2019/08/09 - 2019/08/10
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Pメテオラさん
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サンチアゴでの週末にサンクリストバルの丘にあがった。都会の真ん中にある緑の丘は、市民の手軽な憩いの場。ケーブルカー乗り場は長蛇の列だった。丘のてっぺんのマリア像は、どこにでもある光景だが、はるか彼方に連なるアンデスの雄峰は、やはりサンチアゴならではのもの。昼食をはさんでぶらぶらと進んで行きついた先は、下町ムードいっぱい、いろいろな人たちがいっぱいの中央駅周辺のショッピングセンター。少し用心した方がいいなというムードがあって、これがチリの平均的な姿のような気がした。2-3日では、サンチアゴ観光スポットの半分くらいした体験できなかったのが少し残念だった。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
1 まず情報収集
サンチアゴの市内地図や観光スポット案内があるかも知れないと思って寄ったのが直営らしき観光案内所。プロビデンシア通りの、ヌエストラ・セニョーラ教会の対面にある。最寄り駅はメトロ1号線ペドロ・デ・バルディビア駅だ。
チリ全土の基本的な観光情報は揃っていたし、サンチアゴ中心部の観光用地図ももらえた。このくらいで良しとしよう。 -
青空に映える例の教会。Igresia de Nuestra Sen'ora de la Divina Providencia。
たぶん、フランス語で言うと”ノートルダム”。 -
2 サンクリストバルの丘を目指して
市内地図をもらって東西南北のイメージをはっきりさせることができた。朝のお散歩を兼ねて、プロビデンシア地区からサンクリストバルの丘のふもとを目指した。
ちょっと目を惹く建物は、字面を追うと「東方劇場」。アジアを指すオリエントではなく、単に”東座”程度の感じがした。 -
マポーチョ川に架かる橋の上から、サン・クリストバルの丘の頂上を見やる。
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丘のふもとは、都心部の超高級戸建て住宅街。こういう場所に住めるのならば、東京でもサンチアゴでもリッチな暮らしができるのだろう。側道には、電線が張ってあるので、つい、東京を思い出してしまう。
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3 テレフェリコに乗って
川を渡って、徒歩15分ほどでサン・クリストバルの丘の公園に着いた。入園無料。入口の案内看板で、山頂までロープウェーで行って、反対側に下山するときはケーブルカーが利用できることを確認した。 -
ロープウェーの切符売場と乗り場。私の乗るルートは、「コンビナード:Combinado」というパターンの切符だ。
週末のサンクリストバルの丘は、かなりの人出と耳にしていたが、プロビデンシア側の登山口はガラガラ。もう午前11時だったけれども、サンチアゴっ子にとっては、少し早い時間帯のようだ。 -
ロープウェーは英語の言い方。スペイン語、フランス語、イタリア語などでは”テレフェリックとか、テレフェリコ”だ。
コンビナードの通し切符は、金4420ペソ也。約700円。プロビデンシア一帯の先進国レベル物価感覚からすると安い。 -
まだ新しく、清潔感のあるロープウェー(テレフェリコ)のゴンドラ。小さいゴンドラが、次々と動いているタイプ。人が少ないので、1グループ1基で乗る。私にも1基あててくれた。
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4 サンチアゴVIEW
ロープウェーが動き出すと、すぐに眼下に見えたのが、さっき歩いてきたペドロ・デ・バルディビア通りと、周囲の高級住宅街。優雅な街並みである。 -
イチオシ
次第に高度を上げるに連れ、背後にプロビデンシアやラス・コンデス地区の新しいビル街が見えてくる。視界の中心に来るのは、やはりコスタネラ・センターののっぽビルだ。
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今日は、晴れているもののスモッグがかかっている。丘の上に近づくと、下界がぼんやりと見えなくなった。
アンデスは、遠きにありて雪景色。 -
もう少しで、ロープウェーの終点。眼前に電波塔や、丘の頂上にたつ純白のマリア像が大きくなってきた。
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5 サンチアゴでウスケラ発見
ロープウェーは、乗換なしで、ふもとから約15分でサン・クリストバル山頂駅に着いた。
山頂駅も、まだ、待ち人は少ない。案内を見ると「1、2名の列」と「3名以上」の列に分けられているから、混むときは相乗りが当然になるようだ。 -
山頂駅から出ると、マリア像もかなり大きく見えるようになった。西向きで建っているので、昼過ぎまで逆光だ。
丘の上の聖像は、日本風に言えば「サン・クリストバル観音」だあ。 -
マリア像の立っている高台の上り口にあるこじんまりした「聖母受胎教会」。
これなら、お決まりの風景でしかなかったのであるが・・・・。 -
