2018/05/04 - 2018/05/09
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(2度目以降の、少しだけディープなロシア旅行を計画中の方にとって、この旅行記が少しでも参考になればうれしく思います。)
2018年は1月と5月の2回、モスクワ(とサンクトペテルブルク)を訪れる計画を立てた。今回は5月のモスクワ編であるが、5月4日から4日間の滞在期間中に訪ねたのは、救世主ハリストス大聖堂、プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部)、ボリショイ劇場新館(バレエ鑑賞)、国立モスクワ音楽院、赤の広場とニコリスカヤ通り、トベルスカヤ通りの戦勝記念日軍事パレードのリハーサル、ノヴォデヴィチ修道院&墓地、カトリック教会、モスクワ動物園など。初めてモスクワを訪れる人向けのツアーなどではあまり行かない場所を巡り歩いた旅行記である。
(第1旅程:冬のロシア・1月のサンクトペテルブルク&モスクワ編はこちら(↓))
https://4travel.jp/travelogue/11409655
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 航空会社
- JAL カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
カタール航空の予約内訳
-
JALの予約内訳
<渡航計画(2つの旅程)の再確認>
冒頭にも記したように、2018年は1月と5月の2回、モスクワを訪れる計画を立てた。今回は5月のGWのモスクワ編だが、本題に入る前に、2つの旅程のエアラインの構成などを再度示しておきたい。
運賃を節約するため、JALと同じワンワールドのカタール航空をJALと組み合わせて、以下のとおり札幌-ロシア2往復の旅程を構成した。
① 第1旅程の往路:新千歳(CTS)-羽田(HND)-ドーハ(DOH)-サンクトペテルブルク(LED)(カタール航空発券)、1泊して翌日、高速鉄道サプサン号でモスクワへ移動し、モスクワ2泊。
② 第1旅程の復路:モスクワ(SVO)-ヘルシンキ(HEL)-成田(NRT)~ 羽田(HND)-新千歳(CTS)(JAL発券)
③ 第2旅程の往路:新千歳(CTS)-成田(NRT)-モスクワ(DME)(JAL発券)
④ 第2旅程の復路:モスクワ(DME)-ドーハ(DOH)-羽田(HND)-新千歳(CTS)(カタール航空発券)
上記の①と④をカタール航空で往復予約(札幌発)、②と③をJALで往復予約(モスクワ発)とすると、税・燃油サーチャージ等オール込みで、2往復の運賃は合計18万円ほどに収まった。今回は、JAL発券の③(往路)とカタール航空発券の④(復路)を組み合わせての旅程である。
<第2旅程:札幌からモスクワへ>
[2018年5月4日]
2018年5月4日朝5:50、自宅から最寄りのバス停から新千歳空港行きの連絡バスに乗る。早朝なので渋滞もなく順調に走行し、バスは6:45に新千歳空港に到着。この日の成田行きJAL3040便にはクラスJシートに空席があったので、チェックインの際に+1000円でアップグレードをお願いする。さらにモスクワ行きJL421便は、エコノミー席がオーバーブッキングとなったため、ラッキーにもビジネスクラスに無料でアップグレードされた。いわゆる「インボラ・アップグレード」をいただき早くもテンションが上がる。(笑)JALのSKY SWEETシートでモスクワまでゆったりくつろいで行けるのはとてもありがたい! -
薄霧に包まれた早朝の新千歳空港 成田行きの隣に駐機しているJAL B767型機
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成田行きのJAL3040便は、薄霧の中をほぼ定刻に新千歳空港を離陸。この便はいつも国際線仕様のB737-800が使われるので、クラスJはビジネスクラスのスカイラックス・シートだった。
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定刻に成田について、出国手続きを済ませ、サクララウンジで一息つくとまもなくモスクワ行きJL421の搭乗時刻となる。
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モスクワ行きJL421便 B787-8型機
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ビジネスクラスは個室タイプのSKY SWEETⅠ。
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JAL機は定刻の30分後に成田を離陸、シートベルトサインが消えるとドリンクサービスが始まる。まずは、いつものビール、プレミアモルツをいただく。食事は洋食の魚料理をチョイス。
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食後のデザートとコーヒーもゆっくり美味しくいただいた。
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さらにワイン(ピノ・ノワール種を用いたカリフォルニアの赤「Castle Rock」)を飲み始めた頃には、JAL機はロシア極東のハバロフスク上空を通過するところだった。
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シートをフルフラットにして一眠りし、その後、映画を2本みてくつろいでいる内に、JAL機はモスクワに向けて降下を開始、あっというまの9時間半だった。さすがはJALのビジネスクラス。長時間のフライトでもまったく苦にならないことをあらためて認識する。
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JL421便は、ほぼ定刻でモスクワ・ドモジェドボ国際空港に到着、ドモジェドボにしては珍しくイミグレをスムーズに通過し、スーツケースを取りに向かうと、既にターンテーブルから下ろされていた。ここドモジェドボ空港では、いつもJALのロシア人スタッフが、乗客のスーツケースをフロアに下ろして、きれいに並べておいてくれるのだ。スタッフさんに心から感謝!
