フランス、イタリア　ローカル線一人旅（４）マントン、モナコ

2019/05/12 - 2019/05/24

　個人旅行５回目。今回も主にフランスの田舎を旅します。５年前、生きている実感が欲しい、久しぶりに英語を使いたい、と思い立った１回目が楽しくて回を重ねてしまいました。今回はヨーロッパ旅行の締めくくりに、コルド・シュル・シエルの「Marieさん」に会いに行きます。
　いつものように節約旅なので、高級レストランなどの話はありませんが、Marieさんとの食事や、ミシュランに紹介されている店、イタリアのパスタやピザ、それなりに食事も楽しみました。
　今はＴＥＲなどのローカル線もＥチケットそのままで乗車出来るようになったので、ほぼ全てを日本で予約して出発。２７万円でのんびり、楽しく旅を終えました。
　旅程
５月１２日　福岡空港～香港（CATHAY DRAGON航空）
５月１３日　香港～ BARCELONA（CATHAY PACIFIC航空）機内泊
　　　　　 空港～市内（AEROBUS）
　　　　　　BARCELONA～NARBONNE (TGV)
　　　　　　ナルボンヌ泊
５月１４日　NARBONNE～TOULOUSE (TGV)
　　　　　　TOULOUSE～VILLFRANCHE DE ROUERGUE (TER)
　　　　　　ヴィルフランシュ・ド・ルエルグ泊
５月１５日　VILLFRANCHE DE ROUERGUE～CORDES VIANDRAC (TER)
　　　　　　コルド・シュル・シエル泊
５月１６日　CORDES VINDRAC～TOULOUSE (TER)
　　　　　　TOULOUSE～NIMES (IC)
　　　　　　 NIMES～AVIGNON (TER)
　　　　　　アヴィニョン泊
５月１７日　CHATEAUNEUF DU PAPE、ORANGE観光 (BUS,TER)
　　　　　　アヴィニョン泊
５月１８日　AVIGNON～MARSEILLES (TER)
　　　　　　MARSEILLES～NICE (TER)
　　　　　　NICE～MENTON (TER)
　　　　　　マントン泊
５月１９日　MONACO観光 (TER)、MENTON　旧市街観光
　　　　　　マントン泊
５月２０日　MENTON～VENTIMIGLIA(VINTIMILLE) (TER)
　　　　　　 VENTIMIGLIA～CUNEO (RE)
　　　　　　 CUNEO～TORINO PORTA NUOVA (RE)
　　　　　　トリノ泊
５月２１日　TORINO PORTA NUOVA～MILANO CENTRALE (FR)
　　　　　　ミラノ泊
５月２２日　BERGAMO観光 (RE)
　　　　　　ミラノ泊
５月２３日　MILANO MALPENSA ～（CATHAY PACIFIC航空）
　　　　　　機内泊
５月２４日　～香港～福岡空港　（CATHAY DRAGON航空）

エリア マントン(フランス)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: キャセイパシフィック航空 キャセイドラゴン航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

５月１８日
　アヴィニョンからマントンに向かいます。今日はほぼ移動日。観光ばかりだと足が疲れるので、こういう日も大事。
Avignon Centre 　９：４１発　ＴＥＲ１７７０５
Marseille 　　 　１１：５８着　
Marseille 　 　　１４：２８発　ＴＥＲ１７４７７
Nice 　　　　　１４：３８着
Nice 　　　　　 １５：０７発　ＴＥＲ８６０４９
Menton 　　　　１５：４７着
　マルセイユ駅に到着。この車両の出入り口は狭くて段差が大きい。大きなスーツケースの乗客は苦労していました。　

　ホームの途中に改札機のようなものが有りますが、現在は関係ないようです。

　マルセイユ駅に到着。　
　マルセイユは思い出の地。４０年前この近くに１ヶ月程滞在し、週末に初めて一人でリヨンに一泊の列車旅行した時の事、出発前フランス語の通訳に”リヨン駅迄、と言うとパリ・リヨン駅と間違えられるからリヨン・ペラーシュ迄、と言うんですよ”とそれだけ教えて貰い、無事切符はゲット。
　ところが、ホームに出ると改札口の無いだだっ広い空間、戸惑っていると老婦人が寄ってきて、”あの機械でガチャン（昔の機械）とやっておかないと罰金を取られますよ”と、おそらくそのような事を教えて貰い、無事に刻印を済ませました。１つ目の幸運。

