【飯田線秘境駅号】紅葉で彩られた秘境駅を特急型車両で巡る旅！！

2020/11/15 - 2020/11/15

秘境駅が多く存在することで有名なJR東海飯田線。天竜峡を始めとした美しい自然に囲まれる秘境駅を巡るための臨時快速電車「飯田線秘境駅号」に乗車しました。

エリア 飯田(長野)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

前から乗ってみたいな～と思っていた飯田線秘境駅号の切符をなんとか入手（なんと連番！！）できました。友達と行こうと思っていたのですが、直前に友達に急用が入ってしまったため、急遽母を連れていくことに。鉄オタではない母ですが、紅葉と秘境駅には興味があったようで、喜んで来てくれました。
ちなみに例年は飯田始発なのですが、今回は10周年記念のためか、飯田線秘境駅号としては初めての「駒ケ根～豊橋」間の運行を行ったそうです。
ツアー商品としての売り出しが大半を占めているようなので、この切符を個人で入手するのは意外と大変です。

朝7時くらいにバスタ新宿から出る飯田行きの高速バスで駒ケ根駅に向かいました。駒ケ根駅には止まらないため、駒ケ根JCバス停から駅まで2ｋｍほど歩きました。
1時間ほど余裕をもって到着しました。

バスタ新宿 乗り物

そして、これが飯田線秘境駅号運用される373系です！
20分くらい前にホームに入線していました。

駒ケ根駅 駅

ヘッドマークにははちゃんと「10周年飯田線秘境駅号」の文字が！！
「臨時」の表記ではなくシールとはいえ専用のヘッドマークを用意しているあたり、気合が入っていることがわかります。ただでさえこういったイベント列車を運行することが少ないJR東海で10年も続く飯田線秘境駅号はやはり東海のお気に入りなのでしょうか…？

駒ケ根駅では地元の方々とゆるキャラがお出迎えしてくれました！

駒ヶ根駅を出て最初に上伊那郡中川村の「伊那田島駅」に到着しました。
この駅は秘境駅ランキング最下位の200位で、秘境駅なのに秘境駅ランキングのなかでは最下位、ということを売りにしていました。ただ、最下位とはいっても周りはほとんどが果物畑で、のどかな雰囲気の「秘境駅」でした。

追記:先日のダイヤ改正で北海道の駅が宗谷本線を中心にいくつか廃止になったことを受けて秘境駅自体の数が減り、伊那田島駅は185位になっていました。依然として最下位であることに変わりはないのですが…

伊那田島駅 駅

普段はのどかな駅ですが、今日は秘境駅号の乗客みんなが降りるので朝の新宿駅みたいになっていましたw
手前の黄色い服を着た地元の人たちが近くの果樹園でとれたリンゴを配布していました。おいしかったです。

続いては秘境駅ではないのですが、飯田駅で20分程度の（営業）停車を行いました。飯田線の駅の中では大きく、特急も止まる飯田駅ですが、駅前は閑散としていました。電車内で食べるお菓子でも買おうと思いましたがコンビニすら駅前にはありませんでした。

飯田駅 駅

飯田駅でもご当地ゆるキャラのお出迎え。
奥のブースではお菓子の詰め合わせを配布していました。

飯田駅の電光掲示板です。停車駅欄に秘境駅が並ぶ姿は面白いですね。

飯田駅 駅

飯田をでると秘境駅ランキング20位、飯田市の「千代駅」に停車しました。駅名板を触ると縁起が良くなるという噂があるらしく、みんなベタベタ触っていました。今のご時世的にどうなのだろうか…
あたり一面、本当に何もない駅です。ここから先の駅は地元の方々やゆるキャラは当然いない、周りに何もない”ガチ”秘境駅です。

千代駅 駅

千代の隣もまた秘境駅、「金野駅」です。
この駅も同様に駅名板に触ると金運が上がると言われているようです。秘境駅ならではのこじつけ都市伝説第2弾。その理論なら金山駅の駅名板でもいいのでは。
黄色く染まった山に囲まれる美しい駅でした。周りには何もないです。

