釜石旅行記(ブログ) 一覧に戻る
恒例の同期生の旅行、今年は東日本大震災から復興途上の三陸を訪れました。東京駅からは東北新幹線はやぶさで一ノ関まで、そこからは観光バスでまずは陸前高田の奇跡の一本松を目指します。9時半ごろ一ノ関を出発して昼前に高田松原の道の駅に到着。まずは新たに築かれた防波堤に上がり、奇跡の一本松に向かいました。震災前は7万本もの松が海岸線に沿って続いていたであろうところにたった1本残った松の木、近くに荒廃したユースホステルがそのまま残されており、遠く山側の高台には住居が見えるものの、周囲は何もない荒れ地、津波の威力の恐ろしさをひしひしと感じました。<br />道の駅は今年9月に再オープンしたばかり。ここで昼食をとり、三陸復興国立公園の碁石海岸に向かいました。大船渡に向かう途中、海岸線には延々と防波堤が築かれ、したがって車窓からはほとんど海は見えません。津波から守るには必要なことでしょうが、当時のような大きな津波が襲ってきた場合、これを乗り越えてくるのではないかとの思いもします。<br />碁石海岸は碁石八景といわれる景勝地があり、変化に富んだ特色ある地形・地質を有するということですが、その範囲は広く、次に乗る三陸鉄道の発車時間という制約もあり、あまり時間を割くことができません。結局、展望台から見える範囲の景色を眺め、碁石というイメージがないままバスに戻ることになりました。なお、リアス線に乗る前にキャッセン大船渡という復興商業施設にも寄りましたが、平日の昼間のためか閑散としており、休日や夜間には多くの人が訪れることを願うばかりでした。<br />三陸鉄道リアス線は全線復旧したのもつかの間、先般の台風19号による大雨で途中で分断され、当初は釜石から宮古方面に向かう予定のものが、盛駅から釜石までに変更となりました。ただ、この間はトンネルが大半を占めるために車窓の景色を楽しむということにはならず、リアス線の雰囲気を味わうだけということになってしまいましたが、バスが走る道路もところどころで路肩が崩れたりして遠回りをするような状況もあり、残念な面もありますが致し方なかったと思います。<br />リアス線で50分ほどで釜石に到着、ホテルに入りましたが、このホテル(陸中海岸グランドホテル)も震災時には2階の天井まで水に浸かったということでした。<br />2日目はまず、うのすまい・トモスに向かいました。東日本大震災の記憶や教訓を将来に伝えるとともに、生きることの大切さや素晴らしさを感じられ、憩い親しめる場というコンセプトのもと、鵜の郷交流館やいのちをつなぐ未来館などが建てられ、これらを見学することで震災による悲惨な状況の一部を理解することができました。ここからは釜石鵜住居復興スタジアムを遠目に見ることができましたが、ラグビーワールドカップ開催時にはかなりの人出があったのではないかと思いました。<br />その後、三陸を代表する景勝地である浄土ヶ浜を訪れ、さらには北山崎展望台からダイナミックな海岸美を眺めてから一ノ関駅までバスでひた走り、途中、東北の山々は紅葉が真っ盛りで長時間のバス旅も飽きることがありませんでした。<br />震災後、初めての三陸旅行でしたが、海沿いは空き地が目立ち、まだまだ復興途上であることを実感しましたし、あちこちの民家や建物にここまで津波の水がきたといった表示がされているのを見るにつけ、自然の偉大な力に恐れを感じました。今回の旅が少しでも復興支援の一助になってくれたらと願ってやみません。<br />

三陸海岸

11いいね!

