社用出張はこれが最後にしたいです。仙台へ行ったついでに私用をしよう。その②あれから10年、釣師浜にいく

2021/02/17 - 2021/02/19

仙台への出張は楽しい用事ではありませんでしたが、良い夕食を取ることが出来ました。

私用として最後に10年前の震災の後を尋ねました。当初は新幹線で仙台→郡山、郡山からバスか磐越東線で→いわき。いわきか湯本で一泊し仙台空港から帰るグルリと廻る案でした。
しかし、出張予定の4日前になって地震が発生。被害とか良く判らずそのままの予定でよいか迷いました。関係先と連絡を取ると特に支障はないとの事なので、出張決行しました。

結局、私用の旅は常磐線を仙台から原ノ町まで往復する形でしたが、震災時に印象深い新地駅の横に宿泊することが出来ました。
新地は震災から約一年後に訪れたのでした。瓦礫は片づけられてたものの、残っているのは家の基礎のみ。隅には赤ちゃんの玩具が転がってました。

カーナビが「次の角を曲がってくだい。コンビニが目印です。」といっても周りには何もなく、気が付けば車が走っているのは道路ではなく、レールが流された常磐線をブルで均した臨時の通路でした。
なんだか泣けてきたのを覚えています。

エリア 相馬(福島)

• 旅行の満足度: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: タクシー ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

相馬馬追と言うくらいだから、相馬市が本場だと思ってました。2012年に放送されたＮＨＫBSの「日本縦断こころ旅」で相馬市の神社の厩舎を訪ねた回がありました。
この原ノ町駅には相馬野馬追の絵がありました。

駅です。2017年に竜田から代行バスでここまで来ました。あれ以来です。
https://4travel.jp/travelogue/11289288

駅前にも野馬追の像があります。
新幹線を利用しグルリと一周するつもりでしたが、原ノ町で引き返すことにしてます。ただ引き返すのでつまらないので、野馬追の関係神社を廻ろうと思います。

最初はサクラが有名らしい三嶋神社に参りました。

手水舎。水はチョロチョロと出てました。

うぶすなの大神様ですね。

一礼四拍手とは始めてです。
祈言は「トー、ホー」までやってみましたが、ハズくなってやめました。

えっ、20円とは…。引いとかなきゃ。

復路の電車で見たら大吉でした。鹿島神宮で凶を引いて以来、ツキがありませんでしたが最近良いです。

この道を野馬追が走ってくるそうです。マンホールの蓋とかは防護するとか。

今年は例年通り、例大祭(7月24日)の野馬追祭が行われることを祈念します。

相馬太田神社は神木が沢山あります。

寒椿も綺麗。最近こうしたものに目が行きます。

狛犬。

本殿の鈴紐はコロナ対策らしく触れぬようになってます。鈴の音色で敬虔な気持ちにし祓い清め、神霊の発揮を願うもので、紐が下がらず霊験も下がるというもの。(コロナめ!)

先日の地震で倒れたのでしょうか。

奉納された馬らしい。

むろん絵馬も奉納されてます。昭和10年と読めます。

これは完全に木馬だ。

上から見た感じ。

神社脇にポストがありました。ここの空間放射線量は0.107μSv/h。
ここから小高に向かう道の傍には「政治家の家」というモニュメントアートが見られました。
https://bigissue-online.jp/2013/04/17/seijika-no-ie/

小高地区には、南相馬市の対策地域内で発生する廃棄物（津波廃棄物、片付けごみ、家屋解体廃棄物など）を焼却して容量を減らす仮設減容施設が建ってました。約745億円をかけて造って解体しました。

相馬小高神社です。それこそ小高い丘にあって、そもそも城跡とか。

昭和12年奉納の絵馬。カメラ目線的な表情が良いです。

同じ境内の天満宮。社が他にも七つほどありました。

こちらには馬と馬蹄を模った「必勝祈願うまくいく守り」があると聞いていたのですが、拝受所は閉まってました。

国道6号線の米々沢三斗蒔 には、仮貯蔵としてフレコン(フレシキブルコンテナバック)と呼ばれる黒い袋が無数に積み上げられてました。異様な光景でした。
原ノ町のお終いに駅前の郵便局で旅行貯金をしました。