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スーツケースを転がしながら到着フロアに出て、ロシアのSIMカードを購入する。ドモジェドボ空港の1Fと2Fフロアには、それぞれSIMの販売ブースがあり、日本から持参したSIMフリーのスマホとパスポートを差し出すと、若いスタッフが英語で対応してくれる。今回はロシアの通信会社МТС(英語表記はMTS)のプリペイドSIMを購入。有効期間1ヶ月、通信可能データ容量4GBのSIMが800ルーブルだった。
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通信手段を確保したら、次は空港駅の自動券売機でアエロエクスプレスのチケットを購入し、ホームへ移動する。
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ホームに停車していたアエロエクスプレスの車輌は、最新型の2階建て車輛だった。アエロエクスプレスは、空港駅を発車するとノンストップ、約45分で終着のパベレーツキー駅に到着。渋滞に巻き込まれる心配もなく、車内は清潔で乗り心地もGoodだ!
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モスクワの地下鉄ガイドアプリ ”Yandex metro"の路線図
モスクワの地下鉄を乗りこなすためには必須のアイテムだ!赤色が1号線、緑が2号線、濃い青色が3号線、茶色の円形は5号(環状)線
乗り換え可能駅は楕円で表示されている。5号(環状)線の12駅は全てが乗り換え可能駅となっている。
アエロエクスプレスの終着パベレーツキー駅は、地下鉄2・5号線のパベレーツカヤ駅とつながっているので、地下鉄2号線の電車に乗り換えて、モスクワ中心部へ向かう。モスクワの地下鉄ネットワークは東京並みに発達している。運賃は距離に関係なく、何度乗り換えても、どこまで乗っても1回55ルーブルだ(2018年5月)。 -
右がモスクワのチャージ式交通ICカード「トロイカ」
左はサンクトペテルブルグのチャージ式交通ICカード
SUICAのようなチャージ式交通ICカード「トロイカ」を使えば、1回37ルーブルと格安なのはありがたい。しかもこのカード、地下鉄の他に路面電車、トロリーバス、バスでも使うことができる。運賃も全て乗車1回につき37ルーブルとなる。
■モスクワの地下鉄については、別にブログにまとめていますので、よろしければご覧ください。(↓)
http://moscowstconserv.hatenablog.com/entry/2016/03/25/200118 -
ナショナルホテル外観
地下鉄②号線のパベレーツカヤから2駅目のチアトラーリナヤで降車。長い連絡通路を徒歩で移動して①号線のアホードヌィ・リャト駅出口から地下歩道をわたって地上に出ると、目の前に今回滞在するナショナルホテルが建っている。
ナショナルホテルは創業1903年、これまでにフランスのシラク元大統領、アメリカのオバマ前大統領、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏などをはじめ、各国の首脳や著名人が多数宿泊している老舗ホテル、広いマホーヴァヤ通りを挟んですぐ目の前がクレムリン・赤の広場という抜群のロケーションだ。
■モスクワのホテルについて、いくつかをブログにまとめていますので、よろしければご覧ください。(↓)
http://moscowstconserv.hatenablog.com/entry/2017/10/14/125844 -
ナショナルホテル 客室
フロントでチェックインを済ませて、クラシカルなインテリアの部屋に案内される。 -
ナショナルホテル 客室
部屋でゆっくり休む間もなく日本から持ってきた荷物をトートバックに詰め替えると、再びホテルを出て地下鉄駅に降りる。今回のモスクワ渡航の最初のミッションは、モスクワに留学中の長女が住んでいる学生寮まで、札幌の家から持参した衣類やレトルト食材、調味料などを届けることだった。
