残念な歌丸桜

2021/03/22 - 2021/03/22

　大通り公園は「緑の森」と名付けられており、そこに平成23年（2011年）2月に枝垂れ桜が移植され、歌丸桜と名付けられた。カナロコ（神奈川新聞）に載った写真では樹高もなく、そのために若苗を植えたものかと思えた。しかし、植樹されたのは高さ約9ｍ、推定樹齢50年の三春滝桜の孫桜であるという。それならば今は樹齢60年程度の立派は桜であるかも知れない。
　雨が上がった今朝、早速花見に出掛けた。横浜市営地下鉄ブルーライン阪東橋駅－伊勢佐木長者町駅の丁度中間地点のトンネルの上にある。名本かのソメイヨシノと並んで1本の満開の枝垂れ桜が見える。これが歌丸桜だ。看板が2つも立てられている。木はそれほど大きいという訳ではなく、樹齢30年かせいぜい40年程度にしか見えない。しかも、木の先端部分には花は殆ど付いていない。下の枝垂れた枝に花が付いていて満開なのだ。エドヒガン枝垂れ桜は生長が遅いのか？
　福島県中通りの桜や枝垂れ桜を2度にわたって車で巡った（https://4travel.jp/travelogue/10517602、https://4travel.jp/travelogue/10665574）ことがあるが、さすがに樹齢100年程度から樹齢数00年、三春の滝桜なら1,000年を超えるとされる。すなわち、樹齢数10年の滝桜の子桜や孫桜は見てはいないのだ。
　それにしても残念な歌丸桜だ。盛岡・龍谷寺で見た天然記念物のモリオカシダレ桜（https://4travel.jp/travelogue/10468312）は見て少しがっかりしたことがある。大きな花ではあるが、真っ白だったのだ。少しは桜色があるのかと期待していたのだが…。これでは鎌倉・長谷寺で枝垂れ桜を移植した後の数年間（https://4travel.jp/travelogue/11467605）を思い出してしまう。長谷寺の植木職人の棟梁とは会ったことがある。しかし、10人余りを差配して花の寺・長谷寺を維持していても、樹齢数10年の枝垂れ桜の移植は難しいのだ。京都の桜守として著名な佐野藤右衛門氏が行う（https://4travel.jp/travelogue/10399047）移植のようには行かないのだ。
（表紙写真は歌丸桜）

エリア 横浜(神奈川)

歌丸桜。

「うたまるざくら「歌丸桜」」。

「紅枝垂桜」。

歌丸桜。上は殆ど花が付いてない。移植して10年経ってもこの状態であるのなら水や土が合わないのか？この公園のソメイヨシノが1、2、3部咲きの状態でもこの紅枝垂れ桜は満開になっているのだが、この下だけの咲き方では春を告げるという訳には行かない。鎌倉・長谷寺の枝垂れ桜や京都・円山公園の枝垂れ桜のように枝や幹の先を切り落としてしまわないといけないのか？

歌丸桜。

歌丸桜の枝に止まるヒヨドリ。

歌丸桜の下は花が付いて満開だ。

歌丸桜。

歌丸桜。

歌丸桜。