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写真好き仲間の今年のテーマは「風」。目に見えない風をどう表現するか、いろいろアイデアはありそうだが、風→風車という単純な発想で、風車を撮影対象にすることにした。行先は風力発電所の巨大な風車群が林立する神栖市波崎海岸へ。昼間の風景ではつまらないので、夕景、日の出と絡めて撮影しようと、日川浜海水浴場の駐車場で車中泊しながらの撮影行。今回は旅を楽しむというより、義務感に駆られた撮影行だった。

海霧のウィンド・ファーム ~風の表現を求めて~

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2020/08/05 - 2020/08/06

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玄白

玄白さん

写真好き仲間の今年のテーマは「風」。目に見えない風をどう表現するか、いろいろアイデアはありそうだが、風→風車という単純な発想で、風車を撮影対象にすることにした。行先は風力発電所の巨大な風車群が林立する神栖市波崎海岸へ。昼間の風景ではつまらないので、夕景、日の出と絡めて撮影しようと、日川浜海水浴場の駐車場で車中泊しながらの撮影行。今回は旅を楽しむというより、義務感に駆られた撮影行だった。

旅行の満足度
4.5
同行者
一人旅
交通手段
自家用車

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  • 初めて訪れるところなので、ロケハンのため、午後3時半ごろ、日川浜海岸に到着。ここは海水浴場になっているのだが、今年はコロナ対策のため、海水浴場は閉鎖されている。広い駐車場があるが、釣り人と波打ち際で水遊びする家族連れが数組いるだけで駐車場は閑散としている。

    初めて訪れるところなので、ロケハンのため、午後3時半ごろ、日川浜海岸に到着。ここは海水浴場になっているのだが、今年はコロナ対策のため、海水浴場は閉鎖されている。広い駐車場があるが、釣り人と波打ち際で水遊びする家族連れが数組いるだけで駐車場は閑散としている。

  • 日川浜海水浴場のビーチから隣りの柳川浜にある神栖風力発電所の風車群を遠望。㈱ミツウロコの子会社が運営していて、5基で10,000KWの発電量だそうだ。<br />ここの海岸は、いつも強い海風が吹いていること、民家から離れていることから風力発電には絶好の土地柄なのである。

    日川浜海水浴場のビーチから隣りの柳川浜にある神栖風力発電所の風車群を遠望。㈱ミツウロコの子会社が運営していて、5基で10,000KWの発電量だそうだ。
    ここの海岸は、いつも強い海風が吹いていること、民家から離れていることから風力発電には絶好の土地柄なのである。

  • 海水浴場の左側突端の防波堤の上では釣り人たちが磯釣りを楽しんでいる。

    海水浴場の左側突端の防波堤の上では釣り人たちが磯釣りを楽しんでいる。

  • 海水浴場の右側、柳川浜の方へ。細かい砂の海岸で、四駆の車で波打ち際のドライブをした轍が数多く残っている。

    海水浴場の右側、柳川浜の方へ。細かい砂の海岸で、四駆の車で波打ち際のドライブをした轍が数多く残っている。

  • 一旦、シーサイド道路を車で3,4分南下して波崎ウィンドファームの風車群に行ってみた。ここには木製の展望台が設えられている。

    一旦、シーサイド道路を車で3,4分南下して波崎ウィンドファームの風車群に行ってみた。ここには木製の展望台が設えられている。

  • 展望台からの風車群の眺め。12基の風車が並んでいる。運営はコスモ石油系列の「エコ・パワー」という風力発電会社である。波崎では一番古く、2004年から稼働している。風車は、ドイツのDeWind社製。

    展望台からの風車群の眺め。12基の風車が並んでいる。運営はコスモ石油系列の「エコ・パワー」という風力発電会社である。波崎では一番古く、2004年から稼働している。風車は、ドイツのDeWind社製。

  • 波崎ウィンドファーム展望台の横から防風林を横切って波打ち際に出られる。そこから少し北に行ったところに、海に突き出た長大な桟橋がある。国交省傘下の「独立研究開発法人港湾空港技術研究所」付属の「波崎海洋研究施設」で、波や潮流による海底砂の移動メカニズムを研究するための観測用桟橋だという。長さは427mある。

    波崎ウィンドファーム展望台の横から防風林を横切って波打ち際に出られる。そこから少し北に行ったところに、海に突き出た長大な桟橋がある。国交省傘下の「独立研究開発法人港湾空港技術研究所」付属の「波崎海洋研究施設」で、波や潮流による海底砂の移動メカニズムを研究するための観測用桟橋だという。長さは427mある。

  • 海洋研究施設がある須田浜海岸の隣りが柳川浜で、神栖風力発電所の風車群である。<br />ここの風車は、風力発電先進国であるデンマークのVestas社製。稼働は2008年からで、比較的新しい。<br />だいぶ、陽が傾いてきたので、ここで夕暮れの撮影をすることにした。裸足で砂浜を歩いて柳川海岸に向かう。

