2018/04/13 - 2018/04/14
28位(同エリア268件中)
のまどさん
ギリシアに続いてまたしても一人旅。選んだ旅先はEU離脱で物価が下がっているイギリス。ブリュッセルからユーロスターに乗れば2時間、快適な旅ができます。
ロンドンで1泊し、翌朝バースに向かいました。今回、当地で活躍した18世紀の女流作家ジェーン・オースティンの本を旅のお供にします。お風呂bathの由来になったローマ風呂は小説にも登場し、現在も源泉が枯れることなく、寺院の中央に構えるお風呂は見ごたえがありました。中の展示品も興味深かったです。
衣装博物館の展示も充実していました。オースティンが活躍した時代から現在までの流行衣装が収められていてイングランドの歴史を辿ることができます。イギリスを旅すると歴史や言葉など色々なことを考えさせられます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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金曜日4時で会社をお暇し、自宅に車を置いてからブリュッセルミディ駅へ。サンドウィッチを買ってユーロスターに乗り込みます。
ドーバー海峡手前の風景。フェンスは移民の進入を避けるためのものでしょう。 -
2時間ほどでロンドンパンクラス駅到着。イギリスは久しぶり♪ホテルに向かう地下鉄が途中で理由も知らされずに止まって随分と時間が掛かりました。ベルギーの交通機関もひどいけど、下には下があると実感します。
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泊ったのはラトビア人公民館
http://www.72qt.co.uk
トイレシャワー共同ですが、静かだし清潔なので良かったです。大都会ロンドンは宿泊費が高く付きますからね。 -
立地はあまり洗練されたところではなく、なぜか金髪のアジア人が多数いました^^スーパーで水とビールを買って部屋で一人旅の出だしを祝います。
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無料のイングリッシュ・ブレクファースト。ハッシュドポテトはよろし、缶詰の豆はダメ。アイリッシュと比べて・・・という批判はさておき、何しろ無料なのでありがたくいただきます。
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パディントン駅に徒歩で向かいます。何しろ雨が降っていないので徒歩20分という距離は嬉しい。昔の駅舎だったのかな。
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こちらが現在の駅舎。ドーム状の屋根を冠したプラットフォームはヨーロッパの主要駅で一般的です。そしてきれいです。
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混まないと見込んで予約をせず現地で切符を購入。目的地Bathはお風呂の語源。Spaは居住地ベルギーの温泉地に由来し、ラテン語で温泉を意味する言葉の略称でした。
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発車時刻までベンチで待機。Readingと書いてレディングと読むのね。イギリス英語には漢文やラテン語のような古語的な響きがあると個人的に思います。
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電車が来ました♪バースへ出発です。
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車窓からの風景。緑豊かな牧草地。いつ雨が降るか分からない束の間の淡い青空。1年に1度訪れるウワバミが国と比べて何かが違うとしたら土だ。アイルランドの土はピートが含まれているので黒い。
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そして、この旅のテーマにしているノ-サンガー・アビーを読む。
そこでスマホが鳴る。出てみると昨夜泊ったラトビア館から。「昨夜泊られたのまどさんですね。お部屋にタブレットをお忘れです。」がっびーん。幸いにも帰路ロンドンに立ち寄る余裕があったので後日iPadを引き取ることで合意。 -
失態を悔いながらも連絡してくれたのだからちゃんと保管してくれるだろうと言い聞かせてバースに到着。ローマ遺跡とジェーン・オースティンが生きた18世紀末を思わせるような色(←本当か?)。
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電車の中でアプリの地図をダウンロードするという魂胆が失敗したため駅の観光案内所でB&Bへの行き方を教えてもらってバスに乗り込みます。運転手と高齢の女性客に降りる停留所が近づいたら教えてくれるように頼みました。
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降りて通りを見つけられたはいいが、なかなか番地に辿り着けず。イギリス人は礼儀正しく教えてくれるが、答えが適当というのは元から分かっていましたが。やっと到着したB&Bを運営する初老の夫婦は少し話しただけで社会階級と学歴が推測できました(←これ以上書くな)。町の中心から離れますが、部屋は広く快適なので文句は言いません。
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バスに乗って市街地に向かい、まずはローマ浴場を外から拝みます。快晴なのが何よりの恵みです。
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クロスバス。中には温泉プールがあります。ケルト人が建てた十字架に由来すると。
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さて、バース到着を記念してギネス飲みます。少し冷えすぎだけど、本場と気候が似ているのでおいしい。
