2018/09/16 - 2018/09/16
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こまさん
オオワシに魅せられて冬の道東へ行くこと2回、雪道・雪景色の湿原も綺麗だけれど、草木が青々と茂っている風景も見てみたい!と思い、前回の旅行の時に、次は夏に来るぞ、と誓う。仕事の繁忙期を避け、身辺整理をし、いざ釧路へ!実は出発の6日前に北海道で大きな地震があり、こんな時に行ってもいいものか、かえって迷惑になるようなら控えよう、と散々考え悩み、現地の情報を収集し、幸い道東は電気も復旧し支障もなさそうなことが分かったので行くことに。
5日間にわたるひとり旅の記録です。長いですがお付き合いください。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- レンタカー
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9月16日(日)
最終日。基本的には帰るだけの日ですが、午前中になんと以前より申込みをしていました釧路湿原野生生物保護センターのバックヤードツアーがありました。
私の尊敬する釧路の獣医さんで、北海道の希少猛禽類を専門に診ている斉藤慶輔さんの拠点です。年に数回、普段は開放していない裏側まで見せて頂けるバックヤードツアーがあり、今回たまたま日程が合いましたのでとても楽しみにしていました。残念ながら斉藤先生はご不在とのことでしたが、同じく獣医の小笠原先生が色々と案内をしてくださいました。 -
まず始めにスライドによる座学があり、センターの活動や北海道にいる希少猛禽類のおさらいでした。
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その後、場所を外に移し2班に分かれて付いていく。まずあったのがクリステルヴィアンサンブル(滝川クリステルさんの財団)から寄贈されたドクターカー。
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内部まで見せていただけました。水道や手術台、インキュベーターがあり、まるで小さな手術室のよう。
広い北海道でオオワシなどの希少種が事故にあった場合、このドクターカーがあればすぐに治療を開始でき、救命率も上がる。この車輌で多くの命が助かりますように、と思う。 -
次はシマフクロウのケージへ。中には10歳のオスのシマフクロウが1羽、枝に止まってこちらを見ていた。この個体は、親が、崩壊しそうな巣で子育てをしてしまったのでやむなく保護したとのこと。
今、放鳥場所を探しているそうですが、なかなか見つからないそうで、やはり他のシマフクロウの縄張りと重ならず、メスが一羽でいる場所に放鳥したい…とおっしゃっていました。 -
その後、3畳程の個室に収容されたシマフクロウを見せていただきました。何日か前に交通事故で収容されたそうで、左の翼が事故によって失われていました。足環は付けていなかったそうです。
シマフクロウは自然豊かな深い森の中で暮らしているイメージがありますが、案外人の近くにいて、そして思わぬ事故に遭ってしまうのだなと切なくなりました。 -
それから、広く囲まれた大きなケージへ。終生飼育固体のいる場所です。ケガをして野生に帰ることのできなくなったオオワシ・オジロワシたち。みんな飛ぶことが出来ない為、地面の上か低い止まり木の上にいました。
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センターでは保護・治療をしても野生に返すことの出来ない鳥たちがいて、その鳥たちにも役割が与えられているといいます。収容されたワシ達への血液の提供や、感電事故を防ぐための器具の開発協力、若いスタッフたちの練習台などだそうです。
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人間との軋轢で思わぬ事故に遭い野生に帰ることが出来なくなったワシ達ですが、センターの方々の助けがあり、自分は野生には帰れないけれど、同じ種の仲間達の保全には役立つ事ができるというのは、深い意味がある事だと思った。本当に素晴らしい活動だと思う。
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そして隣にある奥行きの長いフライングケージへ。若いオオワシが2羽、高い止まり木に止まっていました。この前の冬に収容し、もう少ししたらリハビリをかけ、仲間達が渡ってくる冬になったら野生に返すとの事。
この子達はちゃんと野生復帰できる。さっきの、翼のないワシ達を見た後では、この子達はラッキーなワシ達に思える。厳しい自然界で、元々持つ強さと、そのラッキーさも存分に発揮して生き抜いて欲しいと思う。 -
野外の見学が終わったら、中の手術室も見せてもらえました。すごく貴重な機会です。普通の動物病院の手術室さえ見たことがないというのに。
猛禽類相手の独特な道具(厚い革手袋や目隠し用のフードなど)も実際に見る事ができました。 -
そして最後は鉛中毒の話。鉛弾で撃たれたシカを猛禽類が食べることによって引き起こされる鉛中毒。北海道で鉛弾の使用が禁止になった今も出続けており、センターでは鉛中毒の根絶に力を入れています。
北海道では使用禁止の鉛弾、本州からのハンターが持ち込んでいる可能性もあるため、北海道だけでなく本州(というか全国)で規制をかけないと根絶は難しい。
本州での鉛弾の影響がどの程度あるのか、今年から3年間の調査がされるというお話がありました。色々な問題があると思いますが、鉛中毒の被害をなくすためには全国的に鉛弾の使用を禁止すべきと私も思います。 -
最後に室内へ戻ったところで、センターにいるシマフクロウ親善大使のチビが出て来てくれました!!6年前、まだヒナの時に保護された体に少し障害があるシマフクロウです。
センターで、私達のような一般市民と、森に住み夜行性でなかなか姿を見ることの出来ないシマフクロウとの間をつなぐ親善大使として大事なお仕事をしてくれています。チビ…かわいい。
天然記念物で北海道に150羽ほどしかいない貴重な鳥なのは分かっていますが、見てると…とっても可愛い。ほんとうに、とっっても、とっっっても愛らしく、シマフクロウのなんだかのんびり穏やかなオーラも出ていて、ずっと見ていたいと思うくらいステキな子でした。時々鳴く鳴き声が見た目に反して迫力があり、圧倒されました。羽繕いする際の目を閉じた顔もチャーミングでいっぺんで好きになりました。
こんな鳥が北海道にいるのだ。絶滅させてはいけない。
斉藤先生に会いたいという夢は叶いませんでしたが、センターの皆さんの頑張りが伝わってくるとても良いイベントでした。 -
北海道の旅の締めくくりにふさわしい貴重な体験をし、私は後ろ髪を引かれつつ釧路空港へと向かったのでした。飛行機が釧路を発つ時にはやはりいつもの通り号泣してしまいました。楽しかった、と、寂しい気持ちといろいろな感情でいつも感極まる。今回はとなりにサラリーマンいない、ホッとした。(前回はサラリーマンの隣で号泣し、絶対に彼氏と別れてきた女だと思われたと思う…)
旅は終わり。
楽しかった思い出を胸に、
生きる糧にして現実へ戻ります。
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この旅行記へのコメント (1)
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- picotabiさん 2021/12/25 14:53:39
- こまさん…
- はじめましてこまさん。
一人で釧路から根室にいく予定なので一気読みしてしまいました。
最後の最後に。。ずっと男性と思ってたから、びっくりです!!!
鳥に魅せられたお気持ち、道東に惹きつけれたお気持ちは同じです。
そしてこまさんの、最初の記事のプロローグの文章が忘れられません。
>思い出を心の支えにして、時には胸の奥からこっそり取り出してはしまうという毎日
とっても素敵ですーー
またパワーがもらえる旅ができるといいですね!
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