　地図も資料も無く、当然ホテルの予約も有りません。駅にインフォメーションが有ったのですが殆ど通じず、歩いていれば何か有るだろう（普通有りません。）、と駅前の通りを真っ直ぐ進むとベルクール広場に出ました。何とそこにリヨンでは１カ所しかない観光案内所が。この時の２回目の幸運。

　

　安宿を紹介してもらいホテルへ行くと、小さなデスクがあるだけのフロントにアフロヘアーのお姉さんが一人。一寸びっくりしましたが、親身にレストランを教えてくれました。３回目の幸運。
　このときの食事と、特にワインは今までで最高のものでした。３つもの幸運に恵まれ、今でも最高の思い出の一つになっています。私が確かに生きていた時代、生きる意欲があった時代、２月のタイル床の寒々とした部屋で、しかし気持ちは暖かく、再開したフランス旅行、最初の目的地は勿論リヨンで同じ２月でした。
　当時のホテル、レストランと２０１５年のホテル。外見は殆ど変わっていませんが、今は少し高級になっています。

　追憶はさておき、旅行記に戻ります。
　乗り継ぎに少し時間があるので周辺をぶらぶら。マルセイユの街は以前より建物の色が明るくなっているものの、全体にごちゃごちゃしています。
　トラムは一つ目小僧ですね。

　先へ進み、ニースで乗り換え。乗り場を確認しようと構内に進むつもりが、人の波に乗って西側のエスカレーターで昇降し進むと外に出てしまいました。中央付近に構内への出入り口とホーム間の地下道があります。急ぐ時は中央を使わないと時間がかかります。

　正面から見て左側から出てきたので、中央部分から入り直します。

　乗り場を確認しホームに行こうとすると何やら改札機らしき物が。いわゆる切符は持っていないのでどうしようと思いましたが、ＥチケットのＱＲコードを小窓にかざすとゲートが開きました。右側は出口で、ホームからは自由に出ることが出来ます。３年前のテロの対策でしょうか。

　マントンに到着。小さな駅ですがＴＧＶも停まります。

　「フランスの真珠」と称される街。レモンで有名ですが街路樹はオレンジ。

　ボワイエ通りとヴェルダン通りに挟まれた公園。色使いがおしゃれ。

　よく管理されています。

　新市街は街全体が、淡い黄、茶、ベージュ、ピンクなどで統一されており、それにこのポールなどの青緑がマッチして何処をとっても美しく、それに海と山、さすがフランスの真珠です。

　レピュブリック通りのカトリック教会。

　私のホテルもお洒落です。
　Hotel Club Vacabces Bleues Le Balmoral。右側が朝食会場、レストラン。立派な割に安かったので心配したのですが、ちゃんとしたホテルでした。但し通り側の部屋は、朝のゴミ収集、街路清掃などの音で早く起こされました。これは裏口。

　フロントを抜け、この裏口から出ると、

　道路を挟んですぐ海が広がっています。コート・ダジュールでヴァカンスしました。

　部屋はシングル。

　部屋からの眺め。

　朝食は海を眺めながら。

　１日目に戻り市内観光。海岸線を東に歩くと昔の砦、現在はジャン・コクトー美術館になっています。途中に大きい方の美術館があります。

　岬の公園の芸術作品。
　左下が大きい方のジャン・コクトー美術館。その上の尖塔がPenitents Noir（黒色苦行会）礼拝堂。その右がPenitents Blancs（白色苦行会）礼拝堂。その右がサン・ミシェル教会ですが、これは修復作業中で幕に覆われています。旧募地は左の、森に囲まれた所。

