2021/08/04 - 2021/08/08
419位(同エリア595件中)
ちゃおさん
熊野は雨の多い土地だ。紀伊半島が海につき出し、半島の中央部、大台ケ原には2000mを越える高い山もある。海から来た湿った空気は高い山にぶつかり、雨を呼ぶ。四国とここ紀伊は台風銀座で、毎年の通り道になっている。幾つもの峰が重なる紀伊山脈は時に大きな災害を齎し、明治の十津川村を襲った大山津波、それから10年ほど前のこの地方、熊野那智を襲った河川氾濫、山崩れ。昨日の昼前、那智の大滝の観光中に突然降り出した大雨に慌てたが、今バスに乗って熊野本宮に向かっている最中にも突然降り出した。強い雨飛沫に窓のガラスが叩きつけられる。雨の王国でにわか雨に遭うのはやむを得ないことだ。バスの中で良かったと思わなければ。
視界の悪くなった窓からずっと続く熊野川を眺め続けていると、雨も小雨になってきて、いつの間にか上がっている。本当ににわか雨で、サッと来て、サッと行ってしまう。昨日買った傘を持っているから、雨でも不都合はないが、旅行者に取っては雨が上がる方が大いに助かる。傘を差したまま写真を撮るような器用な真似は自分には出来ない。降ったり降らずみの中、外の景色を見ていると、ポツン、ポツンとだが人家が続く。こんな場所で隣近所もないだろうし、隣の家まで数百mも離れていたら、淋しいに違いない。が、代々この地に住んでいて、淋しさにはもう慣れっこになっているか・・。
中洲を広げたような平らな土地に、民家がやや密集した集落があり、バスはその集落を通り抜け、大きな橋を渡って川の対岸に出て、今度は左岸道路を走るようになる。その取っ付きの辺りに「川の駅」のような観光センターがあり、勿論ここもコロナ禍でシャッターが下ろされたままの休業中だが、二人の乗客の内の一人が雨の中を降りて行った。地元の人なのか、何かの用事でやって来た人なのか、後ろ姿しか見えなかったが、日常の光景に見えた。この辺りからバスは又次の停留所の案内放送が開始される。勿論乗降客はいないから、全て素通りだ。もう一人の中年男性は、この更に先の温泉場まで行って、ひらりと下車して行った。
- 旅行の満足度
- 4.5
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