秋田湯めぐりお手軽滝めぐり旅（４）　秋田犬のふるさと大館

2022/05/14 - 2022/05/15

コロナ禍が長期化し、宿泊を伴う遠方への旅行をほとんどしていません。そのためＡＮＡマイレージ約２万マイルが２０２２年６月に失効する（さらに年内に約１万マイル、２０２３年６月に約４万５千マイル失効する）ことと、世の中がなんとなくウイズコロナの方向へシフトして行く雰囲気となったこともあり、久しぶりに夫婦での県外への旅行を計画しました。５月１３日（金）から１６日（月）の日程を確保し、目的はいつものように温泉（秘湯）と滝めぐりで行き先を検討した結果、東北へ行くこととしました。大阪空港から東北地方への全日空の直行便でのフライトは仙台のほかには、青森、秋田、福島のみと意外と少なく、結局秋田着青森発の３泊４日の日程を組みました。ほぼ秋田県のみの旅行となります。計画段階でのおおまかな旅程は以下の通りです。

５月１３日（金）　大阪空港１０時５０分発ＡＮＡ１６５３便で秋田空港へ（特典航空券利用）。レンタカーにて近隣の滝めぐり。強首（こわくび）温泉樅峰苑（しょうほうえん・日本秘湯を守る会会員宿）泊。
５月１４日（土）　宿泊地である杣（そま）温泉へドライブ。ルート上のお手軽滝めぐり、観光スポット訪問など。杣温泉旅館（日本秘湯を守る会会員宿）泊。
５月１５日（日）　杣温泉から十和田湖へドライブ。ルート上のお手軽滝めぐり、観光スポット訪問など。十和田プリンスホテル泊。
５月１６日（月）　十和田湖西岸のお手軽滝めぐり。フライトの時間までは現地で決定（出たとこ勝負）。青森空港１７時２５分発ＡＮＡ１８５６便で大阪空港へ（特典航空券利用）。

旅行２日目の５月１４日は天気予報の通り朝から雨でした。お手軽滝メグラーとしてはこんな日の滝めぐりはＮＧです。当初、国道４６号線で角館へ、そして国道１０５号線を北上するルートを考えていましたが、急遽大館へ行くことにしました。大館は秋田犬のふるさとであり、またきりたんぽの本場でもあります。

エリア 大館(秋田)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー ANAグループ 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

強首温泉から大館は予想していた以上に距離があり、朝もたもたしていたこともあり（妻が）、大館に到着したのはちょうどお昼でした。早速腹ごしらえです。お店はきりたんぽ専門店「元祖むらさき」さんです。いろいろな媒体で紹介されている有名なお店で、著名人も数多く訪れています。写真が飾られていました（強い雨が降っていたためお店の外観の写真を撮る機会を逸してしまいました）。

元祖 むらさき グルメ・レストラン

きりたんぽ鍋。この日は前日の最高気温が２７度以上に達したのに対して、２０度に満たない寒い日でした。おかげできりたんぽ鍋はありがたかったです。

元祖 むらさき グルメ・レストラン

あと比内地鶏の唐揚も注文しました。

元祖 むらさき グルメ・レストラン

食後、秋田犬会館へ行きました。秋田犬はもともと大館犬と呼ばれていましたが、昭和６年に国の天然記念物に「秋田犬」として指定されたことにより一般的な名称となったそうです。

秋田犬会館 美術館・博物館

会館の前にはこの赤い橋が国道７号線に架かっています。この橋を渡ると大館城跡で、現在は桂城公園として整備されています。

秋田犬会館 美術館・博物館

会館には公益財団法人秋田犬保存会の本部と秋田犬博物室があります。また建物の外に２頭の秋田犬が展示されていました。人馴れしているのか私たちが檻に近づいてもほとんど反応することなくマイペースな様子でした。荒れた天候の日は展示されることがない場合もあるそうです。この子は２０１７年生まれの美笠ちゃん♀です。もう１頭２０１６年生まれの扇翠くん♂がいましたがお尻を向けて寝ていました。

秋田犬会館 美術館・博物館

会館に来た目的は秋田犬博物室見学のためです。秋田犬の歴史、生態や忠犬ハチ公に代表される秋田犬のエピソードなどが展示されています。ものすごく大勢の方が見学に来られているわけではないですが、わりと途切れることなくお客さんが来られたのは意外でした（失礼）。

秋田犬会館 美術館・博物館

秋田犬保存会の本部や支部が主催する展覧会が毎年行われており、ここでは本部展での憲章犬の写真が展示されています。秋田犬にも競走馬のようにいろいろな毛色があることを恥ずかしながら初めて知りました。

秋田犬会館 美術館・博物館

俳優の故地井武男さんが来館された際に描かれた秋田犬の子犬の絵も展示されています。名前の漢字を間違えているのが何とも…

秋田犬会館 美術館・博物館

秋田犬会館から大館駅近くのわっぱビルヂングに行きました。

曲げわっぱは大館の伝統工芸品で、ここわっぱビルヂングの１階には柴田慶信商店のショップとギャラリーがあります（店内の写真なし）。ここでお土産を購入するためにやってきました。お目当ての品は売り切れており、後日送られてくる予定になっていますが、数ヶ月先になるようです（納期未定）。天然杉に拘られていますが、現在天然の秋田杉は伐採が禁じられているそうで、青森や岩手産の天然杉を使用されています。この隣にはお洒落なカフェ（写真なし）があり、東京青山辺りにあっても全く違和感がないようなお店です。むしろ大館にあるほうが違和感（大変失礼しました）。実際に人気のお店で、土曜日の午後ということもあってか、若い特に女の子が列をなしていました。

大館をあとにし、この日の宿泊地である杣（そま）温泉へ向かいました。

老犬神社にやってきました。実は時系列でいうと、ここに来たのは大館市内を訪れた翌日のことです。わっぱビルヂングを出た後宿泊地である杣温泉に向かう途中で四十八滝に立ち寄ってから杣温泉に行きました。滝めぐりと温泉の旅行記は本旅行記のあとで紹介しますが、老犬神社は秋田犬と大きく関わりがあるため本旅行記で取り上げます。さらには杣温泉から十和田湖へ向かうルートとして予定していたものが、５月いっぱいは雪のため通行止めということを杣温泉で知ったため、別ルートをとらざるを得なくなり、たまたま老犬神社の近くを通ることになったという運命の巡り合わせもありました（ちょっと大げさ）。

なんとここにも菅江真澄の足跡があります。

老犬神社の参道はこのような山道です。距離は２００メートルほどです。

木造の大鳥居があり、その奥に社殿はあります。

秋田犬にはハチ公とは異なるもう１頭の忠犬物語があります。老犬神社はその忠犬シロを祀る神社です。シロはマタギである佐多六の狩猟の相棒で、そのシロと佐多六の悲話が残されているのです。

社殿の前にはシロの石像があります。これらは２０２０年に創建４００年祭が行われた際に建立されたものです。

老犬神社の社殿は、昭和１１年の火災で焼失してしまいましたが、その後再建されたものです。

老犬神社の社殿は見学自由です。鍵はかかっておらず靴を脱いで社殿の中に入ります。

社殿は本殿と拝殿を兼ねているようで、賽銭箱があります。

小学生の絵馬が奉納されていました。シロへのメッセージです。

シロとお別れしました。参道で咲いていた花です。

十和田湖に向け出発です。この後大湯環状列石に立ち寄る予定です。