イグアスの滝周辺旅行記(ブログ) 一覧に戻る
17年11月18日(土)、日本出発から10日が過ぎた。リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で2泊を過ごし、次の目的地に向かう。まだ夜明け前の朝6時。ちゃんとタクシーが来てくれる。ホテルチェックアウトも問題なく終わり空港へ。ちなみにリオのホテル、2泊で310R$(約1万1千円)だった。<br /><br />6時半頃、問題なくアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港(Aeroporto Internacional do Rio de Janeiro/Galeao -Antonio Carlos Jobim)、通称ガレオン空港(Aeroporto do Galeao)に到着。この日利用するのはゴル航空(GOL Linhas Aereas Inteligentes)。01年に大手長距離バス会社によって設立されたブラジル初の格安航空会社。旅行代理店を通さない直接予約を基本とし、インターネット予約やE-チケットを活用し、さらに座席指定不可とすることで人件費や中間コストを抑えることで格安運賃を実現。急成長を遂げ、TAMブラジル航空(LATAM Airlines Brasil)とともにブラジル有数の航空会社となった。私ももちろんネット購入で。US$建てで88.56だったので、1万円足らずだった。<br /><br />定刻7時25分、飛行機はフォスドイグアス(Foz do Iguacu)に向かう。ブラジル南部、パラナ(Parana)州の都市で、イグアスの滝(Cataratas do Iguacu)に最寄の国際観光都市。ここでイグアス川(Rio Iguacu)がパラナ川(Rio Parana)に合流するのでイグアス川の河口と云う意味。定住が始まったのは1881年と云われる。1959年から町の西側を流れるパラナ川の対岸のパラグアイ(Paraguay)とを結ぶ橋(Ponte Internacional da Amizade)の建設が始まり65年に完成、71年には町の北20㎞にある中国の三峡ダムに次ぐ世界第二位の水力発電用ダムのイタイプダム(Usina Hidreletrica de Itaipu)の建設が始まり84年に稼働開始。さらに82年から85年に掛けては町の南側を流れるイグアス川の対岸のアルゼンチン(Argentina)とを結ぶ橋(Ponte Tancredo Neves)が造られ、人口が増えた。現在の人口は約26万人。<br /><br />ゴル航空のボーイング737機はほぼ予定通りに9時35分頃、フォスドイグアス国際空港(Aeroporto Internacional de Foz do Iguacu)に到着。そう云えば、この便はなぜか木曜日だけは飛んでいないので、日程計画を立てた時に一つのネックではあった。まあ、週6便飛んでるので影響は少なかったが。この空港は市内の南西約12㎞にある空港で74年開港。国内線だけでなく、ペルー(Peru)のリマ(Lima)との国際線も飛んでいる。また、季節便だがオーストラリア(Australia)のシドニー(Sydney)とも結ばれている。<br /><br />この空港はイグアスの滝のブラジル側の入口まで3㎞ほどのところにあり、ゲートには大きな荷物も預けられるとの情報もあったのだが、半日で観光できるとの情報もあったので、いったん町に行ってホテルにチェックインすることにする。町のターミナルから空港経由で滝の入口までを路線バスが結んでおり、空港から方向を間違えないようにしてまずは町へ向かう。確か一律運賃で3.5R$(130円くらい)だったと思う。このバス、まさに普通の路線バスで、前から乗り込んで料金を払うと、通路に設置されたゲートのロックが解除されて後ろに進めるのだが、このゲートが小さくてスーツケースが通らない。苦労して、ゲートの上を通した。この時、一つ決めたことが。今後はスーツケースを持った移動の時は路線バスに乗るのは止めた! 若い頃の旅はバックパッキングだったのでそういう事態にも対処できたのだが、スーツケースでは無理。当初計画ではこの先も空港からの移動に路線バスと云うのもあったのだが、ここできっぱり止めた。<br /><br />さて、そんな決断をしながら、バスは小雨の中をフォスドイグアスの町に入り、繁華街の少し北にあるターミナル(Terminal de Transporte Urbano)に到着。ターミナルの約2ブロック南にあるホテルに無事到着し、チェックイン。スーツケースを預かってもらって、身軽になって再び同じコースで滝に向かう。そう云えば、この旅で初めて、このホテルとの往復で傘をさした。