金野駅 駅

続いて到着したのは「田本駅」
山とトンネルに囲まれた断崖絶壁に位置する秘境駅。本当に誰がこの駅を普段から利用するのだろうか。
奥の山に行くための登山道？的な連絡橋があり、そこからこのような電車と山の写真が撮れるので、撮り鉄の間では有名なスポット。

田本駅 駅

一番映える写真が撮れた天龍村「為栗駅」です。これで「してぐり」と読みます。秘境感と紅葉の美しさがよく表れた写真が撮れました。この時期ならではの景色が見られ、今回訪れた秘境駅の中で最も美しかった駅です。もともとは集落があったようですが、ダムが建設されたことで今は周りにはダムしかない駅になったようです。駅に謎の公衆電話がありました。

為栗駅 駅

すごくきれいでいっぱい写真を撮りました！
この駅はぜひ深緑の時期にも行きたいです。

為栗の次は同じく天龍村の「伊那小沢駅」に停車しました。
線形がストレートな直線なのできれいな写真が撮れます。この写真は手前の踏切から撮っているのですが、普段は電車がホームに入線すると踏切がなってしまうためなかなかこの写真は撮れません。
相変わらずホームの人の数がすごくて373系時代のムーンライトながらを思い出してしまいます。

伊那小沢駅 駅

隣の「中井侍駅」。名前のインパクトが強すぎる。この駅に勝てるのは宮本武蔵駅ぐらいなのではないか。面接とかで最寄り駅は中井侍って言いたいです。
駅周辺には茶畑があり、中井侍茶というお茶を生産しています。茶葉を買って飲みましたがおいしかったです！（ただしちょっと高い）

駅名板の裏にはかんきつ系の木が植えられていました。

中井侍（逆光）

3連続秘境駅ラッシュの最後の駅であり本命、秘境駅ランキング第3位の「小和田駅」です！恋愛成就駅だそうです。ちなみにこれを入力しているのは2021年3月某日ですが、私はいまだに金運も恋愛も成就していません。

見どころ①３県境
小和田は静岡、愛知、長野の３つの県の境目にある面白い駅。一応駅の住所は浜松市のようです。これもホーム上にあります！

見どころ②木造駅舎
超古い木造の駅舎が建てられていて、中は待合室と駅員室があります。昔は駅員とここで列車を待機する人がいたことを示していて哀愁を感じますね…

見どころ③昭和の遺物
駅前には立てかかって捨ててある朽ちたバイクが。一体いつからここに置かれていたのか。これの持ち主はいまどうしているのか…
駅の前の林道をまっすぐ行くと捨てられた三輪自動車と廃屋と化した茶葉工場があるようです。
今回は秘境駅号が遅れていて、停車時間を短くしていたため見ることができませんでした。残念。

1993年の当時の皇太子徳仁親王（現天皇陛下）と雅子皇太子妃がご成婚された際、雅子様の旧姓が小和田（おわだ）であったため、一時は注目を受けた過去があり、その関係で写真が飾られていました。

駅員室。カーテンが下げられている。

小和田を出ると秘境駅は終了、1時間くらい列車は走り、浦川駅に営業停車。黄色いイチョウの葉がきれいでした。ここを出ると終点の豊橋まで止まらずに行きます。

浦川駅 駅

電車は終点の豊橋駅に到着。車内で貰った記念品と一緒に記念撮影しました！記念品はヘッドマークをイメージしたクロス、カードや名所案内などの紙類、伊那田島で頂いたりんご、飯田で頂いたお菓子。また記念に買った中井侍茶もお土産に！
ちなみにこの車両は一旦待避線に移動した後清掃、ヘッドマークシールを剥がした後、18:20分発の特急伊那路3号飯田行きになりました。

帰りは名古屋の矢場とんで夕食に味噌カツを食べて、金山のスーパー銭湯でゆっくりしてから高速バスで帰宅しました！

楽しかった！！（小並感）
一度行ってみたかった秘境駅に行けて紅葉も楽しめる、こんな面白い電車はなかなかないと思います。宗谷本線とかでもやってほしいですね！母も満足していました。今度は木次線の奥出雲おろち号にでも乗ってみたいかな。