【北関東紀行】埼玉・深谷市と本庄市のB級名産を巡る旅

2015/05/02 - 2015/05/02

埼玉の北側はほぼ北関東の文化圏です。
今回は群馬すれすれの深谷と本庄を巡り埼玉の地にしか根付いていない食文化を検証しました。
深谷はその豊富な深谷葱を活かしたピザライスという謎グルメを、本庄はその豊富なキュウリを活かしてどらQという謎グルメを、それぞれ体験してきました。

エリア 深谷・寄居(埼玉)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル

埼玉県深谷市…初めて来ました。
東京における埼玉への玄関口である池袋から電車で1時間半くらいかかります。
深谷自体が郡馬との国境近くですが、今日は徒歩でさらに奥地である本庄を目指すコースです。

深谷には「ピザライス」という謎過ぎる食べ物があると聞きつけて、どんなご当地グルメなのかを調査しに来ました。

Hollyという店です。街の洋食屋さんというか喫茶店というたたずまいですが、店先に深谷市のゆるキャラである「ふっかちゃん」がかかっています。見ての通り、深谷葱をモチーフにしていると思われますが深谷産の食材を使っている店のみ掲示することを許されているのでしょうか。
イスラム食堂のハラール表記みたいですね（違うか）

ピザライスコーナー、ありました。せっかくなので深谷もんじゃ風ピザライスを注文。
「深谷もんじゃ」「ピザ」「ライス」という異種格闘技状態で全く想像がつきません。「名古屋名物台湾ラーメンのアメリカン」と同じくらい情報量が多いです。

到着。グラタンみたいなものが出てきました。

深谷＝ネギ入り、もんじゃ風＝表面にかかっている粉とかの味付け？、ピザ＝チーズ、ライス＝ライスという感じのものっぽいです。組み合わせが組み合わせなので、融合してても普通においしいです。
流石、北関東は一筋縄ではいかない

ここから次の目的へ向かって本庄市へ移動を開始します。途中の風景を見ていると北関東と言われてイメージされるような？景色が広がっています

東京から83キロ…東京都の隣ですがなかなか遠くまで来ましたね…

次は本庄市が世界に誇るB級グルメを散策します。どうやら本庄市はキュウリが特産なようで、そのキュウリと本庄名物であるどら焼きを組み合わせた「どらQ」なるものを作り上げてしまったようです。
ここは秩父家菓子店という店のどらQ。パッケージのキュウリが可愛い

秩父家菓子店 グルメ・レストラン

ここのどらQは生地と餡にキュウリが練りこんであるそう。生地に見える黒い斑点がキュウリのようです。どらQと言っても店ごとで特色があるようです

まあ、いたって普通のどら焼きといった感じで美味しいです。キュウリ嫌いの子供にキュウリを食べさせるには良いかもしれませんが、人参ケーキとかと違ってそこまでキュウリ摂取量は多くなさそうなので、そういう目的でのメリットはなさそうでした

どらQエントリーナンバー２はこまつやです。ちなみに、どらQは本庄市が推しまくっている（多分）にもかかわらず扱っている店が4店しかありません。というかそもそもなぜキュウリのPR方法がどら焼きなのか？というところ含め、非常に興味深いです

御菓子処 こまつや 専門店

こまつやのどらQはみそあんだそうです。キュウリと言えば、河童ですね

遂にきました。輪切りのキュウリが割とちゃんと入っているパターンです。みそあんということで甘じょっぱい感じが、甘さ全開な小豆餡に比べるとまだマシか？（いや、変わらないか）…といっても、キュウリの存在感がそこまであるわけではないというのが正直なところ

どらQエントリーナンバー３はあさ美製菓舗です。というか自分は大福とか団子とか、和スイーツが大分好きなので、正直こんなにストイックにどら焼きばかり食べなくても…と思ったりもしますが、そこらへんは考えたら負けです

これは青梅餡だそうです。なんだかんだでどの店も微妙に個性を出してきますね。マイナーB級グルメなので特に決まりが無いためなんだと思いますが、ある意味B級グルメの鏡です

こちらも良く見るとキュウリ入り。さっきの方が存在感あったかな。どれもそうなのですが、キュウリを良く味わおうとすると、キュウリ特有の野菜っぽさがあるのでどら焼きと全然合ってないです。でも、強烈な違和感を感じるほどキュウリの存在感を感じるわけではなく、結局特産としてどっちつかずになっているような気がします。
色々と偉そうに書いていますが、基本的にはどら焼きなので美味しいです

最後のどらQはいいじまです。今回のお店は全て徒歩で回ったのですが、それぞれが地味に離れていて苦労しました

飯島製菓舗 グルメ・レストラン

パッケージは一番シンプル。ストレートにどらQにかける思いが伝わってくるようです

こちらは白あんにキュウリを練りこんで、マーガリンを挟んでいます。白あんとマーガリン効果で美味しかったですが、キュウリ度は一番高いかも知れない。というか、やっぱどら焼きにキュウリって合わないんじゃないか？（不味いということではなくて、ただただ必然性がそこまで感じられなかった）

というわけで本庄駅から帰路に着きました。深谷駅から本庄駅まで直接歩いて10キロ以上。
謎のドリアみたいな食べ物と、どら焼きをひたすら食べながら歩き回る旅。群馬の温泉に行くわけでも、栃木の日光に観光に行くでもない、関東地方民が知らない本当の北関東の楽しみ方がここにあります