駅には雛飾りがありました。

馬追の絵も掲げられてます。

こんなポスターもありました。原ノ町から水戸までは、いわき乗換で3時間はかかります。あぁ水戸線、遠くないですか。

待避線にE531系が停まっています。原ノ町～上野ラインを走っているようです。

私の乗るのは上りE721系。ホームは風当たりが良すぎて寒いけど、発車5分前までドア開けてくれません。

臨時編成の上り「ひたち」が来ました。新幹線が停まっているので「いわき」までの臨時運行です。ここから特急ひたち22号になるようです。

臨時の表記はないよね。

はらのまちを出発します。

新地駅で降ります。もうすぐ旧線をはなれて切替られた路線に入ります。

新地駅に来ました。

フロントに行ったら「露天風呂が地震で故障中です。」早く言ってよ。炭酸風呂を楽しみに来たのに。

廊下は13日の地震で天井板が落ちたらしく工事中。

部屋は新築直後なだけにピカピカです。

窓からは釣師浜(つるしはま)が見えます。この沖、東約150キロぐらいのところが東日本大震災の震源地です。
大浴場に行きましたが、地元の方たちが沢山入っていて(銭湯)すぐ引き上げました。

駅近くに観海ホールという集会施設がありました。だいぶ土盛りした跡ですね。

中には、新地駅の被災の様子などパネルがありました。

ホテルのフロントで教えてもらった「やってないかもしれない焼鳥屋さん」に来てみましたが、やっぱりやってませんでした。令和のレイが冷になってました。お年寄りのご夫婦だそうですので，自分たちの感染も怖いと思います。

残念です。15分かけてホテルに戻ります。

Googl先生が人が通れると認識できなかった橋。

建売住宅が沢山立ってました。

夕食はホテルで取らずこの焼鳥屋さんでいただきました。若い人がやってました。

こんな感じの処です。

朝になりました。
散歩に出ます。

地下通路を通ります。
かっての新地駅は跨線橋でした。

地下通路を通って浜方向に出ます。

エレベーターでステショットです。

夜明け前の路を歩きます。

元の常磐線跡は道路になっており、二線提といって第2の堤防も兼ねています。

被災地は居住には向かない危険地域に指定され、防災緑地公園になっています。

手前の遊具は何なのか良く判らなかったのですが、新地名物のカレイですね。

震災時に沖出しで避難し、戻ってきた漁船をイメージしているそうです。

浜沿いに遠く見えるのはNLGの火力発電所です。

波返し(カーブになってる分)を嵩上げしたようです。

もうすぐ夜が明けそうです。

被災者をはじめ皆さんの幸せをお祈りした朝日でした。

後ろの想いの丘モニュメントにも行ってみます。

当初は鐘があったようですが今はありません。

ここにお墓があったとは…。近くの中浜小学校の横に墓地があって、墓石がすべて薙ぎ倒されていたのを見た時はショックでした。
しかも2年たっても修復がなされず、聞けば持主が亡くなったり遠くに転居していて話が進まず、しかも修繕には手作業なので20万円以上かかるものもあるとか。
結局、入口から順番に直すには時間もお金も無いと必要なものは取りだした後、墓石は重機で集められ供養されました。その後には千年塔なる慰霊碑が建っています。

あの時の光景は、報道で知っていても実際に見るとショックでした。
常磐線はルートを陸側に変えて、地盤の高い場所や嵩上げの地区を通るため、津波対策も兼ねて高架にしました。

取敢えず戻ってきました。
ホテルでチャッチャとプレートの朝食を食べました。味とかは…。夕食は外で食べて正解だった。

隣の伝票の「ちょうちょむすび」と比べるとね結構高くついた焼き鳥屋さんでしたが…。

さて、あまたの学生で混みあう電車に乗り、仙台に戻ってきて毎度機会を逃した「大崎八幡宮」へ行きます。

仙台には何度も来ましたが、心残りの後一か所です。

この本殿の写真、かなり盛ってます。本物を見て判明しました。(個人の感想です)

