2021/05/23 - 2021/05/23
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ペコちゃんさん
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圏央道を走ると迫ってくる巨大な「牛久大仏」・・・一度お詣りに行こうと思っていましたが、取手で所用があった帰りに立ち寄ってみました。
1992年に完成し、全高が120mもある世界一のブロンズ仏像・・・出来た当初は新興宗教によるものか観光用かと思っていましたが、この大仏様は浄土真宗・東本願寺の阿弥陀如来像です。
茨城県は浄土真宗の開祖・親鸞聖人(1173~1262)にとってゆかりの地・・・後鳥羽上皇が敬愛する美人の女官姉妹・松虫姫と鈴虫姫が念仏集会へ参加してそのまま出家したため、激怒した上皇は1207年、親鸞を越後の国へと流罪に処します。
1211年に赦免されたものの、親鸞は関東の地を布教するため常陸国に移り、関東における布教の拠点とました。
そのため、茨城県内には親鸞ゆかりの寺や事跡が多く残っており、この牛久の地も聖地のひとつになっています。
広大な苑内には大仏様の他に小動物園やお花畑もあり、コロナ禍の中、多くの人々が訪れていました。
そしてもう1か所、つくばみらい市にある「不動院」へ立ち寄り・・・ここは真言宗豊山派の寺院で、広い境内には見事な三重塔がありました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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取手から牛久に向かって走っていると、巨大仏像が突然、目の前に・・・その威容に圧倒されます。
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820台も収容できる無料駐車場は、日曜ということもあり、ほぼ満車状態。
大仏様を見ながら、入口の方へ。 -
ここ「牛久浄苑」は、浄土真宗・東本願寺派本山・東本願寺によって作られた霊園で、約37万平方mの広大な敷地に牛久大仏・小動物公園・浄土式庭園・お花畑などがある大規模公園墓地です。
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駐車場から仲見世を通って、入口へと進みます。
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正門入口の受付で800円を払って入場。
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入口近くの写真スポットから大仏様を見ると、お花畑に浮かんでいるようです。
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1983年に大仏建設の事業構想に着手し、10年かけて1992年12月に完成した牛久大仏の正式名称は「牛久阿弥陀大佛」で、「世界最大120mの青銅製仏像」として1995年にギネス認定されました。
像高:100m、台座:20m、総重量:4,000トン、顔の長さ:20m、目の長さ:2.5m、口の長さ:4m、耳の長さ:10mと、何から何まで超ど級! -
大仏様の顔の模型・・・これでも十分大きく感じますが、実物はこの「1000倍」の大きさとのこと。
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これが頭のぶつぶつ・螺髪(らほつ)の実物大で、直径1m、重さ200kg、総数480個・・・大仏様も頭が重いでしょうね。
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發遣門(はっけんもん)をくぐり、大仏様に続く参道へと入っていきます。
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發遣門の右側にある親鸞聖人の石像と鐘・・・通常は鐘を打ち鳴らして合掌礼拝するのですが、コロナ禍の今は不可。
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發遣門をくぐって振り返ると、門の上の層に釈迦三尊が祀られており、その前のガラスに阿弥陀大仏が映り、二つの仏様を同時に拝むことができるという趣向になっています。
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まるで、お釈迦様が大仏様に抱かれているようです。
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青空に聳え立つ大仏様、右側にはお花畑・・・素晴らしい眺めです。
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真正面から見ると、改めてその大きさに圧倒されます。
世界1位の立像は、インドにある240m(像本体:182m )の「統一の像(インド建国の父の1人とされるヴァッラブバーイー・パテール)」。
2位は中国・河南省にある大日如来の仏像「魯山(ろざん)大仏」で128m(像本体:108m)、3位は、ミャンマー・ユンクワの近郊にある「レイチュンセッチャー大仏」で129.5m(像本体:116m)。
牛久大仏は世界4位の高さですが、ブロンズ立像としては世界最大で、その完成度は間違いなく他の追随を許さないものです。 -
大仏様の手前に広がるお花畑・・・今はポピーなどが咲き乱れ、花摘み(10本:100円)も出来ます。
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参道の左手にある群生池・・・4月には、桜や芝桜が綺麗なようです。
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右手に鐘楼・・・これもコロナ禍で撞くのは不可。
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大仏様の足元にある大香炉・・・胴回りが2m50cmの青銅製で、日本一の大きさです。
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横超(おうちょう)の橋・・・足型に「な・む・あ・み・だ・ぶつ」と書いてあり、「南無阿弥陀仏」と唱えながら6歩で渡ります。
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大仏様の足元から見上げると、その巨大さに圧倒されます。
リオデジャネイロにあるコルコバードのキリスト像に似た感じ。 -
大仏様の台座の下の植え込みですが、何かの模様を表しているのでしょうか?
