トランジット13時間耐久ノヴォシビルスク

2014/11/20 - 2014/12/03

大阪で用事があり日本に一時帰国することになり、大阪到着までにいろいろ廻っていたのですが肝心の大阪で39度の熱でダウン。大阪最終日に微熱まで下がりましたが不完全燃焼のまま帰国です。

トランジットで香港に１泊し、行きと同じくエア・アスタナでアルマトイまで行って陸路でビシュケクに帰る予定でしたが、香港で搭乗拒否されました。理由は「カザフスタン、キルギスからビザ免除期間中に出国する証明ができないから」。カザフスタンは陸路通過するだけだからカザフスタンのビザは持っていないし、2か月に1回キルギスから出国する生活を続けているのでキルギスのビザも持っていません。これまでもビザを持っていないことを確認されたことはありましたが、その後の入国には責任を負わないとくぎを刺された上で飛行機には乗れていました。しかし、香港ではそれがどうしても通らず、だったらとりあえず後でキャンセルする前提でそれらの国から出国するチケットを取ろうとしましたが上手くいかないままチェックイン時間終了…。

もともと取っていたアルマトイまでの便はキャンセルできないものだったので、お金がまるまる無駄になってしまいました。同じ航空会社の次の便は3日後。それまで物価の高い香港で待つ気にもなれず、もっと早く、エア・アスタナより安く帰れる方法を探します。

予定していた飛行機に乗れないことは確定したのでゆっくり航空券探し。まずダミーでカザフからの出国便を押さえるため、2週間後のソウル行きのチケットを取ります。それからここからビシュケクまで帰れる便を探すと、ドラゴン・エアで北京まで戻り、そこからＳ７航空でノヴォシビルスク経由でビシュケクに帰る方法がこのまま香港で待つより早く、安く帰れます。問題はノヴォシビルスクのトランジット。ロシアの空港はターミナルが分かれていると入国ビザが必要になるので、事前知識のない空港は不安。ビシュケク在住仲間でノヴォシ駐在経験がある方に聞いてみるとノヴォシの空港はターミナル１つだというので、チケットを購入することにしました。しかし、入国できないまま13時間乗り継ぎ待ちもつらい…。

今回の旅程

11月20日　ビシュケク→アルマトイ→
11月21日　→香港→大阪→岡山
11月22日　岡山→徳島→観音寺　
11月23日　観音寺→大阪
11月25日　倉敷→大阪
11月26日～11月30日　大阪
12月1日　大阪→香港　★
12月2日　香港→北京→ノヴォシビルスク→　★いまここ
12月3日　ビシュケク

エリア ノヴォシビルスク(ロシア)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 航空会社: S7航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

代わりに押さえた便の搭乗時間まで空港内で時間を潰します。

今回の件について、カザフ人は「そんな法律あるわけない！」って言うしキルギス人は「それはカザフの法律だろ、キルギスはそんなはずない！」って言うし、最終的には「香港の職員が間違えてるか、日本人に意地悪言ってんだろ」って言うし、もうなんでもいいよ、どっちにしろ飛行機はもう行っちゃったしお金も返ってこないんだよ、それとも何か？あなたが香港の空港職員を訴えて金取り戻してくれんの？とイライライライラ…。

まあ過ぎてしまったことは仕方がないので待ち時間で小籠包食べます。食欲はぜんぜんないけど…。

お金と体力に余裕があればあと3日香港いても良かったんですけどね。無理でした。

北京へは深夜に到着。暗い空港内でS7航空のチェックインカウンターの場所がわからなかったので職員に聞いたら、ロシア語と英語がわかる中国人のお兄さんがカウンターまで連れてってくれて、チェックイン手伝ってくれて荷物も運んでくれて、神かと思ったら「サービス料ちょうだい」……。暫く使わないであろう香港ドルとかウォンとかの小金を押し付けて「少ないよ、日本円でいいからちょうだい」と言われながらも逃げました。この際だからずっと財布に眠ってるタジキスタンソモニとモンゴルトゥグルクを押し付けようとしたけど拒否されたw

ちなみに心配していた北京のチェックインカウンターでは、ロシアビザの有無も、香港でモメた「中央アジア脱出チケットの有無」についてもなーんも聞かれませんでした！何なん！？

※写真は北京→ノヴォシの機内食だったと思います。

朝北京を発ち、お昼すぎに初めてのノヴォシビルスクに到着。

ノヴォシビルスクについてはターミナル移動もないし必要ないと聞いていたので今回のチケットを購入しました。

が、飛行機降りてバスで連れて行かれた先はイミグレ。小さな部屋に、目の前にはイミグレしかない。「そこの女性、何してるんですか？早く来てください」という入管の女性に「あの、トランジットだけなんですけど…」と言うと電話でビザ条件等を誰かに確認取った後、「今から係の者が迎えに来ますので、搭乗ゲートまで着いていってください」と言われました。数分後、係の人が来て何やら鍵を開けて秘密の抜け道みたいなルートで搭乗ゲートへ移動。これは初めての人にはなかなか難易度高い。

入国することはありませんでしたが、シベリアの大地は白かった。

そして、やっぱりやることないのでカフェで食べるしかない。全く食欲がなく、購入してから3時間くらい経ってもまだ完食できない。

そのうち他の便の搭乗客はみんな行ってしまいました。暫くフライトもないようで客は私だけに。カフェの店員は私におかまいなしにテーブルや観葉植物の大移動を始めました。居づらくなったので退散します。

コンセントが近くにあるベンチへ移動します。どうも全く発着のない空白の時間があるみたいで、カフェも免税店も全て(といっても１・２店舗ずつしかない)も閉店してしまいました。ひとりロビーでぽつんと座っている私に掃除のおばちゃんが「あんたそんな所で何してるの？」と聞いてきます。「次のフライトまであと10時間あるんです…」と答えると、「そうなの」と言って去っていきました。もう鳥さんしか(なぜ空港内に？）話し相手もいません。

何もないノヴォシビルスクの空港で13時間の孤独と暇を耐え抜き、深夜の便でビシュケクへ。日本を出て4日目の早朝、ようやくビシュケクのマナス空港へ到着しました。

が、旅はそう簡単には終わりませんでした。ビシュケクで、スーツケース、出てこない。いやそんな気がしたんだよね…。

係の人に事情を説明しに行きます。おそらく乗り継ぎでの載せ遅れなので、明日の便で到着するから明日もう一度問い合わせてくれと言われたが、乗り継ぎ13時間あったからね？載せ遅れじゃなくて載せ間違いじゃないの？とかなり不安。

と思ったら、帰宅して1時間ほどで「見つかった」との連絡が来ました。やっぱりね、本人よりも早い便でスーツケースだけビシュケクに到着しちゃっていたようです。最初にちゃんと探してくれれば良かったのに。

ここでダラダラすると二度と動けなそうだったので、空港へトンボ帰りし、スーツケースを受け取ってきました。病み上がりでよくがんばった…。そして、この時の無理が祟り、これ以降数か月体調が戻らず半年で13kg痩せたのでした。