2020/02/09 - 2020/02/10
165位(同エリア406件中)
ペコちゃんさん
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一日目は遠刈田温泉に泊まり、二日目はホテルから宮城蔵王の樹氷観光へ。
夜中に目が覚めて外を見ると、満月のお月様・・・今日は天気が良くなるのではと期待しながら、朝食後バスで宮城蔵王に向かい、雪上車に乗ってお釜の近くまで行くと、写真のような青空!
昨夜の山形蔵王もそうでしたが、昨日までの宮城蔵王も吹雪いて観光どころではなかったようで、今日の好天気は雪上車のガイドさんもビックリする位・・・念願が叶いました。
樹氷を楽しんだ後は、松島へ。
3.11の時、松島は260余の島々に守られ、奇跡的に被害は少なかったのですが、震度6弱の地震と最大3m80㎝の津波に襲われました。
当日は約1200人の観光客が訪れていましたが、遊覧中の観光船は地震と同時に桟橋に向かって戻り、地元住人も観光客も一緒になって瑞巌寺の裏山などに避難し、津波が来る前に避難は完了しました。
その後、日暮れを迎え、インフラも途絶し、雪まで降り始めましたが、松島町内のホテルのほとんどが観光客を自主的に受け入れ、一人も怪我人を出すことなく、4日目までに全員が無事に帰路についた、とのことです。
松島の人々のそんな心配りを感じながら、久し振りの松島遊覧を楽しみました。
写真は、樹氷めぐりの「ワイルドモンスター号」と宮城蔵王の樹氷。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 観光バス 新幹線 JRローカル
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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<二日目>
昨夜の夕食会場と同じ2階の「森とそよ風」で6時半から朝食。 -
食事の時に外を見ると、ちょうど日の出が・・・
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朝食後、831号室の部屋から見た蔵王方面の雪景色。
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出発前にホテルの売店でもお買い物。
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8時にホテルを出発。
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遠刈田温泉から宮城蔵王を目指してバスは雪道を登ります。
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8時半過ぎに「みやぎ蔵王すみかわスノーパーク」に到着・・・ここは、標高1,100 m。
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「すみかわスノーパーク」レストハウスで貸し出し用の長靴に履き替えます。
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ゲレンデハウスの周りを雪かきする人。
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レストハウスの前は、ゲレンデ・・・雪上車が雪の地ならしをしています。
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樹氷めぐりの「ワイルドモンスター号」5台がズラリと勢揃い・・・私達は1号車に乗ります。
雪上車はスタンダードクラス(7,000円)とデラックスクラス(10,000円)がありますが、ツアー料金に含まれているので、安心。 -
手前のスノーモービルが雪上車とスキーヤーの事故を防ぐため、途中まで雪上車を先導してくれます。
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出発地点の標高は1,100m、樹氷原の標高は1,600mで標高差は500m。
雪上車は40~50分かけてユックリと登って行きます。 -
最初はスキー場のゲレンデを走行・・・20分ほど登ると、樹氷が少しずつ見られるようになってきました。
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だんだん、いい感じです。
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雪上車の窓ガラスは無色透明でないため、原色通りの写真でないのが残念です。
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動物か怪獣を思わせる樹氷群。
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ゲレンデから蔵王ハイラインを走ると、車窓から見える刈田岳・・・この山の山頂付近がツアーの目的地です 。
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樹氷ツアーは、到着後の鑑賞時間を入れて往復2時間・・・でも、ガイドさんが乗車し、樹氷の解説や遠くに見える山のことなど、軽快なトークで車内を盛り上げてくれるので、退屈しません。
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樹氷は国内では蔵王のほか、青森の八甲田、秋田の八幡平など、樹氷のできる条件が整った地域でしか見ることが出来ません。
①アオモリトドマツなど氷や雪がつきやすい常緑の針葉樹があること。
②多くの過冷却水滴と雪片が常に一定方向の強風で運ばれてくること。
③積雪が多過ぎず、少な過ぎないこと。 -
世界的にも希な、まさに自然現象の芸術品「樹氷」・・・今年の冬は暖冬のために雪不足で、樹氷も例年の1/3の規模だそうですが、雪上車で登る途中の景観で十分です。
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樹氷原に到着・・・通常は約10分の写真タイムですが、この素晴らしい天気と美しい樹氷のお陰で20分ほど楽しむことが出来ました。
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” 来て良かった! ” としか言いようがない、素晴らしい絶景が広がっています。
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子供は樹氷よりも雪滑り。
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南西側の空は曇っていますが、皆さん、思い思いに写真をパチパチ。
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ツアーの皆さん全員が ” 今日の天気は、私のお陰よ ” と、得意満面!