教会前の小空間が、なんと「バスク広場:Plaza Vasca」という名前。
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そして、スペイン語に上位して、ウスケラ(バスク語)が刻まれていたのだ。曰く、「Euzko Enparantza:ウスコ・エンパランツァ」。
こんなところで、バスク関連のスポットに出逢うとは思っても見なかった。地球人類の旅する習性に、改めて感動。 -
聖母受胎教会は扉が開いていて、中を見学できた。清楚な祈りの空間に黙礼しつつ内部を一周した。
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イチオシ
6 マリア像に迫る
教会脇の階段を昇り詰めると、マリア像の真下に出た。台座の中にも、しっかりと入れるようだ。
直下から見上げたマリア観音。夕方になると西日が当たってきれいなんだろうな、と思った。 -
内部には、小さなマリア像が安置されていた。あまり古い彫り物ではなさそう。女神は優しく微笑んでいた。
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壁面にはキリスト教的な絵。描いてから時間はあまり経っていないようだ。そして、すぐに黒ずんだり絵具が剥がれたりしないかと心配になってしまう書きっぷり。けれども、微笑ましいのが救いかな。
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7 マリアさまの視点でサンチアゴ
マリア像の台座一帯も、サンチアゴの展望台。東には、スモッグに霞む新都心と、背後に連なるアンデスの峰が見えた。 -
サン・クリストバルの丘の、新都心とは反対側の斜面。こちらもスモッグに霞んでいた。びっしりとマンションや住宅、工場などが広がっていて、サンチアゴは大都会だなあと実感できた。
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8 フニクラは大混雑
そろそろふもとに降りることにした。時間が経つにつれて、丘へ上がってくる人が増えてきた。キオスクにも人がたかりはじめた。 -
ケーブルカー(フニクラ)の山上駅。ロープウェーと違って、こちらは100年物だそうだ。
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ゆっくりとケーブルカーが上がってきた。
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イチオシ
車両は階段状。デザインは明らかに昔風。ゆっくりと上下する。途中の交換所でのすれ違い。山へ上がる車両は満員だ。
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丘の斜面に咲いている早春の花。たぶん、アーモンド。うすいピンクの清楚な姿が春の訪れを告げているかのよう。
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斜面に生えている大きな木に咲く黄色い派手な花は、おそらくミモザ。野生の木が多く、郊外の山にも黄色い模様が点々としていた。
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ふもとに降りてくれば、ケーブルカー乗り場は長蛇の列。家族連れ、カップル・・・、と思い思いにサン・クリストバルの丘に集うた面々だ。
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ちょっと古城風のケーブルカーの山麓駅。順番待ちの列は延々と伸びていた。
知らず知らずのうちに、市民意識からすると逆ルートで丘を昇り降りしたようだ。大混雑に巻き込まれずラッキー!それとも、サンチアゴ市民の普段着の行列に加われなくて残念?どっちだろうか。 -
9 ミニ行楽地ピーノ・ノーノ通
ケーブルカーの駅から最寄りの地下鉄駅まで真っすぐ伸びる、ピーノ・ノーノ通り:Pino Nono。道の両側に、観光地風のカフェ、ちょっと粋なカフェ、屋台の安売り店などが軒を並べていて楽しい。そして、スリにもご用心!。 -
マポーチョ川を渡ったところが、イタリア広場と地下鉄バゲダーノ駅。
この辺にも、高層ビルのきれいなオフィスが数軒、にょきっと頭を出していた。
「みやこは、立派ですねえ」、と、ため息がでる。 -
イタリア広場の銅像やモニュメント。ヨーロッパ人の子孫なので、こういう造りが好きなんだなと納得。銅像の人物像は、入植者の視点から見た偉人なのだろうと想像しながら通った。
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週末の昼下がり。サン・クリストバルの丘へ通じるピーノ・ノーノ通りには、地下鉄の出口から絶えることなく市民が出てきた。
私は、歩き疲れたので地下鉄に乗って移動。 -
10 西へ行けば下町ムード
買い物と休息後に出直して降りたのは、メトロ1号線サンチアゴ大学駅。駅と直結してアラメダ・バスターミナルがある。周りは団地だらけ。サンチアゴ初体験のプロビデンシアやラスコンデス地区が、チリでは例外的に高級な市街地だったんだと、実感できる場所。このあたりが、チリの平均値なんだろう。それでも、十分に整備された住宅地区で、緑地も十分に広い。ゴミが舞い、悪臭が漂うなんてこともない。 -
