2019/07/10 - 2019/07/11
53位(同エリア502件中)
かっちんさん
「清津峡(きよつきょう)」は、その荘厳な柱状節理の美しさから富山県の黒部峡谷、三重県の大杉谷とともに「日本三大峡谷」のひとつに数えられ、信濃川の支流である「清津川」が形成した峡谷です。
「清津川」は新潟・長野県境の佐武流(さぶる)山に源を発し、苗場山山麓を迂回して十日町市田沢で信濃川に合流します。
川を挟んで切り立つ巨大な岩壁はV字形の大峡谷をつくり、見事な柱状節理が並び、国の名勝・天然記念物に指定されています。
清津峡の渓谷沿いにはかつて自然歩道があり、学生時代(昭和40年代後半)に清津峡温泉から上流の湯沢町八木沢まで約6時間かけて歩いたことがあります。
しかし、昭和63年(1988)7月に歩道内で発生した落石死亡事故を受け、歩道内への立ち入りが禁止されました。
閉鎖されていた清津峡渓谷は、より安全に渓谷美が観賞できるように、平成8年(1996)10月に「清津峡渓谷トンネル」が誕生します。
さらに平成30年(2018)に「第7回 大地の芸術祭」が開催され、マ・ヤマソン/MADアーキテクツによるアート作品「Tunnel of Light」をテーマにリニューアルされました。
エントランス施設(新築)がつくられ、全長750mのトンネルを外界から遮断された潜水艦に見立て、外を望む潜望鏡としての見晴所と、終点のパノラマステーションで作品を展開します。
自然の「5大要素」(木、土、金属、火、水)を利用しながら、建築的な空間とアーティステックな雰囲気をつくりだしています。
トンネル内3ヶ所の見晴所と終点のパノラマステーションからは、素晴らしい清津峡の渓谷美を堪能でき、人気スポットになっています。
清津峡温泉より3.1km離れた角間(かくま)集落には、観音様の境内に「角間のねじり杉」と呼ばれる大杉があります。
清津峡の下流には「瀬戸渓谷」があり、瀬戸口にユースホステルを兼ねている清津峡ホテル「せとぐち」で昼食が食べられます。
今日は清津峡温泉の秘湯「清津館」に泊まり、露天風呂と山の幸の料理に満喫します。
翌日、潜水艦に見立てた「清津峡渓谷トンネル」の潜望鏡から清津峡の景観とアート作品を観賞します。
次に「角間のねじり杉」と清津峡ホテル「せとぐち」を訪れ、越後湯沢から自宅に帰ります。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・清津峡渓谷トンネルのHP、資料、現地説明板
・清津館の資料、HP(旧HP)
・十日町観光協会「日本三大峡谷 清津峡」「角間のねじり杉」
・日本大百科全書「清津川」
・pixpot「新潟県十日町市清津峡 日本三大峡谷のV字谷」
・越後妻有アートフィールド「Tunnel of Light」
・ヤマレコ「清津峡(湯沢トレッキングI、八木沢口~満寿山~清津峡温泉)」
・ヨッキれん「国道353号清津峡トンネル旧道 瀬戸渓谷における人と道の苦闘史」
・たじまもりの家紋探訪「扇紋」
・清津峡温泉いろりとほたるの宿せとぐちHP
・1983年版ユースホステルハンドブック「YH清津峡」、昭和58年1月20日発行
・ウィキペディア「清津峡」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
真夏の清津川(清津峡温泉)
上流の清津峡から流れてくる清津川です。
清津峡入口バス停から宿お迎えの車で清津峡温泉に到着し、周辺を散策しています。 -
急斜面の岩壁(清津峡温泉)
-
清津峡の入口(清津峡温泉)
清津峡の渓谷美観賞は明日訪れる予定です。 -
鐘形の「ホタルブクロ」(清津峡温泉)
-
今晩の宿「清津峡湯元温泉 清津館」(清津峡温泉)
清津峡の入口にある創業明治30年の「清津館」。「日本秘湯を守る会」会員の宿です。
温泉街は昭和59年(1984)の五九豪雪による雪崩被害を受け、その後、建て直されました。 -
家紋「丸に三つ扇」(清津館)