ベネズエラ(Venezuela)のエンジェルフォール(Salto Angel)へのボートで一度降られたけど、ボートの上だし、傘は差さなかったので。ただし、この後天候は好転し、傘はまた長く使われることはなかった。バスターミナルで適当に食べ物を購入、11時過ぎに出たバスでやっと朝食(下の写真1)。この日はホテルの朝食時間前に出たし、機内食もないし、全く食べるヒマがなかった。指差しで買ったので、具体的には何だったか忘れたが、美味しかった。<br /><br />12時ちょっと前にバスは目的地のイグアスの滝のブラジル側ビジターセンター(Centro de Visitantes)に到着。まずはチケットを購入。63.30R$だったので、2300円くらい。これに園内移動バスの料金も含まれてるので決して高くない。12時のバスに乗れとのことだったので、すぐに乗り込みいよいよ滝へ向かう(下の写真2)。15分ほど乗ってカタラタス・トレイル(Parada Trilha das Cataratas)で下車すると目の前にイグアスの滝の一部が広がる(表紙の写真)。<br /><br />このイグアスの滝、名前も聞いたことがないと云う人は少ないだろうが、日本ではアメリカのナイアガラの滝(Niagara Falls)、アフリカのヴィクトリアの滝(Victoria Falls)と共に世界三大瀑布と呼ばれる滝。規模、水量とも世界一で、大小275の滝があり、最大落差約80m、滝幅は約4㎞。イグアスとは先住民の言葉で「大いなる水」を意味する通り、この滝は毎秒65,000トンという想像もつかないような大量の水を放出している。私はヴィクトリアの滝は訪れたことはないが、2回行ったナイアガラの滝と比べると本当にスケールが違う。かつてアメリカのセオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)大統領(当時)夫妻がここを訪れた時、夫人が「My poor Niagara... (かわいそうなナイアガラ…)」と云ったと云う話が有名だが、分かるわ・・・<br /><br />ブラジル南部大西洋に近いクリティバ(Curitiba)近くの海岸山脈(Serra do Mar)を源流として大陸内部を西に流れるイグアス川(Rio Iguacu)がパラナ川(Rio Parana)に合流する25㎞手前にある。イグアス川は全長1320㎞あり、ほとんどがブラジル国内を流れるが、パラナ川合流地点までの最後の115㎞はブラジルとアルゼンチンの国境となっており、イグアスの滝は川がアルゼンチン側に南下してUターンする部分にあるので、80%のエリアがアルゼンチン川となっている。<br /><br />なお、パラナ川は合流後はアルゼンチンとパラグアイの国境として南西に流れ、パラグアイ川(Rio Paraguay)を合流してアルゼンチンを南下、ブエノスアイレス(Buenos Aires)上流でウルグアイ川(Rio Uruguay)とさらに合流し、最後はラプラタ川(Rio de la Plata)となって大西洋に注いでいる。パラナ川も源流はブラジル南部だが、イグアス川との合流地点より上流210㎞はブラジルとパラグアイの国境となっており、イグアス川との合流地点はパラナ川以西がパラグアイ、イグアス川北がブラジル、南がアルゼンチンと、三国国境地点となっている。私はここではパラグアイには入らず、ブラジルから入りアルゼンチンに抜けたが、ブラジルからパラグアイには橋で簡単に行けるのでパラグアイに寄る人も多いようだ。私の娘が私より7年ほど前にここに来た時は、ボリビア(Bolivia)からパラグアイをバスで横断してブラジルに入ったそうだ。<br /><br />この辺りには1万年前から人類が住んでおり、11世紀初めからは先住民のグアラニー族(Guarani)が暮らしていたが、1541年にヨーロッパ人がこの滝を発見し、追い出された。その後1934年にアルゼンチン側が国立公園となり、39年にブラジル側も国立公園となった。国立公園指定エリアはアルゼンチン側が6万5千ヘクタール、ブラジル側はその3倍近い18万5千ヘクタールあり、合わせると東京都とほぼ同じくらいになる。1984年にアルゼンチン側が、86年にブラジル側が世界遺産に登録され、滝だけでなく周りのジャングルでは、動物、植物などアマゾンの豊かな自然を観察することができる。私の今回の南米旅行では、メインポイント6ヵ所のうちの一つで、最初に行ったベネズエラ(Venezuela)のエンジェルフォール(Salto Angel)、この前日行ったリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のコルコバードの丘(Morro do Corcovado)に次いで、3ヶ所目。<br /><br /><br />イグアスの滝ブラジル側散策に続く。

