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数年前からディープな雰囲気と小洒落た雰囲気が入り混じった様子が観光客から人気を集め、訪れる人々も年々多くなっている解放村(ヘバンチョン)<br /><br />朝鮮戦争が終わった後、北からの避難民が移住した事から解放村と名付けられているそうだ。<br /><br />2020年2月、そのノスタルジックな雰囲気に惹かれ、『2度目のソウル』ならぬ『3度目の解放村』と名付け、数時間の散策をした。<br /><br />ソウルタワーの建つ南山のそば、米軍基地の北側に位置する解放村は、梨泰院からもそう遠くはないが、訪れるのには決して立地が良いとは言えない場所だ。<br /><br />出発点からのアクセスは無論まるで異なるが、1度目は明洞エリアから市内バスを乗り継ぎ、2度目は地下鉄とマウルバスを乗り継ぎ、そして今回3度目は乙支路から市内バス1本で訪れた。<br /><br />バスは緩やかな坂を上って行き、バス停に停車すると、小さな家々が見渡せ、反対側にはソウルタワーがチラリと垣間見られる。<br />ソウルタワー側は木々が多く自然たっぷりと、そこはまるでソウルであると言うことを忘れさせてくれるヒーリングスポットのようでもある。<br /><br />山の麓のエリアである解放村は坂道が多く、また、狭い階段も数多く見られる。<br /><br />市内バスを降りて坂道を下っていくと、マウルバスの停留所もあるこのエリアにしては少し大きな交差点に突き当たる。<br />ミニストップといった現代では欠かせないコンビニエンスストアもある交差点だが、その一方、そばには昔から人々の生活に欠かせない小さな店がポツリポツリと立ち並んでいる。<br />それは小さな肉屋であったり、乾物屋であったり、スーパーであったり、果物屋であったりと、今でも人々が生き生きと生活している様子が十分に体感することができる。<br /><br />大きなスーパーは存在していない。<br />スーパーと呼んでいいものか迷うところであるが、しっかりとスーパーと書かれた古めかしい店も健在だ。<br /><br />なぜか分からないが青果店が多く、店先には鮮やかな紅色をした今旬のタルギ、いわゆるイチゴや、これまた鮮やかな黄色を放つ済州島産のデコポン、梨や林檎が店先に並べられている。<br /><br />物色しながら <br />これは甘いの? <br />そんな問いかけに<br />甘いよ!<br />なんていうやりとりは、すっかり忘れかけていた日本の昭和を思い出させてくれ、心が和む。<br />懐古に浸れるといのは、こういうことを言うのだろう。<br /><br />1つ小さな路地を入れば、住宅が立ち並んでいる。<br />それもそうだ、ここは観光地ではなく住宅街なのだ。<br />道を歩く人々は、昔からの住人。<br />愛犬を連れて散歩をしている人もいれば、学校帰りの子供たちもいる。<br /><br />店先で井戸端会議をしているアジュンマ、ヘアサロンと言うのはどこのいつの時代の言葉かと思うほど古めかしい美容室では、これまた流行のヘアスタイルとはかけ離れたカットやパーマといった施術を受けているアジュンマもいる。<br /><br />そんなノスタルジックな気分に永久に浸っていられるかと思えば、突如として現れる洒落たハンバーガー店や、ピザ店、小洒落たカフェ。<br />それもそのはず、梨泰院にも近いのだ、ここは。<br />米軍基地だってある。<br />当然のごとく外国人も訪れ、暮らしているのだ。<br /><br />ノスタルジックと現代風、それぞれが違和感なく共存し、再開発が進もうとも、それぞれが反発し合うことがないからこそ、このエリアは観光客を惹きつけて止まないのだろう。<br /><br />店と店の間の狭い路地を入っていくと、市場と言っていいものか迷うところだが、そこには小さな小さな市場である『ヘバンチョン・シンフン市場』が現れる。<br />魚屋、肉屋など市場らしき形状は保たれているが、伝統市場の騒々しさはまるでなく、シーンと静まりかえっている。<br /><br />もう少し奥に入っていってみよう。<br />そこには昔ながらの工房、写真館、小さなゲームセンターと、昔からそこに存在している店がそのまま残されている。<br /><br />撤去したのか経営が存続しないのか、あるいは廃業なのかわからないが、すっかり営業をやめ、元々は何の店だったのかわからない店も残されている。<br />これを廃墟という言葉が適切かわからないが、訪れるたびにこの廃墟はリノベーションされ、今流行のインスタ映えするカフェや、エスニック料理店などに変わっている。<br /><br />再開発で昔ながらの光景がなくなっていくのが残念と言うエリアがソウルに数多くあるが、ここは再開発、次は何の店舗になるのかが楽しみな唯一のエリアではないだろうか。<br /><br />不思議とこう思うのは、その静寂さが変わらず保たれているせいなのかもしれない。<br /><br />懐古に浸りつつ、今風のカフェを眺めながら、またゆっくりと散策を続けると、韓国に限らず日本でも昔はよく出会ったであろうお喋り好きなアジュンマが、通りすがりに話しかけてくる。<br /><br />どこから来たの?<br /><br />日本ですよ。<br /><br />そう答えると、さすが地元住民ならではのちょっとした情報を教えてくれる。<br /><br /><br />ここの先をずっと行くと、高校があるのよ。<br />そこを左に入っていくと教会があるの。<br />そこをまたずっと行くとカフェがあってね、コーヒーが安いのよ。<br />絵がたくさんあって、コーヒーを飲むと無料だから行くといいわよ。<br />この辺のカフェは高いからね。<br /><br /><br />そんなに絵がたくさんあるんですか?<br /><br /><br />すごくたくさんあるから、行ってみて。<br /><br /><br />特に予定のない旅。<br />時間に縛りもなく、ただぼんやりとゆっくりこのエリアを堪能していたのだ、私は。<br />どうせカフェは入るのだ。<br />ここはアジュンマの貴重な情報を無駄にするのは、なんだかもったいない気がする。<br />そう思って、またゆっくりと言われた方向へと歩き出していた。<br /><br />最高気温が氷点下のソウル。 <br />寒いとは感じなくなってきていたのは坂と階段を歩き続けただけではなく、人との温かい交流があったせいなのかもしれない。<br /><br /><br />(参考)<br />https://ameblo.jp/mojoteihen/entry-12576738603.html?frm=theme<br /><br /><br />

