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 小和田の駅から赤の吊橋までやって来た。<br /> 歩きにくい場所はあったけど、それほどのものではなかった。<br /> ここは、小和田駅と塩沢集落のほぼ中間点だろう。<br /> なんだ、この調子で歩けば楽々塩沢集落だ・・と思った。<br /> ところがここからの山中に苦労した。  

遅まきながら秘境駅「小和田」へ(4/4)塩沢集落へ

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2021/03/15 - 2021/03/15

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motogen

motogenさん

 小和田の駅から赤の吊橋までやって来た。
 歩きにくい場所はあったけど、それほどのものではなかった。
 ここは、小和田駅と塩沢集落のほぼ中間点だろう。
 なんだ、この調子で歩けば楽々塩沢集落だ・・と思った。
 ところがここからの山中に苦労した。  

同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
徒歩

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  •  吊橋を超えると、上り坂がきつくなってきた。

     吊橋を超えると、上り坂がきつくなってきた。

  •  崖を削って作ったと思われる細い道。<br /> かなりの急こう配だ。<br /> 樹木があるので恐怖感は抑えられるが、足を滑らせれば命取り。

     崖を削って作ったと思われる細い道。
     かなりの急こう配だ。
     樹木があるので恐怖感は抑えられるが、足を滑らせれば命取り。

  •  「この先、通行できません」の立て札。<br /> 無視して進めば、塩沢集落の北にある一軒家に通じるのだろうか?

     「この先、通行できません」の立て札。
     無視して進めば、塩沢集落の北にある一軒家に通じるのだろうか?

  •  素直に案内警告を守って、急勾配の横道を選ぶ。

     素直に案内警告を守って、急勾配の横道を選ぶ。

  •  本当にきつい坂道だ。<br /> 数歩進んでは立ち止まり、数歩進んで立ち止まる。<br /> こんなつもりじゃなかったよ・・とグチが出そう。

     本当にきつい坂道だ。
     数歩進んでは立ち止まり、数歩進んで立ち止まる。
     こんなつもりじゃなかったよ・・とグチが出そう。

  •  勾配がゆるくなったところで小休止。<br /> 気がつけば汗びっしょりだった。<br /> ダウンなど着ている場合じゃないと、リュックにしまう。

     勾配がゆるくなったところで小休止。
     気がつけば汗びっしょりだった。
     ダウンなど着ている場合じゃないと、リュックにしまう。

  •  谷の底から沢の音が聞こえてくる。<br /> 壊れかかった小屋があった。

     谷の底から沢の音が聞こえてくる。
     壊れかかった小屋があった。

  •  トイレだった。<br /> 集落の人たちが行き交いした頃、使われたものだろうか?<br /> 野外で用を足すこともできる場所なんだけど・・

     トイレだった。
     集落の人たちが行き交いした頃、使われたものだろうか?
     野外で用を足すこともできる場所なんだけど・・

  •  鉄塔が立っていた。<br /> 遠くの山肌に、米粒のような屋根がのぞいている。<br /> まさか・・<br /> あれが塩沢集落ではあるまい。<br /> あの距離ならば、まだ1時間以上はかかってしまう。<br /> 

     鉄塔が立っていた。
     遠くの山肌に、米粒のような屋根がのぞいている。
     まさか・・
     あれが塩沢集落ではあるまい。
     あの距離ならば、まだ1時間以上はかかってしまう。
     

