2021/10/03 - 2021/10/04
74位(同エリア335件中)
玄白さん
コロナ緊急宣言が10月になれば解除されることを見込んで計画していた八幡平紅葉と秘湯を巡る旅に2泊3日で出かけてきた。連れ合いと県外に宿泊を伴う旅行は、山中湖の友人の別荘以外では、久しぶりである。八幡平は、野趣あふれる露天風呂が特徴の温泉があり、温泉大好き人間の我が家としては、かねてより一度は訪れたいと思っていた旅行先である。
幸い台風16号の影響を受けることなく、好天に恵まれた旅であった。
まずは、アスピーテラインを岩手県側からドライブし、山頂レストハウスに駐車して八幡平頂上へのミニハイキング、その後、藤七温泉に投宿までの記録である。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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自宅を早朝3:30に出発し、一路東北道を北上、松尾八幡平ICで降りてアスピーテラインへ。緊急事態宣言は解除されたもののNEXCO東日本の休日・深夜割引中止は10月末まで延長とのこと、トホホ・・・
まずは、御在所湿原・御在所沼に立ち寄り。 -
御在所湿原の草紅葉は見頃だが、湿原を取り囲む木々の紅葉は時期尚早だった。
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御在所沼。この日は風があり、さざ波がたって映り込みはなし。
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御在所沼の隣の赤沼、別名五色沼。季節や光の具合で水面の色が変化するという。この日の水面の色は黄土色で、それほどきれいとは言い難い。五色沼という沼は全国あちこちにある。日光白根山麓、一切経山下の通称魔女の瞳、志津温泉と、これで4つの五色沼を見たことになる。
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彼方の湯けむりは松尾八幡平地熱発電所の蒸気。八幡平地域は、7000年前に最後の火山噴火をしているが、今でも地下ではマグマが活動しているので、地熱発電の好適地となっている。温泉にも恵まれているのである。
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同じ道を引き返す。湿原の彼方に見える山は岩手県のシンボル、岩手山である。
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再び、アスピーテラインのドライブを続ける。御在所から5分足らずでアスピーテライン展望台へ。わずかな標高差だが、この辺りは紅葉が見頃になっている。八幡平一帯は、紅葉より黄葉が主役である。
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黄色、赤、緑と色彩豊かな風景。真っ赤なモミジが一面広がっている鮮やかな紅葉も良いが、こういう渋い風景も好きである。
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黄葉が見頃の休日なので、もっと通行量が多いかと思っていたが、それほどでもない。地元の日光いろは坂や箱根などに比べれば車は少なく、快適なドライブである。
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標高が上がるにつれて、木々の色づきが濃くなっていく。
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事前には台風16号の影響で天気が心配されたが、久しぶりの快晴に恵まれた。
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アスピーテライン谷側にも、笹原の中に黄葉が点在する絶景が広がっている。
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岩手山もくっきりと見えている。
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ごつごつした小高い岩が見えてきた。源太岩である。八幡平には、ほかに源太森、源太清水など源太〇〇という地名があるが、その由来はこうである。奈良時代、桓武天皇の御代に、朝廷の意に沿わない地方豪族が東北地方に跋扈していたため、坂上田村麻呂をこの地に派遣して平定したが、地理不案内のため、部下の源太兄弟に八幡平一帯を調べさせたという。そんな伝説に由来する地名なのだ。
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八幡平の岩手県側は、オオシラビソ(アオモリトドマツ)の森が多い。雪の多い東北地方では、八甲田山、蔵王、森吉山などにも生育している。豪雪時にはスノーモンスターを形作る木である。
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夜沼。八幡平の各地にある沼は、いずれも噴火口由来らしい。
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イチオシ
青空に黄葉が映える。
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イチオシ
熊沼。熊沼という看板がある駐車場から少し下ったところが撮影ポイント。青空を反射して真っ青な湖水をたたえた沼を黄葉した木々とオオシラビソの木立が取り囲んだ美しいフォトジェニックな情景である。
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お気に入りの撮影ポイントなので、ちょっとずつ場所を移動してシャッターを押し続ける。
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しつこくもう一枚
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路肩には、まだひっそりとウメバチソウが咲いている。
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八幡平頂上レストハウスに到着。レストハウスの前は有料駐車場だが、少し下ったところは無料である。八幡平頂上ハイキングコースから戻った時は、無料、有料いずれの駐車場も満杯となっていた。
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八幡平頂上は岩手県と秋田県の県境になっている。ここから八幡平頂上、八幡沼一周するミニハイキングに出発