ブラジル イグアスの滝へ(To Cataratas do Iguacu, Brasil)

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2017/11/18 - 2017/11/18

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旅行記グループ イグアスの滝

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ちふゆ

ちふゆさん

17年11月18日(土)、日本出発から10日が過ぎた。リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で2泊を過ごし、次の目的地に向かう。まだ夜明け前の朝6時。ちゃんとタクシーが来てくれる。ホテルチェックアウトも問題なく終わり空港へ。ちなみにリオのホテル、2泊で310R$(約1万1千円)だった。

6時半頃、問題なくアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港(Aeroporto Internacional do Rio de Janeiro/Galeao -Antonio Carlos Jobim)、通称ガレオン空港(Aeroporto do Galeao)に到着。この日利用するのはゴル航空(GOL Linhas Aereas Inteligentes)。01年に大手長距離バス会社によって設立されたブラジル初の格安航空会社。旅行代理店を通さない直接予約を基本とし、インターネット予約やE-チケットを活用し、さらに座席指定不可とすることで人件費や中間コストを抑えることで格安運賃を実現。急成長を遂げ、TAMブラジル航空(LATAM Airlines Brasil)とともにブラジル有数の航空会社となった。私ももちろんネット購入で。US$建てで88.56だったので、1万円足らずだった。

定刻7時25分、飛行機はフォスドイグアス(Foz do Iguacu)に向かう。ブラジル南部、パラナ(Parana)州の都市で、イグアスの滝(Cataratas do Iguacu)に最寄の国際観光都市。ここでイグアス川(Rio Iguacu)がパラナ川(Rio Parana)に合流するのでイグアス川の河口と云う意味。定住が始まったのは1881年と云われる。1959年から町の西側を流れるパラナ川の対岸のパラグアイ(Paraguay)とを結ぶ橋(Ponte Internacional da Amizade)の建設が始まり65年に完成、71年には町の北20㎞にある中国の三峡ダムに次ぐ世界第二位の水力発電用ダムのイタイプダム(Usina Hidreletrica de Itaipu)の建設が始まり84年に稼働開始。さらに82年から85年に掛けては町の南側を流れるイグアス川の対岸のアルゼンチン(Argentina)とを結ぶ橋(Ponte Tancredo Neves)が造られ、人口が増えた。現在の人口は約26万人。

ゴル航空のボーイング737機はほぼ予定通りに9時35分頃、フォスドイグアス国際空港(Aeroporto Internacional de Foz do Iguacu)に到着。そう云えば、この便はなぜか木曜日だけは飛んでいないので、日程計画を立てた時に一つのネックではあった。まあ、週6便飛んでるので影響は少なかったが。この空港は市内の南西約12㎞にある空港で74年開港。国内線だけでなく、ペルー(Peru)のリマ(Lima)との国際線も飛んでいる。また、季節便だがオーストラリア(Australia)のシドニー(Sydney)とも結ばれている。

この空港はイグアスの滝のブラジル側の入口まで3㎞ほどのところにあり、ゲートには大きな荷物も預けられるとの情報もあったのだが、半日で観光できるとの情報もあったので、いったん町に行ってホテルにチェックインすることにする。町のターミナルから空港経由で滝の入口までを路線バスが結んでおり、空港から方向を間違えないようにしてまずは町へ向かう。確か一律運賃で3.5R$(130円くらい)だったと思う。このバス、まさに普通の路線バスで、前から乗り込んで料金を払うと、通路に設置されたゲートのロックが解除されて後ろに進めるのだが、このゲートが小さくてスーツケースが通らない。苦労して、ゲートの上を通した。この時、一つ決めたことが。今後はスーツケースを持った移動の時は路線バスに乗るのは止めた! 若い頃の旅はバックパッキングだったのでそういう事態にも対処できたのだが、スーツケースでは無理。当初計画ではこの先も空港からの移動に路線バスと云うのもあったのだが、ここできっぱり止めた。

さて、そんな決断をしながら、バスは小雨の中をフォスドイグアスの町に入り、繁華街の少し北にあるターミナル(Terminal de Transporte Urbano)に到着。ターミナルの約2ブロック南にあるホテルに無事到着し、チェックイン。スーツケースを預かってもらって、身軽になって再び同じコースで滝に向かう。そう云えば、この旅で初めて、このホテルとの往復で傘をさした。ベネズエラ(Venezuela)のエンジェルフォール(Salto Angel)へのボートで一度降られたけど、ボートの上だし、傘は差さなかったので。ただし、この後天候は好転し、傘はまた長く使われることはなかった。バスターミナルで適当に食べ物を購入、11時過ぎに出たバスでやっと朝食(下の写真1)。この日はホテルの朝食時間前に出たし、機内食もないし、全く食べるヒマがなかった。指差しで買ったので、具体的には何だったか忘れたが、美味しかった。

