2014/09/01 - 2014/09/02
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まさとし/国連加盟国全て訪問済さん
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再訪朝。10年ぶりに北朝鮮に行くことにした。今年9月はあの小泉訪朝により北朝鮮が拉致を認めてからちょうど12年目になる。その2年後、拉致被害者の帰国など北朝鮮の話題で持ちきりだった時期に僕は初めて北朝鮮を訪問している。2004年の4月のことだった。
しかしなぜまた北朝鮮を再訪問しようと思ったのか。前回の訪問からちょうど10年目の節目である今年。ふと思いつきのきまぐれから行きたくなっただけだが、理由は10年の歳月の変化に興味があった。そして中国国境の丹東の旅行会社でツアーを申し込めば安く旅行できるというのを知ったからだ。値段は丹東から往復鉄道利用となり4日間でビザ代も含めて135000円だ。一般的には安い旅行とはいえない。でも前回の旅行では日本発着とはいえビザ代を含め30万円以上支払っているので北朝鮮へのツアー代金としてはずいぶん安く感じた。
あれから10年。今また現政権が北朝鮮との交渉を進め、北朝鮮との関係が再び注目を集めている。今回はマスゲームの観覧を希望したが、スタジアムの改築工事で開催されてないとのことだ。今回北朝鮮を訪問したところで結局は10年前の旅行内容と同じ事を繰り返すことになるだろう。それでもそこから10年前との違いを感じ取れるような内容になればいいと思う。
8/31日 成田(1920)~OZ105~仁川(2150) 仁川空港サウナ
9/1月 仁川(940)~OZ301~大連(955)~乗り合いタクシー~丹東(観光) 丹鉄大酒店
9/2火 丹東(1000) ~列車~ 平壌(1850) 高麗ホテル
9/3水 板門店/開城 開城民族旅館
9/4木 開城→平壌 高麗ホテル
9/5金 平壌(1030) ~列車~ 丹東(1630) ~乗り合いタクシー~瀋陽 瀋鉄賓館
9/6土 瀋陽(1117)~CRH~大連(1337) 大連宏孚商旅酒店
9/7日 大連(715)~CA8953~上海(910)▼ 上海(1700)~NH960~成田(2055)
丹東発北朝鮮ツアー(平壌-開城3泊4日)\135,000
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大連空港の国際線の到着便は我々の便以外にないので入国もスムーズだ。荷物もすぐ出てきた。大連に来るのは6年ぶりだがこの空港の雰囲気はさほど変わっていない。
空港から市内へは前回はタクシーを利用したが今回は旅行会社の運行するマイクロバスで駅へ出ることにした。乗り場の職員はいろいろ親切に教えてくれる。日本人である僕に好奇心を持って接してくる中国人はとてもフレンドリーだ。中国に来るのは2011年の9月以来約3年ぶりだ。その間日本ではイメージが悪くなりつつある東アジア諸国だが韓国同様中国も実際来てみるといやな思いをすることはなく、逆に欧米やアフリカよりも居心地の良さを感じる。
国家間の面倒な関係が何とかならないものかと強く思う。現地を知らない日本人が偏った報道によって右傾化して中国人や韓国人に嫌悪感を抱いているのも問題だ。本音はさておきお互い交流を促進するのが相互理解には有効な気はするが政治が必ず介入し現実はなかなか難しい。 -
大連空港からのマイクロバスは10元(180円)と高いがタクシーよりはかなり安く中国人の到着客もたくさん利用している。市内へ向かう途中ほかの乗客をホテルまで送るため、少し遠回りすることになったが問題なく大連駅前に到着することができた。
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上野駅を模して日本統治時代に建設された大連駅舎の前の広場の一角にバス乗り場がある。中国有数の大都市である大連の長距離バス乗り場とは思えない小ささで発着するバスは道路脇に停車する。切符売り場も小屋のような建物だ。
丹東へのバスがちょうど30分後にあるようなので切符を買おうとしたら「メイヨウピョウ(没有票)」と言われた。バスの切符が売り切れているのは結構珍しい。次のバスまで2時間待たなくてはならない。大連と丹東はバスの本数が少なく鉄道もまだない。交通が不便な区間だからバスは混雑しているのだろう。
足がなくなり途方に暮れるところだが、バス乗り場の横で丹東行きの乗り合いタクシーの客引きがいるのがわかっていたのですぐさまそちらに声をかけてみた。すると値段はバスの三倍くらいする。でもすぐに人が集まり出発するような雰囲気だったので迷わず乗ることにした。多少高くついたが、今日中に丹東に着かなくてはならないので一安心だ。案内された乗り合いタクシーはエスティマだ。
しかしこの乗り合いタクシー、出発前の人集めでなぜか最後の二人を乗せるために行ったり来たりとまったく出発する気配が感じられない。状況がわからないまま延々と待たされさすがにイライラしてきた。中国ではあまりこういうことはないと思っていたが、まさかアフリカンな雰囲気をここで感じるとは思わなかった。電話で連絡を取り合っている客が拾おうとしているがなかなか見つからないようだ。港の方へいったりして1時間ほど待たされ何とか客を探し出すことができ、席は埋まって出発することになった。出発してしまえばあとスムーズだ。
丹東までは400キロほどある。鉄道は現在建設中で車しか交通機関はない。高速道路は丹東まで全線開通しているのでかなり快適だ。交通量も少なく新たに鉄道建設が必要なのか疑問に思えるくらいだ。 -
乗り合いタクシーは途中で休憩を一階入れ、3時間ほどで丹東の南にある東港の町に立ち寄った。ここで数人の客を降ろしたりして結局丹東の中心部に到着したのは16時半になってからだ。
