2019/03/19 - 2019/03/19
207位(同エリア1436件中)
玄白さん
今月も修善寺の老人ホームに入居している義母の慰問のために、伊豆へ。今回は日帰りで出かけたので、ついでの観光はちょっとあわただしいスケジュールとなった。あちこち回る余裕はなく、午前中に伊豆高原のシンボルとなっている大室山に登り360度の眺望を楽しみ、麓のさくらの里公園で早咲きのオオシマザクラ、伊豆の地名を冠した色々な桜を見てきた。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
先月の義母の慰問のための伊豆旅行は、一泊して河津桜を愛でてきたが、今回は自宅を早朝に出発して、伊豆高原に立ち寄ってから修善寺の老人ホームへ。
目的地は伊豆高原のシンボル、大室山である。
大室山は、4000年前にただ一度だけの噴火でスコリアが積もってできた、お椀を伏せたような山容の休火山である。写真は一昨年6月に城ケ崎の門脇灯台の上から撮影したものである。 -
大室山は、樹木はほとんどなく、全山が萱で覆われているので、初夏には萱の緑が美しい山である。ただ、毎年2月に山焼きが行われるので、3月時点では、山全体が焼け焦げた萱と燃え残った冬枯れの萱がまだらになっていて、色彩には乏しい季節である。
-
そのため、この時期の平日は、観光客はあまりいないだろうと思っていたが、あにはからんや、午前中から意外と大勢の観光客が来ている。特に中国人が半分くらい占めていただろうか。
リフト乗り場の前に大きな鳥居が建っているが、これは大室山火口の中に浅間神社があるためである。 -
大室山は、単成火山のスコリア丘の形がよく残っていて、その希少価値により9年前に国の天然記念物に指定されている。そのため、現在は、徒歩での入山は禁止されていて、頂上に登るにはリフトを利用するしか方法はない。料金は¥500也。
-
途中、無人カメラが設置されていて、センサーで人が乗っているときだけ、勝手に撮影している。頂上に着いたときは、係員がタブレットで撮影された写真をみせてプリントの注文を取っている。デジタル時代ならではの観光写真商売である。
-
リフト頂上駅の隣りが、富士山をバックにした記念撮影スポットになっている。
-
あいにく富士山には雲がかかっていていまひとつの眺めではあるが、天気予報では曇りだったので、見られただけで良しとしよう。
-
頂上からは360度の眺望だ。
-
直下にピラミッド型の温室や広大な駐車場が見えている。伊東の代表的観光施設、サボテン公園である。
-
火口の縁には舗装された遊歩道があり、一周20分ほどでお鉢巡りができる。アップダウンはほとんどなく、サンダルでも歩ける。
-
火口底は、観光アーチェリー場になっている。水が溜まって火口湖になっていれば、風景として格が上がるのだが、多孔質の火山礫、スコリアなので水が溜まることはないのだろう。
-
東には相模湾が広がり、伊豆大島が見えている。
-
春霞で見通しは良くないが、利島や新島もかろうじて見えている。
-
火口の縁を左回りに1/3ほど来たあたりの眺め。リフト頂上駅の向こうに富士山が見えている。火口に下る道の途中に浅間神社二の鳥居が見えている。なお、浅間神社参拝は、アーチェリーをする人だけに許されており、一般の人は立ち入り禁止となっている。
-
珍しく、この付近には数本の樹木が生えている。
-
さらに進むと八体の地蔵尊が安置されている。八ヶ岳地蔵尊という名前がついている。地元の漁師達にとって、昔、大室山は漁場の位置を確かめるときの目印となっていて、豊漁と海の安全を祈願するために寄進されたものだという。うっすらと見えている富士山の背後には、天気が良いときには八ヶ岳が見えるはずなので、こんな名前が付けられたのだろう。
-
先月の山焼きで黒焦げになった萱がまだらに残っている。もう少し経てば新芽が出てくるだろう。
-
火口の西側、リフト頂上駅の反対側が大室山最高地点である。三等三角点があり、標高579.64mとある。
-
最高地点からの富士山の眺め。
-
浅間神社の赤い屋根が見えている。火口底でアーチェリーをしている人はだれもいない。
-
火口縁西側から相模湾遠望。
昨年4月に伊豆半島が、日本で9例目のユネスコの「世界ジオパーク」に認定されたが、大室山も、その重要な構成要件になっている。今年はJR東日本のディスティネーションネーションキャンペーン対象地域にもなっており、今年の伊豆半島は、例年以上に観光客が訪れることになりそうだ。 -
八ヶ岳地蔵尊の反対側の火口縁にも5体の地蔵尊が安置されている。五智如来地蔵尊というのだそうだ。解説板によると、1663年(江戸時代寛文年間)に相模国の岩村(現 神奈川県真鶴町)の網元、朝倉清兵衛の娘が9歳で身ごもり、その安産を大室山浅間神社に祈願したところ無事安産したので、お礼に真鶴石で地蔵を作らせ船で運び安置したものとある。9歳で妊娠した?? 本当かな!
