Indonesia　ワヤン(影絵芝居)をもとめて　中部ジャワの旅（7）　ジョクジャカルタの街あるき

2020/01/17 - 2020/01/27

ジョクジャカルタに行く旅行者のほとんどは
プランバナンとボロブドゥールの二大遺跡を訪れるんでしょうけど
私たちは半世紀近く前にすでに見物したので
（す～っかり忘れてるにもかかわらず）今回はパス。

もともとワヤン・クリッ（影絵芝居）を見る目的でのジョクジャ滞在
だったのでそのほかの時間はのんびりと街あるきです。

エリア ジョグジャカルタ(インドネシア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
• 旅行の手配内容: 個別手配

アヤールッタ・ホテルの朝ごはんはビュッフェで
ローカルな珍しいものもあり全部は食べきれませんでした。

春節メニューもありましたけど
私たちはせっかくなのでインドネシア風をいただきます。

見てくれは地味だけど胃にやさしい緑豆のおかゆ

鶏肉入りのおかゆのトッピング

ホテルの前にたむろしているベチャで市場にいってみませう。
ベチャの運転手は観光客とみると
50,000ルピア（400円ほど）とふっかけてくるさうですが
私たちは二人とも白髪のせいかせいぜい25,000ルピアぐらいにしか
言われませぬ。

この観光バスやオートバイで充満している道路をか弱いベチャで右折するのは至難の業のはずですが、ホテルの前にいるガードマンがすぐにやってきて交通整理のおまわりさんのやうにバスを止めてくれます。

40年前のインドネシアにはオートバイのベチャはなかった。
大気汚染のもとだわ。

ベチャでもタクシーでも必ず「バティックはどうだ？」と
お店に連れていかれさうになるのを「もういっぱい買った！」と
かわすのが面倒っちゃ面倒ですけどあまりしつこくはなく

雨が降りそうになると幌のところからビニールの覆いをかけてくれ
暑い時には外してくれ、カンカン照りぢゃない時は幌もたたんでくれと
きめ細やかに親切です。

自転車のベチャはゆ～っくりだけどほほに当たる風が心地よい。

ブリンハルジョ市場に到着です。

右側が市場の建物があるところで

反対側に花売りのおばさんや

おねいちゃん

市場の外側に並んでいるのはお菓子屋さん

このおまんじゅうはジョクジャカルタ名物だと
何かの本に書いてあったのでお味見してみたんですけど
と～ってもおいしいなんては思へず
東京バナナ食べたときみたいながっかり度。
いえ、東京バナナがまずいって言ってるんぢゃありませんよ。
でも長い間食べたことがなかったので超おいしいかも、の妄想が
最大限にふくらんでいたのよ。

これは削ったココナツをお砂糖や何かで固めたお菓子。
こっちの方がよっぽどおいしい。

サテ（焼鶏）おいしさう。

こちらは甘辛い肉のそぼろ。
常温で長持ちするので非常食として大量に購入したいのに
日本へは持ち込み禁止です。
タイでは豚肉のもありますけどインドネシアでは鶏、牛、あとは山羊かしらん？

い～っぱい背中にしょい込んでこれからどこへ？
「売りに行くんぢゃよ。」

竹の皮でできた買い物袋って初めて見たかも。

入り口にはジャックフルーツ売りのおばさん

ドリアンは臭いと言って食べない人がいるけど
ジャックフルーツだってかなり強烈なにおいです。
でもカリカリして甘くておいしい。

すり鉢とすりこ木売り場にドラえもんがいた！

なんだか聞くの忘れましたけど鶏より小さな鳥かも。

「ドリアンどう？」
に乗せられて熟れているか匂いを嗅ぐ唐辛子爺。

「ここで食べられるよ！」
お客をのがしちゃならないと手早くビニール手袋を準備するおばちゃん。

「殻はここに捨ててな」と指さす。

う～～む、そこそこ甘いから熟れてるッちゃ熟れてるけど
甘さがイマイチ。

このコーナーでは大豆製品を売ってます。
豆腐のほかに厚揚げやテンペ（発酵食品）も。

中に入っていくとタマリンドやショウガ系のスパイスや

紫玉ねぎ

あ、ドライのロゼル（ハイビスカス系の花のガク部分）
エジプトの時代から美人になるお茶として飲まれていたとか。

唐辛子婆はここでは買いませんでしたけど
お土産物屋さんで砂糖づけのロゼルを買いました。
生のは酸っぱいのでお砂糖と煮るときれいなおいしいジャムになります。
マレーシアやタイでも見かけましたけど砂糖づけのは
インドネシアでしかみたことない。

