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 小和田駅方面に向かう電車がやって来た。<br /> 地方鉄道はディーゼルが一般的なのに、飯田線は電気で走っている。<br /> 乗客は少ないはずなのに2両編成だ。<br /> 飯田線に乗るのは初めてなので、興奮気味に電車が近づくのを待った。

遅まきながら秘境駅「小和田」へ(3/4)大嵐駅、小和田駅

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2021/03/15 - 2021/03/15

24位(同エリア69件中)

motogen

motogenさん

 小和田駅方面に向かう電車がやって来た。
 地方鉄道はディーゼルが一般的なのに、飯田線は電気で走っている。
 乗客は少ないはずなのに2両編成だ。
 飯田線に乗るのは初めてなので、興奮気味に電車が近づくのを待った。

同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
JRローカル 徒歩

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  •  電車が止まった。<br /> ボタンを押してドアを開けることを聞いている。<br /> しかしボタンを押しても開かない。<br /> 焦って何度も押しまくると、なんとなく開いた。

     電車が止まった。
     ボタンを押してドアを開けることを聞いている。
     しかしボタンを押しても開かない。
     焦って何度も押しまくると、なんとなく開いた。

    大嵐駅

  •  ライダーお兄さんが手を振って見送ってくれる。<br /> 「バイクで塩沢集落に向かってみるから、もしかしたら向こうで会えるかもね・・」<br /> の言葉に喜んで、手を振り返す。

     ライダーお兄さんが手を振って見送ってくれる。
     「バイクで塩沢集落に向かってみるから、もしかしたら向こうで会えるかもね・・」
     の言葉に喜んで、手を振り返す。

  •  前方の景色を堪能しようと、電車の先頭に立った。<br /> ところがすぐにトンネルに入って真っ暗。<br /> 出るとまたトンネル、トンネル、トンネル。<br /> ここにいても意味がなかった。 

     前方の景色を堪能しようと、電車の先頭に立った。
     ところがすぐにトンネルに入って真っ暗。
     出るとまたトンネル、トンネル、トンネル。
     ここにいても意味がなかった。 

  •  車掌さんがやって来て、切符を売ってくれた。<br /> 往復切符を買っておく。<br /> 片道150円だった。<br /> 

     車掌さんがやって来て、切符を売ってくれた。
     往復切符を買っておく。
     片道150円だった。
     

  •  トンネルとトンネルの間に、数秒見える天竜川(ダム湖)の景色。<br /> おっ!<br /> 船が浮かんでいる。

     トンネルとトンネルの間に、数秒見える天竜川(ダム湖)の景色。
     おっ!
     船が浮かんでいる。

  •  トンネルを抜けると小和田駅だった。<br /> ホームに若者たちがいる。<br /> 平日なのに何?<br /> 小和田伝説はまだ生きていたのか?

     トンネルを抜けると小和田駅だった。
     ホームに若者たちがいる。
     平日なのに何?
     小和田伝説はまだ生きていたのか?

  •  若者たちが乗り込んだ電車が発車して行く。<br /> ホームの先は、またしてもトンネルだ。

     若者たちが乗り込んだ電車が発車して行く。
     ホームの先は、またしてもトンネルだ。

  •  ここは静岡県と愛知県と長野県の県境地域。

     ここは静岡県と愛知県と長野県の県境地域。

  •  電車が去ったホームには、私たちだけ。<br /> もう一人降りた人がいた気がするが、その人はどこに行ってしまったのか?<br /> 駅舎に向かうと、トンネルの中に光るものが・・

     電車が去ったホームには、私たちだけ。
     もう一人降りた人がいた気がするが、その人はどこに行ってしまったのか?
     駅舎に向かうと、トンネルの中に光るものが・・

    小和田駅

  •  見つめていると、保守点検の鉄道員たちが現れた。

     見つめていると、保守点検の鉄道員たちが現れた。

  •  駅舎に入る。<br /> 誰もいない小さな駅舎。<br /> 観光スポットとして賑わった時代の名残が残っている。

     駅舎に入る。
     誰もいない小さな駅舎。
     観光スポットとして賑わった時代の名残が残っている。

  •  婚礼の写真が飾られていた。<br /> 雅子様にあやかって、ここで式をあげたカップルたちだ。<br /> 「何だかなぁ・・」<br /> 小和田の名前が付くだけで、ブームを引き起こすとは・・<br /> 世間というものは、浮ついたものだ・・<br /> と思ってしまう。