　墓地入り口の展望台からイタリア側を見たところ。

　新市街を見たところ。

　お墓の上に芸術作品が飾られていました。少し傷んでいるのが残念ですが、こういう女神に悲しんで貰える人は幸せでしょうね。花も添えられています。

　墓地に至る道はいろいろ有り説明は難しい、というよりよく分かっていませんが、これはその一つ。
　Penitents Noirs 礼拝所からコンセプシオン通りを登ると Penitents Blancs 礼拝所、サン・ミシェル教会に出ます。

　これはグルナディエル通り。Penitents Blancs 礼拝所に至るもう１本の道。

　Penitents Blancs 礼拝所

　これはPenitents Blancs 礼拝所、サン・ミシェル教会から rue du Vieux Chateau を少し登った所。さらに上を目指せば旧墓地に着きます（おそらく）。

　この後の写真は位置が判然としませんが旧墓地に近いところです。
　こんな所にトトロが。

　生活を楽しんでいます。

隅々まで考えられた玄関。

　抜け道（右下です。）。

　抜け道

　抜け道。いかにも古い。

　抜け道

　トンネルを抜けるとそこは地中海。

　防波堤から見た旧市街。新市街と違ってイタリアっぽいです。２日分纏めて紹介しました。

　マントン２日目は朝からモナコ観光をしました。小さい駅なので券売機が２台しかなく、使い方が分からない観光客が多くて、列を作っていました。
　列車の出発が近くなってもなかなか進まず、見かねたおばさんの駅員が出てきて、何やってんのよー、という感じで全部操作していました。
　朝まで小雨でダウンジャケットを着ている人が多い。フランスの５月は天候によって気温が大きく変化します。調節できる服装計画が必要です。

　MONACO MONTE CARLO 駅に到着。

　長い地下ホームです。ローカル線の短い編成の列車は進行方向の前方部分に停車し、カーブしているので反対方向が見通せません。

　人の流れに乗って動く歩道のある長い通路を行くと、途中券売機も何もなく住宅街に出てしまいました。帰りの切符は何処で買えばいいのか、この後大分探しました。

　後で見つけた看板です。出入り口の名称は勝手に付けています。出たときは西側、探してたどり着いたのは教会から階段を上った東側。帰るときに使ったのは中央。東と中央に券売機が有ります。

　東側出入り口。モナコ駅はこの部分だけが露出していますが、急な階段を上った所なので少し離れると全く見えません。

　これは帰るときですが、中央出入口の階段と東側出入口のエスカレーターが見えています。上の案内表示に列車の停まる位置が出ているので参考になります。というか、見ずに待っている奥の乗客はこの後走る羽目になっていました。

　モナコ観光は、英語の勉強に使っているナレーション ”REBECCA” の主人公（数奇な運命の発端となる Maxim de Winter との出会いがモナコだったのです。）や、こちらも波乱の人生を送ったグレース王妃、などに思いを馳せながらゆっくり散策するつもりでした。
　しかし、最初に駅で出鼻をくじかれ、街中は２３日からのモナコグランプリの準備でフェンスやガードレールだらけで歩きにくいし、そうはいきませんでした。

　アストン・マーチン。

　アルファ・ロメオ。ちびっ子ファンがかなり真剣に写真を撮っていました。少し待ってあげると、丁寧なお礼。

　ホンダも。

　大公宮殿に行く道は幾つか有るようですが、私はここから。途中に無料トイレが有ります。

　到着すると衛兵の交代式を見物するため沢山の人が集まっていました。

　宮殿前。

　衛兵の交代式。内容はそれほどでもありません。

　宮殿から見た湾内。中央に赤い BATEAU BUS が見えます。この湾を概ね一直線に横切ります。

　豪華クルーザーをすり抜けて行きます。料金は２ユーロ。

　大公宮殿とクルーザー。どこかにイーサン・ハントが乗っていそうです。なお、この時期カンヌでは映画祭が行われていたのですが、通過してきたので誰も見ませんでした。

　モナコではカルフールなどが見つからず、日曜で殆どのレストランもクローズ。マントンに戻り終わりかけたマルシェで、シェーブル・チーズの載ったキッシュで遅い昼食。すごいギャップ。

　マントンのレストランは、この広場を通るサン・ミッシェル通りや

　海岸沿いに沢山有りますが、今回はやや外れだったので省略します。
　トリノに続きます。