2019 北アルプス　父子２人旅～ 焼岳（２,４４４ｍ） ～ 登山編 ～ 頂上からの眺めは最高でした

2019/09/19 - 2019/09/21

日本人の２人に１人はかかると言われている病気になっていることが判明し早１年。これまで手術は２回、片手では足らない入院回数。現在も２週間に１回、病院で半日の点滴を受けています。今年の７月、病院の先生に、秋に海外、コーカサスの国々へ２週間ほどの旅に行っていいですかと尋ねると、検査結果見てからねと言われました。その結果が最悪。全部とれたと思っていたのに。治ってなかった。悪くなってた。残念。なので諦めました。

一方、朝のＮＨＫＢＳで、グレートトラバース３日本三百名山全山人力踏破という番組が７月から始まりました。田中陽希君が山に登りまくる番組です。毎日見ることになりました。

俺も山に行きたい、行きたい、行きたいんだと強烈に思うようになってしまいました。これも病気ですね。

病院の先生には行っていいですかの質問はせず、松本のホテルだけは事前に予約し、９月１９日１４時半に車で出発しました。

１回だけの人生、好きなことをしないで我慢してどうする？

エリア 上高地(長野)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

松本のホテルにチェックインしたのは２０時。フロントで銭湯ありますかと尋ねるとホテル周辺マップで場所を教えてくれました。部屋に荷物をおき、すぐに外出。歩いてやってきたのは銭湯瑞祥松本館です。
露天もあり、くつろぎました。

お食事処もあり、山賊定食美味しくいただきました。

後は寝るだけ。このお部屋で十分。
１日目、おやすみなさい。

朝の４時半、ホテルチェックアウトしました。

沢渡駐車場に５時５０分到着。

上高地バスターミナルには６時半に到着です。
大好きな上高地にとうとうやってきたー！

荷物を預け、出発。

梓川沿いの遊歩道を歩きます。

梓川を渡りました。

７時１５分、登山開始です。
登山口標高１,４９５ｍ。

見通しのきかない樹林帯を抜け、焼岳山頂が見えるところまでやってきました。

ここからは南アルプスも見えました。絶景！

恐怖のハシゴ。

９時４０分、焼岳小屋到着。標高２,０８０ｍ。
コースタイム２時間３０分に対し、２時間２５分。
ここまでは順調でした。
１０時出発。

さすが焼岳。あの匂いがぷーん。
しんどい。

ガレ場。
しんどい。
富士山９合目からのしんどさに匹敵。
数歩登って休んでのペースになる。
体が弱っていること、実感。
ああ、しんど。

１１時５０分、なんとかピークに到達。やったー！
コースタイム１時間１０分に対し、１時間５０分。

３６４ｍ登るのに１時間５０分。限界近かった。

ご褒美は絶景。
まず南は、焼岳南峰と乗鞍岳。

北西には笠ヶ岳。

北側を眺める。
手前は穂高連峰。奥には槍ヶ岳。

ズームアップ！

新田次郎著「孤高の人」より引用
日本アルプスはそこで加藤を迎えた。（中略）これほど多くの山が、果てしもなく続いていたことに加藤はまず眼をみはらねばならなかった。（中略）加藤は燕岳の山頂に立って一望すれば、どの山がどれと、すべて、そらでいえるように勉強して来ていた。（中略）知識の中の山はさっぱり見当たらなかったが、それらの道の山の中でたった一つだけ傑出して、鋭い槍の穂を青空に突き出している槍ヶ岳が目に止った。それだけは彼の知識の中の山と一致した。彼はそのすばらしく、よくとがった槍ヶ岳に、満足の眼をそそぎ、槍ヶ岳という根拠点を中心に、北アルプスのすべての山は解読できるだろうと思った。（中略）加藤文太郎はしばしば、槍ヶ岳から眼をはなし、そしてまた槍ヶ岳へ眼をもどした。槍ヶ岳だけが、加藤の到来を心から迎えている山に思えてならなかった。加藤の胸の鼓動は燕岳のいただきに立ったときから鳴りつづいていた。（中略）山は地図を見ても分らない。本を読んでも分らない。写真でながめたものとも違う。自らの足で登り、自らの眼で確かめる以外に山を理解することはできないのだ。

私の最愛の一冊「孤高の人」より。

槍ヶ岳を死ぬまでにまた見ることが出来た！
私、焼岳の山頂で泣きました。

北東。
正面はたぶん蝶が岳でしょう。

東は霞沢岳。

遥かかなたに南アルプス。
頂上で２０分間、絶景を堪能しました。

外人さんが結構多い。なんか海外での自分みたい。

１５時、登山口に戻ってきました。
下りは楽！

こんにちは。

７０歳のおじいさんクライマーとは、朝の１０時過ぎ、焼岳小屋から２０分くらいのところにある新中尾峠展望台で出会いました。この方とは、ところどころで一緒になり、１５時過ぎこの梓川沿いでも一緒になり、おしゃべりしながら上高地バスターミナルまで歩きました。内容は位置の特定。その道通ったかどうか。
「まんなかに岳沢。ジャンダルムに奥穂高岳。吊尾根に前穂高岳。あそこが岳沢ヒュッテで、重太郎新道が前穂に延びてる。」
楽しい一時でした。

荷物を受け取り、やってきたのは河童橋。

今日はここに泊まります。
泊まるのは３回目。
お気に入りのキャンプ場です。

温泉付き。ありがたい。

お気に入りの食堂。
売店で買い出しもしました。
結びの一番。関西出身者どおしの対決。貴景勝対豪栄道。豪栄道の勝ち。さすが大関！

美味しくいただきました。

必需品。

２日目終了。
おやすみなさい。

２３時３０分からテントにポツポツという音。万事休す。
台風１７号接近。
２５時、いよいよテントに降りかかる雨の音が本格化。

明日の乗鞍岳予定は中止決定。また別の日に行こう！

翌朝。

お天気思わしくありません。

上高地さようなら。いい思い出ありがとう。

最後までお読みくださりありがとうございました。

この旅行記へのコメント （2）

• ヒコにゃんさん 2019/09/26 05:17:08

  お励ましのコメントありがとうございます

  今回は、晴天に恵まれラッキーでした。お天道様からのプレゼントかなとも思ってしまいました。山は景色も楽しめるのでいいですよ。
  さて、私、鯨さんに触発され、ウイリアムサローヤン著の僕の名はアラム読ませていただきました。相当変わり者のアラム君。こんな子供を生み出したアルメニアはどんな国。カフカス山脈を背にするジョージアとアゼルバイジャン。どんな山があるのかな。病気が治れば、是非行ってみたいです。

• 鯨の味噌汁さん 2019/09/25 18:42:11

  山のことはさっぱりわかりませんが

  病をおしての登山、その先に開ける山塊、そして小さく見える槍ヶ岳、しっかり読ませていただきましたよ！ その気持ちの強さで病気が退散しちゃうといいですね。
  ちなみにワシも連休は長野でした。麓の温泉に浸かってましたが…