ザ・ラウンジ第17弾（ジョグジャカルタ・マリオット）朝食レストランと一体化したラウンジ

2019/06/24 - 2019/06/28

ジョグジャカルタ・マリオットのフロント階に「Ｍ Club」という名前のエグゼクティブラウンジがある。朝食レストランの横に隣接されたラウンジで、誰でも気軽に入れるような場所にある。ただし、クラブルーム以上のゲスト及びマリオットのプラチナ以上の会員のみ入室可である。

このラウンジの朝食サービスがユニークで秘密のドア（写真左上）を開けるとそこは朝食レストランの中になる。レストラン側からはルームキーがないと入れない仕組みになっている。よって席はラウンジ内に確保して食材をレストランに取りに行くことが出来る。

レストランがどんなに混んでいようが、ラウンジで実に静かな朝食が楽しめる。私は毎朝、新聞（ジャカルタ・ポスト）とパソコンを持参して２時間くらい、ラウンジ朝食を楽しんだ。

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エリア ジョグジャカルタ(インドネシア)

ジョグジャカルタ・マリオットの隣に巨大なショッピングモール（写真）がある。数年前にオープンしたもので、連日、大勢の人で賑わっている。その後にマリオットが出来た。

ジョグジャカルタ・マリオット（写真）に５連泊もすると自然とスタッフと顔見知りになり、ちょっと深い話をするようになる。例えば給料の話しとか…。それは後回しにしてまずはラウンジを詳しく見てみよう。

フロント・ロビー周辺（写真）はピカピカで超近代的ホテルの雰囲気がする。インドネシアの地方都市にいきなり出現した世界のマリオットホテルだ。地元の人の人気が非常に高いらしい。

ロビー階のよく目立つ所に「M Club」ラウンジ（写真）がある。入り口のドアが透明のガラスで出来ているので中まで丸見えだ。

チェックインはこのレセプションで座ってする。いつも若いスタッフ（男・女）数名が輪番で対応している。皆さん英語がすごくお上手で、こちらさえ英語がしゃべれれば何も問題ない。

M Club（写真）のオープンは午前６時から午後１０時まで、毎日営業している。北米のエグゼクティブラウンジのように週末は休みになることはないので安心して利用できる。　

朝食は朝６時から１０時までで、隣の朝食レストランと完全に一体化している。夕方の５時３０分から７時３０分までがカクテルタイムで食事が提供される。

カクテルタイムとしてお酒類は午後５時３０分から９時３０分まで、インドネシアはイスラム圏で禁酒のお国柄なのでお酒好きの人にとってはラウンジは利用価値大である。

ここからの写真がラウンジのダイニングエリアになる。「M Club」の利用者は他のサービスとして、１日２枚まで衣類のpressing（アイロンのみ）がある。その他、ビジネスサービス（ファックス、印刷等）、２時間の会議室利用等もある。

ダイニングエリアの一角（写真）が食材カウンターになっており、カクテルタイムの時は様々食材が置かれる。さて、本人＋１名以外に友人・知人をカクテルタイムに招待する場合は有料となる。料金は大人IDR300000＋税・サ。

ここで30万インドネシア・ルピアIDRから即座に日本円に換算できればあなたはインドネシア通である。これがなかなか難解だ。今現在（2019年6月29日）1IDR=0.0076円。よって、有料招待の費用300000は2284円となる。プラス税・サ。
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

私は1IDR=0.008円として頭の中で換算している。スタッフと給料やら不動産の話をすると○○ミリオン（100万）ルピアがよく出てくる。100万ルピア（1Mと略記）＝0.8万円（8000円）と頭の中に叩き込んでおくと結構楽に換算できる。
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

レストランスタッフとの話しであるが…、大学卒の新卒でジョグジャカルタに就職すると、初任給（月給）は2.5～3M、ジャカルタで就職すると3～6M、と言う。
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

初任給3Mルピアを日本円にすると2.4万円になる。日本の大卒初任給（20万円）と比べるとその差は天と地の差がある。ホテルのマネージャークラスでも10Mルピア（８万円）くらいという。日本の初任給の話を彼にしたら目をパチパチしてびっくりしていた。
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

このくらいの所得水準からすればホテル代金も当然安くなる。ローカルのホテルであれば１泊1000円～2000円が大半を占める。初任給の10分の1程度なので無理はない。日本でも月給20万円の人が泊まれるホテルとして１泊２万円が上限であろう。給料の10分の1のホテル代金は妥当性がある。
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

