大館2日間　2日目「ハチ公のふるさと」

2003/10/18 - 2003/10/19

宿泊したのは秘湯の日景温泉。
峠の先は青森とあってテレビも青森関連ばかりでした。

【ツアー】
なし（個人手配）
【日程】
11:30　無料送迎車　日景温泉→JR陣場駅
11:58　JR奥羽本線　陣場駅→大館駅
12:20　昼食　昔のきりたんぽや
13:30　秋田犬会館
14:10　桂城公園
14:50　山田記念館
16:00　空港リムジンバス　秋北バスターミナル→大館能代空港
18:05　EL448　大館能代→東京羽田
19:20　東京羽田空港着

エリア 大館(秋田)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス ANAグループ JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝食後に外に出ると改めてここが辺境の地であるコトを知る。周囲は山に囲まれて宿の前には沢も流れて…といった情景でした。朝陽をいっぱい浴びた紅葉が印象的です。建物脇にあった昔ながらな円筒形の赤ポストが何ともノスタルジックだった。

日景温泉 宿・ホテル

外で気分をリフレッシュして建物内の探索開始！何たって迷路だから。

玄関横の客間にはこの地域の草花が鉢に並んでさながら山の植物園。で、その客間の真ん中には、コレまたノスタルジックな達磨ストーブもありました。

客室棟に向かう通路は広間とも思える襖が連なっていたけど、1ヶ所だけドアの開いた小部屋があった。中の様子を伺うと1台の卓球台がありました！何か懐かしい光景かも。

ねぶた細工の看板。さて、ひととおり館内も探索したことだし、出発前に温泉に入っていく事にします。

総ヒバ造りの湯船。ほとんどの客が帰った後という事もあって、のんびりと温泉三昧でした。大きな湯船にどっぷりと浸かり、ゆっくり深呼吸。ふと湯船の縁に頭を持たせて流れ行く湯煙の行方を目で追った。これぞ至福のひと時。

次いで露天風呂へ。柵の向こうで流れる沢の音が心地良い。岩場を背に向けると正面の柵越しに紅葉した山桜。聞けば春の日景温泉もいいらしいとか。花見の湯ってコトなんだろう。

奥に連なる湯治棟。浴室から部屋へ戻る途中で、従業員の方の勧めで湯治棟の湯にも入れました。

温もりのある階段

湯治棟にある炊事場

湯治客が行き交う廊下

湯治用の浴室は大きくは無かったけど、湯治向けとあって源泉に近いらしい。じんわりと身体に染み込む様な白濁の湯。芯から温まります。

飲用も出来る温泉らしい。湧き口からの湯を飲んでみた。塩化土類含有硫化水素食塩泉というだけあって少し塩辛い。

充分に満喫し、部屋に戻り荷支度。出来ればもう少し滞在したい気分でした。渓流沿いに建つ浴室棟を見て思う、いつになるか分からないけど、また来てみたい宿です。

宿の車で陣場駅まで送ってもらった。夜は分からなかったけど、駅の周りも申し分なく紅葉の山々に囲まれた場所でした。無人駅の長いホームが何か雰囲気いいです。秋晴れで「♪いい日旅立ち～」みたいな感じ。旅愁に浸りながら大館行き電車に乗り込みました。

陣場駅 駅

大館駅の改札を抜け駅の外へ…あれ？目を疑った。ハチ公像があった、それも渋谷駅と同じ。違うのは誰も待ち合わせしていない事ぐらい。聞けばハチ公は大館で生まれて、東京の渋谷へもらわれていったのだそうです。

忠犬ハチ公像 (大館駅前) 名所・史跡

市内を流れる長木川。ハチ公には驚いたけど、もともと大館に来たのは、本場のきりたんぽを食べる為。観光案内所で聞いたら長木川の先に何件かあるらしい。まずは行ってみる。

長木川に掛る大館橋を渡り、しばらく歩くと1件のきりたんぽ屋を発見。「昔のきりたんぽや」は本来のきりたんぽを食べる事が出来る店だそうで、何でも期間限定で営業の店らしい。

昔のきりたんぽや グルメ・レストラン

この時期は比内鶏も脂が乗り、新米の収穫期。きりたんぽを食べるにはいい時期な訳です。あまりの旨さに、当然ながら鍋を空にして帰りました。

食後に向かったのが秋田犬会館。もとは大館犬とも呼ばれた固有種の秋田犬。正直言って天然記念物だったのは知らなかった

秋田犬会館 美術館・博物館

館内にある秋田犬博物室には功績やマタギに関する資料がいっぱいでした。そんな中、ハチ公に関する資料もありました。ハチ公が秋田犬と知らない人は驚くだろうけど、大館の人々にとっては郷土の誇りの様です。

建物の外には屋外展示と銘打って本物の秋田犬（「さつき姫」平成14.6.30生）が飼われてました。

秋田犬会館の向かいにあるのが桂城公園。かつての大館城だったらしいけど、土塁と堀を残す以外は面影もなく、今や市民の憩いの場となってました。

桂城公園 公園・植物園

堀の水面に写り込む公園内の紅葉した木々が実にきれいだった。

高台に位置してる公園からは大館の街が一望。遠くには紺碧の空の下、純白の大館樹海ドームも見えました。

秋田犬以外にも、きりたんぽに使われる比内鶏も天然記念物だそうで、本来食用は不可。そこで食肉用の交配したモノと違う、本物の比内鶏の原種を見てみる事にした。場所が分かりにくいので電話して確認。山田記念館に着くと入口に山田さんが待ってました。

山田記念館 美術館・博物館

山田さん宅の敷地には比内鶏天然記念物指定運動に努めた山田定治氏を讃えた記念館。

館内で説明を聞き功績に実感。もちろん比内鶏も見るコトが出来ました。

バスターミナルから空港行きバスに乗って大館能代空港へ。秋田杉が随所に使われた構内。

大館能代空港 (あきた北空港) 空港

出発までの待ち時間に空港の展望フロアから、しばらく遥か彼方に見る白神山地を眺めます。

羽田行きエアーニッポン448便の機種はBoeing 737-500(スーパードルフィン)。初めは世界遺産だからというだけで白神山地に来た訳だけど、振り返れば白神山地だけでなく秘湯の温泉宿や大館の街で訪れた場所や人。思った以上にいい旅になったみたいです。いつの日になるか分からないけど、また白神山地を訪れてみたいと思った。