‘水無月の夏越の大祓’（鹿島神宮と香取神宮）

2020/06/03 - 2020/06/03

本来ならこの春出雲大社へ行くつもりだったところ、出雲に関する本を読んで、出雲と関連がある自宅からほど遠くないのに鹿島神宮、香取神宮にまだ訪れていなかったのは灯台下暗しだった。やっと世間が落ち着いてきた今（コロナ第二波は続くが）車を走らせた。香取神宮では新型コロナウイルスのお祓いも含めて、既に「夏越の大祓」（始まりは備後国風土記に出てくる話で、茅の輪によって疫病から免れた）のための茅の輪くぐりが設置されていた。全国の神社でも今年は早くから行われるのではないでしょうか。

鹿島神宮は、武甕槌神（建御雷神、タケミカヅチノカミ）を祀る。イザナギノミコトがカグツチノカミを切り殺した時の剣に付いた血が、石に飛び散った時に生まれた神とされる。また出雲にて国譲りを迫った神である。創建は紀元前660年？とされている。どちらにしても関東では古い神社だ。

香取神宮は経津主神（フツヌシノカミ）を祀り、創建は紀元前643年と伝えられている。こちらの神も出生、業績ともにタケミカズチノカミと一緒だが、古事記と日本書紀で記述が違う。
この様な理由で両社は一対の存在となっている。また大化の改新後に勢力を誇った、藤原氏（中臣氏）と縁があり、それゆえここまで大きくなった二社なのであろう。

エリア 鹿島(茨城)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• グルメ: 3.5

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

茨城県にある鹿島神宮。記紀（古事記、日本書紀）などでは古代の歴史は西が中心に書かれているが、東にも大きな勢力があってヤマト政権に影響力を及ぼしていた。古く鹿島神宮を創建したのもそんな背景があった。

大鳥居をくぐる

日本三大楼門の一つ

楼門

楼門の中の像　いろいろ調べたが、どなたか分からない。

本殿

本殿

裏参道　巨木に覆われ荘厳な雰囲気

さざれ石もあった

鹿島の神鹿　藤原氏が春日大社を創建する際、奈良に連れたとある。奈良の鹿はもともと鹿島の鹿だという事。

再び裏参道を行く

奥宮に到達

奥宮　旧本殿とある

奥宮からさらに奥に進むと「要石」が祀ってある。

要石　地中深く埋まる要石が、ナマズの頭を押さえていると伝えられている。この辺は古くから地震が多かったのだろう。

奥宮まで戻り、奥宮と逆の道をだとると「御手洗池」がある。

御手洗池　昔はお参りをする際に、禊を行った。

拝殿

仮殿

鹿島神宮の由緒

続いて地元千葉県の「香取神宮」
表参道の土産やは、鹿島神宮の方が賑やかそうだ。実際いまやコロナの影響で店はほとんど営業していないが・・

こちらも鹿島神宮同様、燈篭が続く。燈篭の数はこちらの方が多い。

三の鳥居

総門

総門

総門裏

香取神宮勅使門　大宮司邸の表門、1781年に建てられている。

勅使門

そして楼門

楼門裏の狛犬

楼門

夏越（水無月）の大祓の茅の輪くぐりの受付けは始まっていた。
祈念するは　魔障退散　七難即滅

本殿

本殿　他の神社にもみられるが、このような色柄を見ると、やはり渡来人の影響を多分に受けているのがうかがわれる。

本殿

宝物館

宝物館には、国宝である「海獣葡萄鏡」が展示されている。「八咫の鏡」もこの様な鏡であろうか？

祈禱殿

燈篭には鹿が彫られている。鹿島神宮ともに鹿は神のお使いなのでしょう。

こちらが香取神宮の要石

奥宮に向かう途中、敷地内にはけしの花が咲いていた。

香取神宮・奥宮

お参りを終え、開けていたお店で土産物購入。

近くにあった道の駅‘佐原’に寄る。

ここでは地酒、神崎酒造の純米吟醸酒「仁勇」を購入

道の駅の帰り際、ヨーロッパの教会風建物を発見して下車。

何と、聖サンフランシスコ教会と言うちゃんとした教会のようだ。

後から調べたらドラマなどのロケもやっているらしい。