2019/03/31 - 2019/03/31
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chiaki-kさん
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メトロポリタン美術館(以降メットと呼ぶ)の特色は、そのコレクションの幅が極めて広く、古今東西を問わずあらゆる時代、地域、文明、技法による作品を収集していることにある。そして最大の特色は、これだけの規模の美術館が、国立でも州立でも市立でもない、純然とした私立の美術館である点である。 メットは1870年に開館。その後は基金による購入や、様々なコレクターからの寄贈によって収蔵品数は激増し、関係者達の努力の結果、現在では絵画・彫刻・写真・工芸品ほか家具・楽器・装飾品など300万点の美術品を所蔵。全館を一日で巡るのは困難な、世界最大級の美術館のひとつとなっている。
と、いうことでメットに展示された作品を1日で全部見ることは無謀なので、西洋絵画だけに的を絞って鑑賞する計画を立てたのだが、漠然と2階だとしか考えておらず、13世紀~17世紀の作品と、19世紀~20世紀の作品を展示している棟が違うことに気づくのが遅れ、迷子になりかかる。まあ、なんとかたどり着けたのだが、かなりの体力をロスし、一番重要な作品を見落とすという大ポカを、やってしまった。
表紙の写真はピカソが描いたポートレートで、タイトルは Woman in White 、1923年の作品。モデルは当時の妻オルガと思われる。キュビズム後の、新古典主義の時代の作品だが、若い女性の顔をモノトーンに近い油絵の具で見事に表現している。天才とはこういう画家を言うのだろう。
2024/03/10 一部修正
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 2.5
- グルメ
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- その他
-
3/31
8:00、日本から持参したカップ麺とレトルト粥の朝食を済ませ、50stを西へ歩く。 -
メトロ50st駅からC線で2駅、72st駅で下車。
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目の前にドーンと現れたのはダコタ・アパート(ダコタ・ハウス)。1884年にシンガーミシンの社長により建てられた高級アパートで、北ドイツルネサンス様式の外観に対し、内装は建設当時流行っていたフランス・バロック様式を取り入れたもので、各戸違ったデザインが施されている。なお、アパートに入居するには入居者で構成する管理委員会の承諾が必要で、多くの有名人やセレブが入居を断られている。
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ジョン・レノンとオノ・ヨーコが暮らしていた高級アパートだが、1980年に写真の南玄関前でジョン・レノンが狂信的なビートルズファンに射殺されたことで一躍有名になった。
なお、犯人のマーク・チャップマンは終身刑となりニューヨーク州バッファロー近くの刑務所に収監されているが、10度の仮釈放申請に対し仮釈放委員会は、もし仮釈放されたらレノンの遺族に危害が及ぶ恐れがあることと、レノンのファンから報復で殺される可能性があることなどを理由に毎回不許可としている。 -
オノ・ヨーコと息子のショーン・レノンは現在も最上階の部屋に居住しているようだ。
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ダコタ・アパート前の8av・72st交差点を横断して、セントラルパークに入る。
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セントラルパーク内のストロベリー・フィールズと名付けられた場所にイマジンのモザイク碑が設置されている。この記念碑は、セントラルパーク管理委員会によってデザインされ、1985年10月9日(レノン誕生日)に、ニューヨーク市長とオノ・ヨーコによって、この場所に捧げられた。 レノンの誕生日や命日には、今でも大勢のファンが集まり、夜遅くまで、歌を歌いレノンに敬意を表しているそうだ。
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セントラルパークを少し歩いてみた。これはベセスダの噴水。天使の像が中央に立ち、公園のシンボルマークとなっている。
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馬車はセントラルパーク名物。
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シープ・メドーは1934年まで、実際に羊を放牧していた場所。鉛筆のようなミッドタウンの高層ビルが何本か見える。
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9:00の時点で、ストロベリーフィールズはこの混雑。
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72st駅から再びC線に乗り81stで降りる。ここには映画”ナイトミュージアム”で知られる、アメリカ自然史博物館がある。
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博物館はパスして、バスに乗る。これはバスチケット販売機。メトロカードで無料購入できる。NYのバスはバスの中でチケットを購入するものと、このようにバス停にある販売機で購入するものと2通りある。 ん?販売機の後ろを歩いているのは熊?