3度目の解放村散策

25いいね!

2020/02/17 - 2020/02/20

5731位(同エリア27506件中)

旅行記グループ 韓国

0

25

サバ~イ@元ツアコン上から目線

サバ~イ@元ツアコン上から目線さん

この旅行記のスケジュール

2020/02/17

この旅行記スケジュールを元に

数年前からディープな雰囲気と小洒落た雰囲気が入り混じった様子が観光客から人気を集め、訪れる人々も年々多くなっている解放村(ヘバンチョン)

朝鮮戦争が終わった後、北からの避難民が移住した事から解放村と名付けられているそうだ。

2020年2月、そのノスタルジックな雰囲気に惹かれ、『2度目のソウル』ならぬ『3度目の解放村』と名付け、数時間の散策をした。

ソウルタワーの建つ南山のそば、米軍基地の北側に位置する解放村は、梨泰院からもそう遠くはないが、訪れるのには決して立地が良いとは言えない場所だ。

出発点からのアクセスは無論まるで異なるが、1度目は明洞エリアから市内バスを乗り継ぎ、2度目は地下鉄とマウルバスを乗り継ぎ、そして今回3度目は乙支路から市内バス1本で訪れた。

バスは緩やかな坂を上って行き、バス停に停車すると、小さな家々が見渡せ、反対側にはソウルタワーがチラリと垣間見られる。
ソウルタワー側は木々が多く自然たっぷりと、そこはまるでソウルであると言うことを忘れさせてくれるヒーリングスポットのようでもある。

山の麓のエリアである解放村は坂道が多く、また、狭い階段も数多く見られる。

市内バスを降りて坂道を下っていくと、マウルバスの停留所もあるこのエリアにしては少し大きな交差点に突き当たる。
ミニストップといった現代では欠かせないコンビニエンスストアもある交差点だが、その一方、そばには昔から人々の生活に欠かせない小さな店がポツリポツリと立ち並んでいる。
それは小さな肉屋であったり、乾物屋であったり、スーパーであったり、果物屋であったりと、今でも人々が生き生きと生活している様子が十分に体感することができる。

大きなスーパーは存在していない。
スーパーと呼んでいいものか迷うところであるが、しっかりとスーパーと書かれた古めかしい店も健在だ。

なぜか分からないが青果店が多く、店先には鮮やかな紅色をした今旬のタルギ、いわゆるイチゴや、これまた鮮やかな黄色を放つ済州島産のデコポン、梨や林檎が店先に並べられている。

物色しながら 
これは甘いの? 
そんな問いかけに
甘いよ!
なんていうやりとりは、すっかり忘れかけていた日本の昭和を思い出させてくれ、心が和む。
懐古に浸れるといのは、こういうことを言うのだろう。

1つ小さな路地を入れば、住宅が立ち並んでいる。
それもそうだ、ここは観光地ではなく住宅街なのだ。
道を歩く人々は、昔からの住人。
愛犬を連れて散歩をしている人もいれば、学校帰りの子供たちもいる。