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食事はスタンドで軽くホットドックを立ち食い。期待に反してなかなかおいしかった。
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イチオシ
さて、バース博物館めぐりチケット22.5ポンドを買って中に入ります。すぐにお風呂bathの由来になった温泉が登場します。
ノ-サンガー・アビーでは主人公のうら若き乙女が心をときめかせてここにやって来て人と待ち合わせるというシーンがあります。ポンプルームと呼ばれています。 -
ブリタニアに侵入したローマ人が紀元前60-70年に建てた寺院の中央に今も浩々と流れる温泉。当時の寺院の模型。ブリタニアは寒かったから温泉は都合が良かったのでしょう。
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ユリウス・ヴィタリスという無名の若者の墓。ゲルマン系ベルガエ族だったと書いてあったので気になったので調べたところ、やはりベルガエはベルギーの語源でした。意味は怒りっぽい民族。ハハハ、そんなことないですけどね。
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身分の高い貴婦人の墓碑。1世紀にローマで流行った髪型のようですが、どのようにしてどれだけの時間を掛けてこんな複雑な仕上がりになったのでしょうか。
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ローマ時代から湧き出る温泉。せめて足湯くらいできたらいいのですが、博物館の経営にはマイナスになるでしょう。
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代わりに無料で飲めます。ヨーロッパの温泉治癒は飲むのが主です。
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入浴は他の施設でできるのですが、30ポンドもするので予め計画していませんでした。入れなくても古代から今も流れる温泉が築いた歴史を体感できて満足です。
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イチオシ
バース修道院。立派なゴシック様式だけど、中に入った記憶がない。
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続いて衣装博物館。
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古今東西煌びやかな衣装は男性よりも女性もの。18世紀半ばの絹のドレス。ジェーン・オースティンが生まれる少し前の時代、イングランドは既に世界の海で覇権を握っていった。奴隷貿易で栄えた女性の記述もありました。
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そしてオースティンが小説を書いた19世紀初頭のフロックと呼ばれる衣装。シルクを基調にレースがふんだんに使われています。女性の地位が低かったこの時代、42年という短い生涯でヒット作を発表し続けた作家の苦悩は多かったでしょう。
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その一方でその活躍はどれほどの女性に影響を与えたか。
19世紀に流行ったボンネット。小公女や秘密の花園などバーネット夫人の作品を思い起こします。 -
イチオシ
涼し気な青い花のドレスはこの国ではやや寒そうに見えますが、気に入りました。
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そしていかにもイギリス、タータンチェック。斬新です。
伝統衣装試着コーナーという粋な企画があり、身に纏って悦に入っていたのは専ら年配の女性。女性たればいつまでも夢と憧れを持ち続けるべきですね。 -
最後にAssembly Roomと呼ばれる舞踏ホールをちらっと見学。豪華です。近代ヨーロッパの小説で舞踏シーンは必ずと言っていいほど登場します。
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博物館を出てバースの街を歩きます。赤い電話ボックスは過ぎ去った時代が置いていったもの。電話は撤去されていることでしょう。
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素敵なお屋敷を外から撮影。poshな人たちが住んでいるのでしょう。バースは裕福な街です。
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ラーヴェンと読みたくなりますが、レイヴェン。ワタリガラス。18世紀に建てられた商人の宿だったようです。なかなか趣がありました。
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さて、夕食はフィッシュアンドチップス。ひっきりなしに客がやって来るので期待していたのですが、
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衣が厚すぎてチップスの芋が新鮮ではなかったのでがっかり。
宿に戻って本を読みながら夜を過ごします。明日はストーンヘンジツアーです。
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この旅行記へのコメント (4)
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- jijidarumaさん 2019/04/16 17:34:41
- Bathバース(風呂)にRavenレイヴェン(ワタリガラス)
- のまどさん、
こんにちは。
今度は英国・Bathバースですか!
