2015年の夏に北欧とオランダを旅しました。<br />オランダに立ち寄った目的は野球観戦です。<br /><br />元阪神・楽天の上園投手の加入で注目を浴びたオランダのプロ野球。<br />その実力はアメリカのシングルＡ程度と言われており、ヨーロッパではもっともレベルが高いリーグとなっています。<br />歴史も古く、国内リーグが始まったのは1922年と、1936年開始の日本よりも早いです。<br />オランダと言えばA・ジョーンズやヤクルトのバレンティンなどカリブ海の島オランダ領アンティル出身の選手が目立ちますが、最近はオランダ本国出身の選手も数多くMLBでプレーするようになり、日本でもソフトバンクのバンデンハークや元楽天のファンミルなどの選手がプレーしています。<br /><br />オランダの野球リーグ「フーフト・クラッセ」は王立野球協会が運営するプロ野球リーグで8チームが所属。<br />下部リーグもあり、成績次第で入れ替えもあります。<br />試合数は42試合。平日のナイター1試合と土日のデーゲーム2試合という具合に、だいたい週3試合行われています。<br />魅力あるオランダ野球観戦記をどうぞお楽しみください。<br /><br /><br />※ブログ『マリンブルーの風』に掲載した旅行記を再編集して掲載しています。<br />ブログには最新の旅行記も掲載していますので、ぜひご覧下さい。<br /><br /> 『マリンブルーの風』<br />http://blog.livedoor.jp/buschiba/<br /><br />オランダ野球観戦記の第2回です。<br />スキポール空港駅から電車で一駅のホーフトドルプにてオランダ野球を観戦。<br />ヴァッセン・パイオニアーズ対コレンドン・キンヘイムという強豪同士の試合。<br />はたしてどんな球場で、どんな試合が行われているのでしょうか。<br />

2015年オランダ野球観戦記　第2回　ヴァッセン・パイオニアーズ対コレンドン・キンヘイムの試合を観戦　前編

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2015/08/07 - 2015/08/08

1224位(同エリア2872件中)

エリア

アムステルダム(オランダ)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

ホテル: 5.0

交通: 5.0

2015年8月8日、オランダのホーフトドルプという町にやってきました。ヨーロッパ最大のハブ空港であるスキポール空港の次の駅で、電車で10分。アムステルダムからは電車で20分ほどの小都市です。

目指すは町の郊外にあるスポーツパーク・パイオニアーズという大規模なボールパーク。2014年にできた新しい球場で、ヴァッセン・パイオニアーズが本拠地として使用しているほか、国際大会も行われているようです。
駅からはバスが出ているようですがどのバスに乗ればいいのかわかりません。5キロ程度なので町の散策もかねて歩くことにしました。
ホーフトドルプはアムステルダム近郊ののどかな住宅都市、水路が張り巡らされ、起伏がほとんどありません。
スマホの地図を見ながら広い道を歩きます。
大きな池のある公園がありました。
駅から徒歩1時間少々。牧場の向こうに野球場が見えてきましたよ。
入口はここでいいのでしょうか。
敷地内に入ってびっくり。なんと球場外も天然芝でおおわれており、ダイヤモンドもあります。
球場外にも天然芝の野球のグラウンドがあるので、どこでも野球で遊べるようになっていますね。
メイン球場。客席は内野の一部だけで、外野よりは座席がありません。地元の老人たちがこうして見に来ています。
天然芝の気持ちのいい球場ですね。日本の地方球場は土のグラウンドばかりで、総天然芝の球場はほとんどありません。うらやましいです。
球場正面。色々探検したいですが、あと20分ほどで試合が始まります。
とりあえず中に入りましょう。
スタンドに入りました。入場料は無料。誰でも入れます。
イタリアやドイツは有料でしたが、ここは無料なのですね。
お客さんはそこそこ入っています。
ホームのヴァッセン・パイオニアーズのベンチがある1塁側に陣取りました。
いよいよ試合開始。ハイタッチをするパイオニアーズの選手たち。
14時に試合が始まりました。
1回表はビジターのコレンドン・キンヘイムの攻撃です。キンヘイムはアムステルダム近郊のハールレムを本拠地とする強豪チーム。ハールレムはオランダ野球の聖地とも呼ばれ、チームの歴史も古いです。