この赤くてきれいな木片は何に使うのかな？

揚げせんべいのもと。

ひっそりと地べたに置かれたワヤン・クリッのお人形。
なんだか悲しくなってしまふ。

２階に上がるには階段と

そばにいくと動き出すエスカレータがあり。
現地の市場でそんなエスカレータがあるのは初めてなのでびっくり。

でも２階もローカルな市場っぽい雰囲気でした。

「ソロの人々の生活をジャカルタや日本に移したら
こっぴどい貧しさということになってしまうが
生気にみちた貧しさというものもあるのです。

インドネシアが発展途上国とはとても思えない。
少なくともジャワの諸文化を眺めた時、わたしたちのものとは異質なその豊かさ、深さ、しかも新しく胎動し続けているさまは見事としかいいようがない。

インドネシアがなぜか外国と思えないといった私の僭越な意識は
ジョクジャカルタやソロにいる多くの知人、友人たちの好意に支えられている。

私は日本人に違いなく、どれほど踏み入っても異国のこと
またその土地の人々の考え方など真底わかるものとは思えない。
それでも何やら心騒ぐ面持ちで、南半球のここに滞在しようという
そうした殊勝な心掛けはいったいどこからやってきたのだろう。

私はまずわがこころの哀れさをふかく読みとらねばならないのだ。」
「ジャワ夢幻日記」松本亮著より抜粋

ベチャのほかに馬車もたくさんいて
観光客だけぢゃなく地元の人たちも買い物に使っています。

あらあら、靴ぬいで地べたにすわって遊んでる。

マリオボロモールにも行ってみました。

日本のショッピングモールと変わらない美しい本屋さん

買い物客の通路を我が物顔におじょうちゃんの車が走る。

春節なので飾りつけがチャイナっぽくて奥の舞台で

子供たちのゲームが行われていました。

下の階に面白さうな現地風ファストフードが見えたのに
２階でピザを注文してしまった私たち。
残念なことをしたわ。

でもね1週間以上も南国にいて主に現地食をいただいて
時々うっかりチャベ（唐辛子）をよけるの忘れてヒーヒーいったり
してるうちに胃が疲れてきて普通食（日本人にとっての）が食べたくなる。

今回もインドネシアのお菓子を食べ食べ歩いてホテルに戻って
お腹あまり空いてないのでクラブサンドイッチの夕食にした私たちでした。

道の向こうに見えるお店も面白さう。

ホテルのガラスにベチャで帰りついた私たちが写ってました。
「旅にでたら歩かなくちゃ！」の唐辛子婆さんが
ベチャばっか乗ってるねえですって？
だって暑いんですもの。
とってもとっても暑いんですもの。

バンコクには冬があった。
それがたとえ２週間で気温が18℃でもそれは常夏の国では冬で
みんなそれを楽しんでジャンパーなんか着る人もいた。
バンコクよりもっと南のインドネシアには冬がない。

でも「ジャワ夢幻日記」には
「7月の南からくる風で寒い、お年寄りは関節痛に悩む」のだと書かれています。
ソロにはオーストラリアからの冬の風がやってくるんだ！

再訪は7月にしやう！

この旅行記へのコメント （6）

• salsaladyさん 2020/04/10 12:57:49

  路上のワヤン.クリッ！さり気ないね～

  ☆ラーマーヤナでは無く、ワヤンの旅にお供しましょうか？
  
  ☆懐かしい人形劇の数々が走馬燈のように～（日本昔話の世界ですものね）～
  
  ☆私はミッション系の学校卒だから、就職斡旋など期待も出来なくて、青山に潜り込んではアナウンサー試験など受けてみたけれど。。。3月1日に現地（鹿児島）で受けるはずの面接が急遽中止！（今年のコロナ内定取り消しみたいなもの）。。。
  