学生寮まで無事に荷物を届け、ふと時計を見ると現地時間の夕方6時(日本時間の深夜0時)、お腹も空いてきたので、長女とともに近くの日本食レストラン「いちばんぼし(ロシア語表記は《ИЧИБАНБОСИ》)」に行くことにした。 -
いちばんぼし店内
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寿司盛り合わせ
店内に入ると、ロシア人店員の「いらっしゃいませ~!」の声に迎えられる。今回は、ロシアのビール《バルチカ7》と寿司の盛り合わせなどを注文した。日本人のヒデさんが切り盛りするこの店では、寿司の他に、丼物やうどんなどの和食が食べられる。ネタはロシアでも入手しやすいものに限られるが、どれも新鮮で、日本の寿司と比べても遜色ない!ヘルシーな日本食は、ロシアでもとても人気がある。日本人の調理師がいる店は多くないが、今日、モスクワだけで1000店を超える日本食レストランが営業しているというから驚きだ! -
赤の広場の手前に位置するマネージ広場(中央の建物は国立歴史博物館)
お腹が満たされたところで、地下鉄に乗り、ホテルのあるクレムリン・赤の広場方面へ向かう。①号線の「アホートヌィ・リャト」駅から地上に出て、赤の広場から延びるニコリスカヤ通りを歩いてみた。 -
この通りは、夜になると美しいイルミネーションでライトアップされる。
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チョコレート菓子「アリョーンカ」ショップ
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まだモスクワ滞在初日ではあるが、ロシアでもっとも人気のチョコ菓子、可愛い女の娘の包み紙で有名な「アリョーンカ」の工場直営店でお土産を買って、ホテルに戻ることにする。ちなみに「アリョーンカ」とはロシア人女性の名前「エレーナ」の愛称である
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「アリョーンカ」ショップ店内
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「アリョーンカ」ショップ店内
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ナショナルホテル 朝食レストラン
[2018年5月5日]
翌日は現地時間の朝6時に起床。身支度を整えて、朝食が始まる7時ちょうどにレストランへ向かう。 -
レストランの窓から見るクレムリン、マネージ広場
ナショナルホテルの朝食レストランでは、朝一番に入ると、クレムリンに面した窓際の席に案内してくれるのだ。 -
朝食ブッフェ
クラシカルな装いのレストランでクレムリンの景色を眺めながらいただく朝食は、朝から優雅な気分にしてくれる。最後に、フルーツと美味しいコーヒーをいただいて部屋に戻る。
この日の午前中は、長女は用事で大学へ、私はモスクワ川の河畔に立つ「救世主ハリストス大聖堂」を見学することにした。 -
地下鉄①号線 クロポトキンスカヤ駅コンコース
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ナショナルホテルの最寄り駅①号線の「アホートヌィ・リャト」駅から電車に乗り、2駅目の「クロポトキンスカヤ」駅で降りて地上に出ると、すぐ目の前に大聖堂が現れる。
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救世主ハリストス大聖堂(近景)
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救世主ハリストス大聖堂(近景)
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パトリアルシー橋から見た大聖堂
「救世主ハリストス大聖堂」は、ロシア正教会の首座聖堂の地位を占め、地上103mの威容を誇る建物の高さも、正教会の聖堂としては世界最高なのだそうだ。(サンクトペテルブルクの「イサク聖堂」は地上101.5m) -
大聖堂の正面、モスクワ川にかかるパトリアルシー橋から見るクレムリン大宮殿と尖塔群の眺めもまた素晴らしい!
