2021 隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの５原則 (=^・^=) を見てきた

2021/09/04 - 2021/09/04

現在、東京国立近代美術館で開催されている『隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの５原則』をネット予約して見に行ってきました。

隈研吾氏は隈研吾建築都市設計事務所の代表で新国立競技場、高輪ゲートウェイ駅、角川武蔵野ミュージアムなどの設計で一躍有名になった日本を代表する建築家。
意外に知られていないかもしれませんが、世界20ヶ国以上の国で、その土地の環境、文化に溶け込む建築プロジェクトを手掛けられております。
世界各国に点在する隈作品の中から公共性の高い建築を、隈が考える人が集まる場所のための以下の5原則で紹介するもので74作品展示。
建築に詳しくない人も楽しめる展示になっています。

1　孔
2　粒子
3　やわらかい
4　斜め
5　時間

会期 2021年6月18日(金)～2021年9月26日(日)
時間 10:00～17:00
金・土曜日 10:00～21:00
休館日：月曜日、9月21日(火)
観覧料：一般1300円

『隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの５原則』
https://kumakengo2020.jp/

エリア 丸の内・大手町・八重洲(東京)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 5.0

• 交通手段: JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

土曜日・・・慌ただしい一週間の戦いも終わった休日の朝を迎えます。
仕事は8時半からですが、毎朝4時起きのjh2fxv・・・ネコの５原則 (=^・^=)

朝10時からを予約して到着したのは東京メトロ東西線竹橋駅。

竹橋駅 駅

皇居や大手町周辺だけあって国の重要機関が多数ある場所。

朝から小雨模様。

駅から3分、今回訪れたのは東京国立近代美術館。

東京国立近代美術館 美術館・博物館

見に来たのはこれですわ。

建設やそれに関連する大手がずらっと協賛してますね。

入口前に小屋がある？

『住箱』とあります。
これも隈研吾氏の2016年の作品。

無料で見れる木製のトレーラーハウスで、実際にここまで車で引いてきたそうです。

ちゃんとタイヤも付いてます。

予約制になっているんで行列は無し。
まあ～美術館なんで行列自体できることはまずないかと・・・

10時開館で入館、会場に入る所でスマホやチケットチェックで並びます。
『隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則』では、手掛けられた作品の中から公共性の高いものを中心に68件を隈研吾氏本人による選択、解説で展示しています。

展示会場は2つに分かれ、第1会場は有料、第2会場は無料になっています。
https://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2021/06/KengoKuma_floormap-list.pdf

エントランスにも畳敷の上にクラゲのようなものが・・・
これも作品で『浮庵』
超軽量素材をヘリウムバルーンで持ち上げることで形作られる、モバイル型の茶室とのこと。

まずは第1会場へ・・・
最初の展示は国立競技場を設計した時の設計内容が確認するためのスタディ模型が展示されています。
この展示は撮影禁止なのでご挨拶でも・・・
第1会場には、隈が手がけた作品の建築模型や写真が並びます。

時系列ではなく『人が集まる場所』のために隈が考える5つの原則で紹介されるのが特徴的、ここから先は展示模型の撮影可能エリア。

これはお馴染みの雷門交差点前にある『浅草文化観光センター』
2012年に建てられたもので、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階・地下1階で外壁に木のルーバーが使われ和の雰囲気が出ています。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/asakusa-culture-tourist-information-center/

その模型に目をやると猫がおるわ！！

青山にある台湾産パイナップルケーキストア『サニーヒルズジャパン』に採用した日本の伝統的な『地獄組み』を応用した作品。
以下リンクを見ると、今までに見られなかった斬新な建物で隈研吾氏の木を使用した凄さが実感できます。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/sunny-hills-japan/

600ｍｍのヒノキ材で組み上げた作品は、釘や柱なしでも3階建ての建築を支えられるようになっていて部分の原寸模型だそうでベテラン大工でも難しいジョイント工法。

5原則の1つ目は『孔』
超高層に代表されるモニュメント的な建築に対する懐疑心から『孔』としての建築への関心が芽生えたと隈研吾氏はコメントしています。

これは隈研吾氏を一躍有名にした『新国立競技場』2019年の作品。
展示されている模型は精密なんで、折衝用に使用した完成模型かと・・・

一度はザハ・ハディッド氏案になった新国立競技場。
しかし、費用が掛かりすぎることで、隈研吾氏案に・・・
日本で隈研吾氏が一躍有名になった代表作ですね。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/national-stadium/

オリパラ閉会したら外周通路を遊歩道として一般開放するらしいので楽しみです。

ちなみに建設途中や完成後も数回訪れ、旅行記アップしています。
https://4travel.jp/travelogue_group/13172

観客席がモザイク風にランダムカラーなのも2つ目のテーマ『粒子』の集まりをイメージさせます。

小径木と呼ばれる身近なスケール木（105mm角の杉材）の集合体。
実物は47都道府県の木を採用しています。

実物では気付かない点も・・・
スタンド観客席は後ろに行くほど急勾配になっており、選手との距離を近くする狙いがあるそう。

模型ですが競技場にいるような気分になりますわ。

『国立競技場のためのランプシェード』2019年の作品。
競技場へ入場する選手入場口にあるものと同じものでカーボンファイバーを編み込んだもの。

下から見ると釣りの魚籠みたいで幻想的。

3つ目は『やわらかい』
その代表作は山手線の新駅、高輪ゲートウェイ駅。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/takanawa-gateway-station/