ガイドさんも ” 100日の樹氷ツアーで、ちゃんと見られるのは7日ぐらい。その中でも今日は完璧!! ” と喜んでいました。 -
福島・山形の山々や太平洋まで見渡すことが出来ました。
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樹氷が「成長期」に入る1月には風上に向かって枝や葉が凍りつく、通称《エビのシッポ》が出来て、「最盛期」の2月には大きな樹氷に成長し、春の気配を感じ始める3月は「衰退・倒壊期」で、気温の上昇によって氷雪が融けて細い樹氷になっていきます。
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帰りもガイドさんが色んな話をしてくれます。
車内は暖房完備なので暑いくらい・・・手すりのタオルは曇る窓を各自で拭くための窓拭き用。 -
帰りは行きと反対側なので、また違った景色が楽しめました。
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樹氷を十分に堪能して、2時間の樹氷ツアーは終了。
ツアー仲間の男性が、 ” 今回は7回目で、やっと樹氷が見られました! ” と感動していました。
私の隣に座っていた女性は ” 青空の下で樹氷を見るのが夢でした! ” と、涙目。 -
「みやぎ蔵王すみかわスノーパーク」のすぐそばにあるレストランで、早目の昼食。
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メニューは宮城の郷土料理・・・名産油麩のキノコ汁に、笹かま・牡蠣フライ・イチジクの甘露煮の三点盛など。
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蔵王から下りて、少し行ったところにある「蔵王酪農センター」に立ち寄り・・・ここでは、新鮮な牛乳を使った蔵王チーズを製造・販売しており、敷地内にはヤギやヒツジと触れ合える「ふれあい牧場 ハートランド」やバラ園もあります。
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蔵王チーズを販売している「チーズキャビン」へ。
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店内にはフレッシュチーズを使ったオリジナル商品がズラリ・・・一番人気は、塗るタイプのクリームチーズ。
プレーンのタイプからガーリックやトマト&バジルなどの甘くないフレーバーのもの、バニラや仙台いちご、ゆずといった甘みのあるタイプまで、各種フレーバーがあり、どれも試食OK。 -
すべて味見し、お気に入りのフレーバーをゲット。
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最後の観光は「松島」・・・かの松尾芭蕉も、1689年にここ松島を訪れました。
松尾芭蕉が詠んだ俳句と思っていた ” 松島や ああ松島や 松島や ” ・・・実は、江戸後期の狂歌師・田原坊の作だそうです。 -
飲食店やお土産屋を見ながら船着き場に向かいます。
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私たちが乗船する「マリンブルー号」が待っていてくれました。
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かつては乱舞していたカモメ(主にウミネコ)が1羽もいない・・・鳥の糞害により松が枯れ始めたため、2014年から湾内での餌やりは禁止になりました。
遊覧船から餌やりをするのが楽しみだったので、ちょっと残念。 -
松島が現在のような多島海になったのは、2万年~3万年前の氷河期以降、地殻変動での一部沈下と気候の温暖化に伴う海水面の上昇によるもので、5千年くらい前と考えられています。
『八百八島』と言われる松島ですが、実際は264の島からなっています。 -
船内では遊覧船のスピーカーから流れる音声ガイドで、島の名前など解説してくれますが、島が多過ぎて、どの島が何という名前の島だったか覚えられません。
これは出航して最初に見えた「渡月橋」・・・雄島と本土を繋ぐ朱塗りの渡月橋は、東日本大震災で流出しましたが、平成25年に再び架けられました。 -
右手に見えてきたのは松島のシンボル・五大堂。
807年に坂上田村麻呂が東征の時、毘沙門堂を建立し、828年に慈覚大師円仁が瑞巌寺を開基の際、五大明王像を安置したことから、五大堂と呼ばれるようになりました。
現在の建物は、 伊達政宗が1604年に創建したもの。 -
多くの遊覧船が停泊しています。
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双子島・・・左が亀島、右が鯨島。
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千貫島・・・伊達政宗が ” この島を余の館に運ぶ者あらば、銭千貫をつかわす ” と言ったことが島の名となりました。
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(左上)毘沙門島 (右上)伊勢島
(左下)小町島 (右下)鞍掛島 -
かぶと島・・・見る角度により、戦国武将の武具の「兜」に似ています。
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鎧島・・・波の形が戦国武将の武具、鎧の肩掛け「かたびら」に似ています。
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これはワカメ・マコンブの養殖場。
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その先に見えるのは塩釜の街。
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鐘島・・・島には4つの洞門があり、その穴に波が打ち寄せると鐘のような音が響き渡ることから鐘島と呼ばれています。
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小藻根島。
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仁王島・・・目も鼻もあり、口には煙草をくわえた、独特な形をした松島のシンボル。
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牡蠣(カキ)の養殖場。
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松島遊覧の後は瑞巌寺へ。
1689年に松尾芭蕉も参詣した総門をくぐって境内へ。 -
かつては杉並木で鬱蒼とした参道でしたが、東日本大震災の津波による塩害で、300本近くが伐採されてしまいました。
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3.11の津波は、境内のここまで到達しました。
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本堂手前入口に鎮座する「延命地蔵」・・・江戸末期の1863年に鋳造されたもので、右手に錫杖、左手に宝珠を持っています。
飢饉の際に難民の救済をした瑞巌寺の117世・中方明哉和尚が大変長命だったので、それにあやかるのと同時に、飢饉で亡くなった水子の冥福を祈って造られたそうです。 -
瑞巌寺は奥州随一の禅寺で、仙台藩祖・伊達政宗公の菩提寺。
正式名称は「松島青龍山瑞巌円福禅寺」・・・828年に慈覚大師円仁が開創した天台宗の延福寺が前身で、鎌倉時代中期に臨済宗円福寺と改称。
現在の建物は、1609年に伊達政宗公が桃山様式の粋をつくし、5年の歳月をかけて完成させたものです。 -
参道から庫裡(くり)へ。
屋根上の「煙出し」は、高所からの狙撃を可能とした「櫓」的機能を持ったものと考えられています。 -
白壁と木組みのコントラストが美しい庫裡は、禅宗寺院の台所。
ここから入場します。 -
庫裡を入った所に安置されている高村光雲作「光雲観音」・・・この像は、宮城電鉄(現JR仙石線)が松島まで延線した際に、事業の発展と無事故を記念して昭和2年に奉納されたもの。
(堂内は撮影禁止のため、以下の写真はHPより) -
庫裡から本堂に入ると、まず目に飛び込んでくるのが「室中孔雀の間」・・・きらびやかな金箔で飾られた襖絵や床の間は、まさに豪華絢爛の一言!