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大聖堂内部(ロシア連邦大統領府公式サイトより引用)
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大聖堂内部(ロシア連邦大統領府公式サイトより引用)
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大聖堂内部(ロシア連邦大統領府公式サイトより引用)
残念ながら、装飾が美しい大聖堂内部の写真撮影は禁じられているので、ロシア連邦大統領府のオフィシャルサイトに掲載されている2018年の復活祭の写真を引用して紹介する。(大統領府のサイトに掲載されているコンテンツは、オリジナル・ソースを明示すれば、ネット上への引用が許可されている。→ http://en.kremlin.ru/about/copyrights )
ロシア連邦大統領府オフィシャルサイト:2018年復活祭http://en.kremlin.ru/events/president/news/57221/photos -
国立プーシキン美術館(本館)
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国立プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部)
ハリストス大聖堂からヴォルホンカ通りを挟んで筋向かいには国立プーシキン美術館があるのだが、美術館へは夕方に再訪することにして、今度は地下鉄でボリショイ劇場へ向かう。 -
ボリショイ劇場(新館)
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ボリショイ劇場(新館)
ボリショイ劇場は1700席を有する世界的に有名な本館の他、隣接する敷地に1000席ほどの規模の新館がある。 -
ボリショイ劇場(新館・ブッフェコーナー)
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ボリショイ劇場(新館)
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ボリショイ劇場(新館・ステージ正面)
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ボリショイ劇場(新館・客席)
この日は、正午から新館でバレエ「現代の英雄」を鑑賞した。チケットは、ボリショイ劇場のオフィシャルサイトで事前に購入したPDFのe-ticketを日本でプリントアウトして持参した。昼の公演だったが、クラシカルな内装のホールは大勢の観客でほぼ満席だ。 -
バレエ「現代の英雄」カーテンコールから
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バレエ「現代の英雄」カーテンコールから
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バレエ「現代の英雄」カーテンコールから
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バレエ「現代の英雄」カーテンコールから
「現代の英雄」の原作は、ロシアの作家ミハイル・レールモントフ作の小説だ。青年士官ペチョーリンの波乱に満ちた恋愛と冒険を5編の連作として描いたものだが、バレエでは3編を取り上げ、各編(幕)ごとにオケのソリストが1人ステージに上がって曲を奏でたり、3幕目には車椅子のダンサーが登場するなど、斬新なアレンジだった。
ボリショイ劇場のオフィシャルサイト(英語版):https://www.bolshoi.ru/en/ -
国立プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部)
ボリショイ劇場でバレエを鑑賞した後、再び地下鉄で「クロポトキンスカヤ」駅に戻り、国立プーシキン美術館を訪ねる。今回は本館ではなく、隣のヨーロッパコレクション部の方を見学することにした。 -
国立プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部) 常設展入場口
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国立プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部) 階段通路
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国立プーシキン美術館(ヨーロッパコレクション部)
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常設展示は、2Fにモネ、ルノワール、セザンヌ、ゴーギャンなど、3Fにはルソーやピカソの他、20世紀に活躍した欧米の画家達の作品が展示されている。
プーシキン美術館のオフィシャルサイト(英語版):https://pushkinmuseum.art/?lang=en -
ルノワール 「庭にて ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰」
国立プーシキン美術館 公式サイトより引用 -
モネ 「白い水蓮」
国立プーシキン美術館 公式サイトより引用 -
モネ 「草上の昼食」
国立プーシキン美術館 公式サイトより引用 -
ルソー 「馬を襲うジャガー」
国立プーシキン美術館 公式サイトより引用
主な収蔵作品は、プーシキン美術館のオフィシャルサイトでも観ることができる。また、ロシアの美術館では、特別な企画展以外は、ストロボを使わなければ展示している作品の写真撮影は許されている。