店先で井戸端会議をしているアジュンマ、ヘアサロンと言うのはどこのいつの時代の言葉かと思うほど古めかしい美容室では、これまた流行のヘアスタイルとはかけ離れたカットやパーマといった施術を受けているアジュンマもいる。

そんなノスタルジックな気分に永久に浸っていられるかと思えば、突如として現れる洒落たハンバーガー店や、ピザ店、小洒落たカフェ。
それもそのはず、梨泰院にも近いのだ、ここは。
米軍基地だってある。
当然のごとく外国人も訪れ、暮らしているのだ。

ノスタルジックと現代風、それぞれが違和感なく共存し、再開発が進もうとも、それぞれが反発し合うことがないからこそ、このエリアは観光客を惹きつけて止まないのだろう。

店と店の間の狭い路地を入っていくと、市場と言っていいものか迷うところだが、そこには小さな小さな市場である『ヘバンチョン・シンフン市場』が現れる。
魚屋、肉屋など市場らしき形状は保たれているが、伝統市場の騒々しさはまるでなく、シーンと静まりかえっている。

もう少し奥に入っていってみよう。
そこには昔ながらの工房、写真館、小さなゲームセンターと、昔からそこに存在している店がそのまま残されている。

撤去したのか経営が存続しないのか、あるいは廃業なのかわからないが、すっかり営業をやめ、元々は何の店だったのかわからない店も残されている。
これを廃墟という言葉が適切かわからないが、訪れるたびにこの廃墟はリノベーションされ、今流行のインスタ映えするカフェや、エスニック料理店などに変わっている。

再開発で昔ながらの光景がなくなっていくのが残念と言うエリアがソウルに数多くあるが、ここは再開発、次は何の店舗になるのかが楽しみな唯一のエリアではないだろうか。

不思議とこう思うのは、その静寂さが変わらず保たれているせいなのかもしれない。

懐古に浸りつつ、今風のカフェを眺めながら、またゆっくりと散策を続けると、韓国に限らず日本でも昔はよく出会ったであろうお喋り好きなアジュンマが、通りすがりに話しかけてくる。

どこから来たの?

日本ですよ。

そう答えると、さすが地元住民ならではのちょっとした情報を教えてくれる。


ここの先をずっと行くと、高校があるのよ。
そこを左に入っていくと教会があるの。
そこをまたずっと行くとカフェがあってね、コーヒーが安いのよ。
絵がたくさんあって、コーヒーを飲むと無料だから行くといいわよ。
この辺のカフェは高いからね。


そんなに絵がたくさんあるんですか?


すごくたくさんあるから、行ってみて。


特に予定のない旅。
時間に縛りもなく、ただぼんやりとゆっくりこのエリアを堪能していたのだ、私は。
どうせカフェは入るのだ。
ここはアジュンマの貴重な情報を無駄にするのは、なんだかもったいない気がする。
そう思って、またゆっくりと言われた方向へと歩き出していた。

最高気温が氷点下のソウル。 
寒いとは感じなくなってきていたのは坂と階段を歩き続けただけではなく、人との温かい交流があったせいなのかもしれない。


(参考)
https://ameblo.jp/mojoteihen/entry-12576738603.html?frm=theme


旅行の満足度
4.5
観光
4.0
ホテル
4.0
グルメ
4.0
ショッピング
3.5
交通
3.5
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
航空会社
チェジュ航空
旅行の手配内容
個別手配
  • マウルバスが停まる五差路

    マウルバスが停まる五差路

  • ここから市場へ入ることができる

    ここから市場へ入ることができる

  • 懐かしいゲーム

    懐かしいゲーム

  • 済州産デコポン

    済州産デコポン

  • この時期旬のタルギ

    この時期旬のタルギ

  • 韓国らしい食堂

    韓国らしい食堂

  • 小さなスーパー

    小さなスーパー

  • バスを降りると広がる解放村の光景

    バスを降りると広がる解放村の光景

  • カーブの多い道

    カーブの多い道

  • 路地や階段が多い

    路地や階段が多い

  • オシャレなカフェも多い

    オシャレなカフェも多い

  • バス停。ここで降りるといい。

    バス停。ここで降りるといい。

  • 犬を連れて散歩をする住民が多い

    犬を連れて散歩をする住民が多い

  • 緑の奥にはソウルタワー

    緑の奥にはソウルタワー

    Nソウルタワー 建造物

  • 季節の果物が並ぶ青果店

    季節の果物が並ぶ青果店

  • 青果店

    青果店

  • 伝統餅菓子

    伝統餅菓子

  • レトロ感あふれるゲーム

    レトロ感あふれるゲーム

  • 昔ながらの洋装店

    昔ながらの洋装店

  • レトロ感あふれるゲーム

    レトロ感あふれるゲーム

  • 坂を上っていくと、見晴らしは最高である

    坂を上っていくと、見晴らしは最高である

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