開業時に訪問した旅行記
https://4travel.jp/travelogue/11609302

固い壁をつくってから開口部に木でできた枠を取り付ける西洋建築に対し、木の枠を付けてから塗り壁を施工するのが日本建築。

折り紙を模した形で光触媒によるセルフクリーニング機能を持つ半透明のテフロン膜を用いた大屋根で、室内は膜と木が作るやわらかな光で満たされ、夜も行灯の光を奏でます。

改札口前もちゃんと再現されてますね。

行き先表示などの案内板まである。

カメラで内部を撮影するとまさに駅構内にいる気分。

ホームも精密再現。

おっ猫 (=^・^=) がおる！

人の模型も1つ1つ動作が違い、その中に猫がいる風景。
実際には猫はいませんが・・・(=^・^=)

こんな感じで猫 (=^・^=) が溶け込んでます。

ここから4つ目の『斜め』
展示案内板も斜めになってます。

海外トルコにある2019年9?OPENした『オドゥンパザル近代美術館』
箱が積み重なったような形。

そして最近話題になった『ところざわサクラタウン　角川武蔵野ミュージアム』
隈研吾作品は木だけでなく、石もあるということを知らしめた作品。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/tokorozawa-sakura-townkadokawa-culture-museummusashino-reiwa-shrine/

旅行記でも紹介しています。
https://4travel.jp/travelogue_group/37025

TOYAMAキラリ（富山県富山市）は、富山市の中心に建つ複合ビルで2015年8月の作品。

その説明板も斜めになっています。

地元産の杉の厚板で取り囲まれた斜めのアトリウムは、南からの自然光を有効に取り込むための工夫で、この空間に美術館・図書館・カフェが融合。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/toyama-kirari/

木が斜めに配されてます。
実際に見てみたいもんです。

2020年の作品、東京工業大学大岡山キャンパスの国際交流・学生支援施設『Hisao & Hiroko Taki Plaza』
https://kkaa.co.jp/works/architecture/tokyo-institute-of-technology-hisao-hiroko-taki-plaza/

地上3階・地下2階、延床面積約4900平方メートルの広々とした空間。

このループした建物は2019年9月の作品で隈研吾氏オーストラリア初設計のシドニーダーリングスクエアの高層ビルの下に建つ鳥の巣ビル『The Exchange』
https://kkaa.co.jp/works/architecture/the-exchange/

大型モールの駐車場へ上がるループみたい（笑）

公共建築だけでなく、お店なども紹介しています。

2017年の作品、吉祥寺『ハモニカ横丁三鷹』
https://kkaa.co.jp/works/architecture/harmonica-yokocho-mitaka/

300組の自転車車輪スポークの廃材で外観を覆いつくした。
テーブルやチェアも、スポークで作り、空間すべてスポークという粒子で構成されたもの。

自転車屋かと思ったら飲食店。
実際に見てみたいもんですわ。

こんなお店も・・・2017年6月の作品『下北沢てっちゃん』
隈研吾氏行きつけの店か！もしかして・・・

世田谷区下北沢という地域がお洒落なイメージと合いそう。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/tetchan-shimokitazawa/

いかにしたら元々の駅前の焼き鳥屋の持っていた、空気感、粒子感、ノイズを保存するかに挑戦したとある。

2019年の作品『ホテルロイヤルクラシック大阪』
新歌舞伎座の屋根の造形を取り入れたデザイン。
https://kkaa.co.jp/works/architecture/hotel-royal-classic-osaka/

その説明。

耐震性に問題のあった新歌舞伎座を、原設計に基づいて再建し、その上部にホテル棟を付加して都市の重要な記憶を継承しています。

この他にも・・・

建物とは思えない奇抜なデザイン。

どれも実際に存在している建物たち。

細かな配置がなされています。
これも実際に見てみたい。

第1会場はこれで終わり。

続いて第2会場へ・・・

こちらは無料ですが撮影禁止。
東日本大震災での復興の『三陸さんさん商店街』をはじめとした紹介や隈研吾氏へのインタビュー、今回の展示のネコの５原則『東京計画2020 ネコちゃん建築の5656原則』は、ネコの目線で都市を見直したユニークなプロジェクトの映像など。
隈研吾氏が住んでいる神楽坂のカフェにいる半ノラのネコ、トンちゃんとスンちゃんにGPS機器をつけて、行動をリサーチしたものを3DCGで表現しています。

最後にミュージアムショップに立ち寄り。

ラー・エ・ミクニ グルメ・レストラン

この積み木、隈研吾氏監修の木の組み合わせで様々な創造性が感じられるやつ。
お値段も相当します。

隈研吾展の写真集もありました。

見終えて皇居前の道路を竹橋駅へ・・・

正面に見えるのは毎日新聞本社。

竹橋 名所・史跡

明日で終わるTOKYO2020。

帰りは上野まで移動して、『宇奈とと』で特上うな重1600円をチョイスしてスタミナ充電！！

宇奈とと 上野店 グルメ・レストラン

本日の目的は隈研吾展のみ。
でも、その設計思想や作品を見れて良かったです。
国立競技場一般開放も待ち遠しいですわ。