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このシステムで利用するバスは、2両連結の新しい車輌だ。
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連結バスで公園を横断してバスを降り、少しあるいた場所にメットはあった。まだ開館20分前だが、すでに行列が。なお、スーツケースを持って入ろうとした方が係員にスーツケースはダメ、と言われていたので、ご注意を。
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メット前で客待ち中のイエローキャブ。前からトヨタ・カムリ、トヨタRAV4、そしてカムリと、トヨタ車オンパレード。2007年、当時のニューヨーク市長が、排出ガス抑制のため、イエローキャブ全てをハイブリッドカーにする計画を発表した結果こうなってしまった。
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10:00 入館。入場料金は$17。もちろんシニア料金。プロローグで記述したとおり西洋絵画のみ見る計画だったので、チケット購入後、一目散に階段を上がって2Fへ向かう。なお、この後から主な作品を見た順番に並べて行くが、作者名:タイトル:製作年+簡単な解説又は印象(あれば)の順に、基本的に日本語で、訳せない場合は英語表記で行きたいと思います。
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フィリッポ・リッピ:聖母子:1440
フィレンツェ・ウフィッツィー美術館にある聖母子より、ちょっと怖い。 -
フラ・アンジェリコ:磔刑:1420~1423
3人のマリアとヨハネはわかるのだが、左下にいるのは誰? -
ルーベンス:A Forest at Dawn with Deer Hunt:1635
よーく見ると、猟師が犬をけしかけて鹿狩りをしている。ルーベンスって、こんな画も描くんだ。 -
ヴェロネーゼ:ヴィーナスとマルス・愛の結束:1570
キューピッドがヴィーナスとマルスの足を縛っている。 -
ボッチチェリ:メダリオンを持つ若い男の肖像:1480~1484
もしかして自画像? -
フィリッポ・リッピ:聖母子:1483~1484
これは間違いなくリッピと駆け落ちした尼さんだね。キリストのモデルは、多分息子かな。 -
メムリンク:受胎告知:1465~1470
メムリンクの受胎告知は、はじめて見た。大天使ガブリエルの羽が孔雀の模様なのね。 -
カラッチ:Two Children Teasing a Cat:製作年不明
カラッチというとローマ、コロンナ宮殿にある現代風の「豆を食べる男」が有名なのだが、これまた現代風の画だ。 -
カラバッジョ:音楽家達:1597
キモい画の多いカラバッジョなのだが、この絵は普通。ただ、登場人物が皆オネエっぽいよね。 -
ムリーリョ:聖母子:1670~1672
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ムリーリョ:聖母子:1670~1672 部分拡大
現代風のマリアが綺麗、ただチリチリ頭のキリストってどうなのよ。 -
ベラスケス:フェリペ4世:1624
次ぎに出てくるマルガリータ王女のパパだね。ハプスブルク家伝統のしゃくれた顎もしっかり描いてある。 -
ベラスケス:マリア・テレサ:1651~1654
マルガリータかと思ったら人違い。彼女はマリア・テレサといいルイ14世の奥さん。オーストリア・ハプスブルク家に嫁いだマルガリータは異母妹。 -
ラ・トゥール:The Fortune-Teller:1630
”この先はどうなるか”といった意味深なタイトル。放蕩息子がやりて婆に丸め込まれ、女スリ達のカモになっているね。 -
ラ・トゥール:The Fortune-Teller:1630 一部拡大
やりて婆と金の交渉をしている間にポケットの宝石はスラれ、ペンダントの金貨は、はさみで切られている。 -
ラ・トゥール:悔恨するマグダラのマリア:1640
この絵はルーブルにもあったはず。ちなみに・・・・ -
ラ・トゥール:悔恨するマグダラのマリア:1640 ルーブル美術館所蔵
これがルーブルにあったマグダラのマリア。ポーズがちょっと違うのね。 -
カナレット:サンマルコ広場:1720
精密画のカナレットが描いたヴェニス・サンマルコ広場。頭にターバンを巻いた中東風の人達が描かれている。疲労のせいか画像が斜めになってしまった。 -
ダビッド:ソクラテスの死:1787
”悪法も、また法なり”と言って自ら毒杯を仰ぐ直前のソクラテスを描いた画。有名な画なのだが、メットにあったのね。 -