ちなみに、オフィシャルサイトから引用したこれら4つの絵画は、今回は観ることができなかった作品だ。 -
プーシキン美術館展(日本で開催)フライヤー
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プーシキン美術館展(日本で開催)フライヤー
後で分かったのだが、ちょうどこの時、上野の東京都美術館で開催されていた「プーシキン美術館展」に貸し出されていたのだ。というわけで、これらの作品とは、後日東京(東京都美術館)と大阪(国立国際美術館)で対面することとなった。 -
国立モスクワ音楽院 チャイコフスキーの銅像
時刻も夕方4時半を回り、プーシキン美術館を後にして、次の目的地、モスクワ音楽院へと向かう。地下鉄①号線を1駅戻り、「レーニン図書館」駅で降車してボリシャヤ・ニキーツカヤ通りを10分ほど歩くと、モスクワ音楽院のシンボル、チャイコフスキーの銅像が見えてくる。 -
国立モスクワ音楽院 大ホールエントランス
音楽院正面の大ホールのエントランスには、人々が大勢集まっている。エントランスに掲げられているポスターをみると、この日の夕方、ワレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場オーケストラのコンサートがあるらしい。 -
チャイコフスキーの銅像の前で留学中の長女と待ち合わせ、夕食を食べに近くのジョージア(グルジア)料理のレストランに入る。
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ハルチョー(スパイシーな牛肉のピリ辛トマトスープ)
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ヒンカリ(挽肉を小麦粉の皮で包んだ巨大な小籠包のような料理)
ロシアビールとともに、ジョージア料理の定番「ハルチョー」と「ヒンカリ」などを美味しくいただいた。 -
朝食レストランからみたマホーヴァヤ通りとマネージ広場
[2018年5月6日]
さて、翌朝も前日と同じく7時にレストランに降りてみると、なんと赤の広場の方に向かって多数の戦闘車輌が並んでいる。聞けばこの日は、3日後(5/9)の戦勝記念日の軍事パレードのリハーサルが行われるとのこと。 -
トベルスカヤ通りに整列した戦闘車輌群
「コアリーツィヤSV 152mm自走榴弾砲」 -
トベルスカヤ通りに整列した戦闘車輌群
「コアリーツィヤSV 152mm自走榴弾砲」 -
朝食を済ませてから、モスクワのメインストリート、トベルスカヤ通りに出てみると、往復10車線の通りの全面に、多数の戦闘車輌がクレムリンの方角に向かって整列していた。
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最新鋭のステルス戦車T-14「アルマータ」
背景のピンク色の壁の建物はモスクワ市庁舎 -
これだけ多くの戦闘車輌を間近に見るのは、生まれて初めての経験だ。しかも写真撮影も可とのこと。情報統制が厳しかったソビエト時代とは隔世の感がある!
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やがて戦闘車輌の車列が轟音とともに走り去ると、今度は、オレンジ色の道路散水・清掃車部隊が現れて、キャタピラーで削られた路面をあっという間にきれいにして走り去っていった。何をするにもロシアはスケールが大きい!
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国立モスクワ音楽院 校舎正面
一度ホテルに戻り、一休みしてから、この日もホテルから徒歩で10分ほどのところにあるモスクワ音楽院へ向かう。この日は、14時からピアノ科の学生たちのクラスコンサートがあるので聞きに行くことにする。 -
国立モスクワ音楽院 ミャスコフスキーホール
会場は70席ほどのミャスコフスキーホール、モスクワ音楽院では最も小さなコンサートホールだ。
クラスコンサートは学生たちの日頃の研鑽の成果を発表する場なので、チケットは100ルーブルと格安だ。 -
このホールでは、毎日のように学生たちのクラスコンサートやソロコンサートなどが催されていて、音楽好きの市民がたくさん聞きに来ているとのこと。ロシアでは、クラシック音楽が市民の生活に自然に溶け込んでいることをあらためて実感する。
この日も肩の張らない素敵なコンサートだった。 -
革命広場:モスクワの春・アカペラの祭典 特設ステージ
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革命広場:モスクワの春・アカペラの祭典 屋台街
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革命広場:モスクワの春・アカペラの祭典 シャシリーク(肉の串焼き)の屋台
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革命広場:モスクワの春・アカペラの祭典 記念雑貨屋台
クラスコンサートが終わると、モスクワ音楽院を出て、ボリショイ劇場の向かい側にある革命広場へ向かう。ちょうどこの時期、モスクワ市が主催する春のイベント「モスクワの春・アカペラの祭典」が開催されていて、街のあちらこちらに音符の看板や特設ステージが設えられていた。 -
ロシア料理のレストラン「"Старая Башня(スターラヤ・バッシニャ)" 古い塔」
日も傾いて、夕食の時間となる。この日は革命広場の一角にある長女お薦めのレストラン「"Старая Башня(スターラヤ・バッシニャ)" 古い塔」で食べることにする。 -
このレストランは、まさしく古い塔の内部のようなインテリアがユニークで、伝統的なロシア料理をリーズナブルな価格で楽しむことができる。
