2019/09/05 - 2019/09/05
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falcon38さん
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松方コレクションの返還と国立西洋美術館設立にまつわる話には、実に感慨深いものがあります。開催期間の終わりも迫った9月上旬、ひねくれfalconが行ってきました。
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国立西洋美術館は、2017年の「北斎とジャポニスム展」以来2年ぶりです。
今日も暑いです!(>_<) -
会場では、チケットを購入する列ができていますが、
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JR上野駅構内の公園口改札手前でも、入場券を売っています。
5秒で買え、待たずに入場できました\(^o^)/
これから行かれる方は、ぜひこちらでお求め下さい。 -
会場入口の、デジタル復元されたモネの「睡蓮、柳の反映」です。
今回の注目の一つで、ここだけは撮影OKです。 -
この絵は松方がモネと会って購入した後、数奇な経過をたどり劣悪な環境下にあったため、実際は下半分しか残っていないのです。
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これがその下半分の絵。本物です。
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修復に大変な苦労を要したことは、NHK番組「モネ「睡蓮」~よみがえる“奇跡の一枚”」が描いています。
画像は、この番組からお借りしています。 -
修復場面。
松方のコレクションは第二次世界大戦後、敵国(=日本)の所有物として押収されましたが、戦後に多くはフランス政府から返還されたそうです。その時の条件が、国立西洋美術館の設立です。コルビジェが設計って、そういう訳だったのか・・・
しかしこの絵は、わずか3年前にルーブル博物館の収蔵庫に眠っているのを発見されたというからオドロキです。
ということは、ルーブルの収蔵庫っていまだに全部をチェックしてるわけではないのか? -
損傷される前のこの絵を記録した写真の乾板が昨年フランスで発見されたといいますから、これもまた驚きです。
この白黒写真で、失われた絵の上半分がわかったとのことです。
その後、上半分の色を復元する作業が始まることになるのでした。 -
モネの多数の作品や今回発見された絵を参考に、白黒写真から元の色調を推定していったらしいです。それにはモネの絵を白黒にし、元の色調との関係を分析するとのことです。その学習の回数は100万回を越えたと番組では言っていました。
でも本当に、そんなことが正しくできるのでしょうか?発見された乾板は銀塩写真のように見えます。ところが番組では、4億画素の超高精細カメラでフラッシュを使って撮影していました。だったら搭載エンジンの特性でバイアスがかかると思いますし、銀塩写真の白黒データにあてはめられるか検証できているのか疑問です。 -
そのためかどうかはわかりませんが、はたしてその復元結果は中間報告会で国立西洋美術館のスタッフたちからダメ出しを喰らいます。
その「理由」が素人の自分にはいまいち良くわかりませんが、専門家には感じるものがあるのかもしれません。直感とか印象とかは無視できませんからね。でも実際には存在しないものを、どう評価するのでしょうか?
どうやら「色彩や筆のタッチの再現が不十分」と理解しましたが、そういうことでいいのかな?
国立西洋美術館のスタッフの方からは、「真ん中が黄色みがかっているっていうか、黄緑がかっている」という指摘がされました。
あ゛~っ、これが4億画素のカメラとか100万回を越える学習とかしてAIが再現した結果なのかよっ!( ゚Д゚)
番組では「AIによるデジタル復元の意義そのものが問われる指摘でした」って、当たり前でしょ!これはギャグなんですか? -
さらに、「断面を見るとモネの絵は青、白、紫など10層くらい重なっていてその上に緑や黄緑が塗ってある。その厚み、デコボコが復元ではうまく出ていないのかな」との指摘に、技術者は声も出ません。
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専門家にそう言われちゃな~
3Dで再現を試みられるならならともかく、2Dでの再現ですから限界でしょう。しかし、それにチャレンジをいどむ技術者もスゴいものです。
そういう面からやり直して、6月の展覧会開催に間に合ったそうです。 -
今回の展覧会のキャッチフレーズは控えめです。
イアフォンガイドの解説も、事実を淡々と述べ好感が持てました。 -
2017年の「北斎とジャポニスム展」の「モネ、ドガ、セザンヌ・・・、みんなHOKUSAIに学んだ」とは大違いです。
スミマセン!ここから話はいったん「北斎とジャポニスム展」になり、既に4tra旅行記で述べたことではありますが繰り返させていただきます。 -
「北斎とジャポニスム展」の図録では、「研究成果」の結果「展示された名品約220点は、北斎作品にインスピレーションを得て創り出された」とされ、「北斎から何を学んだのか感じていただければ」と述べられています。
小生は、国立西洋美術館の人たちは研究者として信用できんのです。
ドガが北斎の相撲取りの絵を参考に踊り子を描いたというのならば、根拠を示して欲しいものです。だって、「研究成果」をふまえたんでしょう?
