大宮公園に行って来ました。３ヶ所に分かれています。それぞれ生い立ちが異なりますが。

2020/11/15 - 2020/11/15

大宮公園に行って来ました。３ヶ所に分かれています。大宮公園という名前は、同じ括りですが、それぞれ生い立ちが異なります。

大宮公園は、明治政府の神仏分離政策の結果、生まれた政策上の公園で、
大宮第二公園と大宮第三公園は、治水対策のための公園です。

大宮第二公園と大宮第三公園は、芝川流域の氾濫の被害を抑えるため、　　市街地化が急速に進む中、先に流域調整池等の公共地化を図り、大宮周辺の宅地化拡大を抑制する目的で設置された、治水対策の公園です。

芝川の氾濫の多発に対して、江戸時代から続く連綿とした歴史の流れを勉強する機会を得て、大変、ためになりました。
東京湾に注いでいた利根川が、流れを変え、銚子から、太平洋に流れ込むようになったことは、聞いていましたが、その詳しい経緯や、その後の芝川の氾濫や見沼の田んぼの開拓等については、初めて勉強する機会を得ました。
見沼の田んぼの整備により、新田が開発され、年貢米の増収についても、知ることができました。

それら歴史を頭に描きつつ、再度、大宮公園を訪れてみたいと思います。
同じ景色を見ても、きっと、見える景色が異なって頭に入ってくることでしょう。

エリア 大宮(埼玉)

• 旅行の満足度: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

大宮公園には、大宮公園の他、大宮公園第二公園、大宮第三公園の公園も含まれています。

氷川神社の北側にある狭義の大宮公園は、公園としての発足は、最も古く、明治18年に、氷川神社境内の一部を、偕楽遊園の地として開設(太政官布達公園)されました。

つまり、氷川神社の一部が、明治時代半ばに、公園となったのです。
正確に言いますと、氷川神社を管理していた大宮氷川神社の別当寺であった観音寺の寺領が、明治政府の神仏分離令により、国有地化され、その寺領が、公園に転用されたのです。

観音寺の住職は、現在の日進の万福寺に追いやられています。

大宮公園 花見

昭和55年に、「大宮第二公園」が、大宮公園の東側に、さらに平成13年「大宮第三公園」が、第二公園の南側に開設されました。

芝川の自然緑地帯の活用という観点からの開発による公園です。

大宮第二公園と大宮第三公園は、いずれも、急速に市街地化の進む大宮市街地への河川氾濫の予防目的です。

大宮公園の設立目的とは、全く、異なります。

大宮第二公園 公園・植物園

江戸時代以前、利根川と荒川は合流していて、氾濫が頻発していました。

このため、利根川の流路を東に変え、荒川の流路を西に移し、利根川と荒川を合流させない工事を行いました。

これが荒川の西遷と呼ばれ、平野部に、新たに、新田が出来ました。

また荒川の西遷と呼ばれる工事とも相まって、見沼周辺に大規模な新田が開発されました。

荒川 自然・景勝地

荒川と合流して東京湾に灌いでいた利根川は、荒川から離れ、東に流路を変えました。

これが利根川の東遷と呼ばれ、利根川は、太平洋に灌ぐこととなりました。

現在の利根川の銚子における太平洋への流入は、江戸時代の利根川東遷によるものです。

利根川 自然・景勝地

氷川神社の杜が大宮公園となった地域と、大宮第二公園と大宮第二公園の生い立ちは、異なります。

氷川神社の大宮公園は、神社の森、大宮第二公園と大宮第二公園の地域は、大宮の氾濫被害の予防の目的の公園なのです。

利根川東遷と荒川西遷によっても、地形の高低を示す地図のとおり、大宮第二公園と大宮第二公園付近は低地であることには変わりありません。

河川の氾濫は、その後も続きました。

明治時代の河川氾濫で、多くの生命が失われ、多くの家屋が流失しました。

伊勢湾台風、キャサリン台風等で、多くの河川氾濫の被害が頻繁に起きました。

しかしながら、大宮第二公園と大宮第二公園の周辺は、見沼田んぼであったため、氾濫の際の水流を、田圃の区域が氾濫を収めて、被害の拡大を防いだのです。

見沼田んぼ 名所・史跡

このため、埼玉県は、大宮周辺の急速な市街地拡大を抑制し、治水目的のために大宮の東側の芝川の緑地帯を、公園等の公共施設で、緑地のまま保全することで、市街地開発を制限する都市計画を策定しました。

