2019/12/18 - 2019/12/18
104位(同エリア475件中)
ぬいぬいさん
古い建物大好きな私のお気に入りの場所の一つが小金井にある。江戸東京たてもの園。
東京の街は江戸の昔から、大火や水害・震災・戦災などによって、数多くの歴史的建造物が失われてきました。
「江戸東京たてもの園」は、現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示し貴重な文化遺産として次代に継承することを目指して造られた屋外型の建物博物館なんです。
西に行くと明治村がありますが、明治村の関東版といったところでしょうか。
入館料は1700円もする明治村と違って400円と至ってリーズナブル。
私は古い建物が大好きなんで、ここに来ると1日楽しめます。
今回は久しぶりに購入したぐるっとパスを使って見てきました。
残念なことに、私の一番好きな前川國男邸は、耐震補強工事中で見ることができませんでした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
小金井公園の中にある「江戸東京たてもの園」は、東京都内にあっ現地た保存が困難な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示し貴重な文化遺産として次代に継承することを目的として造られた屋外型の建物博物館。
ビジターセンターも昭和15に皇居前広場で行われた紀元2600年記念式典のために仮設された光華殿を移築したもの。 -
古い建物をこよなく愛する私のお気に入りの場所の一つです。
今回ビジターセンターでは「小出邸と堀口捨巳」の特別展を開催していて、園内にある小出邸の図面などが展示されていて興味深く見せてもらいました。
「田園調布の家」は耐震補強の工事中でシートを被っていました。 -
私の一番のお気に入りの建物の「前川國男邸」も同じく耐震補強工事中。
前川國男さんといえば、東京で唯一の世界遺産になった国立西洋美術館を設計したフランス人建築家、ル・コルビュジエの弟子だった建築家です。 -
こちらは三井八郎右衛門邸
麻布に建っていた三井財閥一門十一家の総領家、第11代三井八郎右衛門高公氏の邸宅です。 -
玄関の横で鹿のブロンズ像がお出迎え
これと同じものが、日本橋の三井記念美術館にもありました。 -
麻布にあった三井邸宅がなんでここにあるの?
どうして・・・・・・・? -
その訳は・・・・・・・
平成4年に亡くなった、三井宗家第11代当主三井八郎右衛門高公氏その豪邸はの西麻布の1200坪の敷地に建っていました。
ここに移築したのはそのうちの一部
-
イチオシ
人が亡くなると真っ先にかかるのが相続税。
亡くなった当時、高公氏は三井不動産の相談役でした。 -
当然、プロがバックについて相続対策をおこなっていたはずですが、平成4年といえば、バブルが弾けて土地神話が崩壊した時代。
-
相続の際の土地の評価基準となるこの土地の路線価はなんと、坪1190万円もして、相続財産の総額が160億円にもなってしまったそうです。財産が多ければ多いほど税率が高くなる日本の相続税。
-
なんとこれにより相続税が100億円課税されてしまったそうです。
天下の三井財閥の宗家とは言え、さすがに100億もの相続税を納めることは困難を極めました。 -
しかしバブル崩壊により土地の実勢価格は下落の一途をたどり、高い評価の路線価と実勢価格とのギャップは大きく、やむなく一部を残して国に物納されたそうです。
物納の場合は更地にしなければならないため、この建物が平成6年にこの地に一部移築されることになったわけです。 -
イチオシ
物納された土地は数年後に一般競争入札により売却され、ライバルである三菱地所が落札し、高級マンションとして分譲されたそうです。
なんとまあ、皮肉な結末ですよね。 -
三井八郎右衛門邸の向かいに建っているこの建物は、常盤台写真場
-
外観はシンプルですが、すっきりしたなかなかおしゃれなデザインです。
-
旧常盤台写真場は、昭和12年板橋の田園調布と呼ばれていいる常盤台に建てられた住居兼写真館の建物です。
-
写真のスタジオは2階にありました。
-
スタジオの北面は、傾斜のついたトップライトになっていています。
-
照明設備の発達していなかった頃、自然光を取り入れた工夫が施されていました。
ここは休館日にはスタジオとしても貸し出しているようで、説明してくれる係の人がスタジオで写真を撮ってくれました。 -
1階は住居部分で和室もあります。
-
こちらはビジターハウスで特別展を開催していた、建築家堀口捨巳のデビュー作の小出邸
-
堀口捨巳・・・?
誰?
前川國男さんと比べると知らない人が多いのでは -
分離派建築会を主導して伝統文化とモダニズムの統合を図った近代日本を代表する建築家なんです。
-
次に小出さんて誰?
そう思う方が多いでしょうね。 -
この家の主、小出収さんは新聞記者として活躍したのち、実業界に転じ、三井銀行、富岡製糸所所長、名古屋製糸所所長、王子製紙支配人と、当時の三井財閥のあらゆいる業種の経営に携わり、その後も千代田生命大阪支部長、東京信託支配人等さまざまな会社の経営に関わっていた人だそうです。
-
大正14年、小出さんと奥さんの隠居所として、文京区西片に建てられた建物は東京都の有形文化財に2019年指定されました。
-
この住宅は堀口捨己が、ヨーロッパ旅行からの帰国直後に設計したものです。
-
当時ヨーロッパで流行していたデザインと、日本の伝統的な造形を折衷した造りになっています。
-
イチオシ
こちらの洋館は明治時代に建てられたドイツ人建築家のデ・ラランデさんの家
-
この建物の主だったデ・ラランデは、神戸にある異人館の風見鶏の家を設計したドイツ人建築家。
-
イチオシ
もともと平屋の建物だったそうで、デ・ラランデが住むようになって2階3階を増築して、亡くなるまで住んでいたそうです。
-
その後何人か居住者が変わり、最後はカルピスの創業者三島海雲さんが住んでいたそうです。
-
江戸東京たてもの園の中では一番新しく移築された建物で、別棟を増築してエレベーターを設置しています。
-
1階は「武蔵野茶房」というカフェになっていて休憩できます。
-
左手奥の西のゾーンには、江戸時代の茅葺の古民家を移築したものが何棟か建っています。
こちらは江戸時代後期に建てられた八王子千人同心組頭の家。 -
囲炉裏に火はよく見かけますが、かまどに火が入っているのを見るのは初めて。
-
今から50年以上前の私が子供のころ、私の生まれた実家にもこんな竈があってご飯を炊いていました。
-
こちらは三鷹の野崎に江戸次代の後期に建てられた農家の吉野家
-
野崎村の名主役を務めた農家なので、式台付きの玄関や付け書院のある奥座敷まあったりして普通の農家とは別物であったことをうかがわせる家です。
-
ここも囲炉裏に火が入っていました。
-
こちらは世田谷の岡本に江戸時代中期に建てられた綱島家。
-
現在の二子多摩川から歩ける場所にこんな茅葺の農家が建っていたんですね。
岡本民家園のあたりでしょうね。
軒先に干された大根
これで沢庵を作るのでしょうね。 -
最後は園内唯一の都外から移築した建物。
奄美大島にあった高床式の茅葺の倉庫です。
湿気や鼠の害から穀物を守るために、建物本体を地面から高く上げています。
伊豆七島の八丈島にも同じような建物がありますよね。
Vol.2に続く。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
ぐるっとパス散歩
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
国分寺・小金井(東京) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ ぐるっとパス散歩
0
43