堰神社（横浜市南区日枝町）

2020/07/03 - 2020/07/03

　横浜市南区日枝町に鎮座する堰（せき）神社はお三の宮日枝神社の末社で、水に関する一切の事を守護する神として、元は吉田新田の最西、大岡川の水の取り入れの大堰の傍らに奉祀され、後にこの地に遷座された。以来、堰と咳が同音であることから、咳の病に霊験あらたかと広く信仰を集めている。
　祭神は水速女神（みずはやめのかみ）、猿田彦神（さるたひこのかみ）、宇迦之御魂上（うがのみたまのかみ）、？の四神である。しかし、祭神の一柱は不明である。では切り株の後ろにある石は何の神さまを祀っているのか？
　境内には庚申社・道祖社あるいは庚申神社として庚申塔（享保8年（1723年）銘）を安置している。道祖神はない。また、お地蔵さまも安置している。
　社殿には「堰神社」とあり、両側には狛狐が安置されており、稲荷社、すなわち長者稲荷のようだ。水速女神を祀る堰神社は？
（表紙写真は長者稲荷）

エリア 東神奈川・保土ヶ谷・弘明寺(神奈川)

角に堰神社。

「お三の宮通り」。

「堰神社」。

堰神社（長者稲荷社）。

「お三の宮日枝神社 末社
堰神社
御祭神　水速女神(みずはやめのかみ)
水に関する一切の事を守護する神として、もとは吉田新田の最西、大岡川の水の取り入れの大堰の側らに奉祀され、後に此の地に遷座された。 爾来、堰と咳が同音であることから、咳の病に霊験あらたかとい広く信仰を集めている。
線香とあ鏡の小旗を賽銭と共に供え祈願し、其の平癒にあたっては、さん俵に赤飯をのせ、赤旗を立てて線香を添えて川に流す風習があった。
庚申社・道祖社
御祭神　猿田彦神(さるたひこのかみ)
天孫瓊瓊杵尊 (てんそんににぎのみこと) が降臨の際に先導された御功神。
其の故を以って、旅の安全や足腰の病の平癒無事を祈り、奉賽の印として草鞋や草履を奉納し、社祠の周囲に掲げておく慣わしがあった。
長者稲荷神社
御祭神　宇迦之御魂神(うがのみたまのかみ)
五穀豊穣をはじめ、諸業繁栄・家内安全の守護神。
もとは吉田新田を開発した勘兵衛の邸脇 ( 今の長者町九丁目 ) に奉祀されたと伝わる。
平成三十年五月吉日　堰神社奉賛会」。

「堰神社　長者稲荷　庚申神社」。

石碑。

庚申塚。

庚申塔（享保8年（1723年）銘）。「享保八癸卯天　十一月吉日」。

お地蔵さま。

狛狐。

狛狐。

「堰神社」とあるが、長者稲荷社であろう。