Bathバース(風呂)はBad(バート)、Ravenレイヴェン(ワタリガラス)はRabe(ラーヴェ)と、やはり英・独語の関連性が面白いです。
写真のカラスはシルクハットをかぶる紳士然としていますが、ドイツ流だと全く紳士などではなく、俗的には悪党、やくざ者も意味もあります。
私が好きな古城ホテルはRabenstein刑場(カラスが死肉を食べに集まる場)という名の古城、それに加えればRabenmutter(vater)愛情の無い母親(父親)といった、ちょっとなーという言葉ばかりです。
英語のRavenレイヴェン(ラーヴェンの発音の方が素直かと)も辞書を見ると、あまり良い言葉ではなく、独語に似た様な強奪、餌をあさる・・といった意味でした。
英国紳士は実は紳士ではないのでしょう(笑)。
jijidaruma
- のまどさん からの返信 2019/04/18 05:59:43
- Re: Bathバース(風呂)にRavenレイヴェン(ワタリガラス)
- jijidarumaさん、こんにちは。
毎度コメントありがとうございます。
>Bathバース(風呂)はBad(バート)、Ravenレイヴェン(ワタリガラス)はRabe(ラーヴェ)と、やはり英・独語の関連性が面白いです。
未だにフランス語が苦手な私は英語がゲルマン系言語だと唱えています。
>写真のカラスはシルクハットをかぶる紳士然としていますが、ドイツ流だと全く紳士などではなく、俗的には悪党、やくざ者も意味もあります
パブのサイトを見てみましたが、あまり深い考えなくThe Ravenと名付けたようです。誰でも気楽に入れて(労働者階級向け)、でも建屋の伝統を強調したいがためにカラスに紳士服を着せたのでしょう。自社ブランドのビールが売れるくらいなので宣伝効果抜群だと思われます。
>私が好きな古城ホテルはRabenstein刑場(カラスが死肉を食べに集まる場)という名の古城、それに加えればRabenmutter(vater)愛情の無い母親(父親)といった、ちょっとなーという言葉ばかりです。
私の参照言語はオランダ語で、Ravensteinという町がありますが、ウィキペディアを斜め読みしたところ刑場だった場所を解放の象徴にしたいがために市の名前になったようです。
オランダ語でWitte raafという言葉がありますが、これはアルビノの白いカラスを指し意味は変わり者。英語ではBlack sheepだと思います。
>英国紳士は実は紳士ではないのでしょう(笑)。
島国で私が言葉が分かる(つもりでいる)イギリスと日本には共通点がかなりあり、いずれも国民に対するイメージが先行していると思います。イギリス人については大陸ヨーロッパと感覚がかなりずれていて、日本人が礼儀正しいという観念はあくまでその社会の外にいる人間が抱く美意識であるというのが個人的な見解です。
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- salsaladyさん 2019/04/16 09:14:08
- イギリスでローマ風呂を発見?歴史は巡る~
- ☆お久しぶりに窺いますと、以前の「飲んだくれ旅行?」とは趣向が違って。。。
☆イギリスは私にとって、初海外旅行で訪れた国ですが、当時(ダイアナ妃が幸せな結婚式を挙げたと信じてた頃)の斜陽な雰囲気が記憶に有るばかり~
☆18世紀の女流作家を訪ねて旅をする余裕が羨ましいですね。ラトビア公民館?二宿泊できたり、忘れたi padを報せてくれたりラッキーな旅でもありますよ。B&Bはお気に召さなかったわけ?
☆日本人はコッツワオルズ地方の優雅さが好きですが、こちらは異国情緒たっぷりで新たな「のまど節」を拝見しました。日本の春は、今桜一色ですから、週末には桜巡りと参るつもりです。~see you~
- のまどさん からの返信 2019/04/17 02:25:06
- Re: イギリスでローマ風呂を発見?歴史は巡る~
- >☆お久しぶりに窺いますと、以前の「飲んだくれ旅行?」とは趣向が違って。。。
>☆18世紀の女流作家を訪ねて旅をする余裕が羨ましいですね。
文化的なニュアンスがあると意識高い系のブログが書けますね。何しろ寒い中人の家に泊まっていたのであまりビールが進みせんでした。後半、ややスパークするので乞うご期待。コッツウォルズも少し寄ります。
>☆イギリスは私にとって、初海外旅行で訪れた国ですが、当時(ダイアナ妃が幸せな結婚式を挙げたと信じてた頃)の斜陽な雰囲気が記憶に有るばかり~
自信満々でEU離脱を決めても実行できない今も斜陽であることに変わりありません。そのことに気づいていないのはイギリス人だけかもしれません。
>日本の春は、今桜一色ですから、週末には桜巡りと参るつもりです。
まだ桜が咲いているんですね。salsaladyさんのバーベキューのブログは近場での家族の団欒が温かく感じられました。白内障の手術をされたんですね。お大事になさって下さい。
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