東北３DAYS vol.2 遠野→花巻

2020/11/28 - 2020/11/30

東北旅2日目。午前中に遠野を巡ってから花巻へ。奥羽山脈を越えて秋田県角館へ。横手からもう一度岩手県に戻って湯川温泉で宿泊、という旅程の一日。
まずは午前中の行程から。
太郎淵→鍋倉城址→（あえりあ遠野CO）→常堅寺→カッパ淵→伝承園→宮沢賢治童話村

エリア 岩手

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 旅行の手配内容: 個別手配

2日目の早朝、条件が良ければ雲海が見えるという高清水展望台へ行こうと夜明けとともに出かけてはみたものの、どうも見えそうな気象条件ではありません。なので、途中の太郎淵まで行ってホテルに引き返すことに。
夜明け直後の太郎淵、木陰で河童が寝ていそうな雰囲気でした。

太郎淵 日本 〒028-0543 岩手県遠野市松崎町光興寺３地割７４

太郎はちょっとエッチな河童のようですね。

ホテルの裏手の小高い場所に鍋倉城址があるので上ってみることにしました。
遠野の市街地が見渡せます。

鍋倉城址 名所・史跡

山の頂には雪も。これから本格的な冬が訪れるのですね。

鍋倉城址 名所・史跡

大きなお城だったようです。

鍋倉城址 名所・史跡

きれいな公園に整備されていました。城郭の形の展望台は、入るとセンサーで音声案内が流れます。朝から良い体験ができました。

鍋倉城址 名所・史跡

ホテルに戻ります。ちなみに駐車場は、市営駐車場を転用しているので一泊500円ですが、宿泊中は何度でも出入り自由です。
朝食はバイキング。種類は豊富、でも欲張ると食べきれないのでこんなもんで。お粥があるのがうれしいです。

語り部の聴ける宿 あえりあ遠野 宿・ホテル

チェックアウトして伝承園とカッパ淵へ。
カッパ淵は、伝承園横の無料駐車場に車を停めて500mほどの距離。

カッパ淵 自然・景勝地

常堅寺の境内を抜けていきますが、開門中以外の時間帯はお寺の敷地の外を回るようにとのこと。仁王像のある立派な山門。

常堅寺 寺・神社・教会

頭の上にお皿のあるカッパ狛犬。まつわるお話にも常堅寺と河童のつながりが感じられて、とても印象的。

常堅寺 寺・神社・教会

お賽銭箱の横にもこんな河童が。

常堅寺 寺・神社・教会

お寺の裏手の小川にカッパ淵があります。

カッパ淵 自然・景勝地

きれいなせせらぎです。のどかな原風景。

カッパ淵 自然・景勝地

常堅寺や周囲の民家がなければ、確かにカッパに引きずり込まれそうな場所かもしれません。

カッパ淵 自然・景勝地

カッパの神様を祀る祠は「乳神様」。お乳の出がよくなるようにと願掛けすると願いが叶うとのいわれ。が、かつての貧しく厳しい遠野の暮らしの実話も背景にあるそうです。

カッパ淵 自然・景勝地

カッパ釣りができます。ただし捕獲許可証が必要。

カッパ淵 自然・景勝地

「遠野は耳で見る観光」という言葉を聞いた。
のどかな風景と昔話のファンタジー、その伝承の背景にある厳しい自然や環境とともにあった人々の営みに思いをはせると、河童の姿も見えてくるような気がする。

カッパ淵 自然・景勝地

かつてカッパ淵と常堅寺の間にあった蓮池。地元の有志の方達でかつての姿に復元したそう。

常堅寺 寺・神社・教会

河童が泳ぎ回ることを願って復元された蓮池。地元の皆さんの思いが込めれています。

常堅寺 寺・神社・教会

遠野は国内最大級のホップの産地でもあるそう。伝承園からカッパ淵への道沿いにもホップ畑が広がっていました。

収穫後で畑には植わっていませんでしたが、名残りが。

伝承館駐車場の片隅にあった馬っこつなぎ。

遠野伝承園を見学します。重文の菊池家曲り家。予想以上に大きな家屋でした。

伝承園 名所・史跡

人と馬がともに生きた遠野の文化を伝える南部曲り家の形態が、そのまま残っています。

伝承園 名所・史跡

かまどには火が入っていました。温かさ、炭のにおい。自分の生活歴の中には無くても、なぜか懐かしくなるのはなぜでしょう。

伝承園 名所・史跡

絵になる吊るし柿。

伝承園 名所・史跡

オシラ堂へは菊池家の内部から渡り廊下を通っていきます。娘と馬の恋物語伝説、そして蚕の神、農業の神、馬の神。着布に願い事を書くことができたので、私達も願掛けしてきました。

伝承園 名所・史跡

囲炉裏にも火が入っています。ここで昔話体験もできるとのこと(要予約)。

伝承園 名所・史跡

使い込まれた鉄瓶が美しいです。黒光りする床、煤けた囲炉裏端。厳しい生活環境の中にも温かさがあっただろうことに思い及びます。

伝承園 名所・史跡

オレのだ。誰のだ？

伝承園 名所・史跡

茅葺屋根にはやっぱり柿の木がよく似合う。

伝承園 名所・史跡

水車小屋も茅葺き。

伝承園 名所・史跡

まだまだ見たいところいっぱいの遠野ですが、後ろ髪引かれながら次の行き先・花巻へ向かいます。
ここだけは絶対行っておきたかった宮沢賢治童話村へ。

賢治の学校 美術館・博物館

駐車場からいきなり宮沢賢治の世界に連れていかれました。白鳥の停車場、銀河トレインにフクロウ。そして場内には「星めぐりの歌」が流れている。

賢治の学校 美術館・博物館

エントランスは銀河ステーション。

賢治の学校 美術館・博物館

広場を囲むように施設と散策路。正面の「賢治の学校」以外は入場無料。子ども達がまだ小さくて、もし近所に住んでいるなら、遊びに来る場所の定番になっていただろうと思います。