  ☆夜汽車で泣く泣く故郷に帰ったのですが、公演に来た劇団「角笛」に飛び込みで入団決定！給料も宿も聞かずに即状況？なんて恐ろしい娘だ～と親はおろおろ～
  
  ☆当時はきちんとした就職活動が出来るのはほんの少しの有名大学だけだったので、網に漏れた学卒がごろごろ居て、皆仲良く2万円足らずの収入を家賃と食費だけに絞って活動してました。（何故ここまで白状するのかな？同士みたいだから！）
  
  ☆と言うわけで、何やら左翼系の活動家みたいな劇団仲間と談論風発して子供向けの影絵にしてはいっぱしの政治論議まで噛ましてましたね。歌舞伎町で～
  
  ☆作品としては、先日無くなった「宮城まり子さん」が主役級の声優をメインとした「泣いた赤鬼」「ごんぎつね」「かぐや姫」etc.等と、終わるときに子供達がおーい！と声を掛けてくれるような劇的シーンが多かったのですが、こちらは涙を美しく流す事に必死で。。。なんて真剣な劇団員だったことか！
  
  ☆その後、少し経営が豊かになったのか宇宙物？持参で八丈島へ行ったり退団後は海外へも派遣されたと聞いてましたが、まさか現在まで存続してたとは「あっと驚く為五郎？」の世界！
  
  ☆若者が発給で数年ごとに入れ替わる劇団でしたから～数年前は銀座プランタンの8階？へ招待されましたけど。。。後継者の息子が私のブログを発見して、是非逢いたいと！（豊玉南の劇団の二階が座長のお宅で8才の武君と夏祭りに行った事がありまして？）～宮城まり子さんとのエピソードも話したいけどこの辺で止めとく～to be continued～

  唐辛子婆さん からの返信 2020/04/20 11:55:27

  RE: 路上のワヤン.クリッ！さり気ないね?

  salsaladyさん
  
  上の欄のmomotaさんへの返信をしようとしてふと見たら
  salsaladyさんへの返信が消えてるのを見てぎょっとしました。
  だいぶ前にご返事したんですけどいったいどうしたのかしらん？
  
  素晴らしい活躍をしてらしたんですね。
  宮城まりこさんとのエピソードもぜひおききしたいです。
  
  ＞「あっと驚く為五郎？」
  
  うふふ。
  上のmomotaさんにはわからないセリフだわ〜＾＾。
  
  これに懲りずにおつきあいくださいまし。
  
  唐辛子婆

• たらよろさん 2020/03/15 17:30:53

  街の散歩

  こんにちは、唐辛子婆さん～
  
  プランバナンとボロブドゥールに行かないジョグジャカルタ、
  ある意味新鮮ですねー（笑）
  やっぱり、ジョグジャカルタといえば、この遺跡でしょうから。
  そして、やっぱり私も類にもれず、いつか行けたらなぁ～なんて思ってますが。
  でも、その分こうしてのんびり街中散策を楽しめて、
  地元の方が行かれるマーケットなどを楽しんで、
  もちろん影絵を楽しめて…
  それぞれの目的があって、それでこそ旅行記だなぁって思います。
  
  たらよろ

  唐辛子婆さん からの返信 2020/03/16 22:22:22

  Re: 街の散歩

  たらよろさん
  
  いらっしゃいまし～♪
  プランバナンとボロブドゥールはもちろん
  圧倒的に素晴らしいと思いますのでいつかどうかいらしてください。
  行ったことがなかったら絶対に行ってたと思いますけど
  20代の時に訪れましたし、今回はワヤン観劇が最優先でしたので。
  
  日本で松本先生にお目にかかってなかったら
  こんなにも長い間強い気持ちを持ち続けることもなかったと思います。
  ジャワの文化研究を継承していらっしゃる方を探すのがなかなか大変で。
  こんなヲタクな旅行記を読んでくださってありがとうございます。
  
  唐辛子婆
  
  
  