2019/10/29 - 2019/10/30

60位(同エリア107件中)

0

11

はなたろう

はなたろうさん

恒例の同期生の旅行、今年は東日本大震災から復興途上の三陸を訪れました。東京駅からは東北新幹線はやぶさで一ノ関まで、そこからは観光バスでまずは陸前高田の奇跡の一本松を目指します。9時半ごろ一ノ関を出発して昼前に高田松原の道の駅に到着。まずは新たに築かれた防波堤に上がり、奇跡の一本松に向かいました。震災前は7万本もの松が海岸線に沿って続いていたであろうところにたった1本残った松の木、近くに荒廃したユースホステルがそのまま残されており、遠く山側の高台には住居が見えるものの、周囲は何もない荒れ地、津波の威力の恐ろしさをひしひしと感じました。
道の駅は今年9月に再オープンしたばかり。ここで昼食をとり、三陸復興国立公園の碁石海岸に向かいました。大船渡に向かう途中、海岸線には延々と防波堤が築かれ、したがって車窓からはほとんど海は見えません。津波から守るには必要なことでしょうが、当時のような大きな津波が襲ってきた場合、これを乗り越えてくるのではないかとの思いもします。
碁石海岸は碁石八景といわれる景勝地があり、変化に富んだ特色ある地形・地質を有するということですが、その範囲は広く、次に乗る三陸鉄道の発車時間という制約もあり、あまり時間を割くことができません。結局、展望台から見える範囲の景色を眺め、碁石というイメージがないままバスに戻ることになりました。なお、リアス線に乗る前にキャッセン大船渡という復興商業施設にも寄りましたが、平日の昼間のためか閑散としており、休日や夜間には多くの人が訪れることを願うばかりでした。
三陸鉄道リアス線は全線復旧したのもつかの間、先般の台風19号による大雨で途中で分断され、当初は釜石から宮古方面に向かう予定のものが、盛駅から釜石までに変更となりました。ただ、この間はトンネルが大半を占めるために車窓の景色を楽しむということにはならず、リアス線の雰囲気を味わうだけということになってしまいましたが、バスが走る道路もところどころで路肩が崩れたりして遠回りをするような状況もあり、残念な面もありますが致し方なかったと思います。
リアス線で50分ほどで釜石に到着、ホテルに入りましたが、このホテル(陸中海岸グランドホテル)も震災時には2階の天井まで水に浸かったということでした。
2日目はまず、うのすまい・トモスに向かいました。東日本大震災の記憶や教訓を将来に伝えるとともに、生きることの大切さや素晴らしさを感じられ、憩い親しめる場というコンセプトのもと、鵜の郷交流館やいのちをつなぐ未来館などが建てられ、これらを見学することで震災による悲惨な状況の一部を理解することができました。ここからは釜石鵜住居復興スタジアムを遠目に見ることができましたが、ラグビーワールドカップ開催時にはかなりの人出があったのではないかと思いました。
その後、三陸を代表する景勝地である浄土ヶ浜を訪れ、さらには北山崎展望台からダイナミックな海岸美を眺めてから一ノ関駅までバスでひた走り、途中、東北の山々は紅葉が真っ盛りで長時間のバス旅も飽きることがありませんでした。
震災後、初めての三陸旅行でしたが、海沿いは空き地が目立ち、まだまだ復興途上であることを実感しましたし、あちこちの民家や建物にここまで津波の水がきたといった表示がされているのを見るにつけ、自然の偉大な力に恐れを感じました。今回の旅が少しでも復興支援の一助になってくれたらと願ってやみません。

旅行の満足度
4.5
観光
4.0
ホテル
3.5
グルメ
4.0
交通
3.5
同行者
友人
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
観光バス 新幹線
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
阪急交通社

PR

  • 奇跡の一本松と廃墟となったユースホステル。

    奇跡の一本松と廃墟となったユースホステル。

  • 道の駅高田松原

    道の駅高田松原

  • 防波堤の上から見る釜石の海は穏やかでした。

    防波堤の上から見る釜石の海は穏やかでした。

  • 碁石海岸

    碁石海岸

  • 碁石海岸

    碁石海岸

  • 三陸鉄道リアス線

    三陸鉄道リアス線

  • ホテルから日の出。

    ホテルから日の出。

  • 浄土ヶ浜のうみねこたち。

    浄土ヶ浜のうみねこたち。

  • 浄土ヶ浜

    浄土ヶ浜

  • 北山崎展望台から。

    北山崎展望台から。

  • 北山崎展望台から。

    北山崎展望台から。

11いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

タグから国内旅行記(ブログ)を探す

この旅行記の地図

拡大する

PAGE TOP