2019/12/07 - 2019/12/08
3位(同エリア18件中)
爺一人旅さん
チュニジアに入って、スースからエルジェムを見学した後、当時カルタゴの一部であった、ケルクアンに向かいました。 地中海に面したケルクアンは、その昔染め物で繁栄していましたが、発酵させて使う貝の悪臭が酷く、そのため家には体を洗う風呂が必須となったそうで、珍しい当時の風呂が見られます。
翌日のドゥッガ遺跡は、保存状態の良さ、規模の大きさで群を抜いています。アテネやローマに行ったことはありませんが、経験の有る人が、こちらの方が身近に見学できて良いと話していました。エルジェムのコロッセウムもそうですが、まだ荒らされていないのが嬉しいのです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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ケルクアン遺跡の入り口です。場所は、地中海の岸辺に在ります。貝を材料にした染色と言いますから、漁村から発達したのでしょうか?
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ここで飼われているのか、数匹の猫が日向っぼっこをしていました。面白いので頭をなぜていたら、いきなり引っ搔かれそうになりました。ワイルドですね! それでも、皆が追っかけまわして、写真を撮っていました。
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ここは、ポエニ戦争の前に放棄されていた町で、破壊する意味がなかったのが、保存状態の良い理由だそうです。豊穣の神「タニト」のシンボルが、初めて出てきました。
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先ずは、敷地内を歩きます。
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城壁は、平たい石を「く」の字に並べて、崩壊を防ぐ作りです。考えてますね! 敵は陸地から来るので、海側にはありません。
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住居跡が、続々出てきます。住居跡を見渡すと、ほとんど1mほどの石積みで区切られています。当時は、壁と屋根が木作りだったのか、それを復元して有ったら面白かったのですが。
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今だモザイク床の残っている跡も多く、そんな中で、豊穣の神「タニト=Tanit」のシンボル(写真右下)を見つけました。もう一方では、豊穣を祈願して、子供を生贄にしたシンボルとも言われています。そんな神聖なシンボルが、足に踏まれる床に残っていたのか、大きな疑問ですが、日本では、「てるてる坊主」や「食品マーク」で使われている、人を現わす普遍的な図柄です。
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青い空と地中海を向こうに眺めながら、広い敷地をさらに歩いて行きます。我がグループ以外には、現地の人が数人だけです。
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排水溝の跡を見つけました。
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ガイドさんが、風呂の跡に入る実践をしました。自分の大きさから計ると、行水をするたらいくらいの大きさか。 上水道は、何kmか離れた場所から引かれたのですが、下水は何処に行ったのか? 海でしょうか。
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実際に使われていたモザイクの床が、あちこちに残っています。現代なら、家のフローリングが絵になっている様なもので、明るい部屋になりそうです。
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一周したら、地中海を眺めながら、入り口に戻ります。今日も良い天気です。
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昼食は、ボーン岬のレストラン。
添乗員曰く、ここでは大きな海老の入った「オジャ」を食べる。全員の期待は、それは大きく膨らみました。 -
これが期待の「オジャ」である。立派な皿が出てきたが、大きな海老とは、何処に有るのか? 妻が、スーパーの割引で買った親指級が1尾、トマトベースの煮込みの池に浮いていただけだった。
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夜は、チュニスのメディナを一回りしてから、元宮殿だったレストランに向かう。メディナの喫茶店には、水パイプを吸う人や珈琲を楽しむ男性に混じって、若い女性も見受けられた。大学の有るこの地域では、保守的な喫茶店でなければ、女性客も入れるとのことだった。
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メディナを抜けると、タイムスリップしたような、フランス門の前に出た。
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フランス通りは、普通に人が行きかう近代都市。
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植民地時代の建物が随所に在って、雰囲気はパリになった。
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元宮殿のレストランは、一つの広間と幾つかの小部屋に分かれた、質素だがクラシックな雰囲気のインテリアが施されている。私たちは、丸テーブルで食事をとった。
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自由にお撮りくださいとのことで、幾つかある個室の一つを覗いてみた。
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前菜は、皮つきの揚げ物や野菜。 メインは小さな羊肉で、柔らかくなるまで煮込んで臭みも無いが、何だか寝ぼけたような味がした。デザートは牛乳プリンだが、これは水っぽくて不味かった。
ミントティは、濃い紅茶に多すぎる砂糖、それにミントの生葉を入れただけだが、飲み慣れると悪くない味に思えてくる。これが、旅行中の収穫になった。 -
翌日は、ドゥッガの遺跡。先ずは、規模の大きさにびっくりした。
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駐車場から近い劇場から入っていくと、鷹を手にした人が寄ってきたのだが、写真にはチップが必要なので、遠くから望遠で撮っておいた。
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15mの高さを誇る観客席は、3500人も入れる大きさで、今でもイベントに使われているそうです。
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観客席の上まで上がると、なだらかな丘陵地帯が見渡せます。住民の居た時代なら、夜には家の明かりが綺麗だったことでしょう。
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劇場の裏に出て、町の中心部に向かっていきます。石畳が、あちこちに残っています。
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キャピトルが見えてきました。様々な会議など行われた場所で、この町の心臓部です。
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今いる場所の前が、マーキュリー神殿の跡らしい。残っていたら、素晴らしい景観だったと思うのだが。