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大仏様の裏側に廻り、大仏胎内めぐりの入り口へ。
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1階は、人間の煩悩を表す暗闇に、慈悲を表すひと筋の光が射しこむ「光の世界」を表現。
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中心に祀られた光輝く阿弥陀如来。
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幻想的な「観想の間」・・・浄土の世界を観想(思い描く)する空間です。
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階段を上がって2階の展示スペースへ。
これは完成までの工程の写真。 -
架設は超高層ビルと同じカーテンウォール工法で、約30階建ての建物に相当します。
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これは、大仏頭部鉄骨模型・・・42個のブロックに分かれ、ブロック1つは6トンもあります。
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組み立てた時の写真。
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これは左手の鉄骨模型。
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左手のサイズは、幅:6m、長さ:15m、重さ:20トン・・・ここに、あの奈良の大仏様がスッポリ収まる大きさだと聞けば、いかに大きいか、イメージが沸きます。
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これは、右足親指先端の実物大模型で、爪の長さだけでも1m・・・でかい!
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かの東大寺の大仏が約15m、ニューヨークにある自由の女神像は頭の部分までが約34m、トーチまでの高さは約46mで台座部分も含めると93m。
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2021年1月に読売新聞に掲載された上空からの写真・・・人がアリのように見えます。
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秋のお彼岸前に行われる、年に一度の大掃除・・・清掃員は大仏様の目からブラ下がります。
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2階の「知恩報徳の世界」は帰りに見ることにして、エレベータで5階へ・・・ここでもソーシャルディスタンスを守ります。
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4・5階(地上80~85m)は「霊鷲山(りょうじゅせん)の間」。
エレベータを5階で降りると、1900年にシャム国から贈られた仏舎利(釈尊のご遺骨)が白蓮華の中心に安置され、右側には1996年にミャンマーから寄贈された平和興隆の釈迦像、左には1990年に同じくシャム国から贈られた釈迦像が祀られています。 -
地上85mの5階は展望室になっており、小窓から東西南北が見渡せます。
これは、大仏様の胸部にある南向きの3つの窓。 -
大仏様の胸部をアップで見ると、確かに縦長の3つの窓があります。
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南向きの胸部の窓からは、今歩いてきた發遣門からの参道が見えます。
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東側の窓からは鹿嶋~霞ケ浦方面が見えます。
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展望室からの眺めを楽しんだ後は、階段を降りて4階へ・・・家内安全とコロナ収束を願って絵馬を奉納しました。
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エレベータで3階の「蓮華蔵世界」へ。
ここは上から下まで壁一面に、金色の仏像(胎内仏)約3,400体が納められた、まさに圧巻の金色の極楽浄土! -
阿弥陀如来(胎内仏)は大きい方が100万円、小さい方が30万円・・・法名帳を入れて奉安すると、命日にお経をあげ永代に亘って供養してもらえます。
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「蓮華蔵世界」とは極楽浄土のことで、本堂に当たるここは朝夕には読経が響き渡る厳粛な空間となります。
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2階には、先ほど見た展示コーナーの他に「知恩報徳の世界」があり、ここでは1人ひとり壁に向かって落ち着いて写経を体験できます。
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77席ある写経席の壁には、仏さまを描いた大きな絵手紙を額に入れて展示しています。
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これらは、当東本願寺の僧侶・本多良之さんが「命の尊さなどを伝える」ために描き始めた絵手紙です。
含蓄のある有り難い言葉の数々・・・思わず見入りました。 -
絵手紙を見ながら進み、「金箔荘厳」と書かれた場所へ・・・ここで金箔を購入(300円)すると、大仏様の蓮台に張ることが出来ます。
ここから胎内を出て、台座を回ります。 -
蓮台の上に鎮座する大仏様・・・カメラに収まらないほどの大きさに、改めて驚嘆!