展示室はこんな感じで、世界の名画がゆったりと鑑賞可能。ただ、この辺から足が痛み始めた。
ここで、フィリッポ・リッピから始まった展示ブロックが終わってしまった。あれ、印象派は??? ということで受付でもらった館内MAPを見ながら、あっちをウロウロ、こっちをウロウロするが、EVで降りた1Fカフェテリア前のイスに腰掛けじっくりMAPを見ると階段で上がった広間から左側に長い廊下があり、その先に 19th and Eary 20 Century Europian Paintings というブロックを発見。ただちに先ほどまで見た展示室を逆戻りし、2Fロビーから別棟まで移動する。ここで30分のロス。
このときに大きなミスをしでかしたことに、このページを作成するまで気がつかなかった・・・・ -
クロード・モネ:レクレンチェ医師:1864
やっと印象派の絵画を展示するブロックにたどり着いた。 -
エドアルド・マネ:葬式:1867
右下に葬式の列が描かれているが、全体としてタッチが荒く、まるでセザンヌの画のような感じ。 -
ドガ:リハーサル・オンステージ:1874
”踊り子のドガ”と言われた頃の一枚。中央にいる演出家の隣では一人の踊り子は大あくびをしている。右側のいすにふんぞり返っている男達はパトロンか。 -
ドガ:ピンクとグリーンの踊り子:1890
ドガの画をもう一枚。踊り子の衣装は白が多いのだが、これはめずらしい色のコスチュームだ。 -
ロートレック:ソファ:1894~1896
ソファに横たわる2人の娼婦だそうだが、○スビアン関係なのかも。 -
クロード・モネ:アルジャントイユの庭園とカミーユ・モネ:1876
アルジャントイユの庭を散歩するモネの妻カミーユ。この3年後にカミーユは亡くなってしまう。 -
クロード・モネ:アルジャントイユ付近のポピー畑:1875
アルジャントイユ付近のポピー畑で遊ぶ息子ジャン。 -
オーギュスト・ルノアール:The Daughters of Catulle Mendes,Huguette,Claudine,and Helyonne:1888
幸福の画家と呼ばれるルノアールの作品。 -
オーギュスト・ルノアール:The Daughters of Catulle Mendes,Huguette,Claudine,and Helyonne:1888 部分拡大
3姉妹(と、思われる)が可愛く描かれている。 -
オーギュスト・ルノアール:シャンパンティエ夫人と子供達:1878
左のお姉ちゃんは大きな犬の上に座っているのだが、よくこの犬がジッとしていたなと感心してしまう。 -
オーギュスト・ルノアール:シャンパンティエ夫人と子供達:1878 部分拡大
子供達が天使に見えてくる。 -
シスレー:The Bridge at Villeneuve-la-Garenne:1872
水面の描き方がモネにちょっと似ている。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:糸杉:1889 6月
サンレミ療養所で描かれた糸杉の一枚。拡大して見ると糸杉も空も雲も草さえも皆うねりまくっている。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:アイリス:1890 5月
これもサンレミ療養所で描かれたアイリス。ゴッホはモデル代のいらない自画像や生物画をたくさん残した。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:ひまわり:1887 8月から9月
パリ時代に4作描いた枯れたひまわりの画の1枚。クレラー・ミューラー、ファン・ゴッホ、ベルン、そしてメットとバラバラの美術館に所有されている。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:アルルの女(ジヌー夫人):1888 11月又は1889年 5月
モデルは、ゴッホが出入りしたフランス・アルルのカフェの経営者であったとされる。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:キョウチクトウのある花瓶と本:1888年 8月
アルル時代に描いた静物画はひまわりが有名なのだが、他の花もいろいろ描いている。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:花咲く果樹園:1888年 3月~4月 中央部拡大
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ビンセント・ヴァン・ゴッホ:靴:1888年