これが、大宮第二公園と大宮第二公園誕生の背景です。
花火大会等で利用される他には、宅地等市街地として利用されていません。

さいたま市花火大会 大和田公園会場 花火

大宮公園周辺の航空写真です。

氷川神社の杜と氷川神社の参道と、大宮第二公園と大宮第二公園周辺が、緑地帯として残っている状況が、良く判ります。

緑地帯の他は、宅地等の市街地で、密集しているのが、一目瞭然です。

武蔵一宮氷川神社 寺・神社・教会

伊勢湾台風、キャサリン台風等で、多くの河川氾濫の被害が頻繁に起きましたが、見沼田んぼの周辺は、芝川の田圃が大量の水流を滞留させ、洪水を収めたこともあり、被害を最小限にすることが出来ました。

現在は、大宮第二公園と大宮第二公園が、田圃や緑地帯としての役割を果たしています。
大宮第二公園と大宮第二公園の中には、調水池としての施設があります。

大宮公園は、氷川神社の北側となっています。

江戸時代には、伊勢神宮を除き大部分の神社に、社僧という名称の仏寺の僧侶が管理者として、置かれていましたが、明治維新後の神仏分離令により還俗を命ぜられ、多くの仏寺が廃絶されました。

武蔵一宮の氷川神社も、管理者たる真言宗観音寺が、廃絶させられ、日進町に移転させられました。

観音寺の寺領部分であった敷地を、官営の領域となし、偕楽遊園の地として公園を開設しました。
太政官布達による公園として、神仏分離を図ったのです。

これが、明治１８年の大宮公園の誕生です。

その後、東京オリンピックを契機に、順次、競馬場、野球場、NACK5スタジアム等の施設が、設置されました。


もともとは、氷川神社境内であった部分を、また、神域である社有林が開かれて、埼玉県で最初の近代公園「大宮公園」として整備された。偕楽遊園として接収したのでしょう。

明治維新の神仏分離地NACK5スタジアム大宮

NACK5スタジアム大宮 名所・史跡

氷川神社の参道入口に立てられている表石柱です。

氷川神社は、武蔵の国の一宮とされていた格式の高い神社でした。

武蔵一宮氷川神社 寺・神社・教会

氷川神社の参道の鳥居の中で、最も南側にある位置の鳥居にある広場です。

一の鳥居ひろばです。

氷川神社の参道と一の鳥居です。

参道は、緑の樹々で、覆われています。

散策道の標識です。

氷川神社の参道に並んで、散策のための歩道が設けられています。

参道の傍に、神社と鳥居が置かれています。

末社というのでしょう。

神社の境内にある小さな社は、摂社と末社があるとのことです。

戦前の旧官国幣社において、摂社は、特別の由緒がある社で、由緒が薄い社は、末社と呼ばれ、摂社は末社より上位に置かれていました。

氷川神社の参道の西側に、大宮市の発展に貢献した白井助七の領徳碑があります。

主として、大宮市の鉄道の発展に寄与した功績を顕彰しています。

白井助七領徳碑 名所・史跡

氷川神社の参道の傍に、さいたま市民会館おおみやもあります。

市民の身近な会館です。

さいたま市民会館おおみやの案内板です。

利用者が多いようです。

氷川神社の参道の北端です。

第三の鳥居です。

氷川神社の参道です。

参道の両側に、散策道が見えます。

氷川神社の参道を進むと、参道の北端に、鳥居があります。

ここから北側が、氷川神社の境内です。

氷川神社の北側が、大宮公園です。

氷川神社を管理していた寺院の寺領が、明治政府により、召し上げられ、国有の土地とされ、公園になったのです。

氷川神社の東側に建てられている標石柱です。

官幣大社　氷川神社とあります。国からの経費が支給されていたとのことです。

神道辞典などによる神社の格式は、官幣大社＞国幣大社＞官幣中社＞国幣中社＞官幣小社＞国幣小社＞別格官幣社の順番で、格式が高くなり、中央政府の神祇官が管理する官幣社と地方が管理する国幣社は、区分されていたようです。