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風の広場の描かれた円には、ラテン語で「東西南北」を現わす風の名前が彫ってあります。
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キャピトルは、アテネのパルテノン神殿よりも保存状態が良いと言われています。そんな遺跡に入って、登ったり触れたりできるのは、遺跡好きにはたまりません。
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上部には鷲のレリーフが有ります、と言っても、その場ではなんだか良く分からず、後で調べて分かった次第です。
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キャピトルの中では、子供たちが遊んでいました。貴重な遺跡の中で日常の生活ができるなんて、羨ましいの一言に尽きます。
奥の窪みには、当時神話の神の像が祭ってあったと言われています。 -
寄進者の碑ですから、名前など書いてあるのでしょうが、全く読めません。
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神に関係した人でしょうか、幾つか彫刻が残っていました。
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キャピトルから見下ろすと、市場の門が見えます。 写真のヴューポイントなので、早速降りてみます。
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残った門が額縁になって、キャピトルが絵の様になります。高台にあるので、何処からでもわかる位置です。
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ベルベル人の廟です。修復されていますが、ドゥッガ以前の建築物です。
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下った所に在った浴場です。周りが崩れているので、何処に水を溜めたのかは分かりません。
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歩いていて見つけた、モザイク画です。まだ色まで残っています。
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高台の斜面に造らてた住居の跡です。規模の大きさもさることながら、区分けされた住居の一軒一軒まで入って確認できるのが凄いのです。
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男女共同水洗トイレに来ました。当時は、皆で用を足しながら会話が弾んだと言うが、男女一緒なのが気になります。グループの中では、「ニーハオ トイレ」の話題で盛り上がりました。
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遺跡の出口付近で、羊飼いに遭いました。今日も一日が終わろうとしています。
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今日のお昼は、猪肉とサラダでした。猪肉に臭は無くて美味しいのですが、豚の祖先は食えるのか? そんな疑問をぶつけたら、コーランに豚は食べるなと書いてあるだけなので、猪は構わないとの答えが返ってきた。
そんな事は、考えたことも無いのだろう。ちなみに、ルーツになったユダヤ教も、豚食は禁止しています。
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この旅行記へのコメント (3)
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- Noraさん 2022/12/28 06:16:13
- 古代フェニキア人の染料生産テクノロジー
- こんにちわ、爺一人旅様:
古代フェニキア人の都市、臭かったケルクアンの訪問記、大変興味深く楽しく拝読しました。アマチュア的発想ですが、この製造工程のなかの還元時の添加物や経時性が臭気に関連しているのかと思いましたがどうでしょう?
下記のサイト、かなり詳細な情報がまとめてあります。
https://sites.google.com/site/fluordoublet/%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%9D%E7%B5%90%E6%99%B6%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8%E3%81%B8/%E8%89%B2%E5%BD%A9%E3%81%AE%E5%8D%9A%E7%89%A9%E8%AA%8C/%E8%B2%9D%E7%B4%AB%E3%83%81%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AB?pli=1
中ほどに‘フェニキア人は古い人尿と蜂蜜を使って還元的な建て染めをしていたそうで、チリアンパープルの生成と共に放出するジメチルジスルフィドなどの有機硫黄化合物と相まって、フェニキアの街はさぞかし臭かったことだろう’とあります。古代フェニキア人、興味は尽きません!!!いつかケルクアンの遺跡を訪問できればと思います。
- 爺一人旅さん からの返信 2022/12/28 10:00:11
- RE: 古代フェニキア人の染料生産テクノロジー
- > こんにちわ、爺一人旅様:
> 古代フェニキア人の都市、臭かったケルクアンの訪問記、大変興味深く楽しく拝読しました。アマチュア的発想ですが、この製造工程のなかの還元時の添加物や経時性が臭気に関連しているのかと思いましたがどうでしょう?
> 下記のサイト、かなり詳細な情報がまとめてあります。
> https://sites.google.com/site/fluordoublet/%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%9D%E7%B5%90%E6%99%B6%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8%E3%81%B8/%E8%89%B2%E5%BD%A9%E3%81%AE%E5%8D%9A%E7%89%A9%E8%AA%8C/%E8%B2%9D%E7%B4%AB%E3%83%81%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AB?pli=1
> 中ほどに‘フェニキア人は古い人尿と蜂蜜を使って還元的な建て染めをしていたそうで、チリアンパープルの生成と共に放出するジメチルジスルフィドなどの有機硫黄化合物と相まって、フェニキアの街はさぞかし臭かったことだろう’とあります。古代フェニキア人、興味は尽きません!!!いつかケルクアンの遺跡を訪問できればと思います。
>
Noraさん
日本の弥生時代の遥か前に、風呂や上下水道を伴った生活が確立していたことに、大変驚いています。
染物生産も、相当の臭いが有って、風呂の需要も多かったとか、そんな話でした。
ギリシャ旅行記も読ませていただきましたが、地中海を挟んで反対側なので、次回は是非足を延ばされると面白いかなと思います。
話は変わりますが、ウィスコンシン州にある「House on the Rock」に行ったことありますか。当時何度か訪問しましたが、規模の大きさに圧倒されました。
- Noraさん からの返信 2022/12/29 00:28:52
- Re: 古代フェニキア人の染料生産テクノロジー
- 爺一人旅様:はるか昔の日本にもそうした技術があたんですね。存じませんでした。はい、チャンスがあればぜひそうしたいと思います。House on the Rockの情報ありがとうございます。今は雪がすごいので春になったら近郊の旅プラン等考えてみます。
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