但し、現在の襖絵は復元されたもので、オリジナルは瑞巌寺の宝物館に収蔵されています。
仏間には本尊・聖観世音菩薩立像、政宗の位牌、政宗の子・忠宗の位牌を安置。 -
「文王の間」・・・襖絵は中国・周の文王と名補臣・太公望呂尚の出会いを中心に、宮殿の様子や首都洛陽の繁栄等を描いた「周文王狩猟図」。
奥の「上段の間」には伊達政宗の像があります。 -
「上段の間」・・・藩主の部屋(御成りの間)で、黒塗框の豪壮な床の間・火頭窓・違い棚・武者隠を備えた書院です。
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「墨絵の間」・・・かつては住持の応接室であったと伝えられています。
襖絵は左から「龍虎」「寒山拾得」「猪頭和尚」。 -
「菊の間」・・・御典医の控え室だった部屋。
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「松の間」・・・松と桜の他に、尾長鳥や鳩など、さまざまな鳥が描かれています。
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「鷹の間」・・・かつては伊達家の武士の控え室だった部屋。
白鷺を捕らえたり、兎を狙ったりしている鷹を描いた襖絵・・・一騎当千と言われた伊達家の武勇を鷹の絵で象徴しています。 -
中庭。
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瑞巌寺の総門から本堂へ向かう右側にある「瑞巌寺洞窟群」・・・納骨や供養のために鎌倉~江戸時代にかけて掘られた洞窟で、内部には数々の石碑・石像や仏像が納められています。
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瑞巌寺から海岸通りを歩くと、お土産屋さんの入り口に ” 波はここまで ” の張り紙がありました・・・1m以上の津波が押し寄せたのですね。
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松島を後にして、最後のお土産スポット「武田の笹かまぼこ」へ。
かまぼこの名産地である宮城県は、塩釜市だけでも製造会社が25社はあるそうですが、その中で工場見学と食事のスペース(2階)があるのはここだけだそうです。 -
3.11の時には4m前後の津波が塩釜市を襲い、死者47名など大きな被害を受けました・・・当時の写真が展示されています。
昭和10年創業の老舗の現社長も、震災の渦中の中、2代目社長の逝去や震災の様々な問題を前に、 ” もうこれは無理だなあ ” と思っていたそうですが、この考えを打ち消したのは、避難所にいた地元の方たちの支えです。
被災当時、当社の2階大広間を一時避難所として開放し、約60名の地元の被災者の方を受け入れていましたが、被災者の方々は武田の笹かまを避難所として使用し続ければ、復興が遅れ、開店が遅くなってしまうと考え、正式な避難所に移りました。
被災後の大変な状況の中、苦楽を共にした被災者の方々には逆に助けらた、という思いで、武田の笹かまぼこは驚異的なスピードで復活を果たし、その年の6月には店を開店させることが出来ました。 -
今日のかまぼこ製造は既に終わっていましたが、ガラス越しに工場が見学出来ました。
メイン素材のスケソウダラを、手間のかかる昔ながらの石臼造りで練り上げてスリ身にして、魚肉のしまりやふんわり感を活かす職人技で丁寧に焼き上げて笹かまを作っていく様子が伝わってきます。 -
昔は、白身の魚をすり身にして細い竹に塗り付けて焼き、その形が蒲(がま)の穂に似ていることから、「蒲鉾」と呼ばれるようになったそうです。
バスの中で事前に頼んだ笹かまも、武田の笹かまでした。 -
塩釜から郡山駅へ・・・ここから東北新幹線で帰ります。
蔵王の樹氷や震災後の松島遊覧など、沢山の思い出とお土産で、楽しかった2日間が終わりました。
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