では、私の愛する世界のマリオットホテルの値段はいくらか？ジョグジャカルタ・マリオットの８月10日（土）（日本のお盆のトップシーズン）の最低価格をマリオットのホームページで調べてみた。１室２名利用で税・サ込みで約１Mルピア（約8000円）だった。日本人から見れば格安であるがインドネシア人から見ると？？？
写真：Day Long サービス　10:30～17:30

ジャカルタ・ポスト（６月25日）に興味深い記事が載っていた。不動産がらみの話で「Gove offers subsidized houses amid soaring prices」住宅価格が高騰しているので、政府が補助金を出して低所得者に住宅を供給するという話である。そのスケールがでかい！年間100万戸の住宅供給である。

この記事の中の基本データが興味深い。インドネシアのミレニアル世代（注）が現在のところ8100万人もいる。そして彼らは全人口の3分の1を占めるという。インドネシアの人口は約2.64億人(2017年)
注：2000年代に成人あるいは社会人になる世代。1980年代から2000年代初頭までに生まれた人のことを言う。現在19才～39才くらい。

ジャカルタ・ポストはこのミレニアム世代8100万人の所得分布（月収）を詳細に記述している。トップ6％は平均月収12Mルピア（9.6万円）次の14％が7～12M（5.6～9.6万円）次の34％が4～7M（3.2～5.6万円）そして、残りの46％が4M（3.2万円）以下、となっている。
写真：ラウンジからの眺め

インドネシアのミレニアム世代の80％が月収5.6万円以下。日本とインドネシアではもの凄く大きな所得格差がある。日本の平均的年金額（20万円程度）はインドネシアのミレニアム世代のトップ6％の２倍近い金額になる。
写真：Evening Cocktail （食事提供　17:30～19:30）

この所得格差こそ先進国に生まれた我々日本人の特典だと思う。日本で稼ぎ（又は年金をもらい）物価の安い東南アジアで使う。日本円とインドネシアルピアの「アービトラージ（裁定取引）」が可能となる。
写真：Evening Cocktail （食事提供　17:30～19:30）

今、私はそれを実行している最中である。もはや日本の高級ホテルには金額的に気楽に泊まれなくなってきたのでジョグジャカルタまで来た。ホテルの宿泊日数を格安に稼ぐための出稼ぎ旅行である。
写真：Evening Cocktail （食事提供　17:30～19:30）

今、日本では「老後の年金不足2000万円」問題が炎上しているが、この問題が沸騰すればするほど日本人は保守的になり節約に走る。これでは日本経済は沈滞する一方で、老後の人生が暗くなる。
写真：Evening Cocktail （食事提供　17:30～19:30）

ここは発想を変えて…
年金20万円あれば（インドネシアでは）かなり凄い！ジョグジャカルタ・マリオット１泊8000円、１ヶ月30泊して24万円、マンスリーレートを交渉すればもっと安くなるであろう。よって、日本の年金でマリオットホテルに住める。
写真：Beef Mongolian

目からうろこの逆転の発想だ。何だか楽しくなってきましたね。ただし、これは物価水準の低いジョグジャカルタの話しでジャカルタでは通用しない。バンコクでもクアラルンプールでもジャカルタでもホテル代金高騰中！シンガポールは論外（私は値段が高くて泊まる気がしない）
写真：Chicken Adobo

ジャカルタ・ポストの記事をそのまま受け取り「インドネシア人は貧しく日本人は裕福だ」と思うと今のインドネシアを見誤ることになる。経済発展著しいインドネシアでは中間層の経済力がアップし消費も旺盛だ。
写真：Pok Choy Mushroom

「物価の高いジャカルタやバンドンから大勢の人が（ホテル代金の安い）ジョグジャカルタ・マリオットに来てる」とラウンジスタッフが言っていた。ジャカルタの物価（特に飲食店）は日本と同じくらいになってきてる、という話も聞いた。
写真：カクテルタイムのフルーツ盛り合わせ

私が「日本のマリオットが高くなったので（ホテル代金の安い）ジョグジャカルタ・マリオットに泊まりに来た」と、そのスタッフに話すと、結構うけていた。
写真：カクテルタイムの私のオードブル類