     婚礼の写真が飾られていた。
     雅子様にあやかって、ここで式をあげたカップルたちだ。
     「何だかなぁ・・」
     小和田の名前が付くだけで、ブームを引き起こすとは・・
     世間というものは、浮ついたものだ・・
     と思ってしまう。

  •  それよりも、道路も民家も何もないこんな場所に、なぜ駅がぽつんと存在しているのか?<br /> 捨てられたスーパーカブが放置されている。<br /> ここはまぎれもなく秘境駅そのもので、この駅の歴史にスポットが当たるなら理解できるが、名前にスポットが当たるとは。

     それよりも、道路も民家も何もないこんな場所に、なぜ駅がぽつんと存在しているのか?
     捨てられたスーパーカブが放置されている。
     ここはまぎれもなく秘境駅そのもので、この駅の歴史にスポットが当たるなら理解できるが、名前にスポットが当たるとは。

  •  急斜面な山と天竜川のわずかな隙間に建っている駅。<br /> しかし以前には、この下に集落があったのだ。<br /> 小和田集落。<br /> 

     急斜面な山と天竜川のわずかな隙間に建っている駅。
     しかし以前には、この下に集落があったのだ。
     小和田集落。
     

  •  その集落はこのダム湖の底にある。<br /> 諏訪から下ってくる筏(イカダ)の中継地点となり、水窪と豊根との分岐点として栄えていた集落だった。<br /> 元祖の小和田駅もこの下にあった。

     その集落はこのダム湖の底にある。
     諏訪から下ってくる筏(イカダ)の中継地点となり、水窪と豊根との分岐点として栄えていた集落だった。
     元祖の小和田駅もこの下にあった。

  •  当時の様子を調べたり、日本や郷土の歴史に思いを巡らす方が、「愛」だ「恋愛成就」だ「ラブストーリー」だなどと言って騒ぐより、よっぽど浪漫があるではないか。

     当時の様子を調べたり、日本や郷土の歴史に思いを巡らす方が、「愛」だ「恋愛成就」だ「ラブストーリー」だなどと言って騒ぐより、よっぽど浪漫があるではないか。

  •  「世間というものは、分からないものだ。」<br /> と愚痴りながら、<br /> 「自分がこの駅を知ったのは、そういったブームがあったからかも・・」<br /> とも考えるのだった。

     「世間というものは、分からないものだ。」
     と愚痴りながら、
     「自分がこの駅を知ったのは、そういったブームがあったからかも・・」
     とも考えるのだった。

  •  休憩所がある。

     休憩所がある。

  •  その中に「愛のベンチ」が置かれている。<br /> 見ないことにして立ち去る。

     その中に「愛のベンチ」が置かれている。
     見ないことにして立ち去る。

  •  道、と言っても歩けるだけの細い道が、川に向かっている。<br /> 道はこれ1本だけ。<br /> 迷うことはない。<br /> 真下に屋根が見える。

     道、と言っても歩けるだけの細い道が、川に向かっている。
     道はこれ1本だけ。
     迷うことはない。
     真下に屋根が見える。

  •  廃屋となってしまった茶工場だった。<br /> 見学は後にして、塩沢集落に向かう。<br /> 帰りの電車を考えると、ここに滞在できるのは4時間半ほど。<br />https://youtu.be/eFatF2D51YQ<br /> 

     廃屋となってしまった茶工場だった。
     見学は後にして、塩沢集落に向かう。
     帰りの電車を考えると、ここに滞在できるのは4時間半ほど。
    https://youtu.be/eFatF2D51YQ
     