清津館館主 桑原家の家紋です。
この家紋は、古代では扇に「神霊が宿るもの」とされ、災難除けになります。 -
宿自慢の露天風呂「清泉の湯」(清津館)
清津川の渓流沿いに面した貸切露天風呂が宿の外にあります。
今は空いていたので、最初にこのお風呂に入ります。 -
イチオシ
絶景が見られる露天風呂(清泉の湯)
渓流の壮大な景色を見ながら浸かるお風呂は最高の気分です。
異なった2本の源泉が2つの湯舟に注がれています。 -
かけ流しの湯(清泉の湯)
2つの源泉は、単純硫黄泉と含硫黄ナトリウム塩化物泉。 -
イチオシ
お楽しみの夕食(清津館)
地元で採れる山菜や、川魚のお刺身、山女魚の塩焼き、煮物、もち豚の陶板焼きなどの料理が並びます。 -
ご飯は魚沼産コシヒカリ(夕食)
山の幸の料理に満足します。 -
翌日の朝食(清津館)
和食が並び、温泉粥、手作り豆腐が珍しい。 -
朝の清津峡入口
朝食後、清津峡が観賞できる「清津峡渓谷トンネル」へ向かいます。 -
清津峡エントランス施設「ペリスコープ(潜望鏡)」
トンネル手前にある施設は、1階にカフェと売店、2階に足湯があります。
この足湯は、清津川を「見上げながら」足湯ができるところだとか・・・ -
2階の足湯(エントランス施設)
2階に上がり、天井を見上げれば、確かに「清津川が流れている~」・・・
丸く開いた潜望鏡から自然の景色が差し込み、アート作品「ペリスコープ(潜望鏡)」(木)を表現しています。 -
「清津峡渓谷トンネル」の案内図(渓谷トンネル)
トンネル入口に来ています。
入場料は600円。入口近くに展示物があるので、清津峡の歴史などを学べます。
全長750mのトンネルには、3ヶ所の横穴に見晴所、一番奥にパノラマステーションがあり、清津峡が眺められます。
現在の時刻は9時前。見学者はそれほどいません。 -
「清津峡の成り立ち」(展示物)
清津峡の約1500万年前はまだ海の中。
約700万年前に海底の七谷層(ななたにそう)にマグマが貫入し、冷え固まり柱状節理となります。
約260万年前以降、柱状節理が隆起し周辺の七谷層は浸食により沈下。谷が形成され深くなったことで清津峡ができあがります。 -
「かつては歩道があった」(展示物)
昭和63年(1988)7月に渓谷沿いの歩道内で発生した落石死亡事故を受け、通路の安全が保証できないことから、歩道内の立入が禁止になりました。
これにより柱状節理の見事な屏風岩も見ることができない状態となり、国・県・中里村で安全な歩道整備の検討が始まります。
その結果、「歩道トンネル」の建設が始まり、閉鎖から8年後の平成8年(1996)に完成します。 -
幻想的な雰囲気のトンネル通路
アート作品「色の表出」(土)の通路を歩き始めます。
異なる色の光をトンネルの展望台毎に展開し、空気の活気を「色の表出」(土)としてとらえ、ミステリアスな音楽と組み合わせることで、トンネルを歩く人たちに未知なるものへの好奇心をかきたてています。 -
清津峡の雄大な景観(展示物)
再び展示物があります。
清津川の中流域に、柱状節理を形成する石英閃緑ひん岩と緑色凝灰岩が激流にみがかれ、峡谷の長さは約12kmにもおよびます。
歩道トンネルは平成8年(1996)10月に誕生し、全長750mの中に3ヶ所の見晴所とパンラマステーションを備え、素晴らしい峡谷美を堪能できます。 -
地形のジオラマ(展示物)
「清津峡渓谷トンネル」は温泉街近くから750mの区間。
かつては清津川渓谷沿いに自然歩道があり、湯沢町八木沢まで歩けました。
現在は温泉街から満寿山の登山道を通って迂回し、足尾沢橋で川沿いに下り、中間地点の鼻を経由して八木沢へ行けます。
但し、足尾沢橋へ下る断崖をロープ、梯子を使うので、上級登山者向けになってしまいました。 -
「清津峡渓谷トンネル」区間を拡大(ジオラマ)
3ヶ所の見晴所とパノラマステーションの開口部(穴)が見えます。 -
真っ赤なトンネル通路
もしかして鬼のいる地獄へ通じる道??