  •  とにかく進む。<br /> それしかない。<br /> 崖に張りついた建物があった。<br /> 廃屋だ。

     とにかく進む。
     それしかない。
     崖に張りついた建物があった。
     廃屋だ。

  •  屋根はボロボロで草も生えている。<br /> 風雨にさらされた羽目板は腐り、今にも倒れそう。

     屋根はボロボロで草も生えている。
     風雨にさらされた羽目板は腐り、今にも倒れそう。

  •  道が崩壊していた。<br /> コンクリがずれ落ち、かろうじて樹木に支えられいる。<br /> 慎重に足場を探して進むしかない。

     道が崩壊していた。
     コンクリがずれ落ち、かろうじて樹木に支えられいる。
     慎重に足場を探して進むしかない。

  •  おおっ、この傾斜は崖だ!<br /> 道も消えている。 <br /> 四つん這いとなって這い登る。

     おおっ、この傾斜は崖だ!
     道も消えている。 
     四つん這いとなって這い登る。

  •  またまた崩落現場。<br /> もう使われていない道なんだろう。

     またまた崩落現場。
     もう使われていない道なんだろう。

  •  と、頭上に建物を発見。<br /> ガードレールらしきものもある。<br /> ついに塩沢集落の道路に到着したようだ。

     と、頭上に建物を発見。
     ガードレールらしきものもある。
     ついに塩沢集落の道路に到着したようだ。

  •  嬉しいことに、人が待っていてくれた。<br /> ライダーお兄さんかと思ったら、自転車を抱えたチャリダーお兄さんだった。

     嬉しいことに、人が待っていてくれた。
     ライダーお兄さんかと思ったら、自転車を抱えたチャリダーお兄さんだった。

  •  大嵐駅からの道路を走って来て、これから小和田駅まで歩くと言う。<br /> それも一人。<br /> 「逞しいなあ!」<br /> 孤独を楽しむお兄さんを、尊敬の眼差しで見送った。

     大嵐駅からの道路を走って来て、これから小和田駅まで歩くと言う。
     それも一人。
     「逞しいなあ!」
     孤独を楽しむお兄さんを、尊敬の眼差しで見送った。

  •  この舗装された道路は大嵐駅や水窪駅に通じている。<br /> 集落の人々が車で移動できる道路だが、できたのはいつの頃だったんだろう?<br /> で、集落はどこにあるのか?

     この舗装された道路は大嵐駅や水窪駅に通じている。
     集落の人々が車で移動できる道路だが、できたのはいつの頃だったんだろう?
     で、集落はどこにあるのか?

  •  道路のすぐ上に「門谷区公民館」があった。<br /> 「門谷」は「かどや」と読むようだ。<br /> 裏に回ると、トイレのドアは解放されていた。

     道路のすぐ上に「門谷区公民館」があった。
     「門谷」は「かどや」と読むようだ。
     裏に回ると、トイレのドアは解放されていた。

  •  軒下に座ってコンビニ弁当を開く。<br /> リュックに詰めて背負ってきた弁当が、やっと開封される時となった。<br /> 時刻は1時半を過ぎ、2時近く。<br /> 遅い、遅い昼食だ。

     軒下に座ってコンビニ弁当を開く。
     リュックに詰めて背負ってきた弁当が、やっと開封される時となった。
     時刻は1時半を過ぎ、2時近く。
     遅い、遅い昼食だ。

  •  赤い吊り橋からの山道は、こんなコースをたどっていた。<br /> 塩沢集落は、数軒の家があるだけの限界集落。<br /> 今は道路が整備されて、大嵐駅からは15km、水窪駅からは20kmとなっているが、昔は私たちが歩いて来た小和田からの山道しかなかったという。

     赤い吊り橋からの山道は、こんなコースをたどっていた。
     塩沢集落は、数軒の家があるだけの限界集落。
     今は道路が整備されて、大嵐駅からは15km、水窪駅からは20kmとなっているが、昔は私たちが歩いて来た小和田からの山道しかなかったという。

  •  見上げると、白く細長い建物が見えた。<br /> かなり上だ。<br /> 「どうする? 登る?」<br /> 「疲れたから、もうここでいい・・」 <br /> 

     見上げると、白く細長い建物が見えた。
     かなり上だ。
     「どうする? 登る?」
     「疲れたから、もうここでいい・・」 
     

  •  ということで、ドローンに見て来てもらう。<br /> 急斜面に張り付く建物。<br /> 細長い建物は農業用の施設のようだ。<br /> その建物に人が働いている気配があった。

     ということで、ドローンに見て来てもらう。
     急斜面に張り付く建物。
     細長い建物は農業用の施設のようだ。
     その建物に人が働いている気配があった。

  •  隣の家も大きくて、母屋、長屋、倉庫、作業小屋で構成されている。<br /> 昔からの農家ならではたたずまいだ。<br /> 

     隣の家も大きくて、母屋、長屋、倉庫、作業小屋で構成されている。
     昔からの農家ならではたたずまいだ。
     

  •  滑り落ちてしまわないかと心配になる家屋もある。

     滑り落ちてしまわないかと心配になる家屋もある。

  •  天竜川も見える。<br /> 私たちはあの川から歩いて来たのだ。

     天竜川も見える。
     私たちはあの川から歩いて来たのだ。

  •  集落は、家屋が一か所に集まっているのではなく、離れ離れになっているようだ。<br /> 遠くにもポツンと屋根が見える。<br /> 昔はまだまだたくさんの家々があったのだろう。