「似てる」とか「想起させる」とかは、素人でも言えます。
そんなの「研究成果」と言えるのでしょうか?
「参考にした」という根拠を知りたいです。 -
写真は、「北斎とジャポニスム展」の図録のものです。
モローの絵の背景が北斎の岩山(=須弥山)を参考にしたと主張するのなら、その根拠を示して欲しいものです。 -
カサットの少女の絵が北斎のメタボなオッサンの絵(左下)を参考にしたと主張するのなら、その根拠を示して欲しいものです。
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ジュール・シェレという画家の絵が北斎の足相撲の絵を参考にしたというならば、その根拠を示して欲しいものです。
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パリのギュスターヴ・モロー美術館で確かめてきましたが、展示されていた絵(左)の背景は国立西洋美術館の図録(右)と違っていました。
モローは、同一のテーマで複数の絵を描いたのでしょう。そのうちの一枚の背景が北斎を参考にしたことはあり得ないことではないと思いますが、実証が欲しいところです。
国立西洋美術館の主張をカラーコピーで説明員に見てもらいましたが、直ちには納得してくれませんでした。
詳しくはコチラ↓
https://4travel.jp/travelogue/11341768 -
マリー・カサット展が開かれたジャックマール・アンドレ美術館の学術員に図録のカラーコピーを見てもらいましたが、これについては見事にノーコメントでした(おそらく鼻にもかけられなかったか、絶句または爆笑されたのではないか?と推定しています)。
詳しくはコチラ↓
https://4travel.jp/travelogue/11343033 -
ギュスターブ・モロー美術館の説明員の方にも、マリー・カサットの絵とメタボなオッサンの絵のカラーコピーを見せたところ、「この研究者は何という名前ですか?」と聞かれました。
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いいのかな~、こんなこと言っちゃって・・・( ゚Д゚)
以上より、国立西洋美術館の主張がいかに国際的な検証をしていなかったかがわかる気がしました。 -
シェレの絵の邦題は「ジラール座」(←青い点線)となっています。しかしこの絵でもっと興味を引くのは、右上の「L'horloge Champs Elysées」(←ピンクの点線)ではないかと思います。
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「horloge」というのは、「時計台」のことです。
これは、ルーアンで撮影した有名なhorlogeです。 -
左の絵はポスターなのです。シェレはフレンチカンカンのお決まりポーズを「これぞパリの時計台なり~!」となぞらえたのだと思います。いくら似ているからといっても、北斎の足相撲を参考にしたとは世界中の誰もが考えないでしょう。
見方によっては、女性の手は短針と長針に見えるとも読めます。
この人気ポスター作家のモットーは、陽気さと軽やかさだったとか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%AC
どんな「研究」が、足相撲を参考にしたとの「成果」を導くのでしょう?
責任者、出て来いや~(*_*) -
シュレの絵が北斎を参考にしたのであれば、「フレンチカンカンの決めポーズも北斎の足相撲が起源だぁぁ!\(^o^)/」と言えるわけです。
そうなれば、フランスは日本を相手にしなくなると思います。
(「松コレ、返さなきゃよかった~( ゚Д゚)」 by フランス政府)
つまり・・・、
国立西洋美術館の言っていることは、デ・タ・ラ・メ?(>_<) -
話を「松方コレクション展」に戻します。
上の写真は技術者たちが白黒写真と多くのモネの絵をもとにデジタル再現した最初のものと、スタッフの皆さんの意見の後に修正したものです。
確かに上の中心部の黄色みが強い部分が修正されていますし、番組では「落ち着いた色使い」と解説していました。
でも唯一無二の本物が損傷されている以上、何がホントか答はないはずです。百人百様の結果となるのではないのでしょうか? 結局は一部の人達の主観でOK出してるんでしょ? -
中間報告会の画像をみると、資料は紙にプリントされています。こうした仕事をされた方々ならお分かりになられると思いますが、「印刷原稿」と映写またはモニターでのいわゆる「透過原稿」とは違いがあります。
なんだよ、技術者たちの努力の結果は印刷原稿で判断されたんかい?色調はプリンターやインクで結構違うんだが。番組では一部PCらしきものも見てましたが、実際に透過原稿でも評価していたんでしょうか? -
だって会場でのプレゼンは、暗い場所に映し出す透過原稿なんですから。
当然、輝度が加わるとキャンバスに描かれた絵よりもvividになります。
印象派は光にはうるさいでしょうからね。
ただ専門家集団がこのことを考慮しなかったとは考えられませんが、どうなっていたのでしょう? なにしろ「北斎とジャポニスム展」を主催した人たちです。なんでもありなのでしょうか。
うちわだけで討論してますが、モネの絵の再現についてはフランスの複数の研究者の意見を聞くことも必要なのではないでしょうか?