    海洋研究施設がある須田浜海岸の隣りが柳川浜で、神栖風力発電所の風車群である。
    ここの風車は、風力発電先進国であるデンマークのVestas社製。稼働は2008年からで、比較的新しい。
    だいぶ、陽が傾いてきたので、ここで夕暮れの撮影をすることにした。裸足で砂浜を歩いて柳川海岸に向かう。

  • 空がオレンジ色に染まってきた。左側の5基の風車が神栖風力発電所の風車、右側の海霧で霞んでいる風車群はウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車である。中央の大きな建物はJFE条鋼という鉄鋼会社で、その前が日川浜海水浴場になる。日川浜のすぐ近くまで鹿島臨海工業地帯なのである。

    空がオレンジ色に染まってきた。左側の5基の風車が神栖風力発電所の風車、右側の海霧で霞んでいる風車群はウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車である。中央の大きな建物はJFE条鋼という鉄鋼会社で、その前が日川浜海水浴場になる。日川浜のすぐ近くまで鹿島臨海工業地帯なのである。

  • 波崎の海岸には、名もない小さな川が何本か防風林から海に流れ込んでいる。

    波崎の海岸には、名もない小さな川が何本か防風林から海に流れ込んでいる。

  • 風力発電の適地とあって、海からの風は強く波も高い。時々大波が砂浜の奥まで届き、潮だまりを作るが、瞬く間に砂に浸み込んでいく。

    風力発電の適地とあって、海からの風は強く波も高い。時々大波が砂浜の奥まで届き、潮だまりを作るが、瞬く間に砂に浸み込んでいく。

  • 神栖風力発電所の風車群の横に沈んでいく夕日

    イチオシ

    神栖風力発電所の風車群の横に沈んでいく夕日

  • 沈む夕日をズームアップして。

    沈む夕日をズームアップして。

  • 日の入り 6時33分

    日の入り 6時33分

  • 小さな川に風車の映り込みを狙ったが、風が強く水面はさざ波がたっていて映り込みはなし。

    小さな川に風車の映り込みを狙ったが、風が強く水面はさざ波がたっていて映り込みはなし。

  • ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車は、海霧に包まれている。

    イチオシ

    ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車は、海霧に包まれている。

  • ズボンを膝上までたくし上げ、波打ち際ぎりぎりまで入って、打ち寄せる波に映り込む風車を狙ったが、うまく行かない。

    ズボンを膝上までたくし上げ、波打ち際ぎりぎりまで入って、打ち寄せる波に映り込む風車を狙ったが、うまく行かない。

  • 空にまだ朱色が残っている時間帯に、もう一枚、ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車をパチリ。

    空にまだ朱色が残っている時間帯に、もう一枚、ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車をパチリ。

  • マジックアワーの空を背景にした柳川浜の風車群。今回、ほとんどすべての写真は風による風車のブレードの動きを表現するために0.2~0.5秒のスローシャッターで撮影している。

    マジックアワーの空を背景にした柳川浜の風車群。今回、ほとんどすべての写真は風による風車のブレードの動きを表現するために0.2~0.5秒のスローシャッターで撮影している。

  • 夕闇から宵闇へと空が暗くなる頃、東の水平線からは月が昇って来た。今宵は満月である。

    夕闇から宵闇へと空が暗くなる頃、東の水平線からは月が昇って来た。今宵は満月である。

  • 海洋研究施設の桟橋越しの満月とムーンロード<br />右上には木星がかがやいている。このあたり、天の川もあるのだが、満月では見えない。<br />満月なので星空撮影はやめ、波崎海岸での撮影は終了。

    海洋研究施設の桟橋越しの満月とムーンロード
    右上には木星がかがやいている。このあたり、天の川もあるのだが、満月では見えない。
    満月なので星空撮影はやめ、波崎海岸での撮影は終了。

  • 車の中で寝るには早いので、近くの砂山緑地公園に行ってみた。鹿島臨海工業地帯の工場夜景が撮影できる工場夜景スポットである。波崎海岸から車で10分ほどのところで、過去に一度訪れたことがある。

    車の中で寝るには早いので、近くの砂山緑地公園に行ってみた。鹿島臨海工業地帯の工場夜景が撮影できる工場夜景スポットである。波崎海岸から車で10分ほどのところで、過去に一度訪れたことがある。

  • 長居をするところではないので、数枚撮って次の場所へ。

    長居をするところではないので、数枚撮って次の場所へ。

  • 移動先は、鹿島市南浜の「海風の見える丘展望台」<br />ここでは、先ほど波崎海岸から撮影したウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車を北側から展望することになる。<br />月は、かなり上空に昇っているが、写真的にはあまり良い構図にならないので、日川浜海水浴場の駐車場に戻り、コンビニで買っておいたビールとつまみで夕食を済ませ、車中泊。

    移動先は、鹿島市南浜の「海風の見える丘展望台」
    ここでは、先ほど波崎海岸から撮影したウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車を北側から展望することになる。
    月は、かなり上空に昇っているが、写真的にはあまり良い構図にならないので、日川浜海水浴場の駐車場に戻り、コンビニで買っておいたビールとつまみで夕食を済ませ、車中泊。