氷川神社には、明治天皇も行幸されています。

明治天皇行幸の様子を記す絵図です。

こうして神社は、国家により管理され、観音寺の管理権は、はく奪され、寺領は召し上げられて、公園になっていくのです。

氷川神社の華麗な社殿です。

参拝客が絶えません。

大宮公園の中に、日本庭園があります。

日本庭園の区画の入口です。

木戸の奥に、石段が見えます。

大宮公園 花見

大宮公園の中の日本庭園の石段を上がると、池が見えます。

緑の木々に囲まれた日本庭園の中の池です。

緑の木々に囲まれた日本庭園の中の池です。

池の様子が、陽の光の方向で、それぞれ見え方が異なってきます。

緑の木々に囲まれた、大宮公園の日本庭園の中です。

日本庭園の習いとして、池が中心となっています。

緑の木々に囲まれた、大宮公園の日本庭園の中です。

太陽の陽の光により、池の感じ方が変わってきます。

緑の木々に囲まれた、大宮公園の日本庭園の中の小路です。

池を中心として、周回の小路が巡っています。

大宮公園の中心に、大きな池があります。

池の東側を見ています。

大きな池です。

大宮公園の池と対岸の売店の建物です。

売店は、池の東北側にあります。

東武野田線の大宮公園駅です。

大宮公園の北側にあります。

駅とは思えぬ、なんとなく格式の高さを感じる駅舎です。

大宮公園駅 駅

大宮公園の北側には、盆栽関連の施設があります。

さいたま市の有名な観光地の一つです。

さいたま市大宮盆栽美術館 美術館・博物館

大宮公園駅の傍に立てられている大宮公園の案内板です。

大宮公園の他、大宮公園第二公園、大宮第三公園の案内も含まれています。

博物館や盆栽関連の施設の案内があります。

大宮公園の後、大宮公園第二公園の北側にやって来ました。

さいたま市立の大宮体育館です。

場所的には、大和田公園で、大宮第二公園の北側の公園となります。

さいたま市立の大宮体育館です。

立派な市民体育館です。

さいたま市立の大宮体育館です。

赤い文字で、さいたま市立大宮体育館とあります。

さいたま市立大宮体育館の入口のフロアーです。

クリスマス前ですので、飾りつけが見えます。

さいたま市立大宮体育館の受付です。

明るい感じの館内です。

さいたま市立の大宮体育館としては、広い方でしょう。

フロアーが広く感じます。

さいたま市立の大宮体育館の入口には、練習が終わったのでしょうか、利用者が集まっています。

ミーティングなのでしょうか。

さいたま市花火大会 大和田公園会場 花火

さいたま市立の大宮体育館の駐車場です。

芝川の氾濫予想地域かもしれません。

公共施設を設置することで、無計画な市街地の拡大を抑制しているのでしょう。

さいたま市花火大会 大和田公園会場 花火

さいたま市立の大宮体育館とその前の駐車場です。

体育館の西側には、氾濫調整池があります。

近くに、民家が無いので、花火会場にもなっています。

さいたま市花火大会 大和田公園会場 花火

大宮第２公園の配置図です。

氾濫調整池が見えます。

大宮第２公園の管理事務所です。

氾濫調整池やテニスコートの西側にあります。

管理地区に設置されている大宮第２公園の配置図です。

氾濫調整池やテニスコート等が見えます。

大宮第２公園の梅は、有名とのことです。

大宮第二公園梅まつり 祭り・イベント

大宮第３公園の入口に置かれている標識です。

文字は、大宮公園となっています。
大宮第３公園は、大宮公園のうちの一つなので、間違いはないのですが、正確には大宮第３公園かもしれません。

大宮第３公園を後にして、大宮駅に戻りました。

大宮駅の傍には、鐘塚公園があります。

鐘塚公園 公園・植物園

鐘塚公園は、近代的なセンスの公園です。

モニュメントの他、噴水や銅像が目につきます。

鐘塚公園 公園・植物園

鐘塚公園のモニュメントです。

鳩の親子の感じがします。

鐘塚公園は、手づくり郷土賞という賞を貰っているようです。

なんとなくそんな感じもします。

大宮駅に戻ってきました。

一人ですが、今日一日の反省をします。

反省ばかりですが。

いづみや 本店 グルメ・レストラン