モデル代 ”0” -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:麦畑と糸杉:1889年
この画にはまだ”うねり”が感じられない。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:オリーブの樹:1889年
点描も取り入れてみたのね。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:ルーラン夫人:1889年
ゴッホが好きだった郵便配達人の奥さん。同じテーマを描いた画が世界中の美術館にある。人物の周囲を花で埋めるのは、この人は大好きというサイン。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:歩き始め(ミレーを模して):1890年 1月 中央部拡大
サンレミ療養所でミレーを模写して描いた画。この年の7月にゴッホはオーベル・シュル・オワーズでピストル自殺する。 -
ビンセント・ヴァン・ゴッホ:バラ:1890年
サンレミ療養所で描いた静物画の一枚。
*私のスマホの待ち受けがこれです。 -
アンリ・ルソー:ライオンの食事:1907 中央部拡大
うっそうとしたジャングルの中で豹と思われるケモノを頭からガブリと食らうライオン。普段は素朴派と呼ばれる素人っぽい画を描く画家なのだが一旦ジャングルを書き出すとシュール・レアリズムに近い画風になってしまうのが特徴の風変わりな画家。 -
ポール・シニャック:マルセイユのノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院:1905~1906
シニャックは、ジョルジュ・スーラによって考案されたパレットの上で絵の具を混ぜ合わせないまま、キャンバスに大まかに点描をうっていく点描画法の新しい可能性に挑戦している。 -
ジョルジュ・スーラ:グランドジャット島の日曜日の午後・習作:1884
パリ郊外にあるグランドジャット島の日曜日の風景を、現代のカラーTVの原理となっている点描で描いたものだが、スーラはこの画を完成させるまでに2年という年月を要している。なお、メットにあるものは習作で、完成品はシカゴ美術館にある。 -
ジョルジュ・スーラ:サーカスの客寄せ:1887~1888
ガス燈の下で、物体は空中浮揚しているように見え、手品師と役者たちは不気味に幾何学的で観客から離れている、手摺があることで傾斜路があるとわかるが、どこにも続いていないようだ。この世界では目に見えるものは何も確かなものはない、スーラは現実と空想とが大して違いがないことを示唆しているようだ。 -
ポール・ゴーギャン:2人のタヒチ女:1899
1888年、ゴッホとの共同生活は破綻したが、1891年4月1日にゴーギャンは、ヨーロッパ文明と「人工的・因習的な何もかも」から決別してタヒチへ渡った。その後タヒチとパリを行ったり来たりし、成功と失敗を繰り返しながら、1903年にタヒチで54才で亡くなっている。 -
クロード・モネ:睡蓮:1919
この頃の睡蓮はまだ形がはっきりしていたが、晩年は視力が低下したこともあり、抽象画のようになってしまった。 -
ポール・セザンヌ:サンクト・ヴィクトワール山:1902~1906
セザンヌの故郷、エクサン・プロヴァンスにある山。セザンヌはこの山を気に入っており、何枚も描いている。 -
ポール・セザンヌ:ザ・カード・プレイヤー:1890~1892
-
ポール・セザンヌ:セザンヌ夫人:1891
-
ポール・セザンヌ:Gardanne:1885~1886
塗り残しだらけで、まるで未完成品。でも、抽象画に次第に近くなっていることを暗示させる一枚。 -
アンリ・マチス:ダンス:1912
モマ(ニューヨーク近代美術館)にあっても良さそうな作品が、この後何点か出てくる。 -
ジョルジュ・ブラック:The Studio:1939
-
パブロ・ピカソ:役者:1904~1905
新古典主義時代の有名な作品。 -
パブロ・ピカソ:Woman in White:1923
表紙の画です。 -
西洋絵画の展示室ブロックはこの辺で終了したので玄関に戻り始めたら・・・
-
ギュスタブ・クールベ:The Fishing Boat:1865
とか -
ウィリアム・ターナー:捕鯨船:1845
とか -
ジョン・コンスタブル:Salisbury Cathedral from the Bishop's:1825
とか -
ミレー:積み藁・秋:1874
など、またまた名画鑑賞が始まってしまったので、この辺で切り上げる。 -
まるでルーブル美術館の中の間のような立体彫刻を展示したスペースもある。時刻は13:00と、3時間ぶっ通しで歩き続けたのと同じ。足も痛むし、”お腹”も一杯になったので、とにかく外へ出ようとしか考えなかったのだが、このときフェルメールを見落としていたことに全く気がつかなかった。
