桜前線を追いかけて vol.1（花巻・遠野編）

2019/04/21 - 2019/04/22

仕事がピークを越える4月後半に骨休み旅行を計画。何処に行こうかと（忙しさから現実逃避しつつ）考えていた3月中旬、桜前線が日本列島を横切り始めました。
今年の桜前線はだいぶ早い？、とすると東北地方を北上するのもGW前？、飛行機や宿がお高くなる前に桜見物できるかも？？？と夢（妄想）は膨らんでいき・・・えいっと東北への特典航空券を申し込み。
あとは桜の見頃がいいタイミングになることを祈りながら、岩手県へのお花見＆温泉旅行の日を迎えたのでした。

1日目の前編（花巻・遠野）、2日目の後編（北上展勝地）と2つの旅行記にまとめてみました。後編とともにご覧いただけると嬉しいです。

エリア 花巻(岩手)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ
• 旅行の手配内容: 個別手配

早朝に自宅を出発して伊丹7:05発の花巻行JALに乗り込む。
飛行ルート沿いは全般に雲に覆われてました。写真はだいぶ高度が下がってきた頃に見えた東北の名峰、鳥海山。

ほぼ定刻に曇り空の花巻空港に着陸。ロビーでは「はなっぴー」がお出迎え。
日産レンタカーで借りたノートで2日間の岩手の旅を始めます。日曜日で混雑が予想された北上展勝地は翌日に回し、今日は宮沢賢治由縁の場所などを巡る計画。

花巻空港（いわて花巻空港） 空港

最初の訪問地は空港から程近い「宮沢賢治記念館」。ここで宮沢賢治の人生や彼が生きた時代のことを学びます。
すっかり忘れていたけど、セロ弾きのゴーシュ、風の又三郎、よだかの星・・・読んだり聴いたりした記憶が蘇りました。

宮沢賢治記念館 美術館・博物館

山猫軒の売店に立ち寄ってから、ほぼ隣に位置する「宮沢賢治童話村」に行きました。
寓話的な世界へと入っていくのに相応しいエントランスの様子。

賢治の学校 美術館・博物館

先ほどの賢治記念館はいたって真面目に学ぶ施設でしたが、こちらは独創的な趣向で楽しい体験ができる施設。オススメです。
写真のファンタジックホールに続いて、宇宙の部屋や大地の部屋などと名付けられた館内を進むうちに賢治の創造する世界に吸い込まれていく感じ・・・

人形を使って賢治の物語世界を再現している展示ゾーンも。ゴーシュが演奏してますね。

続いては賢治の教室。個人的には石の教室が興味深かったです。

星の教室にて。写真のさそり座など幻想的なイメージ展示に惹かれました。
各教室を一通り覗いてから、森の店っこやでお土産を買ったり屋外の出店でお菓子を試食したり。

さて、時計の針をちょいと戻します。
賢治記念館を出てから近くを散策中、この素朴な鳥居になんとなく惹かれて胡四王神社の方へ足を向けてみました。

胡四王神社の境内。やっと桜が咲き出した所で、やっぱり北東北は寒いんだなーと実感。

胡四王神社 寺・神社・教会

神社からは北上川沿いの盆地とその先の奥羽山脈、そして岩手山も見渡せてなかなかの見晴らし。
手前の線路を釜石線のディーゼルカーが走っていく所をパチリ。

展望台という道標に導かれて、さらに西の方へと歩いて行く。（実際の距離はほんのちょっとです）

展望台一帯ではカタクリの花がたくさん咲いていました。春を待ちわびて一斉に顔を出したんでしょうね。

可憐なカタクリの花に出会えて幸せ気分に。

賢治記念館・童話村エリアから次の目的地の遠野へ。
でも真っ直ぐ向かうのではなく、県道43号線を走って花巻市大迫地区を目指しました。目的地はこちらの「早池峰と賢治の展示館」。
着いた正午頃には、曇り空が青空に変わってくれました。

早池峰と賢治の展示館 美術館・博物館

花巻市花城町にあった役所の建物を旧大迫町が払い下げて町役場の跡地に移築して作った展示館で、宮沢賢治の童話「猫の事務所」のモデルになった建物とも言われているそう。

我が輩が黒猫の事務長でごじゃる。
でも、あんまり仕事がなくて電話も来なくて暇なんだにゃ。

事務長だけでなく、上の方には二番書記の虎猫がいて・・・

竃の中で眠ってる？四番書記のかま猫も、ちゃんといました。仲良くしてにゃ。

肥料や岩石の研究や調査をしていた宮沢賢治だけあって、こちらの展示館でもしっかり地質の解説がしてあるのが嬉しい。
ブラタモリでタモさんが来ても、興味津々で見て回りそう。