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ロシアの定番「サラダ」2品
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こちらもロシア料理の定番「ボルシチ」
一人前を、二つの器に分けていただいた。 -
こちらはロシア料理の定番「キエフ風カツレツ」
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ロシア料理の定番「キエフ風カツレツ」
カットすると中から溶けたバターが流れ出てくる。 -
「モスクワの春・アカペラの祭典」 街の装飾展示から
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「モスクワの春・アカペラの祭典」 街の装飾展示から
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お腹が満たされたところで、しばし夕刻のモスクワの街を歩くことにする。やはり、ここでも「モスクワの春・アカペラの祭典」の特設ステージが目を引いた。
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ナショナルホテル 朝食ブッフェ
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[2018年5月7日]
さて、翌朝5月7日、モスクワ滞在も最終日となる。朝食レストランから見るクレムリンの景色も見納めだ。
朝食を済ませ、部屋に戻って整理整頓。荷物をパッキングして、ホテルをチェックアウトする。タクシー予約アプリ「Yandex taxi」でタクシーを呼んで、ホテルから10分ほどのところにある長女の学生寮まで行き、スーツケースを部屋に預ける。 -
カトリック教会 リムスコ=カトリチェスキー教会
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長女が住む学生寮のすぐ筋向かいには、モスクワでは珍しいカトリックの教会があるので、見学に入ってみることにした。
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リムスコ=カトリチェスキー教会
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リムスコ=カトリチェスキー教会
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リムスコ=カトリチェスキー教会
同じキリスト教の教会ではあるが、建物の建築様式も中の装飾も、ロシアでは一般的なロシア正教会の雰囲気とは随分異なるのが印象的だった。 -
ノヴォデヴィチ修道院
カトリック教会を出ると、今度はタクシーで世界遺産のノヴォデヴィチ修道院へと向かう。 -
ノヴォデヴィチ修道院
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ウペンスカヤ教会内部
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ウペンスカヤ教会内部
この時は、あいにくスモレンスキー聖堂をはじめ修道院の主要な建物は修復工事中だったため、ベールに覆われていて見ることができなかったが、ウペンスカヤ教会には入場できた。 -
ウペンスカヤ教会内部
壁面にはいくつもの美しいイコン画が飾られている。 -
修道院の敷地の端にある池の向こう側には、シティの高層ビル群がきれいに見える。
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お隣のノヴォデヴィチ墓地へ
続いて、修道院の敷地の南側に併設されているノヴォデヴィチ墓地を訪ねた。 -
ノヴォデヴィチ墓地
ロシアのお墓は、公園のように美しく整備され、彫刻のような個性的なデザインが施された墓石が立ち並んでいて、訪れる観光客の目を楽しませてくれる。 -
ノヴォデヴィチ墓地
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ノヴォデヴィチ墓地
ノヴォデヴィチ墓地には、ロシアの著名な政治家、軍人、作家、芸術家などが多数埋葬されている。
入り口の案内図を頼りに、ここに埋葬されているロシアの著名な音楽家たちの墓石を探してみた。 -
チェロ奏者 ロストロポーヴィチのお墓
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作曲家 スクリャービンのお墓
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作曲家 プロコフィエフのお墓
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作曲家 ショスタコーヴィチのお墓
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オペラ歌手 シャリアピンのお墓
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オペラ歌手 ドミトリー・ホロストフスキーのお墓
2017年11月22日に脳腫瘍のため亡くなったロシアの偉大なオペラ歌手 ドミトリー・ホロストフスキーのお墓。彼の死を惜しんで、この日もたくさんのお花が手向けられていた。 -
ロシアの文豪 チェホフのお墓
派手さはないが、なんとも落ち着いた雰囲気がある。 -
新生ロシア連邦 エリツィン初代大統領のお墓
ロシア国旗をアレンジした独創的な墓石だ!