    製茶工場廃虚跡 名所・史跡

  •  塩沢集落まではおよそ3km。<br /> 時間にして45分となっているが、私たちの足では少なくて1時間以上かかるだろう。

     塩沢集落まではおよそ3km。
     時間にして45分となっているが、私たちの足では少なくて1時間以上かかるだろう。

  •  川に沿って歩いて行く。<br /> 気持の良い道。<br /> なんと舗装までしてあるではないか。<br /> <br /> 

     川に沿って歩いて行く。
     気持の良い道。
     なんと舗装までしてあるではないか。
     
     

  •  昔懐かしオート三輪が転がっている。<br /> あ~あ~・・こんな姿になって!<br /> 自分の育った時代が、この姿と重なって見える。

     昔懐かしオート三輪が転がっている。
     あ~あ~・・こんな姿になって!
     自分の育った時代が、この姿と重なって見える。

  •  どこかで滝の音がする。

     どこかで滝の音がする。

  •  やっぱり滝だった。<br /> いつの間にか、滝が下に見えるほどの高さまで登っていた。

     やっぱり滝だった。
     いつの間にか、滝が下に見えるほどの高さまで登っていた。

  •  クマ注意の警告だ。<br /> 声で出しながら歩こう。

     クマ注意の警告だ。
     声で出しながら歩こう。

  •  落石がガードを押し曲げている。<br /> 

     落石がガードを押し曲げている。
     

  •  沢があった。<br /> それをまたぐ橋もある。

     沢があった。
     それをまたぐ橋もある。

  •  「この先・高瀬橋・通行不可」の看板。<br /> <br /> 

     「この先・高瀬橋・通行不可」の看板。
     
     

  •  高瀬橋は佐久間ダムのできる以前の吊橋で、今は崩壊していると聞く。

     高瀬橋は佐久間ダムのできる以前の吊橋で、今は崩壊していると聞く。

  •  看板の上には民家が建っていた。

     看板の上には民家が建っていた。

  •  下には放置されっぱなしのバイク。

     下には放置されっぱなしのバイク。

  •  民家は廃屋となっているらしい。<br /> そんなに傷んではいない。<br /> 小和田集落で、最後まで頑張った家族の家だったんだろうか。

     民家は廃屋となっているらしい。
     そんなに傷んではいない。
     小和田集落で、最後まで頑張った家族の家だったんだろうか。

  •  道は、崖に張り出した構造物となった。<br /> 頼りない鉄網だ。<br /> 下を見ないでそっと歩く。

     道は、崖に張り出した構造物となった。
     頼りない鉄網だ。
     下を見ないでそっと歩く。

  •  その続きは、ここで<br /> 「崩土のため通行できません」<br /> となっていた。

     その続きは、ここで
     「崩土のため通行できません」
     となっていた。

  •  迂回路は崖下だ。<br /> 迂回路といっても道はない。

     迂回路は崖下だ。
     迂回路といっても道はない。

  •  地滑りするような谷底に降りていく。<br /> 苔蒸した倒木が緑色をしている。

     地滑りするような谷底に降りていく。
     苔蒸した倒木が緑色をしている。

  •  崖の上に崩落現場が見える。<br /> 多分、復旧工事は行われないだろう。

     崖の上に崩落現場が見える。
     多分、復旧工事は行われないだろう。

  •  渓流に沿って谷底を歩くと、赤い吊り橋が見えてきた。

     渓流に沿って谷底を歩くと、赤い吊り橋が見えてきた。

  •  橋に向かって崖を登る。<br /> このような崖登り、最近の私たちは平気になっている。

     橋に向かって崖を登る。
     このような崖登り、最近の私たちは平気になっている。

  •  この橋の踏板は、鉄の網でできていた。<br /> 下が丸見えで、くらくらしてしまう。

     この橋の踏板は、鉄の網でできていた。
     下が丸見えで、くらくらしてしまう。

  •  下を向かずに正面を見つめ、橋が揺れないように静かに渡った。<br /> ここ数年で、私はずいぶん成長したものだ。<br /> やらなくてはならない時には、度胸を決めて頑張れる。

     下を向かずに正面を見つめ、橋が揺れないように静かに渡った。
     ここ数年で、私はずいぶん成長したものだ。
     やらなくてはならない時には、度胸を決めて頑張れる。

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