2階は以前大迫にあった石川旅館の部屋や小学校の教室を再現したスペースがあり、賢治や大迫にまつわる資料が展示されていました。
小学校のちっちゃな木の机に座って、はるか昔（！？）の子供時代を思い出すひととき。

見学を終えて、展示館1階の事務所にいたおじさんに教えてもらったお蕎麦屋さんに向かう。
国道396号を遠野に少し走った所にある「ふじかめ」さんです。

天ざるセットとおろしセットをいただきました。揚げたての天ぷらとやさしい味のおいなりさんが付いていて、主役の蕎麦もいいお味でgoo。
セルフでコーヒーも飲めて、ドライブ中の小休止にちょうど良いお店です。

小1時間で遠野にやって来ました。
最初は、すっかり有名になったカッパ淵界隈を散策。

カッパ淵 自然・景勝地

あいにくこの日は河童もカッパおじさん（運萬さん）もお留守でした。じゃんねん。

続いて、近くの伝承園に入場して東北の原風景や伝統文化に触れます。

伝承園 名所・史跡

時代劇のセットっぽいけど、どこかホッとする懐かしい眺め。

曲り家の軒下に座ってお土産を売るおばあちゃん。
囲炉裏の部屋では、おばあちゃんが民話を聞かせてくれる時もあるそうです（この日は録音テープの語り部でした）。

この曲り家の奥に進んだ所にあるのが「御蚕神堂（おしら堂）」。どこか不思議な感覚に包まれる空間でした。

伝承園の入口で見つけた看板。単なる子供向けアニメ映画ではない名作、河童のクゥですね（我が家も、レンタルして見て泣きました・・・）。

次は市街地の中にある「とおの物語の館」へ。位置がよくわからず少し探しました。（町中の運転はちょい苦手）

とおの物語の館 美術館・博物館

遠野の素晴らしさや奥深さを最初に世間に広めた人物とも言える柳田國男の資料館を見学。当時滞在した旅館とご隠居所を移築・復元してあります。

資料館に隣接する昔話蔵をさらりと見て回る。子供の頃にお世話になった昔話の数々が展示されてました。

とおの物語の館のショップにいた猫さん。今日は猫とよく会う1日だったよ。

前半（童話村とか）に時間を要して遠野到着が14時と遅かったので、だいぶ駆け足になってしまいましたが、晴れ渡った空をいろんな形の雲が流れていくのを見上げつつ、遠野での小観光を楽しみました。

帰路は釜石自動車道～東北道を通ってビューンと花巻に戻り、本日のお宿に16時半頃到着。
年度末にかけて頑張った自分と家族をいたわるつもりで、ちょっと奮発していい宿をチョイス。
http://www.yuukaen.jp/

花巻温泉郷 山の神温泉 優香苑 宿・ホテル

大浴場に近い一番館2階の和洋室が今宵の部屋です。

しっかり遮光できるカーテンが備えてある落ち着いた雰囲気の寝室。ベッドも寝心地よかったです。
ただ、冷蔵庫の音が若干気になったかな・・・

部屋の窓からの眺望。四季彩ゆたかな庭園を見渡せます（これは朝に撮った写真。まだ春の芽吹きは少なめでしたが）。

夕食の料理をご紹介。
手前が小鉢（鮑の肝和え）、中程左は前菜（穴子ピクルス、蛸小倉煮、和風リエットなど）、右はお造り、上は鍋物（トマトポン酢で食べる豆乳鍋）。
見た目も味も二重丸の料理の数々。

焼物の魚（鰆）と竹の子山椒味噌焼き。
この他、茶碗蒸しや煮物、ご飯とお味噌汁など出てきて、最後のデザートに行き着いた頃はもうお腹いっぱい。ご馳走さまでした。

おいしい夕食、とろっとした温泉、大きな露天風呂を堪能して1日目を終了。おやすみなさーい。

2日目の様子は後編で。ここまでご覧いただき、ありがとうございました。