2018/07/19 - 2018/07/19
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bunbunさん
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「レミュール・パーク(Lemurs' Park)」は日本語にすると「キツネザル公園」です。この公園はアンタナナリボの西約20 km、国道1号線と、その北のカツァオカ川(Katsaoka River)との間にあって、広さは約5 haで、2000年頃にローラン・アモウリック(Laurent Amouric)とマキシム・アロージュ(Maxime Allorge)によって設立されました。現在は9種類のキツネザルが、マダガスカル固有の70種、1万本以上の植物が植えられた園内に放し飼いにされており、年間を通して9:00~17:00の間に見学することができます。
これらのキツネザルのうち7種は絶滅危惧、2種は脆弱種となっており、ペットとして飼われていたものを水域森林保全省(Ministèredes eaux etForêts)が没収して公園に委託し、自然に慣らして森に返す取り組みを行っています。9種類のうち6種類は昼行性、1種類は周日行性、2種類は夜行性で、今回見学できたのは昼行性と周日行性の6種類です。
付録にキツネザルの進化と分類について説明を加えました。ご興味の有る方はご覧ください。
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8:00にアンタナナリボ(Antananalivo、アンタナナリヴ)のホテル・カールトン(Hotel Carlton)をマイクロバスで出発、国道1号線(Route nationale 1 、RN1)を西に約20 km走ってレミュール・パーク(レミューズパーク、レマーズ・パーク、Lemurs’ Park(仏、英)、英語読みをカタカナで書くと、リーマーズ・パークとでもなるんでしょうが、この表記は見当たりません。)に到着、9:00に西側入口から入園しました。この後東へ移動していきます。
ウコンラッパバナ(ゴールデン・カップ、Solandra maxima)の花が咲いていますねえ。
ナス科、ソランドラ属です。 -
ウコンラッパバナの花。
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黄色の実が綺麗だ。
デュランタ(Duranta erecta、タイワンレンギョウ)です。
クマツヅラ科、デュランタ属です。 -
デュランタの実。
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檻のなかに何かいますねえ。
シロクロエリマキキツネザル(Black-and-white ruffed lemur(英)、Varecia variegata(学名))、キツネザル科、エリマキキツネザル属です。
種については付録を参照してください。
格子が邪魔だなあ。 -
格子の隙間から。
シロクロエリマキキツネザル。
体毛が白と黒のまだらであり、特に首のまわりのエリマキのような白く長い毛とキツネのようなとがった鼻が特徴で、和名や英名の由来になっています。
東部の熱帯雨林に生息する昼行性で、果物を主食とし、葉、花、種子も食べます。
メスが優位な群れを作り、この優位性は特に食事の時に顕著になります。それ以外の時は他のキツネザルと異なって、メスがオスに服従することもあります。
絶滅危惧種です。 -
いたいた。
ワオキツネザル(輪尾狐猿(日本語漢字)、Ring-tailed lemur(英)、Lemur catta(学名))、キツネザル科、ワオキツネザル属です。
マダガスカルを代表するキツネザルで、この国の国獣になっています。
尾に白黒の輪があるのが特徴で、和名や英名の由来になっています。南部の乾燥地域に生息する昼行性で、オスには両手首の内側に前腕分泌腺があり、この皮脂腺を木などにこすりつけてマーキングを行います。キツネザルの中では地上を利用する頻度が高く、歩くときは尾を高く上げ、樹上で食事するときなどは下に垂らします。
食べるものは、果実、花、葉、草本、昆虫、カメレオン等です。
メスが優位で群れを作り、オスは成長すると群れから出る傾向にあります。
これも絶滅危惧種です。
こっちを向いてちょうだい。 -
向いてくれました。
ワオキツネザル。 -
これは固有種のホウシャガメ(マダガスカルリクガメ、Radiated tortoise(英)、Astrochelys radiata(学名))です。
名前は甲羅についた放射状の斑紋から来ています。
顔が見えませんねえ。 -
という事で前から見たホウシャガメ。
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ワオキツネザル。
手前の2匹は容器に入った餌を夢中で食べてます。
向こうの1匹は人間のように座って日向ぼっこです。寒いとこうして体を温めます。愛嬌たっぷりの姿ですね。 -
ワオキツネザル。
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ワオキツネザル。
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ワオキツネザル。
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ワオキツネザル。
夢中で餌を食べていますね。 -
日向ぼっこ中のワオキツネザル。
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コクレルシファカ(Coquerel's sifaka(英)、Propithecus coquereli(学名))
分類:インドリ科(Indridae)、シファカ族(Propithecus)。
北西部の乾燥林や低木林等に生息する昼行性で、葉、果実、花を食べます。
メスが優位で群れを作り、オスは成長すると群れから出る傾向にあります。
これも絶滅危惧種です。
こっちを向いてちょうだい。 -
ちょっと向いてくれましたねえ。
コクレルシファカ。 -
木々の間からラテライト(https://4travel.jp/travelogue/11426175 付録1.参照)で茶色に濁ったカツァオカ川が見えます。
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ダムです。灌漑用かな?
