2020/11/02 - 2020/11/02
8位(同エリア820件中)
かっちんさん
小諸市(こもろし)は長野県東部に位置し、浅間連峰の南西に市域が展開しています。
「懐古園(かいこえん)」は、小諸城址に整備された都市公園で、観光の拠点になっています。
小諸城が明治維新後に廃城処分となると、旧小諸藩士らが本丸跡に神社を祀り、花木が植えて公園にし「懐古園」と命名しました。
小諸城は、背後の千曲川の崖や、火山灰土が川で削られた谷(田切地形)に囲まれた、攻めにくい城です。
この天然の谷に垂直に切り立った崖は、崩れやすく登りにくいことが敵の侵入を防ぎ堀として有効であったとされ、小諸城が「後ろ堅固」といわれる所以です。
城下町より標高が低いことから「穴城」と呼ばれ、全国でも珍しい形です。
城の周囲に武家地を置くことで守りを固め、その外に町人町がありました。
小諸城の鬼門の方向の町人町のまわりには、ちょうど町を囲むようにたくさんの寺社が配置されています。
それにより、小諸の城下町は緑に包まれた、美しいまとまりのある町になっています。
11月初めに訪れると、懐古園はもみじと欅が色付き、見事な紅葉です。
懐古園の外には大手門公園があります。
昼食は相生町に老舗そば屋&イタリアンが融合した「HARADA」。そばとイタリアンどちらも食べられます。
名物の「ホワイト・ピッツア」は、ばれいしょの甘みの味と粘りに感動します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・懐古園HP、資料
・大手門資料
・本陣主屋展示「今に生きる小諸城と城下町の設計」
・小諸市「小諸市動物園再整備基本計画」、令和2年1月
・小諸市観光協会「山本勘助ゆかりの小諸城」「小諸宿・旧本陣[本陣主屋]」
・小諸イタリアン「HARADA」HP
・東信ジャーナルブログ「HARADA」
・小諸市「小諸市章」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 新幹線 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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懐古園の入口「三の門」
寄棟造りの二層の城門は明和2年(1765)に再建。
二階両側の袖塀に矢狭間・鉄砲狭間が付けられた戦闘式な建物で、正面にある「懐古園」の大額は徳川家達の筆。
国指定重要文化財です。 -
「三の門」の側面
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懐古園内の案内図
小諸駅近くに懐古園の入口「三の門」があります。
小諸城本丸跡・懐古神社は谷に囲まれた崖の上にあり、訪れた11月初めは紅葉が見頃になっています。
その外側には小諸市動物園、児童遊園地などがあります。 -
共通券売り場
共通券は園内散策、小諸義塾記念館、動物園、徴古館、藤村記念館、小山敬三美術館などが利用できます。
駅前の観光案内所で割引券をもらって来たので、大人500円が400円になります。 -
「シカ谷」(懐古園)
動物園の南側崖下の谷部が「シカ谷」。
最初に動物園と向き合う崖上の道を歩いて「児童遊園地」へ向かいます。 -
「ヤクシカ」(懐古園)
「シカ谷」には、崖をバリアに活かして「ヤクシカ」の放飼場が設置されています。
鹿児島県屋久島などに生息しているシカで、ニホンジカに比べると小型で、体重も半分以下。 -
田切地形の「シカ谷」(懐古園)
「シカ谷」の先には「児童遊園地」があり、そこからの眺め。
ここから本丸跡へ通じる道がなく、仕方なく入口まで戻ります。 -
「二の丸石垣」(懐古園入口)
自然石を積んだ「野面積み(のづらづみ)」の石垣。
この石垣は明治4年(1871)北国街道整備の際、道路の縁石に用いられましたが、石垣を懐かしむ声が多数寄せられ、昭和59年(1984)に当時より大きな石を用いて復元しました。 -
色付く「モミジ」(動物園への道)
次に動物園へ向かいます。 -
欅とモミジの紅葉(動物園への道)
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「焼石」の石垣(動物園への道)
浅間山の噴火の際、噴出された自然石。 -
小諸市動物園
大正15年(1926)に開設され、現存する動物園では国内で5番目に古く、長野県では最古の歴史を有する動物園です。
小規模な動物園で、ふれあい動物が主体。 -
ハロウイン間違い探し(動物園)
頭の体操のつもりでどうぞ。 -
切り立った崖下の「シカ谷」(動物園からの眺め)
動物園は周囲が切り立った高い崖に囲まれているとともに、非常に細長い敷地になっています。 -
「富士見展望台」(懐古園)
動物園から木谷に架かる白鶴橋を渡り、小諸城址の敷地に入ります。
近くに「富士見展望台」があるのですが、雲がかかっているので案内板で説明します。
ここから南側の景色が眺められ、富士山、奥秩父山塊、野辺山高原、八ヶ岳連峰が見渡せます。
戦国時代、武田信玄の支配だったころ、ここに狼煙台が置かれ、川中島へ進む越後の謙信の動きを狼煙で甲斐の信玄に伝えたとのこと。 -
モミジの紅葉(展望台近く)
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紅色のモミジ(馬場)
広大な敷地の馬場を歩いています。 -
イチオシ
美しい彩りの紅葉(馬場)
欅の紅葉です。 -
「水の手展望台」(懐古園西側)
小諸城の背面の曲輪があったところで、西側を流れる千曲川が見渡せます。 -
「地獄谷」(懐古園北側)
小諸城址の北側にある谷「地獄谷」。 -
イチオシ
野面積みの石垣に映える紅葉(天守台の石垣)
この「天守台の石垣」は、本丸を囲う約6mの高さの石垣より一段高く、ひとまわり大きな野面石積みで築かれています。 -
イチオシ
秋色の懐古園(紅葉ヶ丘)
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大ケヤキ(藤村記念館前)
推定樹齢500年、幹まわり 6.5m。 -
素晴らしい彩り(紅葉ヶ丘)