スコアボードの表示が日本と違いますね。普通イニングが終了してからそのイニングの得点を表示しますが、オランダの場合はイニングの開始時にまず０と表示し、得点が入ったら加算するようです。
14時に試合が始まりました。
1回表はビジターのコレンドン・キンヘイムの攻撃です。キンヘイムはアムステルダム近郊のハールレムを本拠地とする強豪チーム。ハールレムはオランダ野球の聖地とも呼ばれ、チームの歴史も古いです。

スコアボードの表示が日本と違いますね。普通イニングが終了してからそのイニングの得点を表示しますが、オランダの場合はイニングの開始時にまず０と表示し、得点が入ったら加算するようです。
リカルド・ヘルナンデスというベネズエラ出身のピッチャーですがスペイン国籍を所持し、WBCのスペイン代表に選ばれています。
力感のあるフォームですね。
5回を投げて無失点。5つの三振を奪う好投でした。
コントロールが良く、変化球も決まっていました。
2015年の成績は8勝3敗。防御率2.29です。
オレンジのユニフォームがビジターのキンヘイム。
皆身長2メートルありそうで、とにかくデカくて打ちそうです。
しかし体が大きい割に打球が飛びません。
キンヘイムも中南米系の選手が多いですね。
バックネット裏の放送ブース。
のどかな光景です。ヨーロッパで野球観戦をしていると不思議な気分になりますね。
一体ここはどこなんだろうと。
でも放送はオランダ語ですし、明らかにアメリカとは異なります。
守備はまあまあ。うまい選手もいますが、時々ミスが出ます。
3塁側のベンチ。
天然芝のグラウンドはいいなぁ。
イタリアもドイツも球場は天然芝でした。
マイナーな競技でも、しっかりとお金をかけています。ヨーロッパのスポーツに対する取り組みは日本よりも進んでいると感じます。
キンヘイムのキャッチャー、ダシェンコ・リカルド。オランダ領アンティル出身で、アメリカのシングルAなどでプレーした経験があります。プレミア12などのオランダ代表に選ばれたほか、2014年3月に行われた侍ジャパン対欧州代表にも参加し、8番キャッチャーとして先発出場しています。
とにかく打ちそうなスイングをしており、体も大きいです。残念ながらこの日は無安打。
座ったまま手首だけでピッチャーにボールを返していましたね。身体能力もあるのでしょう。
キンヘイムの先発ピッチャー。デビッド・バーグマン。オランダ出身のピッチャーです。
WBC代表に何度も選ばれており、オランダを代表するピッチャーなのだとか。
140キロ前後のストレートとスライダーを武器にしているそうです。確かにいいピッチャーでした。
2015年の成績は8勝2敗防御率1.90です。
パイオニアーズの選手たちもバーグマンを打ちあぐねます。
フライを捕球。
球場にMLBのマークがありますね。
実はこのスポーツパーク・パイオニアーズはメジャーリーグの試合を誘致することを目標としており、1万人規模の客席を作るスペースも確保しているそうです。
3塁方向。球場外に小さなグラウンドが見えました。
キンヘイムのキャッチャー、ダシェンコ・リカルド。ファールフライを捕球した後相手チームの選手たちと話していました。気さくな選手なのでしょう。
パイオニアーズのコーチと話すキンヘイムの選手。
ボールボーイ。
どこかのチームの野球選手たちが見に来たようです。
シャツにはイタリアと書いてありました。どうやらイタリア代表の選手たちです。
キンヘイムの先発バーグマンが好投。
スライダーにバットがクルクルです。
3回裏。先頭打者がヒットで出塁、次の打者は四球。
次の打者が三振で1アウトになるも、次の打者はショートゴロからの悪送球。1死満塁となります。
その後インフィールドフライで2死満塁となり、押し出し四球で1点が入りました。
なんともしょぼい展開。キンヘイムにとっては追いつきたいところですが、パイオニアーズの先発リカルド・ヘルナンデスも好投。
キンヘイムのバッターは全くタイミングが合わず、腰砕けのスイングを繰り返します。

前半戦は０－１の投手戦。
はたして後半はどうなるでしょうか。後編に続きます。