  • 日の出一時間前に起床。日川浜から歩いて柳川浜方面へ。<br />夜明け前は、海風も凪いで、浜の小さな川に映り込んだ風車群を狙う。<br />地上は凪いでいるが、風車が回っているので、上空60~80m付近は風があるようだ。

    イチオシ

    日の出一時間前に起床。日川浜から歩いて柳川浜方面へ。
    夜明け前は、海風も凪いで、浜の小さな川に映り込んだ風車群を狙う。
    地上は凪いでいるが、風車が回っているので、上空60~80m付近は風があるようだ。

  • 地平線上の東の空が徐々に朱に染まって来た。上空に明けの明星が最後まで輝きを保っている。<br />もう、釣り人たちが釣りを始めている。

    地平線上の東の空が徐々に朱に染まって来た。上空に明けの明星が最後まで輝きを保っている。
    もう、釣り人たちが釣りを始めている。

  • ブルーアワーの海霧に霞む風車群。

    ブルーアワーの海霧に霞む風車群。

  • 柳川浜の風車。朝焼けは期待したほど焼けない。残念。

    柳川浜の風車。朝焼けは期待したほど焼けない。残念。

  • 波打ち際を撮影しながら日川浜の方に戻る途中、流れ着いた漁網の浮きを発見。これをアクセントに一枚パチリ。

    波打ち際を撮影しながら日川浜の方に戻る途中、流れ着いた漁網の浮きを発見。これをアクセントに一枚パチリ。

  • 日の出

    日の出

  • 海霧が濃くなってきた。ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車は霧に霞んでかろうじて見える。

    海霧が濃くなってきた。ウィンド・パワーかすみ第1洋上風力発電所の風車は霧に霞んでかろうじて見える。

  • 少しズームアップして。釣り人と比べると風車の巨大さが分かる。風車の回転軸がおさまっている箱の部分をナセルというのだが、その高さがおよそ60m、ブレード(羽根)の最高点の高さは80m以上になる。

    少しズームアップして。釣り人と比べると風車の巨大さが分かる。風車の回転軸がおさまっている箱の部分をナセルというのだが、その高さがおよそ60m、ブレード(羽根)の最高点の高さは80m以上になる。

  • さらにズームアップ

    イチオシ

    さらにズームアップ

  • 陽が昇り、風車のナセルや、海霧がうっすらとオレンジ色に染まってきた。

    陽が昇り、風車のナセルや、海霧がうっすらとオレンジ色に染まってきた。

  • 海霧は陸地の方までは達しない。海霧というより、波しぶきなのかもしれない。

    海霧は陸地の方までは達しない。海霧というより、波しぶきなのかもしれない。

  • 午前5時過ぎに撮影終了。帰宅の途に着く。正真正銘の朝帰りである。<br />なんとか、写真仲間の今年の宿題は果たしただろうか。<br /><br />完

    午前5時過ぎに撮影終了。帰宅の途に着く。正真正銘の朝帰りである。
    なんとか、写真仲間の今年の宿題は果たしただろうか。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • みささん 2020/09/04 11:04:15
    こんにちは
    玄白さんへ

    いつも素敵な写真ばかりなのですが、
    今回も、本当に素晴らしい写真ばかり。
    釣り人や浮きが、またアクセントになっていいですね。
    感動できる旅行記を見せてもらいました。
    ありがとうございます。      みさ

    玄白

    玄白さん からの返信 2020/09/04 11:11:55
    Re: こんにちは
    みささん、こんにちは!

    いつも玄白旅行記訪問、いいね投票ありがとうございます。
    4traフォトコンテストで3回も入賞しているみささんからの
    お褒めのコメント、感激です。

    玄白
  • 琉球熱さん 2020/09/03 19:41:25
    義務感(笑)
    玄白さん、こんにちは

    義務感の割には力作ぞろいですね(笑)
    特に表紙の写真、風車もさることながら、波頭の描写が見事!
    そして、打ち寄せる波が砂浜に沁み込んでいく様までよくわかります

    風も相当強いんですね
    風力発電の風車がこんなに勢い良く回転しているのを初めて見ました
    となると、機材にかかる飛沫、心配じゃありませんか?
    塩水だし…

    圧巻の風車群、それを活写される玄白さん
    おそらく塩まみれでベタベタになったのでは?と余計な心配をしながら拝読いたしました!

    ---------琉球熱--------

    玄白

    玄白さん からの返信 2020/09/03 22:34:20
    Re: 義務感(笑)
    琉球熱さん、こんばんは!

    この海岸は年中、強い海風が吹いていて、お察しの通り、ほっておくとレンズに潮が付着するので、こまめにレンズキャップをしていました。帰宅してからは、普段はやらないような機材の清掃を入念にやりました。(笑)
    風力発電は、太陽光発電と同様、一般論としてエコなエネルギー源として火力発電や原発に比べれば好ましい面もありますが、風車の回転による風切り音が予想以上に大きく、民家の近くでは設置が難しいというのがよく分かりました。大局的には環境にやさしくても、局所的には別の環境問題を伴い、エネルギー問題は一筋縄ではいかないものだと思いながら、車の中で寝ていました。

    玄白

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