ノヴォデヴィチ墓地を出て、最寄りの地下鉄①号線スポルチーブナヤ駅へ向かう。 -
モスクワ動物園 エントランス
今度は、ノヴォデヴィチ修道院の最寄り駅 ①号線のスポルチーブナヤから地下鉄を乗り継いで、長女の寮からほど近いモスクワ動物園を訪ねることにする。モスクワ動物園は、地下鉄⑤号(環状)線のクラスノプレスネンスカヤ駅を出てすぐ目の前にある。 -
モスクワ動物園
入園料は大人500ルーブルだった。 -
来園者撮影スポット
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ロシア初の動物園として1864年1月31日にオープンしたモスクワ動物園は、ヨーロッパで最も古い動物園の1つ。面積は約21.4ヘクタール、東京上野動物園の1.5倍の広さを誇るそうだ。
以下、動物たちの様子から、いくつかご紹介する。 -
ハイイロオオカミ
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ハイイロオオカミ
かつては日本にも生息していたが、絶滅してしまった。 -
エミュー
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エミュー
オーストラリアの草原や砂地に生息する大型の鳥類、非公式ではあるが、オーストラリアの国鳥でもある。 -
ジャコウウシ
カナダ北部やデンマーク領グリーンランドに生息する偶蹄類。 -
ピューマ
北米ロッキー山脈最北端~南米最南端のパタゴニア平原まで広く分布するネコ科の食肉類。 -
アムール豹
極東ロシア沿海地方~中国吉林省にかけての森林に生息する絶滅危惧種。別名、シベリア豹とも呼ばれる。 -
アジア象の母子(屋内の象舎にて)
どこの国でも、子どもたちには一番人気のゾウさん! -
フラミンゴ
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フラミンゴ
アフリカ、ヨーロッパ、中南米の塩水湖や干潟に生息する。 -
ドモジェドボ空港 ビジネスラウンジ
帰りの飛行機の時間までまだ余裕があったが、動物園の見学を終えて長女の寮に戻る。部屋に預けておいたスーツケースを取ってきて、予約アプリ"Yandex taxi"でタクシーを呼ぶ。ドモジェドボ空港までコンフォートカテゴリーの車で1150ルーブルだった。
帰りのカタール航空便は23:50モスクワ発、出発まで時間が空いたので、空港のビジネスラウンジでしばし休息をとることにする。 -
早朝のドーハ 港の灯り
カタール航空QR230便はAirbus-a330型機、モスクワからアラビア半島のドーハまで5時間弱のフライトだ。カタール航空は、CAさんが多国籍の編成、みな明るくフレンドリーで感じがよい。真夜中の離陸後、速攻で爆睡、気がつけばもうドーハに向けて降下を開始している。早朝のドーハは港の灯りが美しい! -
ドーハ ハマド国際空港 中央部メインロビー
朝5時~6時半にかけて、ハマド国際空港は、前夜に世界各地を出発した便の到着ラッシュとなる。成田と羽田の出発便が到着するのもこの時間帯だ。 -
ドーハ ハマド国際空港 中央部メインロビー
巨大なテディベアが目印だ! -
尾翼のカメラが捉えた誘導路上の機体
ドーハで乗り継いだ羽田行きQR812便 Airbus-a350-900型機は定刻にドーハを離陸。 -
-
この便の機内食はカレーライスをチョイス、冷たいお蕎麦もついてなかなかの内容だ! 帰りの便ではキリンの「一番絞り」をチョイスした。
羽田行きQR812便の羽田到着は22:40。到着後、荷物をピックアップして連絡バスで国内線の第1ターミナルへ移動、この日は第1ターミナルにあるカプセルホテル、ファーストキャビンに宿泊する。飛行機はエコノミークラスだが、カプセルホテルの部屋はファーストクラスを予約しておいた。(笑)
明朝のJAL便で羽田から新千歳に戻れば今回のモスクワ紀行も終わりとなる。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (5)
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- Daisyさん 2021/11/14 08:13:26
- 2度目のモスクワ!
- yk-papaさん
おはようございます。
先日は欧州5カ国の旅マドリード・ヘルシンキ編をご覧になってくださりありがとうございました。
そして遂に、モスクワ編へ突入致しましたので、ご連絡させていただきます!!!
