2021/11/19 - 2021/11/19
77位(同エリア119件中)
naoさん
和銅5年(712年)に口述筆記された「古事記」に『近つ飛鳥』という記述がありますが、これは履中天皇の弟にあたる反正天皇(はんぜいてんのう)が、難波から大和の石上神宮に参詣する途中に宿泊した二か所の土地に名前を付けるにあたり、近い方を『近つ飛鳥』、遠い方を『遠つ飛鳥』と名付けたものです。
ちなみに、『近つ飛鳥』は現在の大阪府羽曳野市飛鳥を中心とした地域を、また『遠つ飛鳥』は奈良県高市郡明日香村飛鳥を中心とした地域をさしています。
『近つ飛鳥』周辺地域には、7世紀飛鳥時代に築造された「敏達」、「用明」、「推古」、「孝徳」の4基の天皇陵を筆頭に、聖徳太子墓・小野妹子墓などが点在する磯長谷(しながだに)古墳群や、多彩な副葬品が出土していることから有力氏族の集団墓と考えられている一須賀古墳群など、二百数十基にも及ぶ貴重な古墳群が存在しており、日本の歴史発生期における中心的な場所となっています。
一須賀古墳群は、6世紀中期から7世紀前半にかけて築造された日本を代表する群集墳で、大半は直径10~20メートル程度の円墳で構成されているものの、その総数は二百基余りと言われており、磯長谷古墳群とも強い結び付きのあったものと考えられています。
大阪府南河内郡河南町にある「近つ飛鳥博物館」は、日本を代表する一須賀古墳群を保存し、府民の皆さんがこの貴重な文化遺産に親しめる場として設けられた史跡公園、「近つ飛鳥風土記の丘」の中核施設として安藤忠雄さんの設計により建てられたもので、平成6年(1994年)に開館しました。
この博物館の大きな特徴は、単に出土した遺物を展示するだけの施設ではなく、新しい試みとして、周辺に点在する古墳群と一体となった「ひとつの丘」と捉え、階段状に隆起させた建物の周囲に梅林や生命の源である水をたたえた池を配し、風土記の丘の散策路を巡ることで古墳群全体があるがままの姿で見られるように計画されている点にあります。
なお、近つ飛鳥風土記の丘の園内には、二百基余りあると言われる一須賀古墳群の102基の古墳が保存されていて、その内の40基は見学できるよう整備されています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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「黄泉の塔」がそびえる近つ飛鳥博物館が見えてきました。
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安藤忠雄さんの設計により建てられた近つ飛鳥博物館は、日本を代表する一須賀古墳群を保存し、府民の皆さんが貴重な文化遺産に親しめる場として設けられた史跡公園、「近つ飛鳥風土記の丘」の中核施設として平成6年に開館しました。
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この博物館は、『単に出土品を展示するだけの施設ではなく、周辺に点在する古墳群をあるがままの姿で見せよう』という、新しい試みのもとに構想されたことを踏まえ、古墳群全体を一望できるような『ひとつの丘』として建物が計画されている点が大きな特徴となっています。
このため、階段状に隆起させた建物の周囲に梅林や生命の源である水をたたえた池を配し、風土記の丘の散策路を巡ることで、あるがままの姿の古墳群全体が見られるよう設計されています。 -
では、大階段へ上ります。
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「黄泉の塔」と名付けられた塔のある大階段が見えてきました。
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私は駐車場横の階段を上がってきましたが、「近つ飛鳥風土記の丘」の入口付近から延々と延びるスロープを通って大階段にアプローチする方法もあります。
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圧倒的なスケールの大階段。
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最近、この大階段を舞台に、木村拓哉さんが出演している某製薬会社のCMが放映されています。
ここを撮影して帰宅した夜、たまたまテレビで流れたそのCMを見て、「あ~っ、近つ飛鳥や!」と叫んでしまいました。 -
左側が「黄泉の塔」で、右側は館内吹抜けの採光用トップライトになります。
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「黄泉の塔」。
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大階段の奥には、1m足らずの間隔で曲面のコンクリート壁が2枚建てられていて、最上段から地上に通じる階段が設けられています。
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この狭い隙間に設けられた階段は、建築基準法上の避難階段として必要だと思われます。
しかし、単なる避難階段とはいえ、この大胆かつ柔軟な発想力とデザインセンスには感嘆するばかりです。 -
左側の2枚建てられた曲面のコンクリート壁の隙間に、階段が仕込まれています。
では、地上へ降りて館内に入ります。 -
大階段下部からエントランスホールへ続く通路です。
「博物館入口」のサインが掛かっているだけで、他には何の変哲もない通路のように見えますが・・・ -
大胆にも、建物を斜めに切り裂くように貫いています。
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エントランスホール周辺の外観。
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エントランスホールの前に植えられたモミジの紅葉。
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コンクリート打ち放しの無機質な建物に潤いを与えています。
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では、右手のエントランスホールから館内へ。
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ロビーからエントランスホール方向を見た様子です。
突き当りの右側がエントランスホールの風除室、左側は喫茶コーナーになります。 -
ロビー奥には入館受付があり、地下の展示室に通じています。
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ロビーから吹抜けと図書コーナー方向を見た様子です。
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ロビーから見た図書コーナーです。
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図書コーナーの天井は・・・
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大階段の勾配なりに、斜めになっています。
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博物館の模型が置かれた図書コーナー。
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大階段に開けられた採光用のトップライトです。
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トップライトから差し込む光が、吹抜けを通じて地下の展示室まで降り注いでいます。
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吹抜けに掛けられたブリッジ。
