2020/02/01 - 2020/02/01
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Weiwojingさん
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上野公園にはよく出かける。もちろん目的は東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館や東京文化会館だったりと、みなその時々の展覧会を見たり、コンサートに行くためである。しかし、それ以外の目的でこうしたところを訪れることはない。よく考えてみると、どの施設も著名な建築家が建築に携わっていて、じゅつくり建物を見て回るのも必要かと最近認識した次第である。
そこで、展覧会を見に出掛けた際に時間を取って、美術館やホールの内部を詳細にみて回る事にも時間を割いてみた。思わぬ発見もあった。
1. 東京国立博物館 ー 1872年(明治5)に創設された日本最初の博物館。1872年(明治14)ジョサイア・コンドルの設計で第2回内国勧業博覧会の展示館として使用された後、博物館の建物としての使用が始まった。しかし、1938年(昭和13)建て替えられた。
2. 東京都美術館 ー 1975年(昭和50 )、前川國男の設計で竣工されたが、その前身は若松(現在の北九州市)の石炭商・佐藤慶太郎の寄付100万円(現在の32億円相当)により、岡田信一郎が設計し、1926年(大正15)に完成した東京府美術館であった。日本最初の公立美術館であった。
3. 国立西洋美術館 ー 川崎造船所(現・川崎重工業)社長を務めた松川幸太郎(1865~1950)が戦前ヨーロッパで集めた「松方コレクション」を収めるためにフランスのル・コルビュジェの設計で、1959年(昭和34)に本館が開館した。日本側で協力したのは前川國男、板倉準三、吉阪隆正のコルビュジェの弟子たちであった。5年後、前川國男によつて新館が建てられた。
4. 国立科学博物館 ー 当初、湯島聖堂内に文部省博物館が出来、その後東京博物館、教育博物館、東京科学博物館等を経て、国立科学博物館として上野に建設された。現在の建物(日本館)は1931年(昭和6)に建設され、戦争中に被害をを受けながらも現在まで使用されている。
- 旅行の満足度
- 5.0
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上野公園内にはいくつも美術館や博物館があり、休日や時間のある時に訪れるのは大変楽しい。ただ、祭日や日曜日などは人が多いのには閉口する。なるべくこうした日を避けたいと思っている。
展覧会を見学に訪れるのもよいが、たまには建物を中心に見学をするのはどうだろうか。そのような理由で、いくつかの美術館や博物館を訪ねてみた。先ずは、「東京都美術館」へ出かけた。 -
夕刻薄暗くなってから見た東京都美術館建物は昼間とは全く異なる。建物の内部が赤や緑で彩られて、幻想的とでも言ってよさそうな雰囲気である。
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地下の階段部分。黒と淡いグリーンのコントラストが目を引いた。
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東京都美術館では年に数回定期的に建物見学ツアーを行っており、たまたま小生も見学する機会があった。
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美術館内にはあちこちに現代的な野外彫刻(オブジェ)が12体置かれ、訪れる人の関心を呼んでいる。こうしたものを背景にして写真を撮る人も多い。
この球体は井上武吉作「my sky hole 85-2 光と影 」(1985)で、鏡のように対象物を映し出す。上の方に穴が開いていて、それはスカイボールを指すのだろうか。 -
最上壽之作「イロハ二ホへトチリヌルヲワカヨタレソツネ・・・・ン」(1979)は随分変わったタイトルであるが、作品そのものも風変わりである。気泡のついた岩石に彫刻が施されている。
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五十嵐晴夫作「メビウスの立方体」(1978)。確かにヒメウスの帯を連想させる。
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雨の日の別の時に訪れた際、庭の片隅に雨傘を模したオブジェがあるのに気が付いた。
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「東京国立博物館」にはよく出かけるが、建物や内部の造作を見る目的だけで訪れたことはない。これまでは展覧会を見に出掛けたついでに館内を見て、興味のあるところを写真に撮り、回るだけであった。しかし、館内をゆっくり見て回るのもよさそうだ。
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様々な展覧会にしばしば出かけるが、夜間に訪れることは少ない。今回は夜間に開催されたイベントに参加するため6時過ぎに訪れた。
暗くなると、建物が暖色系の光でライトアップされて、大変美しい。夜間、こんな風に博物館がライトアップされているとはこれまで知らなかった。 -
帰り際に再度ライトアップされた建物を撮ってみた。昼間は多くの人の姿が多くみられたが、夜になるともう人の姿は見られず、ひっそりとしている。
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館内に入ると、先ず正面にあるこの飾りが目についた。
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大きな生け花が飾られているのも目を引く。
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「貴賓室」が公開されているが、いつもそういう訳ではなさそうだ。
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2階に上がる階段の踊り場から見た照明器具と天井の部分。今までこうしたところに目を向けることはなかった。
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階段踊り場の照明器具と窓から注ぐ光がまぶしいほどである。
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照明器具の飾りがなかなか手の込んだ作りで、今はもう見ることはないかもしれない。
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日本庭園に面した休憩コーナーがある。館内はかなり広いので、 こうしたコーナーがあるのには助かる。
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博物館内の敷地には「表慶館」がある。ここでは不定期に展覧会が行われていて、館内に入る機会は少ない。
このネオ・ルネッサンス様式の建物は大正天皇の御成婚を祝って片山東熊の設計によって1909年(明治42)完成した。 -
ライトアップされた夜の表慶館は美しい。
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真近かで見るのも興味深い。
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内部は正に驚くほどの素晴らしさである。ドーム型の天井が目を引いた。
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天井、階段の手すり、照明等どれも手が込でいる。
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「東洋館」にもしばしば訪れた。ここでは中国、朝鮮半島を始め、東南アジア、インド、エジプト等の美術品を展示している。特に、圧巻とも言えるのはアジア各国の仏像が数多く展示されていて、大変興味深い。
建物は谷口吉郎の設計で、1968年(昭和43)開館した。 -
夜の東洋館は特別ライトアップされているわけではないが、m度から漏れてくる光が美しい。