丹東の駅前で乗り合いタクシーを降りた。駅前は無機質な巨大建造物が並ぶ、典型的な中国の地方都市の風景が広がっている。そして毛沢東の銅像も。
丹東で一泊するのだが丹東駅舎に隣接しているの丹鉄大酒店に泊まることにした。割と立派な高層ホテルだが値段は198元(3500円)と手頃だ。部屋は16階なので眺めはいい。
部屋は一応シティービューとリバービューで値段が違うようだ。安いシティービューにしたがかろうじて鴨緑江の鉄橋と北朝鮮の町並みを見渡すことができる。部屋の設備もしっかりしているのでずいぶん割安感がある。これで朝食付きだ。 -
8時に金華旅行社に向かった。
宿泊した「丹鉄大酒店」 -
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鴨緑江に架かる鉄橋と対岸の北朝鮮を遠くに眺めることもできる。
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丹東の町に出た。念のため明日出発の北朝鮮ツアーを申し込んだ金華国際旅行社に場所の確認がてら顔を出しておくことにした。
支払いや手続きは明日の朝8時に行ってからでいいようだが、前日に到着していることを知らせて滞在先を伝えておいた方がお互い安心だ。
丹東の観光名所は鴨緑江の川沿いに集中している。
北朝鮮とを結ぶ鴨緑江大橋。別名「中朝友誼橋」と呼ばれている。鴨緑江大橋は日本統治時代の末期である1942年に複線用に建設された。こちらも朝鮮戦争時に爆撃されたが修復され現在も使用されている。
鴨緑江大橋はトラックの往来がかなり激しい。 -
左が「鴨緑江大橋」で右は「鴨緑江断橋」で1909年に日本が建設した鉄道橋で橋の中央部は船舶が通行できるように旋回する可動橋だった。
しかし朝鮮戦争時にアメリカ軍の爆撃で破壊されてしまい、そのまま放置されている。
橋を見ていると一世紀前の繁栄が目に浮かぶ。 -
川沿いには朝鮮料理のレストランやお土産物屋が軒を連ねている。
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そんな中、世界最大の北朝鮮レストランといわれる「平壌高麗館」に入ってみた。まず冷麺を注文。
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そして温湯飯というのを注文した。
ショーをやっていたが18時半から30分で店に入るのが遅かったためすぐにステージは終わってしまった。月曜だからかレストラン内はがらがらだ。
川沿いの朝鮮レストランは平壌館に限らずどこもきらびやかだ。どこも値段もそれほど高くないようだ。朝鮮レストランというと延辺朝鮮自治州の延吉などと比較してしまいがちだが、ここ丹東ではどれも北朝鮮の国旗を掲げた直営のものが多く、朝鮮族の店は少ないように思う。なので大半の店はどことなく観光客向けで庶民的な雰囲気があまり感じられない。 -
昨夜は仁川空港のサウナで横になっただけなので疲れが残っている。宿に戻って早めに休むことにした。明日はいよいよ10年ぶりの訪朝だ。
写真は丹東駅前のライトアップされた毛沢東像。 -
【9月2日(火)】
ホテルで朝食を済ませた。中華式の朝食は種類が豊富でいいがコーヒーがない。 -
8時に金華旅行社に向かった。駅から200メートルほど離れた場所にある「金華国際旅行社」。
今回の北朝鮮旅行の申し込みに際して出発までの手続き対応をしてくれた日本語のできる孫さんは今日不在で顔を合わすことはできなかった。 -
お金を支払い、ビザと平壌への切符を受け取った。出入国委書類もすべて記入してくれていた。
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北朝鮮のビザ代わりとなるツーリストカード。この紙にスタンプが押されパスポートには何も記録が残らないようになっている。
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平壌への鉄道の切符。
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書類を確認し、中国語しかわからないが旅行社の林さんの案内で丹東駅へと向かった。
丹東では北朝鮮専用の国際線出発待合室がある。出発前に駅で出国手続きを済ますことになるが林さんの見事なまでの割り込みに導かれ、長蛇の列の先頭に連れて行かれ一番乗りで出国審査を済ますことができた。こんな優先待遇は初めてだが、他の人より高い金を払っているので許してもらいたい。 -
林さんにはホームに停車している列車の座席まで案内してもらった。
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林さんと。写真の車両は北朝鮮籍だ。
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乗車する列車は北京から来た車両で中国籍だ。見た目は新しいが随所で老朽化が見られる。等級は硬臥だが、国際線では国内線の軟臥と同じ4人用コンパートメントだ。
丹東からの昼間の移動なので座席の車両を覚悟していたが平壌までは快適に移動できそうだ。ただ10年前と同じ車両なので新鮮味は全くない。同室の客は北京から来た北朝鮮人の女性3人組だった。 -
列車は丹東から増結されていて中国人の観光客などが多くが乗り込んでいる。車両の前で記念撮影をする中国人。
北京からの車両には欧米人旅行者の姿がかなり多い目につく。 -
10時に丹東を出発。鴨緑江大橋をゆっくり渡る。
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