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この付近はナナカマドの紅葉は終わり、赤い実だけが残っている。
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見返り峠から反時計回りに八幡沼を一周し、八幡平頂上、眼鏡沼、鏡沼を巡って駐車場に戻るルートを歩く。
ルートは、きれいな石畳の遊歩道、木道が整備されているので、ハイキングというよりは気軽な散歩コースといったところである。
見返り峠付近からは岩手山が良く見える。 -
見返り峠からの眺望。
笹原にオオシラビソの林が散在し黄色に色づいたダケカンバが色どりを添えている雄大な風景だ。 -
八幡沼の周囲は高層湿原になっていて、草紅葉真っ盛り。あちこちに池塘が散在している。
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気持ちの良い湿原の木道歩き。連れ合いの足取りも軽い。
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一面草紅葉の湿原。
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八幡沼の東の端付近にて
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一直線に伸びた木道。よく補修された木道で歩きやすい。滑り止めが施されているので、雨の日でも滑る心配はない。
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イチオシ
八幡平頂上が近づくにつれて、湿原にわずかに傾斜が見られるようになった。
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八幡沼の水は、とても透明度が高く、きれいである。
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頂上付近の見晴台で八幡沼を俯瞰する
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イチオシ
水面は青空を写して鮮やかなブルーを呈している。
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ガマ沼。彼方には岩手山がくっきり見えている
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ナナカマドの紅葉は、ほぼ終わりに近い。鮮やかな赤い実が印象的。
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八幡平頂上に到着。頂上といっても、周囲との高低差がほとんどなく、山の頂上にいるという実感はまるでない。
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頂上にある展望台
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オオシラビソの葉が逆光を浴びて、若葉のような鮮やかなグリーンに輝いている
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めがね沼。小さな池が二つ並んでいてめがねのようにみえるというので名付けたのであろう。安直といえば安直なネーミングではある。
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めがね沼から少し下ったところにある鏡沼。周囲が小高く、風を防いでいるので、水面が水鏡になっている。この沼、5月下旬~6月上旬の雪解けの頃になると、沼に積もった雪が部分的に溶け、巨大な龍の目玉のように見えるというので、ドラゴンアイと称して近年SNSで話題になり、有名観光地となった。ちなみにドラゴンアイというのは、台湾人観光客の命名だそうだ。
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鏡沼では紅葉の映り込みもきれいだ。文字通りの水鏡!
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イチオシ
レストハウス駐車場からの眺め。眼下に草紅葉、どこまでも続くオオシラビソとダケカンバの混合林、その先に岩手山がそびえている。
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今宵の宿は、八幡平頂上から10分ほど南に下ったところにある一軒宿、藤七温泉彩雲荘。
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年季が入った木造2階建ての旅館である。10月末での営業で、雪解けまで休業、スタッフも麓に戻るという。
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窓には周囲の紅葉が映り込んでいる。
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この宿には、日本百名山、二百名山、そして直近で日本三百名山人力踏破「グレートトラバース」で有名になった田中陽希さんも昨年夏に投宿している。
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通された部屋は別館の南西の角部屋。この部屋、なんの変哲もないが、天皇陛下夫妻が皇太子時代に何回か八幡平を訪れ、この部屋で昼食を摂った部屋だとスタッフが自慢げに話していた。
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部屋からは、真っ盛りの黄葉が見える。
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もう一方の窓を開けると、この宿自慢の混浴露天風呂が眼下に見える。
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イチオシ
夕食前のひと時、きれいな黄葉を眺めながら野趣あふれる露天風呂に浸かり、命の洗濯だ。湯舟は連続して四つ、少し離れて坂を上ったところにも一つある。いずれも泉質は単純硫黄泉の濁り湯で、湯舟の底に溜まっている硫黄分を含んだ白い泥を体に塗って、泥パックを楽しむこともできる。
混浴なので、ワイフも湯浴み着をまとって、混浴初体験である。
奥によしずで囲われた女性専用エリアが設けられているのだが、そこに行くまでの通路には囲いがないので、女性専用にする意味はないのでは?