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「平成館」は1999年(平成11)に令和天皇(当時、皇太子徳仁親王)の御成婚を記念して建てられた新しい建物で、内外の展覧会の会場として使われている。
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博物館の裏側には池を中心とする日本庭園があり、旧寛永寺の名残をとどめるものである。年に数回春と秋に一般公開されることがある。博物館に来たついでに見て回ることもある。
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たまたま庭園内を見て回る機会があった。ここは「応挙館」といい、有料で貸し切り利用できる茶室である。
応挙館は愛知県大治町の明眼院書院として1742年に建造された。館内の壁画は応挙作と伝えられている。 -
「九条館」
九条館は京都御所内にあった旧九条邸の一部であったのが、移築された。九条家は五摂家の一つであった。 -
「転合庵」
小堀遠州が八条宮から「瀬戸茶入銘 於大名」を拝領した際に、その披露の茶会のために京都伏見の六地蔵に建てた茶室。その後、京都寂光寺から東京に移され、1963年(昭和38)塩原千代氏から「瀬戸茶銘於大名」と共に寄贈され、現在地に移築された。 -
「春草廬」
河合瑞堅が摂津国に建てた草庵で、数度の移転を経て、1959年(昭和 )にこの地に移築された。 -
「科学博物館」にはそんなに頻繁に来ることはないが、たまたま興味のある展覧会やコンサート〈ミュ―ゼアム・コンサート)がある時だけである。精々年に1、2度だけである。この建物は日本館で、ここが正面入り口であるが、しかし、通常は閉じられている。
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ライトアップされた自然科学博物館はいつまでも静かに佇み、その美しさは見飽きない程である。
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暗くなると、先ほどまでとはまた違った姿を見せる。
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日本館の中はステンドグラスが施されているが、あまりにも上の方にあるために目を止める人がいないようだ。
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ドームの周りにステンドグラスのある窓がいくつも設けられている。
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窓の手すりに設けられた飾りが重厚で、これまた見事である。
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小生が訪ねた折にはコンサートがこのホールで行われた。
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ステージに中国の楽器が置かれているが、実はこの日台湾から来られた音楽会が開かれた。
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館内の照明器具は創建当時のままのようである。
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変わった形の照明器具。手が込んでいる。
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「国立西洋美術館」にはしばしば訪れるが、夜間に来ることはほとんどない。金曜日と土曜日は夜8時まで開館していて、人気のある海外からの展覧会は訪れる人が多いので、人混みを避けるために夜6時頃来ることもある。
本館は「ル・コルビュジエの建築作品ー近代建築運動への顕著な貢献ー」の構成資産として2016年世界文化遺産に登録された。 -
本館通常展示会場。通常、こうしたところはフラシュがなければ写真撮影が可能である。
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もう数年前であるが、ル・コルビュジエの展覧会案内版があり、見に来たことを思い出した。
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上の同じ看板を夜撮ったものである。
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国立西洋美術館を設計したル・コルビュジエ(1887~1965)は、モダニズムの巨匠と言われ、フランスで活躍した。フランク・ロイド、ミース・ファン・デル・ローエと共に「近代建築の三大巨匠」と言われる。
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エミール=アントワーヌ・ブ-ルデル作「弓をひくヘラクレス」
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オーギュスト・ロダン作「地獄の門」
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3人の人物がいるが、これは上の地獄門の一番上に作られた彫像である。
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ロダン「エヴァ〈イブ)」
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ロダン「アダム」
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ロダンの「考える人」はいつ見ても不思議な思いに囚われる。彼は一体どんなことを考えているのか、何を悩んでいるのかと。
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ロダンの「カレーの市民」
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時折、公園内ではいろいろなパーフォマンスが行われていて、この方たちは南米チリ(あるいはボリビア)のフォルクローレを演奏していた。
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東京文化会館の前ではちょっとしたイベントがあり、しばし耳を傾けた。これは昨年の「東京・春・音楽祭」の一環で、3月下旬から4月にかけて様々なイベントがあった。今年は残念ながら新型コロナウイルスの蔓延のため中止された。
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何やら風変昔の写真が文化会館前にたくさん並べられていた。
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ここに紹介されている写真はかつてヨーロッパで活躍していたバレエダンサーたちの姿であった。
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「東京春祭」の行灯が公園のあちこちに置かれていたが、これは昨年3月のときのものである。今年はコロナウイルス渦のために春祭が中止されたのが、残念であった。
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上野公園内には STARBUCKS COFFEE と上野の森 Park Side Cafe があり、前者には上野公園を訪れる外国人の利用が多い。小生も少々休憩をして、帰宅の途についた。
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時折、素晴らしい美術館の展覧会の余韻を味わう意味も込めて夕食等とって帰宅する。昼食の場合もある。
今回、公園内にある「韻松亭」という和風レストランで昼食をとった。ここは創業が明治8年で、「鐘は上野か浅草か」と詠われる寛永寺の鐘楼に隣接することから、当時の上野博物館館長・町田久成が「松に韻(ひびく)」様を愛で、「韻松亭(いんしょうてい)」と名づけた。 -
今回食べたのはこのようなランチで、「花籠膳」と言い、幾分値段は張っていた。
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