ジャカルタ・ポストの住宅価格（マンションではなく一戸建）がまた興味をそそられる。政府の補助があるとはいえ安い！「平均価格153Mルピア（122.4万円）」これは低所得者向けの住宅供給であるが、ミレニアム世代の半数が月収4M（3.2万円）以下なので、彼らの年収38.4万円以下からすれば、年収の５倍程度になり、妥当な値段であろう。
写真：カクテルタイムの私のメイン料理

ジョグジャカルタには高層ビルはほとんどない。町を歩くと１階か２階建ての住宅が続く。現地の初任給レベルの１ヶ月2～3万円も出せば豪邸が借りられるのでは？
写真：カクテルタイムの私のパン類

ここから、退職後は「インドネシアの地方都市に移住する、またはロングステイする」という選択肢が出てくる。３万円で豪邸に住んでもまだ17万円も残っている。
写真：カクテルタイムの私のコーヒー・デザート類

月に2～３万円も出せば専属のお手伝いさんを雇って「掃除、洗濯、料理」全部やってもらう？健康に心配なら近くのドクターと専属契約して…、と私の夢想は限りなく広がっていく。
写真：マリオットホテルに隣接しているショッピングモール

目覚めの朝、いつものようにストレッチ体操をしてスタバのドリップコーヒーを淹れ、苦いブラックコーヒーを飲みながらパソコンを開く。朝の５時から７時頃までが私の知的生産のゴールデンタイムである。

朝食にラウンジに行く。まだ、誰も来ていない。いつもラウンジはガラガラである。好きな場所に席を取って、まずは朝食にする。

ラウンジの中にも普通の朝食メニューは用意されている。しかし、私はここはパスして隣のレストランに食材を取りにいく。

東南アジアの高級ホテルの朝食レストランは充実している。西洋料理、インドネシア料理、中国料理、インド料理、日本料理（寿司）と、様々なコーナーがある。
写真：エッグステーション

私は時々「Noodle Bar」（写真）に行って、野菜中心の温かい麺を作ってもらう。スープはチキンにして醤油を少し足すと美味くなる。朝、暖かいスープをお腹に入れると心身ともにほっとする。

寿司コーナーもあったが握り寿司がないのでパスをする。巻き寿司は炭水化物のかたまりなので遠慮しておく。

甘党の私はご飯・パンを食べる代わりにデザートで心を満たす。パンケーキとワッフルの見本（写真）が置いてあったので、スタッフに作ってもらう。

私の朝食第１弾、たっぷりの新鮮野菜、フルーツ、ハム、チーズ、特製ジュース類にコーヒー、完璧なオードブル類の出来上がり。

朝食第２弾は温かい料理から、日替わりでピックアップする。卵料理はオムレツ、目玉焼き、その他の付け合せは、地元の訳の分からない料理に挑戦する。

最後は甘い甘いデザートとカプチーノで朝食を締める。そして、コーヒーを飲みながらじっくり「ジャカルタ・ポスト」を読む。今回ほどじっくり地元の英字新聞を読んだことはない。それだけ得るものも大きかった。

２時間も朝食時間をラウンジで過ごしていると、また、何か食べたくなる。罪深いと言ようか、ラウンジには甘いデニッシュ、ドーナツ、スイーツが勢ぞろいしている。

甘党の私はどうしてもスイーツの誘惑に弱い。ラウンジのカプチィーノもクリーミーでうまい。パソコンを開いて２度目のデザートタイムにする。

そして、４トラの執筆に入る。このようにして、私はインドネシアに旅行しながら同時並行で旅行記を書いている。ジョグジャカルタ・マリオットに５連泊したあとは、ここからタクシーで１０分程度のところにあるホテル「シェラトン・ムスティカ・ジョグジャカルタ」に移動する。

最後に、お得情報を！
ジョグジャカルタ・マリオットは本当にお安く泊まれて、ラウンジアクセス可能なクラブルームでさえ１泊１万円（２名利用）程度である。日本のお盆前後に７泊しても７万円（１人3.5万円）ですむ。しかも朝食、夕食、アルコール付きだ。この時期のジョグジャカルタは乾季で朝、夕は本当に涼しく高原の風が吹く。プールサイドで寝転がっていれる。航空代金はLCC利用して何とか格安でジョグジャカルタに飛べば、安くて豪華なお盆休暇ができる。
→「シェラトン・ムスティカ・ジョグジャカルタ」に続く