12時ちょっと前にバスは目的地のイグアスの滝のブラジル側ビジターセンター(Centro de Visitantes)に到着。まずはチケットを購入。63.30R$だったので、2300円くらい。これに園内移動バスの料金も含まれてるので決して高くない。12時のバスに乗れとのことだったので、すぐに乗り込みいよいよ滝へ向かう(下の写真2)。15分ほど乗ってカタラタス・トレイル(Parada Trilha das Cataratas)で下車すると目の前にイグアスの滝の一部が広がる(表紙の写真)。

このイグアスの滝、名前も聞いたことがないと云う人は少ないだろうが、日本ではアメリカのナイアガラの滝(Niagara Falls)、アフリカのヴィクトリアの滝(Victoria Falls)と共に世界三大瀑布と呼ばれる滝。規模、水量とも世界一で、大小275の滝があり、最大落差約80m、滝幅は約4㎞。イグアスとは先住民の言葉で「大いなる水」を意味する通り、この滝は毎秒65,000トンという想像もつかないような大量の水を放出している。私はヴィクトリアの滝は訪れたことはないが、2回行ったナイアガラの滝と比べると本当にスケールが違う。かつてアメリカのセオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)大統領(当時)夫妻がここを訪れた時、夫人が「My poor Niagara... (かわいそうなナイアガラ…)」と云ったと云う話が有名だが、分かるわ・・・

ブラジル南部大西洋に近いクリティバ(Curitiba)近くの海岸山脈(Serra do Mar)を源流として大陸内部を西に流れるイグアス川(Rio Iguacu)がパラナ川(Rio Parana)に合流する25㎞手前にある。イグアス川は全長1320㎞あり、ほとんどがブラジル国内を流れるが、パラナ川合流地点までの最後の115㎞はブラジルとアルゼンチンの国境となっており、イグアスの滝は川がアルゼンチン側に南下してUターンする部分にあるので、80%のエリアがアルゼンチン川となっている。

なお、パラナ川は合流後はアルゼンチンとパラグアイの国境として南西に流れ、パラグアイ川(Rio Paraguay)を合流してアルゼンチンを南下、ブエノスアイレス(Buenos Aires)上流でウルグアイ川(Rio Uruguay)とさらに合流し、最後はラプラタ川(Rio de la Plata)となって大西洋に注いでいる。パラナ川も源流はブラジル南部だが、イグアス川との合流地点より上流210㎞はブラジルとパラグアイの国境となっており、イグアス川との合流地点はパラナ川以西がパラグアイ、イグアス川北がブラジル、南がアルゼンチンと、三国国境地点となっている。私はここではパラグアイには入らず、ブラジルから入りアルゼンチンに抜けたが、ブラジルからパラグアイには橋で簡単に行けるのでパラグアイに寄る人も多いようだ。私の娘が私より7年ほど前にここに来た時は、ボリビア(Bolivia)からパラグアイをバスで横断してブラジルに入ったそうだ。

この辺りには1万年前から人類が住んでおり、11世紀初めからは先住民のグアラニー族(Guarani)が暮らしていたが、1541年にヨーロッパ人がこの滝を発見し、追い出された。その後1934年にアルゼンチン側が国立公園となり、39年にブラジル側も国立公園となった。国立公園指定エリアはアルゼンチン側が6万5千ヘクタール、ブラジル側はその3倍近い18万5千ヘクタールあり、合わせると東京都とほぼ同じくらいになる。1984年にアルゼンチン側が、86年にブラジル側が世界遺産に登録され、滝だけでなく周りのジャングルでは、動物、植物などアマゾンの豊かな自然を観察することができる。私の今回の南米旅行では、メインポイント6ヵ所のうちの一つで、最初に行ったベネズエラ(Venezuela)のエンジェルフォール(Salto Angel)、この前日行ったリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のコルコバードの丘(Morro do Corcovado)に次いで、3ヶ所目。


イグアスの滝ブラジル側散策に続く。

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