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ブリッジはロビーと図書コーナーを結んでいます。
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吹抜けを介して、ロビーから図書コーナーを見た様子です。
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地下展示室の吹抜け部には、奈良時代、凝灰岩の石切場に造られた「鹿谷寺(ろくたんじ)」跡に残る、十三重多層塔の復元模型が展示されています。
「鹿谷寺」は、大阪府南河内郡太子町の東部にそびえる「二上山」雌岳の南西側麓に位置していて、日本では珍しい石窟寺院となっています。
では、近つ飛鳥風土記の丘の散策路を歩いてみます。 -
建物と曲面のコンクリート壁に囲まれた中庭です。
右側の曲面のコンクリート壁に階段が設けられています。 -
大階段の最上部から地上に通じる階段が隠れている曲面のコンクリート壁。
こんな曲面のコンクリート壁が、1m足らずの間隔で2枚建っています。 -
博物館と紅葉。
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散策路から見た博物館。
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散策路を進むにつれて木立が増えてきます。
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では、6世紀中期から7世紀前半にかけて、二百基余り築造されたと言われる一須賀古墳群の一端を紹介します。
近つ飛鳥風土記の丘の園内には、一須賀古墳群の内の102基が保存されていて、その内の40基が見学できるようになっています。
こちらは、整理上B9号墳と呼ばれている横穴式石室です。
一須賀古墳群のほとんどは、このような直径10~20メートル程度の円墳で構成されています。 -
石室に収められている石棺。
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6世紀中頃に築造されたと考えられている墳墓。
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近つ飛鳥風土記の丘に存在する数多くの横穴式石室に比べると、小ぶりの石が使われているそうです。
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7世紀前半に築造されたと考えられている墳墓。
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大型の花崗岩を積んだ墳墓は、築造された時点では最大級の横穴式石室だったそうです。
以上、簡単ですが一須賀古墳群の一端を紹介させていただきました。
では、梅林を巡って博物館へ戻ります。 -
梅林から見た博物館。
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梅林に設けられた休憩所。
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休憩所から博物館が望めます。
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休憩所の遠景。
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園内に点在する古墳群と一体となった「ひとつの丘」を表現するにふさわしい、圧倒的なスケールの大階段。
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梅林と博物館を結ぶブリッジ。
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ブリッジの下には、枯山水様式で水の流れが表現されています。
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陽を浴びてそびえる「黄泉の塔」。
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エントランスホール前から見たブリッジ。
ここからは、建物外周を歩きます。 -
エントランスホール上部。
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ガラス越しに見た図書コーナー。
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エントランスホールと大階段をつなぐ通路上部の姿。
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何の変哲もないこの通路が、建物を切り裂いていようとは・・・。
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大階段上にそびえる「黄泉の塔」。
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幾重にも重なる階段が・・・
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ややもすれば単純になる壁面にいい変化を与えています。
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博物館とイチョウの黄葉。
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設備機器置き場の目隠し壁に入れられたスリット。
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大階段最上部から地上に通じる階段。
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その階段を設けるために、1m足らずの狭い間隔で曲面のコンクリート壁が2枚建てられています。
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曲面のコンクリート壁には、何か所かの開口部が開けられています。
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こちらはトイレの採光用小窓で、内部にガラスブロックがはめられています。
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中庭部分に開けられた開口部。
2枚の曲面のコンクリート壁の間に通気用のガラリが取り付けられているので、壁に挟まれたせまいスペースに設備機械がおさめられているようです。 -
大階段最上部から地上に通じる階段。
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曲面のコンクリート壁。
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設備機器置き場の目隠し壁。
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重なる階段上に「黄泉の塔」のてっぺんが見えています。
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「黄泉の塔」。
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「近つ飛鳥風土記の丘」の入口付近から大階段にアプローチするスロープのスタート地点。
この壁の表側に博物館の銘板が付けられています。 -
では、これで近つ飛鳥博物館を終えます。
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