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 環状2号線が通る打越から笹下釜利谷道路を北上するとビルから丸屋根の廊下のような建物が伸びている。<br /> 横浜市港南区笹下1にあるこの建物は旧湘南信用金庫港南支店だという。<br /> また、隣にある鰻井戸は、北条実時(元仁元年(1224年)~建治2年(1276年))が文永年中(1264年~1275年)に病を得て快癒した際にまつわる物語の舞台である。「病は全快した。」とあるが、これが文永年中のいつなのかは気がかりなところだ。文永12年であれば、翌年には亡くなってしまったことになる。全快して何年かは生きていないことにはこうした鰻井戸がもてはやされることにはならなかったであろう。<br /> なお、看板にある「枕神」とは「夢枕に立つ神。夢の中に現れて神託を告げる神。」ということである。転じて仏にも用いられるとは記載されていないので、誤用である。また、「枕仏」なる言葉もない。したがって「夢枕」か「枕元」にすべきであろう。<br />(表紙写真は丸屋根の廊下風建物)

丸屋根と鰻井戸(横浜市港南区笹下1)

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2020/05/25 - 2020/05/25

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 環状2号線が通る打越から笹下釜利谷道路を北上するとビルから丸屋根の廊下のような建物が伸びている。
 横浜市港南区笹下1にあるこの建物は旧湘南信用金庫港南支店だという。
 また、隣にある鰻井戸は、北条実時(元仁元年(1224年)~建治2年(1276年))が文永年中(1264年~1275年)に病を得て快癒した際にまつわる物語の舞台である。「病は全快した。」とあるが、これが文永年中のいつなのかは気がかりなところだ。文永12年であれば、翌年には亡くなってしまったことになる。全快して何年かは生きていないことにはこうした鰻井戸がもてはやされることにはならなかったであろう。
 なお、看板にある「枕神」とは「夢枕に立つ神。夢の中に現れて神託を告げる神。」ということである。転じて仏にも用いられるとは記載されていないので、誤用である。また、「枕仏」なる言葉もない。したがって「夢枕」か「枕元」にすべきであろう。
(表紙写真は丸屋根の廊下風建物)

  • 丸屋根の廊下風建物。旧湘南信用金庫港南支店だという。

    丸屋根の廊下風建物。旧湘南信用金庫港南支店だという。

  • 丸屋根の廊下風建物。

    丸屋根の廊下風建物。

  • 鰻の井。箱囲いに三は三河屋の紋か。

    鰻の井。箱囲いに三は三河屋の紋か。

  •  「鎌倉幕府の文永年中(1264~75)、北条実時が六浦荘金沢(金沢区金沢町)の居館で病に倒れたとき、良医良薬を尽したが快復の験しがなく、そこで日頃信ずる紀伊国那智山(和歌山県)の如意輪観音を祈念したところ、実時の枕神に如意輪観音が立ち「是地より西北の間に当たり、工程二里余りの里に腐り井あり、此の中の水を汲み来たりて服用すれば汝の病立ち所に快気あるべし。また、井の中に二匹のうなぎあり、かしらに斑紋あり、是ぞ汝の命を救う霊物也。早く取り寄せ服すべし。」と告げた。実時むっくり起きあがり使者をつかわした。井の辺に来てみると野草は生茂り、誰も汲むものがいなく様子を見ていたが、実時の命なので汲もうとしたところ、二匹のうなぎが浮き出して水を飲んだので、此の水を汲み館に帰った。早速様子を言上し彼の水を一盃進めると一日一夜にて病は全快した。実時、紀伊国那智山に代参を立て、また自ら此の井に尋ねて来て様子を見てみると、以前のうなぎ井中に泳いでいた。是より此の井を うなぎの井 と名付け、井垣を設えた。これより諸国にうなぎの井の名流布し、諸人群集りて此の水を汲んで病を退けた。実時没後、此の井のうなぎ二匹ともいつとなく消え失せて、里人も行方の知らず。」と書かれた縁起書が在ると『金澤文庫の研究』(関靖著)に記載されています。この縁起書は、原本が港南区笹下の三河屋に在ったものの写本と伝えられています。<br />               横浜市教育委員会文化財課<br />               社団法人 横浜国際観光協会」。<br />

     「鎌倉幕府の文永年中(1264~75)、北条実時が六浦荘金沢(金沢区金沢町)の居館で病に倒れたとき、良医良薬を尽したが快復の験しがなく、そこで日頃信ずる紀伊国那智山(和歌山県)の如意輪観音を祈念したところ、実時の枕神に如意輪観音が立ち「是地より西北の間に当たり、工程二里余りの里に腐り井あり、此の中の水を汲み来たりて服用すれば汝の病立ち所に快気あるべし。また、井の中に二匹のうなぎあり、かしらに斑紋あり、是ぞ汝の命を救う霊物也。早く取り寄せ服すべし。」と告げた。実時むっくり起きあがり使者をつかわした。井の辺に来てみると野草は生茂り、誰も汲むものがいなく様子を見ていたが、実時の命なので汲もうとしたところ、二匹のうなぎが浮き出して水を飲んだので、此の水を汲み館に帰った。早速様子を言上し彼の水を一盃進めると一日一夜にて病は全快した。実時、紀伊国那智山に代参を立て、また自ら此の井に尋ねて来て様子を見てみると、以前のうなぎ井中に泳いでいた。是より此の井を うなぎの井 と名付け、井垣を設えた。これより諸国にうなぎの井の名流布し、諸人群集りて此の水を汲んで病を退けた。実時没後、此の井のうなぎ二匹ともいつとなく消え失せて、里人も行方の知らず。」と書かれた縁起書が在ると『金澤文庫の研究』(関靖著)に記載されています。この縁起書は、原本が港南区笹下の三河屋に在ったものの写本と伝えられています。
                   横浜市教育委員会文化財課
                   社団法人 横浜国際観光協会」。

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