PS:2019年7月になってから、フェルメールを見落とした原因が判明しました。実は、あのときオランダ絵画の特別展を他の場所でやっており、いつもの632号室では無く、地階964・965号室に移動していたとのことです。
まだ特別展を開催しているかどうか解りませんが、フェルメールを目的にメットへ行かれる方は、ご注意ください。 -
ヨハネス・フェルメール:眠る女:1657年頃 画像はNETより拝借
室内の女性を描いた作品のうちもっとも初期のもの。画中にあるライオンの頭部の飾りのついた椅子、東洋風の絨毯、白いワイン入れなどは、以後のフェルメールの作品にしばしば登場する。テーブルの上の2つのワイングラス(1つは倒れている)は、女が酒に酔って眠り、家庭の主婦としての勤めをおろそかにしていることを暗示している。
といったことで、この画には、こういった主婦にならぬようにとの戒めが込められている。 -
ヨハネス・フェルメール:水差しを持つ女:1664年~1665年頃 画像はNETより拝借
左から光が差す室内に立つ女性という、おなじみのテーマである。女性は右手を窓枠にかけ、左手でテーブルの上の水差しの取っ手をつかむ。窓の外に水差しの水を捨てようとしているかに見える。テーブルの上の宝石箱は虚栄を表すモチーフである。女性は「節制」を捨て、「虚栄」に走るべきかどうかの岐路に立っているのであろうか。 -
ヨハネス・フェルメール:少女:1666年~1667年頃 画像はNETより拝借
『真珠の耳飾の少女』と同様、無地の暗い背景に少女の上半身のみが描かれている。しかし、『真珠の耳飾の少女』ほど評価は高くなく、絵全体の印象もかなり異なっている。『真珠の耳飾の少女』同様、実在のモデルを描いたものかどうかは定かではない。 -
ヨハネス・フェルメール:信仰の寓意:1671年~1674年頃 画像はNETより拝借
『絵画芸術』と同様、寓意をテーマにした作品であり、部屋の様子も『絵画芸術』のそれと似ている。片足を地球儀の上に乗せ、片手を胸に当てる女性は信仰の寓意像であり、手前の床に転がるリンゴと血を吐く蛇は原罪の象徴である。
女性の視線は天井から下がるガラスの球体に向けられているが、この球体は信仰を受け入れる人間の理性の象徴とされている。本作品については、細部はよく描かれているものの、女性の身振りが芝居がかっていて品位に欠ける点、女性の身体把握(特に右脚の位置)に不自然さが見られる点などから、現代の美術界ではあまり高い芸術的評価は与えられていない。
と、いうことでメットの目玉とも言うべきフェルメールを、こともあろうか見落としてしまっていた。しかも、帰国してからも気がつかず、このブログを書き始めた時点で、やっと気がついた。まさに「ボーっと、生きてんじゃねーや」とチコちゃんに叱られそうな出来事だった。
(なお、メットにはもう一枚”リュートを調弦する女”も所有しているのだが、2019/04/14時点では大阪の美術館で展示中) -
メットの外へ出ると雨、しかも冷たい。時間がとにかく無いので昼飯はメットの外に並んでいる屋台でなにか食べようか考えていたが、雨の中ではちょっとね、と悩んでいるうちにバス停に来てしまった。次ぎの予定はフリック・コレクションだが、メットほど時間はかからないので、思い切って昼飯より先に行くことにして、バスに乗る。
バス停を2つほどやり過ごして降りたのはJUST美術館前。しかし入り口がわからないときた。結局、時計回りに3/4周したところに小さいドアがあり、そこが出入り口だった。写真はNETから拝借したフリック・コレクションの建物。うらやましいような快晴だ。
フリック・コレクションは実業家のヘンリー・フリックのコレクションと屋敷を美術館に開放したもので16世紀から19世紀頃までの西洋画のコレクションを公開しているが、所蔵作品はさほど多くは無い。しかし、世界に37点しか無いと言われるヨハネス・フェルメールの作品を3点所有しているので有名。写真撮影は禁止なのでNETから拝借した画像でフェルメールの解説を試みたい。
なお、フリックコレクションの入場料金もメットと同じ$17。もちろんシニア割引。 -
ヨハネス・フェルメール:士官と笑う娘:1658年~1660年頃 画像はNETより拝借
ワインを飲む女性と男性というテーマの作品は他に2点ある(『紳士とワインを飲む女』、『ワイングラスを持つ娘』)。女性の服は『窓辺で手紙を読む女』の女性の服と似ている。女性に比べ、手前の男性が不釣合いに大きく描かれているのは、作画にカメラ・オブスクラを利用したためと言われている。フェルメールの画には女性の笑った顔は少ないのでちょっとめずらしいかも。 -