禿げた茶色の丘とその麓にこれまた真っ茶色の家々が見えます。 -
丘方向ズームイン。
丘の茶色は枯草ですね。今は乾季だからな。
真っ茶色の家はラテライトの日干し煉瓦のようです。 -
幹が黄色の竹だ。
よく見ると稈に緑色の縦線が入っています。
キンメイチク(金明竹)ですかねえ。 -
これは可愛い。
ハイイロジェントルキツネザル(Hapalémur Gris、Petit Hapalémur(仏)、Eastern lesser bamboo lemur、Gray bamboo lemur、Gray gentle lemur(英)、Hapalemur griseus(学名))です。
キツネザル科、ジェントルキツネザル属。
主食は竹で、竹林に生息して竹の間を飛び移ります。
これは脆弱種です。 -
ハイイロジェントルキツネザル。
これは地上で与えられた餌を手に持って食べています。 -
コクレルシファカの群れ。
じゃれあってんのかねえ。 -
コクレルシファカの群れ。
む、睨まれたか。 -
コクレルシファカの群れ。
日向ぼっこかい? -
コクレルシファカの群れ。
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コクレルシファカ。
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カンムリシファカ(Crowned sifaka(英)、Propithecus coronatus(学名))
分類:インドリ科(Indridae)、シファカ族(Propithecus)、ベローシファカグループ(Propithecus verreauxi group)。同じシファカ族のカンムリシファカグループ(Propithecus diadema group)にも日本語名が同じカンムリシファカ(Diademed sifaka(英)、Propithecus diadema(学名))がいます。(付録参照)
北西部の森に生息する昼行性で、葉、果物、花等を食べます。
群れを作り、その中に1匹の支配的メスがいます。
絶滅危惧種です。 -
木に登ってこちらを見つめるコクレルシファカ。
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木に登ってこちらを見つめるコクレルシファカ。
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木に登って葉の付いた枝をつかむコクレルシファカ。
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葉を食べ始めた。
コクレルシファカ。 -
太い木にへばりついて木の葉を食べているコクレルシファカ。
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竹の柵の上に座るコクレルシファカ。
こっちだよ。 -
向いてくれました。
コクレルシファカ。 -
もう一枚。
コクレルシファカ。 -
アップでもう一枚
コクレルシファカ。 -
移動し始めました。
コクレルシファカ。 -
お友達かな。
コクレルシファカ。 -
2匹そろってキョロキョロ。
コクレルシファカ。 -
1匹逃げましたか。
コクレルシファカ。 -
コクレルシファカ。
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みんな揃ってお食事です。
シロクロエリマキキツネザル。 -
お食事中。
シロクロエリマキキツネザル。 -
1匹でお食事中。
シロクロエリマキキツネザル。 -
2匹で仲良くお食事中。
シロクロエリマキキツネザル。 -
お食事中。
シロクロエリマキキツネザル。 -
随分高い所に上っているね。
カンムリシファカかな? -
ワオキツネザル。
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ワオキツネザル(右)とチャイロキツネザル(Common brown lemur(英)、Eulemur fulvus(学名))。
チャイロキツネザルはキツネザル科(Lemuridae)、チャイロキツネザル族(Eulemur)です。 -
ワオキツネザルとチャイロキツネザル。
仲良くやってるね。 -
チャイロキツネザル
北部の西海岸側、東部の北側に生息する周日行性で、果物、葉、花等を食べます。他のキツネザルに比べると有毒植物に対する比較的高い耐性を持ちます。
群れを作りますが、その中に識別可能な優勢階層はありません。 -
