2018/05/22 - 2018/05/27
126位(同エリア393件中)
ヒサジーさん
今日は【チェルノブイリ博物館】を紹介します。
この【チェルノブイリ博物館】は私がキエフにいる間に絶対に行きたかった場所です。
キエフとチェルノブイリとは100Kmしか離れていません。100Kmというと東京から群馬県前橋市や茨城県水戸市まで。大阪から三重県四日市市、兵庫県赤穂市までが100Kmです。
まず、チェルノブイリ原発事故とは何か?を説明します。
1986年4月26日1時23分にソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故のことです。…
当初、ソ連政府はパニックや機密漏洩を恐れこの事故を内外に公表せず、施設周辺住民の避難措置も取られなかったため、彼らは数日間、事実を知らぬまま通常の生活を送り、高線量の放射性物質を浴び被曝した。しかし、翌4月27日にスウェーデンのフォルスマルク原子力発電所にてこの事故が原因の特定核種、高線量の放射性物質が検出され、近隣国からも同様の報告があったためスウェーデン当局が調査を開始、この調査結果について事実確認を受けたソ連は4月28日にその内容を認め、事故が世界中に発覚。当初、フォルスマルク原発の技術者は、自原発所内からの漏洩も疑い、あるいは「核戦争」が起こったのではないかと考えた時期もありました。
現在は、ソ連が崩壊し、チェルノブイリがあるウクライナが原発の事故処理を担っています。
これが、この原発事故の概要なのですが、もし、この記事を読んでくださる方々が、自宅から100Km以内で原発が爆発したら、どうするでしょうか?パニックになるでしょう。それは、想定外だからです。原発が爆発するなんて、想定していませんよね。でも、この想定外という言葉、一度、使っているんですよ。そう、東日本大震災の時です。
この【チェルノブイリ博物館】は2階建てになっており、1階は日本に関することしか展示されていません。私はこの博物館を訪れたことでウクライナから多くの宿題をもらった気がします。
“世界で唯一の被爆国である日本は現在も原子力発電所の建設を推進している。東日本大震災を経験し、想定外の原発事故が発生してもなお、原発の建設、使用を継続している。政治や行政の利権によるものが大半であるが、後世に残すのは、笑顔のあるクリーンなエネルギー社会か?原発による高リスクなエネルギー社会か?”
私は途中で胸が痛くなり写真撮影を途中でやめてしまいました。
ぜひ、多くの日本人に行ってほしい博物館だと認識しています。
入場料は40UAH。カメラは1台20UHA。
1Fは日本に関する展示のみです。内容は東日本大震災による福島第一原発の事故に関することばかりです。この時点で胸が痛いです。
2Fへ上がる階段の両脇に提示されている地名はチェルノブイリ原発事故により住むことができなくなった地名です。1Fから2Fへ上る階段の両脇は明るくなっているのに対し、2Fから1Fへ下る階段の両脇は真っ暗です。地名も斜線が引かれています。一つの原発事故でこれだけの地名が人が住めなくなっていくんです。この階段の上り下りはさすがに心苦しいです。
2Fはチェルノブイリ原発事故にかんする展示物が大半を占めます。住民の名前や、除染に携わった方々の携行品。研究者たちのものなど、犠牲者名簿までありました。私は限界でした。胸が苦しくなってこれ以上、写真撮影に携われない。何て言うんでしょうね。広島の原爆資料館とは少し違うんですね。原爆資料館はあくまで被害者立場として見れるんですよ。しかし、他国へ行ってこの日本の記事を見ると加害者立場になるというか…。実際、このチェルノブイリ原発事故は周辺各国に甚大な被害を与えています。もう無理だ、博物館を出ようと思い2Fの最後の展示物を見ると広島への原爆投下の記事でした。ウクライナで多くの日本人に対し、問題提起をされているきがしてなりません。“世界で唯一の被爆国、日本は東日本大震災で福島第一原発から放射能が漏れるという事故を起こした。しかし、まだ、原発を推進している。まだ懲りないのか?”と。
キエフを訪れる日本人には声を大にして言いたいです。この“チェルノブイリ博物館”はぜひ訪れてください。地下鉄の駅からも近いです。いろいろ考えさせられるとは思います。しかし、この博物館は行くべきだと思いますよ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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博物館の外にはこのような車が展示されています。これは、実際に除染などで使用された車です。
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この戦車も実際に現場で使用されたものです。
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博物館の入り口はこんな感じ
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下の文字でかろうじてチェルノブイリという文字が確認できます。
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1Fは東日本大震災による原発事故関係の展示品のみです。
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海外でこのような展示品を見ると非常に胸が痛いです。
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訴えかけてくるものがすごいです。対日本人向けに作られているような気がしてなりません。
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ウクライナでこのような新聞を見ることになるとは思ってもいませんでした。
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2階へ上がる階段です。
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両脇の斜線がひかれた地名はチェルノブイリ原発事故により人が住めなくなった街の名前です。
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2階はチェルノブイリ原発事故による展示品が多くを占めています。
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ここでまた、広島関係の新聞が展示されています。やはり対日本人向けの施設である印象が強い。私たち日本人は本当に原発について真剣に議論する時が来ているような気がします。
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