     集落は、家屋が一か所に集まっているのではなく、離れ離れになっているようだ。
     遠くにもポツンと屋根が見える。
     昔はまだまだたくさんの家々があったのだろう。

  •  文字通りの天空の集落。<br /> 陸の孤島とも言える地域で、自給自足に近い生活を続けていた時代があった。<br /> 今のような消費時代、貨幣時代となったのは、最近のことだ。<br /> 手間暇かけずに簡単にサービスを買う私とは、人間そのものが違った時代があったことを、考えさせてくれる景色だった。

     文字通りの天空の集落。
     陸の孤島とも言える地域で、自給自足に近い生活を続けていた時代があった。
     今のような消費時代、貨幣時代となったのは、最近のことだ。
     手間暇かけずに簡単にサービスを買う私とは、人間そのものが違った時代があったことを、考えさせてくれる景色だった。

  •  公民館のすぐ下にも民家があった。

     公民館のすぐ下にも民家があった。

  •  廃校となった門谷小学校(分校)の所在を尋ねてみた。<br /> その廃校跡は、秘境探訪のスポットになっている。<br /> 廃校跡は大嵐駅に行く途中にあり、歩いては行けそうにない距離があった。<br /> 昔の子供は舗装道路でなく、険しい山道を歩いて通ったという。

     廃校となった門谷小学校(分校)の所在を尋ねてみた。
     その廃校跡は、秘境探訪のスポットになっている。
     廃校跡は大嵐駅に行く途中にあり、歩いては行けそうにない距離があった。
     昔の子供は舗装道路でなく、険しい山道を歩いて通ったという。

  •  ライダーお兄さんと会えなかったのは残念だけど、帰りの電車に間に合うよう、来た道を戻ることにした。

     ライダーお兄さんと会えなかったのは残念だけど、帰りの電車に間に合うよう、来た道を戻ることにした。

  •  小和田駅まで戻ってきて、駅舎の下の茶工場を見学する。<br /> この荒れ果てた建物が茶工場で、

     小和田駅まで戻ってきて、駅舎の下の茶工場を見学する。
     この荒れ果てた建物が茶工場で、

    製茶工場廃虚跡 名所・史跡

  •  その隣が、家族が生活していた母屋のようだ。

     その隣が、家族が生活していた母屋のようだ。

  •  茶工場の中はメチャメチャに散らかり、<br /> 茶葉を蒸したり、乾かしたり、挽いたりした機械類が、無残な姿となっている。

     茶工場の中はメチャメチャに散らかり、
     茶葉を蒸したり、乾かしたり、挽いたりした機械類が、無残な姿となっている。

  •  天井にベルトを回す装置が残っていた。<br /> 昔の工場は、ベルトを介して機械が動かしていたのだ。<br /> ほこりの舞い散る当時の空気、音、臭い、そんなものが漂ってくるようで、懐かしさが膨らんだ。

     天井にベルトを回す装置が残っていた。
     昔の工場は、ベルトを介して機械が動かしていたのだ。
     ほこりの舞い散る当時の空気、音、臭い、そんなものが漂ってくるようで、懐かしさが膨らんだ。

  •  母屋にも、当時の生活がそのまま残っているようだった。<br /> ここに住んでいた家族は、あわただしく去って行ったんだろうか?

     母屋にも、当時の生活がそのまま残っているようだった。
     ここに住んでいた家族は、あわただしく去って行ったんだろうか?

  •  駅にあった記念ノートに書き込んでみる。

     駅にあった記念ノートに書き込んでみる。

  •  本箱には、雅子様の御婚姻当時のものも保存されていた。<br /> いたずら書きもあれば、真面目な文章もある。<br /> 

     本箱には、雅子様の御婚姻当時のものも保存されていた。
     いたずら書きもあれば、真面目な文章もある。
     

  •  大嵐駅行きの電車がやって来た。<br /> 名残惜しさをそっとここに置いて、電車に乗る。

     大嵐駅行きの電車がやって来た。
     名残惜しさをそっとここに置いて、電車に乗る。

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