2019/01/04 - 2019/01/04
80位(同エリア1379件中)
とーりさん
ヨーロッパ未踏破国も遂に残りひと桁の9カ国となりました。昨年、落穂拾いの旅ということでモナコやサンマリノなど小国を巡りましたが、今回はその第2弾として、残りの小国、アンドラ、マルタと中欧にぽっかり残ったスロベニアを中心に、アンドラの入口バルセロナとイタリア5大都市のうち未訪問であったナポリをも回る欲張りな予定を立てました。山間の小国アンドラでは、現代的な街並みが広がっているのに驚き、久々のバルセロナはガウディ建築群の特異さと施設入館料の高さに目を瞠り、それほど期待していなかったブレッド湖やリュブリャーナなどスロベニアの美しい風景に触れ、地中海の交差点マルタの歴史建築物に圧倒され、ポンペイ遺跡や雑然たるナポリの街並みに南イタリアの風土を感じました。相変わらずの詰込み雁字搦め旅程なので無理があった部分もありましたが、なんとか巧く熟して行って来ることができました。
日程は以下の通りです。
1日目(12/28)羽田 ⇒ 北京
2日目(12/29)⇒ バルセロナ、アンドラ観光、バルセロナ移動
3日目(12/30)バルセロナ市内観光、
4日目(12/31)スロベニア移動、ブレッド湖観光
5日目(1/1)リュブリャーナ観光、マルタ移動
6日目(1/2)マルタ島内観光
7日目(1/3)マルタ島内観光、ナポリ移動
8日目(1/4)ポンペイ観光、ナポリ市内観光
9日目(1/5)ナポリ市内観光、ローマ移動 ⇒ 北京
10日目(1/6)北京 ⇒ 羽田
今回は8日目④です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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国立考古学博物館を出て、次に向かうのはナポリのもうひとつの巨大ミュージアム、カポディモンテ美術館です。ですがここへのアクセスは悪く、バスしかありません。しかも10分ほど待って来たバスは入口まで大混雑です。治安の悪いナポリでは乗りたくないですがやむを得ません。細心の注意を払ってスリに遭わないよう防衛しながらの乗車です。
(国立考古学博物館15:35 ⇒ 16:00カポディモンテ美術館) -
15分ほどの乗車で何とか美術館最寄の停留所に到着、解放されます。幸いスリ被害には遭いませんでした。まああれだけ混んでいればスっても逃げられないでしょうが。
丘の上の広大な敷地の中に建つ大学のような建物がカポディモンテ美術館です。こんなにでかいとは思いませんでした。 -
敷地内を暫く歩いてようやく入口に着きました。いざ拝観、とばかりに受付でアルテカードを提示したのですが、ここは割引対象外だと言われ、なぜか割り引いてもらえませんでした。特別展でもやっていたのでしょうか。
(カポディモンテ美術館16:00~17:03) -
気を取り直して鑑賞スタートです。まずはこちら、ティツィアーノ「教皇パウロ3世」です。
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続いてはこちらラファエロ「ローマ教皇レオ10世の肖像」。どこかで見たなと思ったら、フィレンツェのウフィツィ美術館にも同じ画がありました。
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そしてこちらはティツィアーノ「ダナエ」です。似た構図でマドリードプラド美術館やサンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館にもあります。
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こちらもティツィアーノ「懺悔するマグダラのマリア」です。この画もフィレンツェのパラティーナ美術館やアムステルダムの国立美術館にも似た構図の画があります。この美術館は彼の作品が多かったです。
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館内はこんな感じ。イタリアの主要な美術館のひとつですが、それほど混雑しておらず、鑑賞にはいい雰囲気です。
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そして私がこの美術館の代表作のひとつと思っているパルミジャニーノ「若き女性の肖像」です。パルミジャニーノは日本ではあまり馴染みがないと思いますが、ルネサンスの後を彩ったマニエリスムの時代を担った画家のひとりです。後年描かれた彼の代表作「首の長い聖母」に比べるとマニエリスム特有の誇張された表現は少ないと思いますが、美しい描き方で見入ってしまいました。
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こちらもパルミジャニーノ「洗礼者ヨハネと聖家族」です。優しい筆致ですが聖母はうつろな表情です。
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続いてはエルグレコ「蝋燭に火を灯す少年」です。エルグレコらしい誇張した表現は少なく、どちらかというと、後年のバロックのような明暗の対比を想起させる画になっています。
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時代は下り、バロックの画家、カラッチ「岐路に立つヘラクレス」です。二人の女性がそれぞれ指し示すどちらの方向へ行こうか悩んでいるヘラクレスの様子です。バロック時代の画家としては明るい画を描いていると思います。
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この美術館は建物自体も豪華で見る価値があります。
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私は絵画ばかりを見ましたが、彫刻などもたくさんあるようです。
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なぜか皇帝ナポレオンの画が。おそらく作者はダヴィッドだと思います。
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そしてこちらがカポディモンテ美術館の至宝カラヴァッジョ「キリストの鞭打ち」です。これを見たくて来たと言っても過言ではないのですが、なかなか見つかりませんでした。係員に聞くと別室に展示してあって、しかも17時でその部屋は閉まるというので慌てて訪れました。件の係員は親切にも画のある室まで案内してくれました。画はカラヴァッジョ特有の光と闇が生かされた構図になっていて、毎度ながら鮮烈な印象を残します。
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お目当てを見ることができたので、早いですが引き上げます。
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陽もちょうど沈んだところ、まだ残照で明るいです。
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時間があれば公園内を散策したいところですが、間もなく暗くなりそうなので帰るとします。
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さて門を出て市街地方面のバスの時間を確認すると、次のバスには少し時間がありそうです。ここに立って待つのも芸がないので、市街地方面へ少し丘を下った適当なバス停まで歩き、そこから乗ることにしました。
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丘を下る途中ナポリの灯が見えました。世界三大夜景のひとつナポリの夜景は向こうの灯の丘からナポリ湾を見るのが定番のようです。薄暮期の今からが絶好の夜景タイムでしょうが、ポンペイで胸を強打し少しながら痛みを抱え、さらにさんざ歩き回ったこともあって疲れも溜まって来たため、この丘下りの夕景を楽しむこととしました。
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ドーム型の建物も残照の最後の輝きと相俟って神々しささえ感じます。
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