なお、別途、建屋の反対側に男性専用、女性専用の露天風呂もあるが規模は小さい。 -
露天風呂の上の方に、宿に通じる道路が通っている。宿の部屋だけでなく、道路からも入浴シーンが丸見えなのである。一昨年の台風19号でがけ崩れがあり、いまだに修復工事が行われている。
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湯舟の底からブクブクと泡が出ている。湯舟の底から直接温泉が湧き出ているのである。
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お待ちかねの夕食。バイキング形式だが、コロナ対策のため、食堂入り口で自分専用のトングを渡される。
久しぶりの快晴で、夜は星撮りに出かけるので珍しくノンアルコールビールで我慢する。 -
イチオシ
夕食後しばらくして、いざ星空撮影へ。宿の周辺でも撮影はできるのだが、宿の近くでも熊がうろつくことがあるというので、撮影場所は安全なレストハウスの駐車場へ。
南西の方角には、名残りの夏の天の川が立ち上っている。天の川の真下には靄の中にうっすらと月山が見えている。右上には織姫星、彦星、白鳥座デネブの夏の大三角、左側のオオシラビソの立ち枯れた木々の上空にはひと際明るく木星、その右横下に土星が輝いている。 -
2時間後、天の川は西に傾きつつある。
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一旦宿に戻る。夜中なので誰も風呂に入っていないので、露天風呂と天の川を撮影してみた。
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3時間ほど仮眠をしてから、再びレストハウス駐車場に出向く。天の川はだいぶ西に傾いている。
北天のカシオペア座付近の天の川。右上隅がカシオペア座、その左中央付近にぼんやり光が広がっているのが、アンドロメダ銀河である。距離は230万光年、つまり今見ている姿は230万年前の姿である。約40億年後にはわが天の川銀河と衝突するといわれている。 -
今度の狙いは東の空から昇ってくる冬の星座たちである。岩手山上空に冬の星空の主役オリオン座、シリウスなど冬の大三角が輝き、その中を淡い冬の天の川が貫いている。岩手山の麓には雲海が出来つつある。
この時期は、一夜で夏と冬の星空を一度に撮影できるので、効率が良い。 -
日の出一時間前。地平線上の空が朱色に染まり、濃紺の空とのグラデーションが美しいマジックアワーである。
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間もなく日の出。空はどんどん明るくなっていく
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眼下の笹原、オオシラビソとダケカンバの混合林もはっきり写るようになってきた。
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日の出
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日の出と雲海をズームアップ。
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日が射すと雲海の動きが激しくなってくる。
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今回は久しぶりに絶好の星空撮影の条件に恵まれた。
6時前に宿に戻り、露天風呂で朝風呂に浸かってから朝食。朝食もマイ・トングでバイキング形式だ。
8時半、チェックアウトし、今日は秋田県側のアスピーテラインをドライブし、撮影を楽しむ一日である。
<続く>
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この旅行記へのコメント (1)
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- ひゅうひゅうさん 2021/10/24 17:49:34
- 秋の八幡平
- 玄白さん、こんにちは
八幡平が素晴らしい天気で良かったですね!
私が訪れた時期のアスピーテラインは観光案内の方がただの道路だと言って笑いましたが、紅葉の時期のアスピーテラインはこのように変わるのですね。
八幡平の景色も全く違っていて、秋にも行きたくなりました。
藤七温泉彩雲荘も魅力を感じます。
田中陽希さんも泊まられた宿なんですね。
コロナ感染者が激減して、これで終息してくれるといいのですが。
ひゅうひゅう
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