でも、第1見晴所はこの先にあるので進みます。 -
ありました「第1見晴所」
開口部から清津峡の断崖が見えます。 -
清津峡下流側の景色(第1見晴所からの眺め)
下流側の先に温泉街があります。 -
激しく流れる真下の清津川(第1見晴所からの眺め)
白い花は「オオバギボウシ」。 -
次はオレンジ色のトンネル通路
60m離れた第2見晴所へ向かいます。 -
カプセル状のトイレ設備がある「第2見晴所」
異世界から降りてきたような、カプセル状の構造がトンネルのシルエットを柔らかに映し出し、周囲の風景を反射しています。 -
小さな滝と蛇行する清津川(第2見晴所からの眺め)
-
柱状節理の断崖(第2見晴所からの眺め)
-
反射するトイレ(第2見晴所)
トイレの渓谷側の面は外側がメタル状のフィルムで覆われているので、内部からしか見えないようになっています。 -
絶景トイレ(第2見晴所)
アート作品「見えない泡」(金属)です。
トイレ内は静かな逃避所、孤独な場所で、渓谷の景色がうっすらと見えます。
パブリックな場にいながら、親密な場所でもあり、誰も自分たちのことを見ていないと思っている時に、人はどう反応するのか、そんなことを考えながら、沈黙思考できる理想的な一角です。 -
次もオレンジ色のトンネル通路
この空間は温かみを感じます。 -
大きな水滴天井(第3見晴所)
「露のしずく」が湾曲した壁に散りばめられたアート作品「しずく」(火)。
「しずく」は、不確かな窓のように、反射する開口部の連なりで、自然環境を映しこみながら、現実を投射しています。
また水の分子のように超現実的に見える泡が、天井や壁から宙に落ち、時間のなかで凍結します。
火のような赤いバックライトで照らされた凸面鏡を覗き込むと、自然とのもうひとつのつながりを体験することができます。 -
柱状節理の「屏風岩」(第3見晴所からの眺め)
かつて自然歩道から見られた「屏風岩」です。
屏風のように聳え立つ岩壁に圧倒されます。 -
濃紺の世界(トンネル通路)
薄暗くやや不安になる通路ですが、この先を左に曲がると終点の「パノラマステーション」です。 -
アート作品「ライトケーブ(光の洞窟)」(水)
終点のパノラマステーションは、清津峡の景観を反転して映す「水盤鏡」の幻想的な眺めです。
半鏡面仕上げのステンレススチールがトンネルをなぞり、傑出した岩の形、目に鮮やかな緑、秘蔵の大地から湧き出る青緑色の水を、閉じられた空間に引き込みます。
洞窟に映し出される渓谷のイメージは水の上にも投射され、自然の無限のイリュージョン(幻影)が生み出されます。 -
イチオシ
潜望鏡から見える「清津峡の絶景」(パノラマステーション)
裸足になり沢の水に浸かりながら、壁沿いに先端まで行けます。
渓谷を覗き過ぎて落ちないように・・・
でも大丈夫、透明な仕切り板があるので安全です。
トンネルを外界から遮断された潜水艦と見立て、外を望む開口部を潜望鏡としています。 -
イチオシ
清津峡「昇天閣」の絶景(パノラマステーションからの眺め)
左右に切り立つ柱状節理の続く絶壁。
道幅の狭い自然歩道は若かったころに歩いたと思うのですが、今は怖くて歩けません。 -
さらに上流の清津川(2016年10月21日撮影)
苗場のドランゴンドラを紅葉の時期に訪れた時の写真です。
山間部を流れる川が上流の清津川です。 -
清津峡に立つ「勇者のシルエット」(パノラマステーション)
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清津峡の現実と仮想の世界(パノラマステーション)
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イチオシ
清津峡の絶景から帰る親子(トンネル通路)
我々も宿に戻ります。 -
「角間のねじり杉」(国道353号)
宿の車で国道353号の角間バス停から1kmほど山に上がった「角間のねじり杉」まで送ってもらいます。
「清津峡温泉」から3.1km離れています。 -
イチオシ
「角間のねじり杉」
角間集落の観音様の境内に、県指定文化財・天然記念物にもなっている「弘法様のねじり杉」と呼ばれる大杉があります。
根本周囲 3.0m、樹高 22m、推定樹齢 270年です。
伝説によれば、仏のありがたさを知らない村人たちに相手にされなかった坊さんが、小さな杉の木をねじって「このまま伸びよ」といって立ち去ります。
小さな杉の木は坊さんの言いつけ通り、ねじれたまま伸びていくので、村人たちもはじめて仏様の大きな力を知り、仏様を信仰するようになったという話です。 -
子杉も「ねじり杉」
遺伝していくのですね。 -
ねじり杉を見守る「道祖神」
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静かに佇む「ホタルブクロ」(ねじり杉付近)