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黄色く染まる銀杏(紅葉ヶ丘)
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「懐古神社」
ここに本丸跡があります。 -
池をとり囲む紅葉(懐古神社)
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イチオシ
色とりどりの紅葉(懐古神社)
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赤と黄の鮮やかな紅葉(懐古神社)
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「鏡石」(懐古神社)
武田信玄の重臣山本勘助が小諸城築城の時に研磨したと伝えられている「鏡石」。
勘助は朝夕この鏡石におのれの顔を映し反省したと伝えられています。 -
天守閣跡からの眺め
豊臣秀吉天下統一後、天守台には金箔瓦で葺かれた三層の天守閣が聳えていたといわれます。
しかし、寛永3年(1626)落雷により焼失後、幕府の許しが得られず再建されることはありませんでした。 -
「錦秋の浅間山」(馬場)
紅葉まつり期間中(2020/10/24~11/23)、「東信菊花展」が開催されています。 -
「内閣総理大臣賞」の作品(東信菊花展)
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老舗そば屋&イタリアン「HARADA」(小諸市相生町)
懐古園の紅葉観賞に満喫し、これから昼食にします。
「HARADA」は明治31年(1898)創業の老舗そば屋とイタリアンベースのレストランが融合したおもしろいお店。
昨晩から宿泊した「高峰温泉」で、「こもろ応援チケット」(1000円分)をいただいたので利用します。 -
名物「コモローゼ」(HARADA)
小諸産黒豆味噌をベースとする肉味噌(こもろ味噌)を使用するパスタ。
この「コモローゼ」を目当てに来たのですが、仕込んでいた味噌がなくなり、残念ながら売切れ。 -
変わらないもの(HARADA)
明治31年「手打ちそば処 原田」として営業。
現在の御主人はイタリアンで修業した5代目。
手打ちそばのだしとつゆの味を代々受け継ぎ、メニューにはそば・うどん・かつ重などとイタリアンの洋食があります。 -
イチオシ
はらだのロゴ(HARADA)
「はらだ」の文字をデザインしています。
皆さん、わかりましたか? -
小エビと明太子パスタ(HARADA)
「こもろ応援チケット」を利用するため、「コモローゼ」と同額のパスタが食べられました。 -
イチオシ
「ホワイト・ピッツア」(HARADA)
これはもう一つのHARADA名物で、小諸産白土ばれいしょを使った「ホワイト・ピッツア」。
追加注文し、ばれいしょの甘みの味と粘りに感動します。
白土ばれいしょのふるさと御牧ヶ原台地は、年間の降雨量が1000mmを下回り、晴天率が日本一の強粘土質です。
通常のじゃがいもに比べデンプン価が4%以上も多く含まれており、独特の粘りと甘みがあります。 -
「大手門公園」の案内図
昼食後は、小諸城の玄関である大手門を中心とした城址公園を訪れます。
懐古園の北側にあり、しなの鉄道の線路を挟んだところです。
大手門、本陣主屋、こもろ観光局、停車場ガーデンなどが見どころです。 -
小諸城「大手門」
大手門は慶長17年(1612)に築かれた記録があります。
五間幅の櫓門で、屋根は入母屋造りで本瓦葺き。
江戸時代は、瓦門とも四之門とも呼ばれていました。 -
「大手門」の内側
明治時代に、料亭や小諸塾の仮塾舎として利用されたため、中二階や間仕切りなどの造作がなされていました。
平成16年からの保存修理工事では、明治の改造を取り去り、復原しました。
2階の櫓内は無料で見学できます。 -
桜の紅葉(大手門公園)
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紅葉真っ盛り(大手門公園)
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こもろ観光局の建物(公園付近)
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小諸の民家(公園付近)
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「竹内木材」の建物(公園付近)
明治43年の建物は、どっしりとした蔵造りで、銅板の戸袋などの細部にも職人の丁寧な仕事が見られます。
竹内木材は屋号を油権(あぶごん)といい、信州のあちこちの山地の材木を買い付けて製材し、東京へ出荷していました。 -
「竹」文字の瓦(竹内木材)
屋根の瓦には竹内木材の「竹」の文字が入っています。 -
風情のある蔵通り(竹内木材)
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真っ赤なドウダンツツジ(竹内木材横の通り)
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消火栓のデザインマンホール(小諸)
ポンプ車の中央に梅の花のような小諸市章がデザインされています。
5つの花びらは隣接する5村が小諸町を中心に融和し、合併により市となった姿を表しています。
中央のマークは、小諸の「小」という文字を図案化したものです。 -
本陣主屋(大手門公園)
本陣主屋は、小諸宿を通る参勤交代の大名などが休泊した建物です。
旧部材を可能な限り使用し、間取り、寸法なども当時に忠実に移築再現されています。
建物の公開と同時に歴史資料館になっています。 -
アンティークミシンの展示(本陣主屋)
アメリカ製シンガーG18371。 -
今に生きる小諸城と城下町の設計(本陣主屋)
田切地形に囲まれた小諸城、その外側に武家地、町人地、寺社が囲んでいます。 -
しなの鉄道(小諸駅)
これから軽井沢へ向かい、北陸新幹線で東京へ帰ります。
これで2日間の軽井沢・高峰温泉・懐古園の紅葉巡りを終えます。
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