サンチアゴの下町ムードを求めて、中央駅方向に1駅、アラメダ大通りを取って返した。少し用心した。
写真のビルはメディカル・センター。立派な施設である。南米の優等生と言われるチリの経済力を証明している感じだ。 -
一帯には、大型ショッピングセンターが軒を並べている。雰囲気は、ぐっと庶民的な感じ。商品をところ狭しと並べて、いつもバーゲンセールのような雰囲気の店舗が多い。
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イチオシ
12 駅の衰退、ショッピングセンターの隆盛
15分ほどで、中央駅:Estacion Central、へ着いた。名前のとおり、鉄道全盛期だったころのチリ鉄道網の中心。長距離列車の始発駅だったのだろうが、いまでは1日に数本の中距離急行と、近郊通勤電車の発着駅になった。
その代わり、駅を取り囲んで大型、安売りショッピングセンターが客を集めている。 -
駅前にも地下鉄連絡通路にも露店がわんさか出ている。客引きの声もすざましい。店主や歩いている人の肌の色も、新都心よりバラエティにとんでいる。
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地下鉄エスタシオン・セントラル駅構内。中央駅を結ぶ連絡通路には人がいっぱい。大半が鉄道利用客でないところがサンチアゴ風。
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ドーム型の中央駅舎は、よく見れば、しっかりした造りで、落ち着いたデザイン。
屋根の下を行き来する人は、ほとんど買い物客だ。服装やしぐさも庶民風。チリの多数派ムードは、やっぱりこっちなんだろうなと思った。 -
近郊電車ホームには改札口がある。改札内の人はぐっと少ない。
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改札口からのぞくと、チリ国鉄の近郊電車が停まっていた。近代的できれいそうな電車。地上を走るメトロ感覚だ。プラットホームもきれいだし、車体の落書きもなく、チリの真面目な国民性が伝わってきた。
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別のプラットホームには、違う形式の電車が停まっていた。今回は、チリの電車を見るだけ。
「再訪して、チリの鉄道に乗ることはあるんだろうか」
「多分、ないと思う」 -
隣接のショッピングセンター内には、スーパーマーケットや専門店がたくさん入っている。けれども、悲しいかな、買いたいモノはなかった。
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ほとんどすべてが庶民的な品で、どこにでもある衣料品やケータイ用品。あるいはカフェや持ち帰りサンドウィッチの店などなど。観光客用の土産店や、サンチアゴご当地グッズの店は皆無。ここは、観光都市ではないのだと、つくづく実感した。
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それにしても、いっぱい人が歩いている。怖い感じはしないが、雰囲気は明らかに新都心とは違った。ガイジン観光客には分かりくいが、ここも、かなり貧富の差がある社会だ。
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夕暮れの中央駅前に再び出た。商品をいっぱい吊るした露天の群れがすごい。
活気あふれるサンチアゴの下町ショッピングセンター風景に浸れて満足。
いくら観光都市ではないと言っても、もう1-2日、街中を楽しめたら良かったのにな、と少し悔やんだサンチアゴ一般観光だった。
了
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この旅行記へのコメント (1)
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- ハイペリオンさん 2019/08/28 13:42:46
- はじめまして
- この旅は旅行記への「いいね!」をありがとうございました。
どんな方なんだろうと思い、クリックしたところ、かつて訪れ
たサンチアゴの写真がたくさんあって、とても懐かしくまた新
鮮な思いがしました。
私がチリを訪れたのは約30年前で、ちょうど軍政から民政に移
る時で、新大統領就任式の日でした。アラメダ通りがチリの国
旗で埋め尽くされた光景は今も鮮明に覚えています。
当時は、マポチョ川沿いの安宿に泊まっていたので、プロビン
シアの方はほとんど知りませんでした。一度だけ行った記憶が
あるのですが、白人系の身なりのいい人たちが闊歩していて、
マポチョ駅周辺とはえらい違いだなあと思いました。
スモッグが多いのは相変わらずのようですが、ガラス張りの高
層ビルが建ち、鉄道もそこそこ整備されているようで、チリも
それなりに進歩しているようでうれしくなりました。
もう一度行きたいとずっと思っていますが、なかなか実現でき
ませんが、こうして現在のチリの様子を少し見ることができて
とても嬉しく思いました。
では。
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