ヨハネス・フェルメール:中断された音楽の稽古:1660年~1661年頃 画像はNETより拝借
音楽は恋愛と関連の深いモチーフである。左上の壁に掛けられた鳥篭は、家庭の主婦に期待される貞節を暗示する。背景の画中画は黒ずんでよく見えないが、片手にカードを持つキューピッドの像で、「真実の愛はただ一人の人のためにある」という寓意を表すとされる。全体に画面の損傷が大きい。 -
ヨハネス・フェルメール:夫人と召使い:1667年頃 画像はNETより拝借
女主人と女中、そして手紙というモチーフは他の作品(『恋文』『手紙を書く婦人と召使』)にも共通するものだが、本作品では背景を黒で塗りつぶしている点が他と異なっている。女性が着ている、毛皮の縁のついた黄色の上着は他のいくつかの作品にも登場するものである。
フリック・コレクションにはフェルメール以外にもグレコ、レンブラント、ブーシェ、ゴヤ、アングルなど、そうそうたる画家の絵が飾られているので、もし時間があればメットのついでに立ち寄ってみても損はしないと思う。
(フェルメール関連の画像及び解説はWikipediaから拝借しました) -
さて、ちょっと足も、そして手と腕も? 疲れてきたので、タイムズスクウェア近くの「ジュニアズ」に着陸。
ジュニアーズの店内はこんな感じで、若い皆さんで賑やかだった。 -
NY名物の大きなチーズケーキでもいただきながら、しばらく休憩をとらせていただきます。
と、いうことで、「2019年 ニューヨーク旅行記3:セントラルパーク、メトロポリタン美術館&フリック・コレクション」はこれで終了です。本日も最後まで。ご覧頂きありがとうございます。
2024/03/10 一部修正 -
OMAKE
この日の歩数計はこんなところ。美術館にイスやソファが置いてある理由がわかるね。
おしまい
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この旅行記へのコメント (2)
-
- sanaboさん 2019/04/16 21:57:46
- ニューヨーク旅行のバイブルに☆彡
- chiaki-kさん、こんばんは
実は昨年秋に久しぶりにニューヨークに行きたくてホテル検索をしたところ
ホテル代のあまりの高さに撃沈してしまいました。
chiaki-kさんがタイミングよく行かれ、しかも個人旅行とのことで
旅行記を拝見しながら私も行った気分で楽しませていただいてます^^
いつの日か、chiaki-kさんの旅行記を旅のバイブルにして再訪したいです。
でもフェルメールは忘れずに(^_-)
それにしてもブログを書き始めるまで気づいていらっしゃらなかった、には
笑ってしまいました。 ホントにチコちゃんに叱られますね~
奇しくも今、サンレミの旅行記を作成中なのですが、ゴッホがサンレミの療養所で
描いた絵が沢山登場し、なおさら再訪したい気持ちが強くなりました。
(むか~し、メットで何を見てきたのか全然記憶にありません。笑)
今もオノ・ヨーコと息子さんが暮らしているというダコタ・アパートの入居には
入居者で構成する管理委員会の承諾が必要なのですね~。
多くの有名人やセレブが入居を断られているというお話には
なんだかスカッとしました。 皆さん、静かに平穏に暮らしたいのでしょうね。
最終章も楽しみにしています。
sanabo
- chiaki-kさん からの返信 2019/04/17 20:32:31
- RE: ニューヨーク旅行のバイブルに☆彡
- ・
sanaboさん、こんばんは。いつもありがとうございます。
> いつの日か、chiaki-kさんの旅行記を旅のバイブルにして
再訪したいです。
初めての東海岸、しかも定番のお上りさんコースをなぞっている
だけですが、このような身に余る、お褒めの言葉をいただき、
ただ・ただ感謝です。
> でもフェルメールは忘れずに(^_-)
ほんとうにもったいないことをしてしまいました。ただ、どう
考えても展示室は一部屋残さずに見たつもりなので、なにか
キツネにつままれたような、そんな気もしています。
> 奇しくも今、サンレミの旅行記を作成中なのですが・・・
南フランスは未踏の地です。ゴッホの墓参りまでした身としては
なんとかして、あのアルルの太陽を拝んでみたいです。
> 最終章も楽しみにしています。
目下、MOMAで見た作品について推敲中ですが、こちらにも
ゴッホの”星月夜”をはじめ、後期印象派の作品が結構たくさん
あり、楽しかったです。ただ現代画になると??????の
作品が登場してきますので、その辺をどうするか悩み中です。
ともあれ、UPまで、もう1〜2日ほど、おまちください。
では、また。
chiaki-k
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