• palさん 2020/03/15 00:10:20

  成田でジョグジャで買ったクリスを、領置されました(T_T)

  唐辛子婆 さん　お久しぶりです(^_^)///
  
  管酒のpal です。
  
  ベトナムのビアホイ記に、いっぱい、いいね、をありがとうございます。
  
  
  
  半世紀前にジョグジャカルタ旅行とは恐れ入ります。
  
  私は四半世紀前に旅行しました(+_+)///
  
  四半世紀前の当時も、まだ舗装道路ではない道路は、徒歩、ベチャ、バイク、牛車の中を、クラシカルなベンツが毛砂埃を巻き上げて、
  そこのけそこのけってツッパして行ったことをよく覚えています。
  
  カオスの世界でした。
  
  
  半世紀前のジョグジャって、想像もできません(*_*)wow
  
  
  私は、ジョグジャで、
  短剣のクリスを買いました(^_^)/
  
  ベチャで仲良くなった奴に、クリスを買いたいと言ったら、
  迷路に迷い込んで、
  いろいろ聞き込んでくれて、
  古民家にたどり着きました。
  
  じいさまがいました。
  英語不可で、ベチャの兄ちゃんが通訳でした。
  
  じいさまは、名刺を差し出しました。
  
  　(+_+)ホー
  
  って、名刺を見て、連れてきてくれたベチャの兄ちゃんの目が点になりました。
  
  　もしかして、スルタンにお使えしていたお方なのですか？
  
  　(+_+)うむ、いかにも
  
  
  　そなた、オランジュープン(日本人)か？クリスはピンからキリまであるのじゃ。
  
  お茶を出してもらって、云々カンヌンって、一時間ぐらい(+_+)のんびりとウンチクと値段交渉でした。。。
  
  　あのぉ、予算は、max10000円ぐらいでございます。
  
  部屋には100本以上クリスがありましたけど、
  
  　ならば、これでどうじゃ？
  
  って、見せられたのが良かったんですよねぇ。
  
  クネクネ形のクリスを買っちゃいました(^_^)v
  
  
  が、
  成田で、借領置の処分を受けました。
  
  　領置ってなんですか(+_+)⁉
  
  　日本に持ち込むことはできません。
  　6ヶ月以内なら国外に持ち出すことができます。
  　それまでお預かりします。なので借なのです。
  　できない場合、こちらで領置(すなわち処分)します。
  
  って、
  
  　耳を疑いました。
  　領置って、江戸時代のような言葉(*_*)
  　それって、実質、没収やん(T_T)け
  　
  
  成田でクリスとバイバイしました。。。
  インドネシアから持ち出して、誠にすまぬ。。。
  
  なんて、思い出があります。
  
  
  
  それにしても、
  ジョグジャの町並みは、すっかり様変わりしましたねぇ(*_*)/
  びっくりしました。
  
  
  pal
  
  

  唐辛子婆さん からの返信 2020/03/15 14:52:03

  Re: 成田でジョグジャで買ったクリスを、領置されました(T_T)

  palさん
  
  ジャワ旅行記を見てくださってありがとうございます。
  
  ＞半世紀前にジョグジャカルタ旅行とは恐れ入ります。
  
  唐辛子爺がその当時ジャカルタで仕事してましたから。
  
  ＞四半世紀前の当時も、まだ舗装道路ではない道路は、徒歩、ベチャ、バイク、＞牛車の中を、クラシカルなベンツが毛砂埃を巻き上げて
  
  ベンツがあったかは覚えていませんが同じやうなカオスでしたよ。
  でものんびりしていい印象でした。
  女性が誰も被り物かぶってなくてブラウスとスカートとかワンピース
  だったのでフィリピンとかミクロネシアと同じやうな解放感がありましたし。
  
  palさんはクリスを没収されて残念でしたね！
  日本のお役所には面白い昔の言葉が残っているんですね。
  今回私も食べ残しのハムサンドを没収されちゃいました。
  ハムサンドは廃棄処分でしょうけど
  クリスはどう処分するんでしょうね？骨董屋に売却するのかしらん？
  
  唐辛子婆