広中橋先T字路の庚申塚（横浜市泉区中田西1）

2020/05/13 - 2020/05/13

　宇田川に架かる広中橋の先にT字路がある。そこに庚申塚があり、庚申供養塔と堅牢地神塔が建っている。この道路は市営地下鉄ブルーライン立場駅へと北上する旧街道であろう。これと並行する道路は「かまくらみち」と呼ばれているが、かつての鎌倉道は宇田川沿いにあって、それで庚申塚が残っているのであろう。
　庚申供養塔の前面には建立年が刻まれているが、「六丑」は読め、丑年の6年であることが分かる。江戸時代にこれに該当するのは、宝永6年（1909年）、享保6年（1721年）、明和6年（1769年）、嘉永6年（1853年）がある。しかし、上の字は「保」の「木」とも読め、享保6年（1721年）であろう。
　堅牢地神塔は側面から明治8年（1875年）銘であることが分かる。横浜市港南区野庭町では明治13年（1880年）銘の堅牢地神塔が上野庭の南（https://4travel.jp/travelogue/11621895）北（https://4travel.jp/travelogue/11620281）にそれぞれ1基づつ建っているが、明治になってから建てられた堅牢地神塔も多いようだ。また、これら3つの庚申塚には元々庚申供養塔が建てられていた場所に明治になって堅牢地神塔を加えてセットになって残っている。
（表紙写真は江戸時代に建てられた庚申供養塔）

エリア 戸塚・いずみ野・港南台(神奈川)

庚申塚。

庚申供養塔。「‥‥六丑一月」銘。丑年は宝永6年（1909年）、享保6年（1721年）、明和6年（1769年）、嘉永6年（1853年）がある。享保6年（1721年）か？

堅牢地神（明治8年（1875年）銘）。

「明治八乙亥‥三月吉祥日」。