前に林の影を入れて撮ります。

畑の中に立つ印象的な木です。友人は以前この木を撮って、ＮＨＫのカレンダー写真に採用されたことがあります。

思わず「車を止めて！」と叫んでしまいました。芸術的な畑の畝模様です。

見事な曲線美です。土星の輪を連想してしまいました。

少しモヤって来たなと思っていたら丘に「幻日」が現れました。

雄大な景色の中で農作業が行われています。

今日は芸術的な畑の畝模様に会える日なのかもしてません。これまでに出会った畝模様の中で、ダントツ1番の芸術作品です。かなり傾斜のキツい丘の斜面を上り下りするトラクター。後では女性２人がコンテナの前で作業をしています。どうやらこの畑ではビート（砂糖ダイコン）を植えているようです。

本日最後の撮影は「クリスマスツリーの木」です。久しぶりに撮影しましたが、やはり絵になります。

４月２６日、美瑛５日目です。今朝も午前３時３０分に起床し、日の出前から丘巡りです。今朝も外気温はマイナス１度ですが、風がないので先日よりは暖かく感じます。今回美瑛に来たのは写真を撮るためはもちろんですが、もう一つ友人宅の花壇を作り直すお手伝いをするというミッションがあります。昨日から始めて本日は二日目。何とか今日中に完成させたいと思っています。
　前日と同じく「五稜の丘」から日の出を狙いますが、今日は全体的にモヤっており今ひとつ写欲が湧きません。風景写真は一期一会とはいえ、変わりばえのしないシチュエーションではマンネリ気味です。それでも上空の雲がキレイだったので、縦位置で撮ってみました。

なかなか良い場所が見つからずウロウロ。「赤羽の丘」近くで１本のポプラが目に付いたのでシャッターを押しました。朝の撮影はこれで終了。朝食を摂ったら花壇づくりです。

腰が少し痛みますが何とか花壇づくりが終了し、夕方４時過ぎに丘巡りの再開です。十勝岳へ向かって一直線に伸びる畝を狙ってみました。

道端に咲く「イチゲ」を見つけました。我が家では３月中旬に咲いていたので、ここは１カ月半遅れの気候ということですね。

何の作物だか分かりませんが、萌え出たばかりの芽が描く淡いストライプが面白かったので撮ってみました。

一転、こちらは秋蒔き小麦の鮮やかなグリーンと畑の畝のコラボレーションです。

天気予報では明日は大荒れの天気だとか。それを裏付けるような「吊るし雲」です。