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豪雪地帯の民家(角間)
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真冬は2階が出入口の建物(角間)
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清津峡トンネル
昭和57年(1982)11月に開通した瀬戸渓谷の山あいを貫く国道353号の「清津峡トンネル」(全長845.4m)。
翌年の昭和58年4月には、越後湯沢へ抜ける路線バスの運行が始まります。
それまでの路線バスは、飯山線越後田沢駅付近から国道353号に入り、難所の「旧瀬戸口隧道」を通り清津峡入口(葎沢、むぐらざわ)へ行くルートでした。 -
瀬戸渓谷歩道(東田尻)
角間からトンネルを通り、抜けたところは東田尻地区(バス停は瀬戸口)です。
トンネルの外側には「瀬戸渓谷歩道」があります。 -
瀬戸渓谷歩道(東田尻)
瀬戸渓谷の清津川右岸につくられた歩道です。
冬期は豪雪地帯となり、雪崩等の災難がいくたびも起こっていた難所で、以前の旧道はこの道だと思います。 -
この先は通行止め(東田尻)
少し歩いてみましたが、この先に落石があるので通行止めになっています。 -
瀬戸渓谷の上流側
対岸へ行くため「清津峡橋」を渡っています。
瀬戸渓谷歩道が清津川の左側に見えます。 -
清津峡ホテル「せとぐち」(西田尻)
対岸の西田尻地区にある宿は、旅館だけでなくユースホステル(YH)を今でも兼ねています。
学生時代の昭和40年代後半に宿泊し、翌日お勧めの清津峡から八木沢までのコースを歩きました。 -
YH清津峡の案内(ハンドブック)
1983年版ユースホステルハンドブックをまだ持っていたので紹介します。
当時は中魚沼郡中里村、現在は十日町市西田尻辛。
アクセスは飯山線越後田沢駅近くの役場前から清津峡行きバスに乗り瀬戸口で下車。
周辺案内によれば、清津峡の左岸に細い道がついているが十分な注意が必要である。
YHに泊まり、情報を聞いて翌日下流より探勝するのがよい。
清津峡温泉から八木沢まで約6時間である。
と言うことで、情報の少ない昭和40年代はYHに泊まり翌日のコースを決めたものです。 -
囲炉裏の間(せとぐち)
昔のことを思い出しながら、ここで昼食にします。 -
イチオシ
お膳に載せられた「ふのりそば」(せとぐち)
お蕎麦のつなぎにふのりを使う十日町名物の「ふのりそば」。
喉越しのいいお蕎麦に満足。 -
豪雪地帯の里山風景(西田尻)
-
山深い道(西田尻)
清津川左岸にも清津峡へ通じる山道があります。 -
「瀬戸口」バス停(東田尻)
ここから越後湯沢行きのバスに乗ります。 -
公衆電話ボックス(東田尻)
雪に埋もれないよう高い位置に設置されています。 -
越後湯沢行きのバス(東田尻)
南越後観光バスの路線バスです。 -
上越新幹線のスノーシェルター(石打付近のバス車窓)
トンネルとトンネルの間をつなぐ高架橋がスノーシェルターで覆われています。
新幹線の車内からはトンネルが連続しているように見えるのでしょう。 -
魚沼ら~めん「雁舎」(越後湯沢駅)
在来線を青春18きっぷで帰るので、早めの夕食を食べておきます。 -
からいすけ味噌ラーメン(雁舎)
地域独自の神楽南蛮を使った辛味噌ら~めん。
麺はこしひかり米粉麺。
お米の持つもっちり感の麺に辛みと旨みのスープがあいます。
渓谷美の美しい清津峡は、自然歩道を歩けなくなりましたが、清津峡渓谷トンネルから素晴らしい景色を眺めることができました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- マリオットさん 2020/09/09 10:28:29
- ハンドブックがすごい。
- マリオットです。トンネルを往復したぐらいでしたが、散策すると豪雪地帯独特の雰囲気が分かるものですね。電話ボックスなど、あの高さでも雪に埋もれることがあるのでしょうか。
ユースのハンドブックを未だにお持ちとはすごい。囲炉裏のあるユースという事で一度は行ってみたいと思っていたのですが、なかなか機会がありませんでした。ユースを使った旅行ブームも去り、全国のユースが減ってしまいました。まだ営業しているのなら、紅葉の季節にでも宿泊してみたいものです。
- かっちんさん からの返信 2020/09/10 22:32:40
- Re: ハンドブックがすごい。
- マリオットさん
こんばんは。
昔歩いた清津峡を思い出すのに役立ったのが、YHハンドブックでした。
旅関係の書棚に使われないまま置いてありました。
他にも昭和50年頃のブルーガイドパック全国分があり、今でも参考になっています。
かっちん
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