賢治の学校 美術館・博物館

自分がどんどんのっぽになるゲート。気が付くか付かないか？面白さを見つけるには好奇心と観察眼も必要です。

賢治の学校 美術館・博物館

賢治の世界を5つのテーマゾーンで表現した展示施設。ここのみ入館料が必要です。
ここにもふくろうが。

賢治の学校 美術館・博物館

最初の世界はファンタジックホール。宮沢賢治の世界、賢治の思い描いた理想郷イーハトーブのイメージへといざなうプロローグの部屋。様々な形の椅子が置かれ、賢治の童話の世界を象徴しているようです。

賢治の学校 美術館・博物館

賢治の世界の広がりを表わす木。

賢治の学校 美術館・博物館

白一色の空間に作品のモチーフが描かれた木と赤い開口部。吸い込まれるように次の部屋へ。

賢治の学校 美術館・博物館

宇宙の部屋。巨大な万華鏡の中に入れられました。宇宙空間をイメージした幻想的な場所。

賢治の学校 美術館・博物館

鏡と光と音によって、宇宙空間を浮遊しているかのような感覚になりました。楽しい。

賢治の学校 美術館・博物館

次は天空の部屋。

賢治の学校 美術館・博物館

床のマルチスクリーンに雲間から見える景色が映し出され、周囲には雲が飛び、風になって空を飛ぶ感覚です。又三郎疑似体験？

賢治の学校 美術館・博物館

次は大地の部屋。巨大な昆虫や植物のジオラマ展示で、自分が小さな生き物になったような感覚に。布製の生き物や植物がカラフルでとても素敵。どんどん楽しくなってくる。

賢治の学校 美術館・博物館

最後5つ目は水の部屋。

賢治の学校 美術館・博物館

青い照明で水の中にいるような感覚に。これはやまなしのカニ疑似体験？

賢治の学校 美術館・博物館

とてもファンタスティックな5つの部屋でした。賢治の童話の世界に触れたことのある者にとっては、感覚を具現化してくれるかのようなとても魅力的な展示だと思いました。もっとも、宮沢賢治なんやそれ？な人には、短時間で通り抜けるだけで有料なのが少し不満に感じらるかも。
そして5つの部屋の後にも展示は続いています。ミニチュアで、セロ弾きのゴーシュと注文の多い料理店のストーリーを追って。

賢治の学校 美術館・博物館

音が聞こえてきそう。表情豊かです。

賢治の学校 美術館・博物館

こちらは注文の多い料理店。人物やヤマネコも良いですが、背景もとてもすてき。

賢治の学校 美術館・博物館

このコーナーでは、熱心に見ている大人も多かった。童話は読んでいなくてもミニチュアの魅力で思わず世界に引き込まれてしまう感じです。

賢治の学校 美術館・博物館

又三郎が上から見てました。

賢治の学校 美術館・博物館

賢治の学校、とても楽しかったです。続いて賢治の童話に登場する鳥、星、動物、植物に関する展示のログハウスの建物が並ぶ賢治の教室エリアへ。

賢治の学校 美術館・博物館

最初は鳥の教室。

賢治の学校 美術館・博物館

ここでは食べられる心配はないでしょう(笑)

賢治の学校 美術館・博物館

何があるかな？と扉を開けるワクワク感がよいですね。小さな室内ですが、様々な工夫がされています。

賢治の学校 美術館・博物館

次は星の教室。

賢治の学校 美術館・博物館

星座の写真と、登場する童話の一節、そして幻想的なライトアートオブジェが展示されています。綺麗です。

賢治の学校 美術館・博物館

アンドロメダ。

賢治の学校 美術館・博物館

続いて動物の教室。

賢治の学校 美術館・博物館

見せ方がとても魅力的。賢治でキツネといえば、キックキックトントン。

賢治の学校 美術館・博物館

ヤマネコは人間より知恵のある者として。

賢治の学校 美術館・博物館

そして植物の教室。

賢治の学校 美術館・博物館

花畑のようなディスプレイ。

賢治の学校 美術館・博物館

いちばん端っこの棟はお土産物屋さん「森の店っこや」。童話村オリジナルグッズも。絵葉書と、娘の娘に銀河鉄道の夜の折り紙便箋を購入。

賢治の学校 美術館・博物館

童話村楽しかったです。
道路を挟んで反対側の丘の上にある宮沢賢治記念館、その駐車場内にあるレストランを見たかったので行ってみました。
注文の多い料理店 山猫軒。

山猫軒 グルメ・レストラン

お話通りに。でもここは、入店しても大丈夫そうです(笑)

山猫軒 グルメ・レストラン

お食事せず写真だけ撮りに寄ってごめんなさいです。
でもやはりここは見ておきたかった。

山猫軒 グルメ・レストラン

山猫軒横の展望台から。長閑な里の風景と、厳しい冬の到来を予感させる山と。東北を肌で感じる景色でした。

花巻を後に、今度は奥羽山脈を越えて角館へ向かいます。

宮沢賢治記念館 美術館・博物館