チャイロキツネザル。
餌を食べに来たようです。 -
チャイロキツネザル。
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チャイロキツネザル。
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木の先端の細い枝まで上っているカンムリシファカ。
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見学を終えレミュール・パークの出口に向かいます。
中央はタビビトノキ、右にピンクの花が見えます。 -
この形はどう見てもウメですね。
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マダガスカル原産のタビビトノキ(旅人の木、別名:オウギバショウ、Traveller's Palm(英)、Ravenala madagascariensis(学名)、ゴクラクチョウカ科、タビビトノキ属)です。
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棘だらけの木の先端に赤い花が咲いています。
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ハナキリン(花麒麟、Crown of thorns(英)、 Euphorbia milii(学名)、トウダイグサ科、トウダイグサ属)です。ここマダガスカルが原産地です。
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東側出口に来ました。
北方の風景。 -
マイクロバスで、国道1号線(RN1)、国道4号線(RN4)と通ってアンタナナリボの北約13 kmにあるイヴァトゥ国際空港(Seranam-piaramanidin' Ivato(マダガスカル語)、Aéroport international d'Ivato(仏)、Ivato International Airport(英))へ向かいます。
アンタナナリボ手前で車窓から見えた八百屋さん。 -
アンタナナリボの西を南北に流れるイコッパ川(Ikopa River)の土手に干された洗濯物。
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アンタナナリボを北に離れました。
国道4号線(RN4)添いに広がる田園風景。 -
アンボイバオ(Ambohibao Antehiroka)の街中。
なにか土産物を売ってるようですね。 -
イヴァトゥ国際空港に着きました。
これで17日間にわたる迫力満点のマダガスカルツアーは終わりです。
エチオピアのアディスアベバ経由で日本に帰ります。
まだ全部旅行記にしておりませんので、時間があったら書いて後日投稿します。
付録
キツネザルの進化と分類 -
哺乳類の分岐と分類。
キツネザルは哺乳類(左端の赤字)の下位の霊長目(サル目、右上の赤字)のそのまた下位に位置します。哺乳類の登場は2億年前頃、霊長目(サル目)の登場は8千年前頃です。有胎盤類が分岐して登場するアフリカ獣類、異節類、北方真獣類は、パンゲア大陸が1億8千万年前頃分裂してできたローラシア大陸(ユーラシア大陸の前身)とゴンドワナ大陸*)、ゴンドワナ大陸が1億年前頃分裂してできた南アメリカ大陸とアフリカ大陸*)と関係しています。大陸分裂後、北方真獣類はローラシア大陸で、異節類は南アメリカ大陸で、アフリカ獣類はアフリカ大陸でそれぞれ進化していきました。キツネザル上位の霊長目やその捕食動物である食肉目の登場がローラシア大陸であって、かつてアフリカ大陸と一体となっていたマダガスカル(+コモロ諸島)にのみ現在キツネザルが生息することは、この図からは説明できませんが、これについては以下で説明します。
*) https://4travel.jp/travelogue/11426175 付録1.参照。 -
キツネザルと現生人類の関係-分岐と分類。
キツネザルは生物学でいうキツネザル上科(最上部の赤字。キツネザル型下目とする場合もあります。)の総称で、私たち(ホモ・サピエンス(右下の赤字、Homo sapiens(学名))、現生人類)と同じ霊長目(左端、サル目)です。霊長目が、キツネザル上科の上位にある曲鼻亜目と、ホモ・サピエンス上位の直鼻亜目に分岐するのは、約6千万年前頃です(以下の年代入り分岐・分類図参照)。また、キツネザル上科の登場は約4千8百万年前(以下の年代入り分岐・分類図参照)、ホモ・サピエンスの登場は約20万年前です。こう書きますと、キツネザルの登場は現生人類に比べて随分古いと思われるかも知れませんが、キツネザル上科はその後さらに分岐を繰り返して行きますので、現在マダガスカルにいるキツネザル達の登場は4千8百万年前よりずっと新しい時代となります。 -