10月モスクワの旅では宇宙飛行士記念博物館、トレチャコフ美術館、ボリショイ劇場、ノヴォデヴィチ墓地、雀が丘、モスクワシティなどへ行きました。
本来なら初めての6月のサンクトペテルブルク・モスクワ編から作成すべきですが、そちらはアレグロに乗るところで中断しており・・・、順番が前後しますが先に10月2度目のモスクワを完結することにしました!
旅行から2年も経過してしまいましたが(^^;)、思い出しながら作成していると記憶が蘇ってまた旅行している気分になっております♪
yk-papaさんのこちらの旅行記、以前に拝見させていただいておりましたが、改めて再度拝見!
やっぱり、カタールとJALで2つの旅を組み合わせるって面白くていいアイディアですね。コロナが落ち着いたらぜひやってみたい組み合わせです♪
観光ビザがもう少し簡単に取得できるようになれば行きやすくなるのですが・・・
次回の宿泊は、6月同様に絶対ナショナルホテルにしたいと思います(^^)
Daisy
- yk-papaさん からの返信 2021/11/14 21:18:10
- Re: 2度目のモスクワ!
- Daisy さん、こんにちは。
しばらくご無沙汰しています。
モスクワ編へ突入のお知らせ、ありがとうございます。早速、拝見させていただきますね! しばらく旅行とは無縁の生活が続いていたので、とても楽しみです。 娘はモスクワから2度行っているのですが、私は、まだスペインへは行ったことがないので、是非一度訪れてみたいと考えています。計画できるようになったら、ストックホルムのときと同様、御指南よろしくお願いしますね!
yk-papa
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- よっし~さん 2019/02/10 10:52:46
- ありがとうございます!
- yk-papa様
ご返信ありがとうございます。
公式ホームページにアクセス出来ました!仰る通り、リーズナブルな価格設定です。私が見ていたサイトは偽サイトだったのかもしれないです。危うく騙されるそうになりました(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
マリインスキーの方も見させていただきますね。
本当にありがとうございます!
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- よっし~さん 2019/02/10 06:20:18
- ボリショイバレエ
- 素敵なモスクワ紀行ですね~!私もモスクワに行きボリショイバレエを観たいと思っております。公式ホームページからチケットを購入されたと。hpをみましたところ、日本円で10万円とかなり高額でビックリしました。その辺りが相場なのですか? 同じロシアでもマリインスキーは3000roubleとかなりリーズナブル。ボリショイも観たい!迷います。
- yk-papaさん からの返信 2019/02/10 09:31:04
- Re: ボリショイバレエ
- よっし~さん、こんにちは。
コメント、ありがとうございます。
本場ロシアでバレエ鑑賞、いいですよね~!
ところで、価格についてですが、ボリショイバレエのチケットが日本円で10万円というのは、「???」だと思います。ひょっとすると、ダフ屋が介在しているかもしれません。
ボリショイ劇場の本館(Historic Stage)で行われる白鳥の湖や眠れる森の美女、ジゼルなどの人気の演目では、通常は夜公演の平土間で15000ルーブル程度の設定です。直近の為替レートは1ルーブル≒1.7円ほどですから、25000~26000円ほどになりますね!昼間の公演なら、もう少しお安くなります。
ボリショイ劇場のオフィシャルサイト(↓)をご覧になってみてください。
http://tickets.bolshoi.ru/en/info/ptspeclist/
それから、年末年始の人気演目(くるみ割り人形など)は、もう少し高くなるかもしれません。今年の1月13日にマリインスキー劇場でくるみ割り人形を観てきましたが、夜公演チケットは平土間で10000ルーブルでした。
マリインスキーの「くるみ割り人形」も旅行記にしていますので、よろしければご一読くださいませ。(↓)
https://4travel.jp/travelogue/11454386
なお、ロシアのチケット事情ですが、4~5年前までは、いわゆるダフ屋が横行していましたので、公正な価格でチケットを入手するのは大変でしたが、今では、どこの劇場でもオフィシャルサイトから席を指定して、クレジットカード決済でチケットを購入できるようになっており、公式価格で入手可能になっています。チケットを購入する際には、必ずオフィシャルサイトで価格を確認されることをお勧めします。
では、よっし~さんのモスクワ行きが素敵なご旅行になりますように!
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