「北斎とジャポニスム展」にデタラメがたくさんあった原因は、検証の欠如です。根拠の薄い個人的推論を、検証もなく内部で容認したことです。地道に国際的検証を重ねて、堂々とアウェイを相手に主張し日本国民に示して欲しいです。それができない研究者たちは、国立機関から、とりわけ日仏文化交流の至宝とも言える国立西洋美術館から退いてもらいたいです。
それと再現が開催の6月に間に合ったっていうのが、出来すぎ。コレって今回の目玉の一つで、最初から予定されていたものですよね?まさか、出来レースなんてことは・・・
考えすぎか? う~ん、わかんないな~(*_*) -
おまけですが、「アコースティガイド・ジャパン」って何者?
音声ガイドは、HPにアクセスすれば誰もが携帯等で無料で聴けるようにしてほしいです。国立のくせにボリ杉!と言いたいところですが、美術館じゃなくて株式会社アコースティガイドに払っていたのか(>_<) -
帰りがけに、同じく憂慮している仲間を見つけて安堵しました( ゚Д゚)
【付記】
以前、疑惑の展覧会「北斎とジャポニスム展」について4traに上梓させていただいたところ、会員の皆さまからいくつかのご教示を頂きました。今回新たに例を加え、ご紹介させていただきます。
これらの作品が「研究成果」の結果、「北斎にインスピレーションを得て創り出された」と主張され、「モネ、ドガ、セザンヌ・・・、みんなHOKUSAIに学んだ」と日本の国立西洋美術館から発信されています。 -
モネ「木の間越しの春」と、「富嶽百景」
説明文:このような「木の間越し」の風景は、北斎の『富嶽百景』の中の「竹林の不二」と似通っている。 -
ドガ「背中を拭く女」と、「北斎漫画」
説明文:北斎はこうした人々のくつろいだポーズや、ちょっと滑稽な姿を鋭く観察し、『北斎漫画』をはじめとする絵本に掲載した。そのような姿勢は、取り澄ましたモデルの姿を描くのに飽き足らなかったドガの目を引き、新しいタイプの裸婦像が生まれた。 -
「富嶽三十六景」と、セザンヌ「サント・ヴィクトワール山」
説明文:西洋において、「富嶽三十六景」や『富嶽百景』の連作がもった意味は大きかった。一つの山の姿をさまざまな時間や角度から描く北斎の連作への意識は、日本美術に無関心を装っていたセザンヌにも、強く働きかけたと考えられる。 -
ロートレック「ムーラン・ルージュ」と、「北斎漫画」
説明文:画面中景で脚を振り上げ、シャユ踊りをするラ・グーリュの姿は、『北斎漫画』が描くユーモラスな踊りの表現を思わせる。 -
メアリー・カサット「母と子ども」と、「北斎画鏡」
説明文:丸々太った子を抱いた背を向ける母親は、歌麿の優美で優しげな成熟した女性=母と愛らしい子どもの組合わせとは少し違った滑稽さ、自然さ、何気なさが感じられ、カサットが『北斎漫画』などの絵本を知っていたことが推測される。 -
ゴーガン「水浴の女たち」と、「北斎漫画」
説明文:本作の水着姿の女性たちの姿も、あるいは北斎の版本に描かれる平坦で簡略的に描かれた人物像から想を得ているのかもしれない。 -
フランシス・ジュールダン「白い猫」と、北斎「一筆画譜」
説明文:ジュールダンによる猫は、北斎の『一筆画譜』中の背を向けた狐の一筆書きを想起させる。 -
オディロン・ルドン「聖アントワーヌの誘惑より」と北斎「百物語 さらやしき」
説明文:人間の頭部に魚類か爬虫類のような胴部をもつルドンの怪物は、『北斎漫画』十編で巨大な頭部と両腕のみで表された霊や、連なる皿にもとぐろをまく蛇にも見える胴体をもつ《百物語 さらやしき》のお菊の霊と比較できよう。
その他あまりにたくさんありすぎて載せきれませんが、ほとんどが根拠を示せない薄弱な推定の文体に終始している点が特徴で、この展覧会の危険な本質を物語っています。
加えて、敵国資産とされた松方コレクションの返還と未来をみすえた国立西洋美術館設立にまつわる日仏文化交流の話を考えると、残念な気持ちを禁じえません。
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