-
そのうちの一体をアップで。
真鶴石というのは、別名「本小松石」とも言う真鶴町特産の安山岩の一種で、古くから様々な建造物に使われた銘石だそうだ。 -
リフト頂上駅近くに戻って来た。この付近には熔岩の塊が散在している。
-
リフトで麓に下る。眼下に見えるゴルフ場は、ゴールド川奈カントリークラブ。このところ、しばらくゴルフはサボっていたが、今月下旬に久しぶりにラウンドを予定しているので、少し練習せねばなるまい、ふとそんなことを思い出した。
-
イチオシ
リフトの上から富士山をパチリ。少し雲が少なくなってきたようだ。
-
リフト乗り場から800mほど北側に回り込んだところに、桜の名所、大室山さくらの里公園があるので、そちらにも行ってみよう。ここは、40種1500本の桜があり、10月から4月まで、なにかしらの桜の花を観賞することができる。
-
イチオシ
大室山をバックに早咲きオオシマが満開を迎えている。早咲きオオシマはソメイヨシノとオオシマザクラの交配種である。
-
なかなかの大木もある。
-
花は純白で、清楚な感じである。
-
ソメイヨシノと違って、開花と芽吹きがほとんど同時期だ。オオシマザクラがそういう性質だからだろう。
-
イチオシ
青空をバックに前ボケを入れて。
-
ピンク色の花をつけた桜は熱海桜。河津桜と似ているが、これはカンヒザクラとヤマザクラの交配種で、河津桜はカンヒザクラとオオシマザクラの交配、親の種類が違うのである。
-
大室山をバックに熱海桜。
-
伊東桜。オオシマザクラ、ソメイヨシノ系の交配種だが、早咲きオオシマより開花時期は遅いので、まだ蕾の段階だ。
-
イチオシ
大室山を背景に、満開で一番の見応えある咲きっぷりの桜は、城ケ崎桜。
河津桜を始め、熱海桜、伊東桜、城ケ崎桜と、伊豆には、ご当地地名の桜がずいぶんあるものだ。 -
花は大振りで濃いピンク、外見は河津桜とそっくりだ。
-
ルーツも、カンヒザクラとオオシマザクラの交配種というから、河津桜と同じだ。道理でよく似た花だ。
-
しかし、こちらは、河津桜のように開花と芽吹きが同じではなく、ほとんど河津と同じ気候にも関わらず、開花時期が半月ほど違うので、やはり別種なのであろう。
-
母種が同じでも遺伝子の混り具合が違うということなのだろうか。面白いものだ。
-
河津桜はすっかり葉桜になり、新緑がまぶしい。葉桜となった河津桜の間にこれまた濃いピンクの花が見えたので近寄ってみると・・・
-
桜ではなく、ハナモモだった。
-
桃の花をアップで。
-
イチオシ
これまた別の桜。下を向いて咲いているので、カンヒザクラ系と思われる。
-
山焼きの後のまだら模様が残る大室山を背景に河津桜の新緑と城ケ崎桜のピンクのコントラストが美しい。
-
少しアングルを変えてもう一枚。
-
こちらは、正統なオオシマザクラの大木。
-
オオシマザクラの特徴、純白の花びら。
老人ホームへの慰問のため義兄夫妻と待ち合わせの時間が迫って来た。あまりのんびりしていられないので、30分ほどで桜見物は切り上げ、修善寺に移動だ。 -
義母の慰問を終えて帰宅の途に着く。伊豆縦貫道、東名高速、圏央道と乗り継いでのドライブ。午後になって富士山の雲がだいぶ取れてきた。この2枚の写真は、連れ合いが慣れない一眼レフを使って助手席で富士山を狙ったモノ。
伊豆縦貫道にて。 -
東名高速、御殿場IC手前あたりの富士山。水平出し、画角調整がなっておらず、パソコンの画処理ソフトで調整。
ともかく、今月も義母は変わりなく元気そうで、まずは一安心して帰宅した。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 東海地方
0
50