キツネザルに注目した霊長類(サル目)の年代も含めた分岐・分類図です。1千万年前以降は分岐・分類が多彩になりますので省略してあります。分類の詳細は以下の図をご覧ください。
ローラシア大陸に登場した霊長類の下位に位置するキツネザルがマダガスカルに到達した経路は、ローラシア大陸→アフリカ大陸→マダガスカルと考えられますが、ローラシア大陸とアフリカ大陸は分離したとはいえ、部分的につながっていた時期もありますので、ローラシア大陸→アフリカ大陸の移動は陸路と思われます。問題は、いつどのようにしてアフリカ大陸からマダガスカルに到達したかという事です。これについては諸説ありますが、時期についてはおおよそ6千万年前~4千万年前頃と考えられています。また方法については、偶然に浮遊植物マットに乗って流れ着いた、地殻変動によって一時的に陸橋ができ、そこを渡った、等があります。この時食肉目が到達できなかった理由としては、前者の場合、体質的に長期間の航海に耐えられなかった、後者の場合、この時はまだアフリカ大陸に到達していなかった等が考えられています。
マダガスカルに到達した後、キツネザル上科は3千5百万年前~3千万年前の間にキツネザル科、イタチキツネザル科、コビトキツネザル科、インドリ科の4科に分岐します。 -
コビトキツネザル科の分岐・分類。
コビトキツネザル科は全て夜行性5つの属があり、そのうちの1つであるネズミキツネザル属(mouse lemurs(英)、Microcebus(学名))には図の右に示したたくさん(日本語名が不明のものは英語名を示しました。)の種があります。このうちレミュール・パークには、赤字で記載したハイイロネズミミキツザル(Gray mouse lemur(英)、Microcebus murinus(学名))とブラウンネズミミキツザル(Brown mouse lemur(英)、Microcebus rufus(学名))がいます。 -
キツネザル科は昼行性か周日行性ですので昼間見ることができます。エリマキキツネザル属、ワオキツネザル属、ジェントルキツネザル属、チャイロキツネザル属、オオェントルキツネザル属と5属に分岐して分類が複雑になりますので、2つに分け、ここでは前3者について示します。
レミュール・パークにいるキツネザル科の3種を赤字で示しました。1種はエリマキキツネザル属(Varecia(学名))のシロクロエリマキキツネザル(Black-and-white ruffed lemur(英)、Varecia variegata(学名))、1種はワオキツネザル属(Lemur(学名))のワオキツネザル(Ring-tailed lemur(英)、Lemur catta(学名))、最後の1種はジェントルキツネザル属(Hapalemur(学名))のハイイロジェントルキツネザル(Gray gentle lemur(英)、Hapalemur griseus(学名))です。 -
キツネザル科下位のチャイロキツネザル属について示します。
この属(Eulemur(学名))には10種のキツネザルが属します。このうちレミュール・パークには、赤字で記載したチャイロキツネザル(Brown lemur(英)、Eulemur fulvus(学名))とマングースキツネザル(Mongoose lemur(英)、Eulemur mongoz(学名))がいます。 -
インドリ科の分岐・分類。
インドリ科には3つの属があり、そのうちの1つであるシファカ属(Propithecus(学名))は昼行性で2つのグループに分かれ、ベローシファカグループには5種のシファカが属します。このうちレミュール・パークには、赤字で記載したコクレルシファカ(Coquerel's Sifaka(英)、Propithecus coquereli(学名))とカンムリシファカ(Crowned sifaka(英)、Propithecus coronatus(学名))がいます。日本語でカンムリシファカというと、カンムリシファカグループに属するものもいますので、両者が区別できるよう図には英名(ローマン体)と学名(イタリック体)を付加しました。
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