今地図の上の北参道。また裏口から入ってしまった。

愛宕の松、浦霞、一ノ蔵にあの勝山があります。

社殿前の長床と呼ばれるところ。

祈願、奉納絵馬。イーグルスは無いのね。

ここには松竹梅の樽。神戸のお酒もあった。

本殿の賽銭箱の下に何かいます。孫1号と孫2号の健康に感謝してチャリン、パンパン。

拝礼を終わって足元を見ると鶏が…。いやもしかしてチャボ?よく知らんけど。
巫女さんに聞いてみると昔から飼っているとの事。神様のお使いだそうです。

どうぞ、霊験あらたかに疫病退散となりますよう。

諸事、祈願してこれにて失礼します。

鳥居で改めて一礼。鳥居とは鶏が停まるところから来ているそう。
余談ですが我が家の場合、母・妻・娘がトリ年生まれで三人合わせてサントリイ(三鳥居)なんちゃって。

狛犬もマスクをしていると阿だか、

吽だか解りません。…コマります。

こんな下らないことを考えながら、坂道を降りながら仙台駅に帰ります。くだらんと帰れません。

電車内の広告。
疫病襲来以前のネーミングだろうけど、客としてはどうなんだろう。

空港で荷物は預けちゃつて、手軽になって空港内をブラブラします。
お土産の出店コーナーも出展されていません。。(コロナめ!!!(｀皿´))

空港のロビーではこの日から3月12日まで空港復興ピアノとして
塩釜市在住のピアノ講師である櫻井由美さんが宮城県七ヶ浜町の実家に所有していたピアノ。離れの 2 階に置かれていた。津波被災後、シンガーソングライター・ Metis 氏に見いだされた後、修復作業を経て、 2012
年より七ヶ浜町生涯学習センターに設置・保管されてきた。傷だらけの見た目から歌手・故 西城秀樹さんの名曲「傷だ
らけのローラ」にちなみ「ローラ」という愛称で呼ばれている。

以前からあったけど、どうやってここに運んだのか気になってきました。

だいぶ時間があるので、空港内の蕎麦屋さんで一杯やります。牛タンセット、帰りは反省会を兼ねて、よくここでやったものです。

制限区域内に、はうどん屋さんのあとにこんなお店が出てました。

搭乗機はJA07RJの楽天イーグルスラッピング。昨年登場したようでタイガースファンの私がこれに搭乗します。

仙台空港もこれが最後かもしれないかな。出張でもなければ来ないけど、新千歳との便数が多いので、東北観光にはつかいやすかも。
機内は往路と一緒でほぼ満席。

眼下は阿武隈川と荒浜漁港です。真ん中の湖は「鳥の海」と呼ばれる汽水湖です。
むろん荒浜も津波被害を受け、荒浜小学校も震災遺構として残されているそうです。

ウトウトしている内に眼下は雪の世界。北海道に帰ってきました。

預けた荷物をもって帰ります。

この旅行記へのコメント （1）

• Q太郎さん 2021/09/30 10:39:41

  ザリガニ大王さん　仙台におこしいただき・・・

  ザリガニ大王さん　Ｑ太郎です
  私の住処仙台にお越しいただきありがとうございます！
  
  ご覧になった大崎八幡神社の写真は確かに盛ってますネ（笑）！
  宮城にはこの大崎八幡神社のほかに、東照宮（仙台）・瑞巌寺
  （松島）・竹駒神社（岩沼）・瑞鳳殿（仙台）など、国内でも
  珍しいほど安土桃山建築がみられるトコロでもあります。
  どの館も、政宗お気に入りの同じ棟梁らしいです。
  
  仙台空襲にて市内の遺構は消失しましたが、もともと安土桃山
  建築は煌びやかさを保つため建替えを行うものらしいので、
  いまも絢爛豪華（？）にその姿を見ることができます。
  一説によると、芭蕉が松島で句を詠まなかったのは、瑞巌寺を
  みて侘寂の気が失せたというオハナシモ・・・（笑）。
  
  「最後」とは言わずに、これからも仙台をごひいきください！
  今後ともよろしくお願いいたします！
  
  Q太郎