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報恩・感謝の心を込めて蓮台に貼られた金箔の数々。
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胎内巡りを終えて「本願荘厳の庭」へ・・・この庭園は、東本願寺に古くから伝わる鎌倉時代の作庭文献「山水秘伝抄」に基づいて造られた伝統的な浄土式庭園。
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池には沢山のコイが泳いでいますが・・・
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餌を与えると、陸に上がる勢いで集まってきます。
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庭園から見た大仏様・・・美しい姿に安らぎを覚えます。
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お花畑にはキンギョソウや・・・
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ポピーなどが咲き乱れ、花摘みを楽しむ家族連れも沢山いました。
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つくばみらい市にある「板橋不動尊(清安山不動院願成寺)」は真言宗豊山派の寺院で、関東三大不動尊(千葉・成田山、東京・高幡不動、三番目の不動尊は諸説あり)の一つと言われ、また群馬・栃木・茨城にある北関東三十六不動尊霊場の一つで三十六番・結願の寺です。
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不動院は808年に弘法大師が創建したと伝えられる加持祈祷の道場・・・大師が諸国行脚の際に当地で二間四面の草堂を営み、自ら彫った不動明王像を安置して求子安産を祈ったことが始まりで、今でも安産祈願や子供の成長祈願、七五三詣りで多くの参詣者が訪れます。
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「楼門」は1700年の建立で、両側には力強い阿・吽の仁王像が配されていますが、残念ながら修復作業中。
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楼門の先には、鐘楼・三重塔・大本堂が美しく配されています。
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三重塔の手前にある鐘楼の梵鐘は、昭和19年に国家供出され、20数年間、鐘の響きはありませんでしたが、昭和45年に信徒からの寄進で筑波の地に甦りました。
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三重塔は極彩色の彫刻を施した江戸時代の名塔(1772年建立)。
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銅板瓦葺で、高さは25.1m。
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尾垂木の竜頭彫刻・・・活き活きとして空から竜が駆け下りてくるようです。
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三重塔の扁額には「制底」・・・制底とは、仏像などを安置した建物(御堂)や石窟の事です。
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境内に祀られた「子安観音」・・・子どもの成長安全を祈願する観音様です。
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手水舎。
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1737年建立の大本堂・・・修理が始まるようです。
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大本堂の前に鎮座する、子授け・安産・子育て祈願の白犬像・・・コロナ禍で親子共にマスク姿ですが、板橋不動尊の別名は ” お犬不動尊 ” ・・・これには次のような民話があります。
《 江戸時代、当地には難産の女性が多く、母子共に亡くなることもあり、子どもを身ごもると不安な毎日を送っていました。ある夜、村長(むらおさ)の夢に雄と雌の白い犬が現れ、「私達は板橋不動の使いです。板橋不動は女性たちが揃ってお参りをして護摩祈願をすれば、難産から救ってくれると言っています。」そこで村長と村人一同は不動尊を訪れ、お参りと護摩祈願をして、夢で見た白い犬を奉納したところ、それ以降、難産で苦しむものは一人もいなくなったそうです。》 -
大本堂の扁額は「劔索閣(けんさくかく)」・・・劔索とは不動様が持つ剣と綱。
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『不動尊』と書かれた大きな提灯。
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昭和3年に奉納された額・・・楼門・三重塔・大本堂が描かれ、不動様の前で多くの女性が拝んでおり、今も昔も変わらない人々の想いが伝わってきます。
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本堂内にも婦女が救子安産を不動明王に祈願する額が掲げられています。
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布袋様・恵比寿様・大黒様の置物。
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本堂前にある弘法大師像。
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境内にはイチョウ、カヤなど、目通り3mを超す巨木が何本かあり、バードウォッチングの人たちが集まっていました。
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中でも、このケヤキがひと際目をひきます。(樹高:15m、目通り幹囲:5.9m)・・・樹齢は不祥ですが、かなりの年数か経っているでしょう。
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参拝者休憩所に掲げられた般若心経の経典・・・彫刻が素晴らしい!
茨城県南の2つの名刹を楽しんだ一日でした。
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